シュロウガ(Syuroga)
- 登場作品:バンプレストオリジナル
- 分類:人型機動兵器
- 全長:30.3 m
- 重量:53.1 t
- 動力:第一種永久機関
- 所属:アサキム・ドーウィン個人所有機
- 搭乗者:アサキム・ドーウィン
- メカニックデザイン:大張正己
アサキム・ドーウィンが駆る漆黒の人型機動兵器。驚異的なスピードや高速形態への変形機構、武装の構成、そして魔術的な必殺技のグラフィックなど、多くの点で風の魔装機神サイバスターとの類似性が指摘されており、搭乗者であるアサキムの人物像(同じくマサキとの類似性が指摘されている。詳細は同記事参照)とも併せて何らかの関連があるものと推測されている。但し、シュロウガは平行世界を渡り歩くことができるという設定であり、この機体の技術がいずれの世界で培われたのかは現段階では不明となっている。
大張氏曰く「シュロウガは変形するので、立体化を意識してデザインした」とのこと。顔面部はマスクに覆われており、下には人型の顔がある。背後から見ると機体のフレームの部分はグランカイザーと同じ紫に近い青で、また脚部や胴体部、腕部のフレームはいわゆる「バリメカ」の特徴を多く持っている。そのため、素の状態だと、基本的には勇者シリーズの機体に近い人間型の外見をしており、その上から黒い外装を被せたような状態だと思われる。
巡航形態への変形プロセスはサイバスターと全く同じであるが、基本的に移動時にこの形態をとることはなく、「レイ・バスター」使用時に一時変形するのみ。ちなみに通常時は「黒神形態」、巡航時は「黒鳥形態」と呼称される。
撃墜時は他と異なり「崩れ落ちかけたシュロウガがエネルギー場に呑まれ、そこから鴉が羽ばたくように少し動いた後収束して消える」という特殊な演出が組まれている。
数々の謎を孕みつつ多元世界を駆け抜けたが、最後はクロウ達の活躍によってアサキム諸共火星のZONEに封印された。
アサキム曰く「太極へと先んじ、現世と幻世の狭間に居る」存在だという。これを噛み砕いて見ると、まずアサキム共々呪縛を受けた事により、太極に近しい存在となっていることが伺える。さらに、撃墜されてもその場で復活する、まともに破壊された描写が一度もないことを鑑みると、機体そのものが生と死の中間に位置する存在であるらしい(「生」であるがゆえに実在し、攻撃も通じるが、「死」であるがゆえにいくら攻撃しても滅びることがない)。これは図らずも、ラ・ギアスにおけるアストラルシフト(機体の存在の半分をアストラル界に移すことで攻撃を無効化する)によく似ている。
サイバスターとシュロウガ
本機を語る際に必ずと言っていいほど出て来るのは前述の通り「サイバスターとの関連」である。共通しているのは
- 機体性能・変形機構
- 武器の傾向
- パイロットの声優(緑川光氏)
- 動力(両方とも第一種永久機関)
といった具合。現段階では全てが推測にすぎないが、連続カットインにおいてグランゾンらしき機体や各媒体のサイバスターと思しき機体が出てきているため、少なくとも「全く関係ない」ということだけはあり得ないだろう。 現段階で確定していることを言うならば、サイバスターのダークサイドとも言える機体である。
ちなみに「似ている」と言われてはいるが、類似点は武装や機体特性などで、フォルムや機体構造は全く似ておらず、サイズも重量も一回りこちらが下(他作品に置き換えるならフリーダムガンダムとサウダーデ・オブ・サンデイのようなものか)。サイバスターはどちらかというと「鳥」の印象が強いが、シュロウガは角や皮膜を模した翼がある事から「悪魔」の印象が強い。またアサキム自身は「狼」と呼ぶこともある(おそらく下記の狩狼哉から)。
設定元
設定元は『第2次スーパーロボット大戦』において「魔装機神サイバスター」「武装機甲士グランゾン」に次ぐ第3のオリジナル作品として設定された「次元烈風 狩狼哉(じげんれっぷう しゅろうや)」である。しかし最終的にオリジナル作品として採用に至ったのはサイバスターであり、グランゾンも同作内のライバルメカニックとして採用。狩狼哉は3案の中で唯一不採用となっていたが、シュロウガのモチーフとして用いられる形で17年ぶりの復活採用となった。ちなみに寺田プロデューサーの発言によると、これら3案の名前とロボット設定を一番初めに作ったのはバンプレストが依頼した外部の企画会社であってウィンキーソフトではない(サイバスターやグランゾンのより詳細な設定、メカデザイン、キャラクター、そして彼らが活躍できる舞台であるラ・ギアスやDCの設定などを作ったのはウィンキーソフトではあるが)。
狩狼哉は「次元を超える能力があり、サイバスターとグランゾンとの対決を止められる唯一の存在」といった設定の機体であり、次元を渡り歩く能力などはシュロウガの設定に活かされたものと思われる。
登場作品と役柄
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 本作のライバル機。ランド編では搭乗者のアサキムが味方とも敵とも付かない行動を取るため、味方機としても敵機としても相対することになるが、最終面では条件を満たせば味方機として使用可能になる。逆にセツコ編では完全に敵機としての登場。機体性能に全く隙がなく、常に後方に陣取るので倒すのは一苦労。逆に味方の時は頼もしい限り。なお、ボス格にしては装甲・HPともに低い部類。射程が5しかないため、アウトレンジ攻撃は簡単。地味にバリア貫通武器がなかったりする。その分攻撃力は高く、敵でこれを上回るのはカオス・レムレースとセツコ編のガンレオンのみ。
- スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク
- アナザーサイド レコード最終話「黒の意志」とチャレンジバトル・EX-HARD「MISSION6」で敵として登場。TRI武器としてラスター・エッジ(連射)が追加されている。
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 第23話「新世界の幕開け」で登場。今回のシュロウガはトラジック・ジェノサイダー、ランブリング・ディスキャリバーやレイ・バスターは使用不可(要するに必殺技が軒並み使用不可能)。その代わり、凶悪なマップ兵器「エンブラス・ジ・インフェルノ」の射程が拡張され、より強力な武装に変貌している。スポット参戦時はてかげん、直撃を適時併用してまとめて次元獣のHPを削ってしまおう。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 第16話「次元の心央」で顔見せした後、第35話「昨日への決別」/「明日へのあがき」でスポット参戦。今回は必殺技が解禁されるが、スポット参戦時はレイ・バスターのみ使用不能。敵としては終盤にゼロレクイエムルートなら1度、黒の騎士団ルートなら2度登場する。
初登場作のZから見違えるほどパワーアップしており、ランブリング・ディスキャリバーの射程が5になり、トラジック・ジェノサイダーは射程が1伸び、さらに必殺技にバリア貫通が追加された。その代り、トラジック・ジェノサイダーとエンブラス・ジ・インフェルノからP属性が消滅し、移動攻撃能力は下がっている。
装備・機能
武装・必殺武器
サイバスターをオマージュした武装がほとんど。ただし「カロリックミサイル」「プラーナディスチャージ」「コスモノヴァ」「アカシックノヴァ」に該当する武装は現段階ではない。
- ラスター・エッジ
- 「邪眼の光」。額のクリスタルから光線を放つ。牽制用の武器として運用出来る。ZSPDではトライチャージ版と専用の台詞が追加されたが、本編で使う機会はない。
- ディスキャリバー
- 正確には「魔王剣・ディスキャリバー」。相手を両断する。腕を媒体に魔力を解放し、ランブリング・ディスキャリバーやレイ・バスターなど強力な技を発動させる役目も補っている。語感も含めて、サイバスターの「魔法剣・ディスカッター」に似ている。ちなみに戦闘デモは、旧「LOE」のギオラストの技「だるま落とし」とほとんど同じ。
- エンブラス・ジ・インフェルノ
- 「獄炎の抱擁」。機体から黒い炎を広範囲に放射する。自機中心型・移動後攻撃可能なマップ兵器。
サイバスターのMAPW「サイフラッシュ」に似ているが、敵専用武装のお約束として燃費・威力はサイバスターのものより大幅に良くなっている。ちなみにZ最終話「俺の未来、お前の未来」で参戦した際はレイ・バスターとこれが追加されるが、一番の標的になるだろう抗体コーラリアンはジ・エーデルに潰されている。正直味方時は無駄な武装で、続編でその真価を発揮。その第2次Zでは射程が拡張されたが、隣接1マス目が死角になった。囲まれると逃げられないので、位置取りに注意。さらに再世篇ではP属性が消滅。見た目の感じはイズラフェールの「デスフォッグプリズム」に似る。 - トラジック・ジェノサイダー
- 誘導兵器で、サイバスターだと「コスモノヴァ」の発射口に当たる部分から数基の「黒き獄鳥」を飛ばして相手に直接ダメージを与える全体攻撃。
サイバスターの誘導兵器「ハイファミリア」に似ている。ただ、エネルギー場に覆われている上シルエットがはっきりせず、本当に兵器かどうかは不明。フィニッシュデモでは1体がスピンしながら突っ込んでトドメを刺す。 - ランブリング・ディスキャリバー
- ディスキャリバーを用いて高速で相手を切り刻み、その軌跡で魔法陣を描き、爆裂させる。
サイバスターの必殺技「ディスカッター・乱舞の太刀」に似ている技。スポット参戦時の最強武装。魔法陣の構成物質はこの手の技お決まりの残像や噴射炎の類ではなくシュロウガの血液(?)で、よく見るとディスキャリバー召喚時に手のひらに傷をつけているのがわかる。 - 魔法陣の形状は「巨大な二重円の内側の円に載る形で8つの小円が重なりながら並んでいる」というもの。中央部は辺が曲線になった八角形で、その中には向きの違う正方形がふたつ重なり、中央にはやはり円がある。なお、この魔法陣は「レイ・バスター」における変形時にも使用される。
- レイ・バスター
- 空間に魔法陣を描き、そこに突撃して機体を鳥型の高速巡航モードに変形(転神。この時、魔法陣が中央から押し出されるように伸び、機体に纏われる)、相手に突貫して虚数空間に引きずり込んで破壊する全体攻撃(トドメ演出では空間から人型形態に戻ったシュロウガが飛び出す)。サイバスターの「アカシックバスター」のオマージュにあたる必殺攻撃。
なお、この技の演出時にアサキムの過去と思しき映像が映し出される。ちなみに表示される映像は次の通り。
- 「左脚を損傷した状態で攻撃を放つグランゾン(ポーズからすると恐らく「ディストリオンブレイク」か「試作型縮退砲」。なぜか手の部分がブレるように4つ描かれているほか、脚部がノーマルともネオとも一致しない)」
- 「攻撃らしき光を受け、右腕を失って吹き飛ぶ本家サイバスター(と思われる。逆光のように全身が真っ黒)」
- 「ディスカッターらしき剣を持ったサイバスターらしき機体(手前)がこれまたサイバスターらしき(奥側)と鍔迫り合いをする場面」(両機が何であるかは議論が続いている。詳細は余談を参照)
- 「機動兵器らしき影の前で佇むマントの人影」
- 「中世の街らしき場所で光を背に佇むコートを着た男(鎧状の部分からしてアサキム本人と思われる」
- 「白と黒でデザインが同じ服を着て不敵に笑む二人の女性」
- の順であり、それにかぶさるように「アサキムの後ろ姿と、その影に浮かび上がる、コートの男らしきマサキと同じ服を着た鋭い目つきの瞳のない男(なお、髪の分け方も同じ)」がカットインしている。ラ・ギアスもしくはア・ゼルスとの関わりを思わせる映像だが……。
- 武装名を直訳すると「光を破壊する」となる。カットイン画像のうち、ディテールがはっきりしているものはこちら。「グランゾンに敗れたサイバスターとその末路」ではないかと言われている。
特殊能力
- 剣装備
- ディスキャリバーで切り払いを発動する。ただし、見る機会は敵味方含めほぼない。
- HP回復(中~大)
- 太極の呪いによって機体が再生する。
- EN回復(中~大)
- この能力のお陰でエンブラス・ジ・インフェルノが猛威を振るう。第2次Z破界篇ではスポット参戦だが、味方機の中で唯一EN回復(大)を所持している。
- 対精神攻撃
- 戦闘不能・能力半減・気力低下・SP低下を無効。ただし、Zだと味方にこれが使える機体はスポット参戦のニルヴァーシュ type the ENDしかいないのでほぼ無意味。
再世篇ではスポット参戦のアクシオ・スコートSP・VRマキシマIIしかいない上、戦えないので敵対時には完全に死に能力。本領発揮はスポット参戦時であり、第2次Zでは次元獣ブルダモンの攻撃による気力低下を気にする必要がなくなる。
移動タイプ
サイズ
- M
- 実は意外に避けない。
対決
- 対バルゴラ
- 「悲しみの乙女」を目覚めさせるべく、3号機・2号機を次々に屠る。
- 対バルゴラ・グローリー
- 覚醒した「悲しみの乙女」を手中にすべく牙を剥くも、完全覚醒したスフィア・リアクターには及ばず、またしても並行世界の放浪者となる。
- 対ガンレオン
- しがらみも因縁も超えた、正真正銘の真っ向勝負。しかし咆哮する「傷だらけの獅子」との対決に決着が付くことはなかった。
- 対カオス・レムレース
- 時空修復を阻むジ・エーデルに挑む「傷だらけの獅子」との共闘。真理に踏み込んだ狂人と真理に囚われた放浪者が、それぞれの理由のもとにぶつかり合う。
- 対アリエティス
- 直接対決は2度。共にディスキャリバーを使用。1回目は撃ち損じたが、2回目では操者ごと両断し「偽りの黒羊」を手にしたかと思われたが……
名場面
- 自由な心で
- 時空修復を巡る戦いが続く軌道エレベーター前。そこにアサキムが現れ、ついにスフィアを巡る「聖戦」が始まる。しかし、その戦いは呆気ないほど簡単にガンレオンの勝利で幕を閉じた。ランドとの戦いが終わることを惜しんだアサキムは「自分には無限の時間があるのだから」とその場を去る。しかしその直後、姿を現わしたジ・エーデルの前にシュロウガが現れる。太極に至るためでも、スフィアを手に入れるためでもない。不思議な縁で結ばれたザ・ヒートの戦いを見届けるために、漆黒の翼は多元世界最後の戦いに臨む。
- 裁かれし煉罪
- イマージュとの決戦に乱入したアイムを撃破したZEXIS。スフィアの力で再生し、なおも抵抗するアイムに引導を渡そうとクロウが動くが、間隙をついてシュロウガが乱入。当惑する面々にスフィアの真実の一部を語ったアサキムは、魔王剣の一撃を以ってアリエティスを撃墜。次なる標的・クロウの覚醒を待ちつつ姿を消した…
- 漆黒の風、再び
- 太平洋のZONEを停止するため、インサラウムとの戦闘を開始するZEXIS。しかし、ルーク・アダモンの精神攻撃によって闘志が折られ、圧倒的劣勢を強いられる。追い込まれつつあったその時、突如として飛来する影。それは、最初のZONE攻防戦でも姿を見せたシュロウガだった。ウェインを退けたアサキムは、己の目的のためZEXISに助勢。ルーク・アダモンを撃破したが、ZONEは稼働を開始していた。それを止めるべく突入を試みるクロウだったが、それを押しのけてシュロウガが突入。「スフィア・リアクターが迫っている」と警告を残し、漆黒の翼はZONEの向こうへ消えた…
- その悪魔の名は
- 地球連邦との戦いを続けるZEXISの前に現れるアイム。凄まじい因子の高まりによってリアクターの猛攻をもしのぎ切るアリエティスだが、その眼前にまたもシュロウガが出現する。アイムの言葉に過去の傷を刺激されたアサキムは静かに怒りを表し、アイムの「偽りの黒羊」をZONEに触れることで御した「力」によって無力化する。その力の名は「知りたがる山羊」。そう、スフィアの一つであった。だが、アイムの命を狩ろうとしたその時、突如として聖王機ジ・インサーが乱入。祖国を奪われた皇子は怒りの一撃を以ってアイムを粛清し、心ならずも「偽りの黒羊」を手にする。目論見が思わぬ形で挫かれたアサキムは、ガイオウを伴って何処かへと姿を消した。
- 戦神の星に消ゆ
- 火星でインサラウムとの決戦に挑むZEXIS。死闘の末、破界の王に反旗を翻したユーサーがその手でガイオウを討つも、真の姿・次元将となって復活。ガイオウがジ・インサーを大破に追い込み、追い打ちをかけるようにシュロウガが一撃を与える。しかし、事態はアサキムの思惑通りにはいかなかった。元来が頑強なジ・インサーはそれだけの猛攻を受けてなお止まらず、シュロウガをZONEへ引きずり込む。一撃で引き離すもガンレオン、バルゴラ、そしてリ・ブラスタがZONEに集結し、5つのスフィアによってアサキムの持つ「知りたがる山羊」に干渉。ジ・インサーは爆散したが共鳴は止まらず漆黒の翼はZONEに封印され、その姿を消した。だが、本当にこれで終わったのか?それはまだ、誰にもわからない…
余談
- 「サイバスターが変化したものではないか」という予測が随所で立てられているが、「レイ・バスター」の戦闘デモからして『魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』ではなく『真・魔装機神 PANZER WARFARE』の方に関係しているのではないか、という見方もある。
- もし前身がサイバスターであったとして、その場合「守護精霊のサイフィスはどうなったのか」という疑問もあったが、魔装機神シリーズ最終章にて「アストラル界の消滅に伴い、全ての魔装機は精霊契約のない機械兵器になった」ため、この疑問は一応解決したことになる。
- 同じ戦闘デモにはサイバスターに似た機体と、これまたサイバスターに似た別の機体がつば迫り合う姿が描かれている(二機の機体は同サイズ)。
- 「奥の機体」は細部のディテールまで判明しており、特徴的な柄の剣、三つ又の角、顔面部、全体フォルムからして『真・魔装機神』のサイバスターそのものという説が有力(未だ可能性レベルだが、他に該当する機体がない)。
- それとは別にイズラフェールではないかという話がよく上がっていたが、イズラフェールは剣を持っておらず「バニティスラッシュ」は左腕が変化した手刀である。
- 「手前の機体」の方には諸説が入り乱れている。それは、手前の機体がディスカッターに似た剣を所持しているからである。
- 機体フォルムだけなら「手前の機体」はアニメ版サイバスターに似ているのだが、ディスカッターに似た形状の剣はアニメ版ではでてこない。
なお、"真"のケイゴ機が持つ剣は「サイブレード」という名前で、これは「奥の機体」が所持する武器とほぼ同じフォルムである。また「手前の機体」は、持っている剣こそ本家のディスカッターそのもののフォルムだが、頭部のシルエットは本家に比べると丸みがある(本家やゼルヴォイドも丸みを帯びてはいるが、こちらは前に長いのに対し「手前の機体」はヘルメットでも被っているかのように真ん丸)。また、顔面部も本家サイバスターに比べると丸みがある。 - 現状「手前の機体」の条件を満たす中でもっとも近いのは、カトキハジメ氏が描いたマサキ機(「電撃攻略王スペシャル スーパーロボット大戦大辞典」掲載)である。画像はこちら。額にはクリスタル状のパーツがあり、全体が丸みを帯びている他、しっかりとディスカッターを握っている。ただし、マサキが載る本家サイバスターのサイズは、『真』のケイゴのサイバスター、アニメ版のケンのサイバスターと比べて一回り大きい。「奥の機体」がケイゴのサイバスターなら、「手前の機体」がマサキのサイバスターと見るとサイズに違和感が生じる。
- ディスカッターの件を除けば「手前の機体」にもっとも近いのは通称「アニバスター」のケン機。ディテールは逆光ではっきりしないものの、頭部の形状と左肩の三角形パーツがもっとも近い。本家だとこのパーツはコスモノヴァリアクターに当たるが、本家のこのパーツは「下を向いた正三角形」であり、「手前の機体」は五角形に近い。ケン機の肩の付け根にあるクリスタル状のパーツと考えると、この形状が当てはまる。
- 機体フォルムだけなら「手前の機体」はアニメ版サイバスターに似ているのだが、ディスカッターに似た形状の剣はアニメ版ではでてこない。
- レイ・バスターのカットインに出てくる謎の「2人の女性」は、アサキムが所持していた「2つのスフィア」の元の持ち主である可能性がある。