ゴードン・ローズウォーター

ゴードン・ローズウォーター(Gordon Rosewater)

初代パラダイム社社長。40年前の事件に関係すると思われる。パラダイムシティ郊外に巨大な農園を構える穏やかな人物。野菜のトマトが好物。

「40年前の何か」などが記された本『メトロポリス』の著者で、かつてそのメモリーを複数人の「トマト達」(子供達)に植えつけている。 現在はメモリーを失っているのか、はたまた何か意図があるのか、メモリーに関する質問にも曖昧な答えしか返してくれなかった。物語中盤でアレックスに命を狙われるが、ヴェラにメモリー目的で助けられた。だが、その頃の彼はボケ老人状態になっており、まともな会話をすることさえ不可能であった。しかしロジャーが現れ、ヴェラと会話を始めると途端に彼は落ち着き払い、世界の真実の一端について話し出すのであった。

尚、40年前の若かりし頃、「メモリーを持っていたロジャー・スミス」に「この世界を演出する存在と交渉してほしい」とネゴシエイトの依頼している。

登場作品と役柄

スーパーロボット大戦Z
あまり出てこないが彼の書いたメトロポリスは物語の中枢をしめる重要な存在。
第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
33話で顔見せ。シュバルツ、エンジェルなどと同様、世界観の真実を知る存在の一人。

人間関係

アレックス・ローズウォーター
息子として生み出されたトマトの一人。あまり愛情を見せることはない。
ヴェラ・ロンシュタット
娘として生み出されたトマトの一人。
ロジャー・スミス
40年前に交渉を依頼している。
エンジェル
『2nd』終盤、思わぬ形で彼に真実を告げられる。

名台詞

THE ビッグオー

「はじめまして。君はいずれここに来る運命だった」
Act:13、彼が営む農場にてロジャーと対面した時に。
「これは、本物の美味しいメモリーだけを集め、再現した合成品だ。だが、それを繰り返せばいつかこのトマトも本物となる」
農場で新鮮なトマトを口にしながら。なお、ゴードンの言う『トマト』とは、食べ物とクローンの二つの意味を持つ。
「全ては偽りの話だ。天変地異により滅びた世界、そこに跋扈する巨大なロボット達、人が操る神の力…」
本のない図書館でロジャーが手にした『メトロポリス』。その内容についてロジャーが問うた時に彼はこの台詞で説明する。
「君、収穫の時期を間違えてはいかん。せっかく熟したトマトを腐らせたら一大事だ」
答えを求め、焦るロジャーに対して。
「君は自分でその答えを探すべきだ。君にはそれができる。いや、できるはずなのだ」
ロジャーに『メトロポリス』に手渡す時に。別れ際にゴードンはかつての友人を名残惜しむかのように彼と熱い抱擁をするのだった。

THE ビッグオー 2nd SEASON

「実体のないものに、どうしてそうこだわるのかね?今ここにないものは、最初からなかった事と同じではないのかね?」
Act:20より。メモリーの世界、そして40年前のメモリーに苛まれ、それを知ることを求めるロジャーに対する助言。
「収穫の時は近い。手塩にかけて育てた作物の熟成は、自然の摂理にほんの少しだけ人の知恵と、労力が加わる事で成される奇跡なのだよ」
Act:23、息子であり、トマトの一人であるアレックスに収穫の時期を迎えた麦畑を見せながら。
「君は、私の息子だね…?君達は皆、我が愛すべき息子や娘達だ…」
Act:23、父親の愛情を求めるアレックスに対して。
「あ~…トマトのシチュー…早く装ってくれんかのう…?腹が減ってたまらん…」
Act:25、パラダイムシティの地下にある山小屋を模したセットに迷い込んだエンジェルを見ながら。このシーンの彼は何があったのかボケている。
「ネゴシエイター、君は私の愛するトマトの一つではない。そして、あの乙女もだ」
「あの本は私が書いたものではない。夢が私に書く事を命じた物語だ」
「40年より前の記憶など、私を含め誰も持っていなかった。だが、メモリーそのものは思わぬ姿で存在していた」
エンジェルの危機に参上したロジャー。彼がヴェラと問答する最中、ゴードンは記憶を取り戻し、ロジャーとエンジェルの秘密、そして『メトロポリス』の真実を語る。
「ユニオン…実体のない荒野に点在する小さな人の集まり…初めから存在していなかったのかも知れん」
ユニオンの代表者として、パラダイムシティを破壊せんとするヴェラに対して。
「メモリー、それは人の中にあるものであって、そうでない形のものはまやかしでしかない」
「私は大きな間違いを犯した。フフ…人の中にあるとは、人の意識の中にあるとは限らないという事だ。お嬢さん、あなたがメモリーだった。あなたの背中の印が証拠…」
メモリーの正体について。ロジャーが「だが、あなたを含め、人はそれを失っている」と言った後、ゴードンはエンジェルこそがメモリーそのものであると発言した。
「遠い昔…私は君、いやメモリーを有しているロジャー・スミス君に交渉を依頼した」
「この世界が壮大なるステージだとしたら、我々人間はそのステージで役割を演じる役者にすぎない…メモリーを持つ必要などない」
「だが、その役割を変えられる者がいてもいいはずだ。『この世界を演出する存在と交渉してもらいたい』、とな…」
40年前の記憶について。「メトロポリス」のページに挟まれていた若き日のゴードンの写真の一片、そしてゴードンの麦藁帽子に隠されていたもう一片、それらが一つに重なった時、ロジャーに似た黒服の紳士が彼と握手している写真となる。これが示すものとは…
「おお…メモリーが思い出してもらいたいと望んでいるのか?」
Act:26、アレックスの操るビッグ・ファウ内のケーブルがアレックスの背中に刺さると同時に、エンジェルの背中の痣が光り輝くのを見て。

スパロボシリーズでの名台詞

「君は野性のトマトだから」
Zにおいて主人に言った台詞で物語の中核を示す台詞である。なんとなくだが野性はランドの方が似合う気がする。
「まだ時間がかかりそうだな……」
「だが、もうすぐ1万2000年の環が閉じる……いや、1億と2000万年かな」
時獄篇33話にて発した不吉な発言。Zのループにかかわっていたのは「1億と2000年」であり、単位が違うが……。
「君が読む必要はない。特に新たに書き記した最後の章はね」
「そうだ。私なりに何かを残そうと思ってね」
エンジェルにメトロポリスを渡した際に。かつて太極の意志によって書き記した、黒歴史をしるした小説……その最後にゴードン自らが追記した最終章に書かれていたものとは……。
「もうすぐ冬が来る…そして彼女は、悲しみと孤独から全てを忘れようとしている……」
「そう、それこそが私が『メトロポリス』の最後に記したこの街の真実……世界の崩壊……」
「過去は振り返っても変えることは出来ない…。それに気づけば、メモリーなど意味のないものだとわかる」
「もうすぐ1万2000年の環が閉じる……だがこの街は、それとも無関係だろう……」
「その先を……未来を決めるのは老人ではないよ」
「行ってくれるかね?」