イージスガンダム

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イージスガンダムは『機動戦士ガンダムSEED』の登場メカ。

イージス
外国語表記 Aegis
登場作品

ガンダムシリーズ

初登場SRW 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
SRWでの分類 機体
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スペック
分類 可変モビルスーツ
生産形態 試作機
型式番号 GAT-X303
全高 18.86 m
重量 79.6 t
装甲 フェイズシフト装甲
開発 モルゲンレーテ社
所属 地球連合軍ザフト
パイロット アスラン・ザラ
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概要

地球連合軍が開発した可変モビルスーツで、5機のG兵器のうちの1機。

X300番台の可変フレームを採用していて、モビルアーマー形態に変形できる。

他の4機のG兵器と連携行動を取る際の指揮官機としての側面も持ち、頭部に大型の多目的センサーユニットを搭載。それにより、通信・分析機能が強化されている。

搭載された豊富な武装と可変機構により、イージスは開発された5機のGの中でストライクに匹敵する汎用性の高さを持つ。近距離では4連装ビームサーベル・中距離では大型ビームライフル・遠距離ではスキュラと距離を問わない戦いが出来る。

その複雑な変形機構や整備製の難しさからか、他の奪取されたガンダムと異なって、連合で量産型らしき機体は開発されていない。ただし、アクタイオン・インダストリー社によって1機が再建造されており、後にロッソイージスとしての強化改造も施され、ファントムペインに配備されている。また、ザフトでは外見を踏襲したジャスティスや、変形機構までも発展させたリジェネレイトが開発されている。

「変形機構の都合上、腰部の関節が存在しない」点も特徴。ちなみに劇中では腰を捻ってストライクを捕捉しようとする場面があったが、設定上不可能である。

MA形態

MA形態は巡航形態と砲撃戦形態の2種類があり、MS形態と併せ、その状況に応じた最適の形態を選択する事で高い攻撃力、汎用性を実現している。巡航形態は推力が後方に集中する事で高い加速力を持ち、両手両足のクローにより突撃戦法にも適している。ただし、大気圏内における長時間飛行能力までは有してない(バーニアのフル出力による瞬間的なホバリング・ジャンプ・突撃くらいはできる)。

劇中での活躍

ヘリオポリスにてザフト軍のクルーゼ隊が奪取。アスラン・ザラがパイロットとなった。その後、同じく奪取したデュエル等と共にアークエンジェルキラストライクを幾度も窮地にたたせた。

その後、オーブ近海での戦闘でストライクと交戦し、アスランは初めてSEEDを発現。あと一歩で撃破というところまで追い詰めるもバッテリー切れになったため、MA形態のクローで掴んだ状態のまま機体を自爆させることでストライクを撃破、本機は全損した。この時アスランは爆発直前に脱出(だが爆発の余波に巻き込まれ昏倒)しており、後にオーブ軍に収容された。相手のキラは脱出不能状態だったが、緊急用セーフティーシャッターにより爆風から身を守っていた[1]。 なお、この時の爆発は離れた位置から事態を見守っていたレッドフレームにも影響が及ぶ程の凄まじさだったのに、[2]爆心地近辺にいた両名が何やかやで生き残っていた事、および爆発の起爆燃焼源[3]に関して、未だに製作側から視聴者の納得のいく回答は得られていない。

余談だが、『SEED ASTRAY』のプロモーションビデオにて、本機の盾に瓜二つのものがオークションで落札されており、オーブ近海での死闘の最中に本機が投擲したものが流出したのかは不明(競りの際には「連合のモビルスーツ」としか呼ばれていない)。誰が録ったのか、ご丁寧にイージスの戦闘シーンまで上映されていた。

その他

複雑な構造・奇怪な変形プロセスの上に汎用性に乏しい極端なコンセプトによる設計のためか、他のGと比べて派生機は極端に少ない(確認されているのは公式外伝作品『機動戦士ガンダムSEED ΔASTRAY』(SRW未参戦)に登場したロッソイージスのみ)。また、十分な戦果を挙げたにもかかわらず本機を参考にした突撃強襲用MA等が一切存在しないあたり、製作側(リアルと劇中、両方の意味合いで)から微妙に冷遇されているように感じられるフシもある。

登場作品と操縦者

ユニットとして登場するのはMS形態だけで、MA形態は戦闘シーンで演出上変形して登場。

αシリーズ

第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
初登場作品。原作同様にアスランが奪取して以降彼の専用機に。何度もαナンバーズに戦いを挑んでくる。
主人公をセレーナに選ぶと、序盤で僅かながらアスラン共々味方として使用可能。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦J
武装に「零距離スキュラ」が追加されて破壊力は増したものの、PS装甲が劣化しシールドがバグのせいで機能しないために、防御面では弱体化した。
スーパーロボット大戦W
上記の2作品と異なり、第37話オーブルート「平和の国の雷」で、しかもストライクでしか戦えない。しかし、ニコル復帰フラグに関わる等の重要な隠し要素の一端を担っている。

単独作品

スーパーロボット大戦Card Chronicle
第2話B「宇宙に降る星」のボスユニットとして登場。パイロットはアスラン・ザラ
スーパーロボット大戦X-Ω
SRでアタッカーとシューターの2バージョンが登場。
スーパーロボット大戦DD
序章ワールド3より登場するエネミーユニット。攻撃&回避タイプ。

装備・機能

武装・必殺武器

武装

75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
頭部に2門装備された近接防御機関砲。ストライクデュエルの物と同型。頭部のセンサーが大型化したため、砲塔の位置がストライクやデュエルと若干異なる。
クロー
両腕・両脚に装備。MA形態では両腕・両脚ごと大型のクローアームとなり、単純に敵機を粉砕したり、敵の機体を無傷のまま鹵獲する事も可能。
原作ではアスランがキラのストライクを強制的にザフトへと連行しようとした。
ビームサーベル
クローから出力する武装。計4本ものビームサーベルにより近接戦闘において高い制圧力を発揮する。固定装備なので、抜刀の動作が要らず隙が少ないが、通常のビームサーベルと用法が異なる。蹴りに連動して使う事も出来る。MA形態でも使用可能。
原作終盤ではストライクのシールドを滅多切り、上空からストライクを叩き落す事に成功した。
580mm複列位相エネルギー砲「スキュラ」
イージスの主兵装たる本体に内蔵された大口径エネルギービーム砲。この武装のお陰でGATシリーズの中でも最大の火力を誇るが、その分EN消費も高く、使い所を間違えるとEN切れを起こしてしまう。[4]
MA形態でのみ使用可能だが、初期設定ではMS形態での使用も予定されていた。一応コックピットブロックがある胸部、腹部装甲を上に跳ね上げれば発砲は可能なはずだが、流石にそのためだけにイチイチ部分的な変形を行うのは無駄が多過ぎたのだろう。[5]
第3次α』では移動後使用可能な全体攻撃で非常に強力。激昂アスランの小隊長能力「攻撃力+40%」と合わせて、キラのストライクだろうと一撃で落とされてしまう事も。
60mm高エネルギービームライフル
本機の専用大型ビームライフル。構成部材、デバイスはストライク等と同じだが、口径が拡大され、形状も異なっている。非使用時は右腰部にマウントされる。
実はMA形態でも発射可能だが、殆どのゲームや関連書籍では一切記されない。一部のGジェネシリーズでは、MA形態でライフルを発射するイージスを見る事は出来る。
対ビームシールド
対ビームコーティングが施された実体式シールド。他の機体とは形状が異なっている。不使用時は左腰部にマウントされる。
原作終盤ではこれをトールの乗るスカイグラスパーに投げ放って撃墜している。
自爆
文字通り機体を自爆させるとんでも無い攻撃。原作でアスランが二度ほど使用したイージスの切り札。上記の大型クローで敵の動きを封じ込めた後に自爆してしまえば、自機と敵機は確実に吹き飛ぶ。
ちなみに、イージスの自爆装置を起動させる際の暗証番号は「2887」である。
なお、「如何にイージスの自爆といえど、ストライクに搭載されたセーフティシャッターには無力だった」と視聴者からネタにされやすいが、実際はシャッター(正しくは「セーフティー」ではなく、「エマージェンシーシャッター」)は爆発を防いだものの熱を遮断しきることは不可能である。[6]

必殺技

零距離スキュラ
J』と『W』で実装されている本機の必殺技。シールドを投げつけて動きを止め、MA形態に変形して敵機を拘束した後、その状態からスキュラを発射して撃破する。
キラのストライクとの戦闘の再現(詳しくは、対決・名場面の欄を参照)だが、原作では不発に終わっている。なお、シールドを投げるのは原作でトールにトドメを刺した攻撃の再現と思われる。
対アンチビームシールド投擲
原作終盤、キラとの死闘でトールが乗ったスカイグラスパーを撃墜した攻撃。本来シールドは攻撃用では無いが、戦闘機程度なら粉砕するには十分過ぎる程だった。イージスのシールドは他のGより大型かつ先端は鋭利なものとなっており、元から緊急時の打撃用として使用出来た可能もある。
なお、放棄されたシールドはその後ジャンク屋に回収されたらしく、『ASTRAY』のプロモーションOVAでは本機のシールドがジャンク屋組合のオークションに出品され、900万という高額で落札された。
ビームサーベル(連続斬り)
X-Ω』での必殺スキル。
60mm高エネルギービームライフル(連射)
X-Ω』での必殺スキル。

特殊能力

可変機だが、SRWでは特殊能力としての変形は持っていない。

剣装備、盾装備、銃装備
切り払いシールド防御撃ち落としを発動。
PS装甲

移動タイプ

MA形態でのみ飛行可能。MS形態では飛行不可能だが、イージス自体が高い機動力を誇るため、武装の地形適応は空Aである事が多い。現に下記のエールストライクとの死闘ではそれ以上の機動力を見せた。

サイズ

M

対決・名場面

エールストライクガンダム(キラ)
ここではニコル戦死後の一戦を指す。キラアスラン双方が種割れした状態で繰り広げられた壮絶な戦いであり、「ストライクの斬撃でイージスの左腕部と頭部が飛び、イージスの斬撃でストライクの左腕部が吹っ飛ぶ」等、原作においてもっとも見ごたえのある戦いの一つでもある。[7]
最終的にイージスがMA形態でストライクに組み付く事に成功したものの、直前に一発スキュラを放った所為でエネルギー切れを起こして、これを放てず、最後の手段として自爆を敢行した。
この時、アスランはキラを殺したと思い込むが、ストライクのPS装甲が生きていたこと[8]、そして両機体の近くにいたロウが救助に入った事によってキラも無事生存していた。[9]

関連機体

強化型・バリエーション機

イージス(大気圏内用追加パーツ装備)
石口十氏の漫画『機動戦士ガンダムSEED Re:』で登場したイージスの強化形態。サイドスカートにも砲を装備したフライトユニット兼主翼が追加されている上に、大気圏内単独飛行用にスラスターも増設されている。
ロッソイージス(SRW未登場)
公式外伝『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 Δ ASTRAY』(SRW未参戦)に登場。:背部に新規追加されたウイングバインダーを各部に展開させる事で、更に複数の新形態への変形が可能となっている。

関連機

ストライクデュエルバスターブリッツ
同時期に地球連合軍に開発された兄弟機。
ジャスティス
イージスを参考に開発された後継機だが、可変機構と高エネルギー砲スキュラ及び両手両足に固定された4本のビームサーベルはオミットされ、スタンダードな機体に仕上がっている。
レイダー
地球連合軍が開発したイージスの後継機。イージス以上の機動力を持ち豊富な武装を搭載しているが、近接装備にビームサーベル等のビーム兵器を持っていない為にPS装甲搭載機との戦いでは不利になり易い欠点を持つ。
リジェネレイト
ザフトがイージスガンダムを参考に開発した機体。

余談

  • イージスガンダムのデザインはシド・ミード氏の『∀ガンダム』で未登場に終わったミリシャの可変MS「4-LEGS」が元になっている。その変形機構が個性的だったため、片桐圭一郎氏がガンダムタイプにデザインをリファインし、イージスにそのまま流用した。
  • 本機のパイロットであるアスラン・ザラを演じた声優石田彰氏は、アスラン・ザラというキャラクターに対して不満を持つ一方で、イージスガンダムへの愛着はかなり高く、初期のGAT-Xシリーズの中で一番カッコいいと思う機体に本機を挙げている。
    • また、石田彰氏は1/144シリーズのイージスガンダムのガンプラを購入した事も明かしている。

脚注

  1. とはいえ、中のシートが溶けだす程の高温状態となっており、戦いを偶然目撃していたロウが救出していなければ蒸し焼きになっていた。事実、その後のキラは、五体満足とはいえ身体に負ったダメージも有り、数日間昏睡状態に陥っている。
  2. ストライクが「爆砕」ではなく「半溶解」していたあたり、MS通常撃墜時のそれとは比較にならない程だった。
  3. 核動力ならともかく、ストライクやイージスはバッテリー駆動。あとはせいぜい推進剤くらいしか予想できる物が無い。
  4. 実際、原作ラストの死闘の際にアスランがタイミングを見誤ってイージスガンダムの「スキュラ」を無駄撃ちしてしまった所為で、ストライクの撃破に失敗している。
  5. 他作品には、実際にそんなような機構を持つ武装を装備したガンダムもいたりしたが…。
  6. つまり、ロウが救助しなければ、キラストライクのコックピット内で蒸し焼きになって死んでいたのである。
  7. その迫力は、偶然両機体の激闘の光景を目撃したロウ・ギュールを驚嘆させた程。
  8. ただし、イージスの攻撃でストライクのコクピットには縦に穴が開いていた
  9. 以上の状態のストライクに乗っていたキラが生存した理由は、ストライクの(PS装甲以上の強度を持つ)エマージェンシーシャッターという隠された機能のお陰である。

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