行動終了と判定される行動を行った後、もう一度行動することができるスキル、或いは特殊ステータスを示す。

初出は『第3次』で前作『第2次』の「再攻撃」を発展させたものである。リアル系ユニットの搭乗者ほど可能になるのが速く、逆にスーパー系ユニットの搭乗者は早くてもクリア直前までは不可能となっている。

2回連続で移動や攻撃を行うことができ、本来なら移動後に使用できない武器でも1回目の行動で移動し、2回目の行動で可能となる(主にMAP兵器など)。特にP属性のないマップ兵器所持ユニットは、非常に大きな恩恵を受けられる。

『α外伝』以降の作品では一部の例外を除き採用されなくなっており、現在はNPC専用のシステム等で存続しているのみである。

2回行動を行う方法

2回行動は非常に便利で強力なため、使用可能な条件も制約が大きい。以下に主だった使用法を記す。

精神コマンドを使う

現行作品ではこの方法が主流。SPが許す限り、3回、4回、5回と続けて行動させられるが、再行動系の精神コマンドは軒並みSP消費が大きいものが多い。

覚醒
自分の行動回数を1回増やす。小隊制の場合は小隊全体に有効。特定状況で毎ターン覚醒を使ってくる敵もいる。
再動
指定した行動済みの味方を再行動させられる。性質上、ごく一部の例外作品を除いて自分にはかけられない。
連撃
『OGs』や『OG外伝』に登場したツイン精神コマンド。自ツインユニットに有効。かけた状態で敵機を撃墜すると、再度行動できる。

特殊技能(特殊スキル)の「2回行動」を持っている

毎ターン無制限で2回行動が可能。『α外伝』以降の作品では、原則的にこのスキルを所持しているユニットは敵キャラクターかNPCとなっている。

第2次』を除く旧シリーズ、『新』、『64』、『COMPACT』、『α』、『魔装機神』

敵味方問わずパイロットのレベルアップによって習得。リアル系は習得が早く、スーパー系は習得が遅い傾向にあった。『F』、『F完結編』、『COMPACT』ではニュータイプ及び強化人間以外のパイロットの2回行動可能レベルが軒並み高く、普通にゲームを進めていては2回行動できないパイロットも少なくなった。『α』では、マクロス系のバルキリーパイロット勢が2回行動可能レベルが低く、それまで2回行動可能になるのが早かったニュータイプ勢は遅くなり60レベル前後で可能となった。

α外伝以降

原則として、持っているパイロットは敵かNPC。なお、2回行動スキルが存在する限り、同作ラスボスにこのスキルに設定されるのがほぼお約束。再世篇では限定的な形ではあるが、プレイヤーサイドが使える2回行動が復活した。実に約10年振りである。

版権作品
リボンズ・アルマーク
『再世篇』で所持。2回行動を存分に活かしてくる。
飛影
NPC時のみで所持。
ラゴウ
『MX』で所持。
ダミープラグ
EVA初号機の暴走時に登場。特殊技能としてはMXで所持。
頭翅音翅両翅双翅詩翅(敵時のみ)
『Z』の堕天翅族系のネームドキャラは全員2回行動を持つ。
XAN-斬-
『ZSPD』実質のラスボス。2回行動に加え、毎ターン覚醒がかかる為、事実上シリーズ初の「3回行動」となる。
ムーンWILL
ロージェノム
ズール皇帝
『第2次Z破界篇・再世篇』で所持。反則的な強さを誇る。
ラインバレル・アマガツ
デウスエクスマキナ
ミケーネ神
雑魚扱いで大量に出てくるのに全員が持っていると言うα以前のシリーズに回帰したかの如き悪夢のような状況となる。
アンチスパイラル
第3次Z時獄篇のラスボス。
バンプレストオリジナル

ラスボス

ヴィンデル・マウザー
『A』のラスボス。GBA版では2回行動が存在しないが、PSP版ではヴィンデル専用の技能として登場。非発動時は特殊技能欄の2回行動が青く点滅する。ちなみに没になった『OGs』の2回行動もこれと同じ仕様。
エルデ・ミッテ
『MX』のラスボス。ラスボス機体であるAI1メインパイロット時のみで所持。
ケイサル・エフェス
『第3次α』のラスボス。
ジ・エーデル・ベルナル/エーデル・ベルナル
『Z』のラスボス。
ガイオウ
『第2次Z破界篇・再世篇』のラスボス。
インファレンス/クリティック
『W』のラスボス。インファレンスは敵時のみで所持。
ル=コボル
『K』のラスボス。
ルド・グロリア
『L』のラスボス。
ユーゼス・ゴッツォ
『α』、『第2次OG』(ハードルート)のラスボス。2回行動は『第2次OG』時のみで所持だが、当作では「気力160以上で、自軍フェイズ開始時に『覚醒』がかかる」というエースボーナスによって毎ターン3回行動を実現している。新規ラスボス機体であるアダマトロンは反則的な性能の為、2回(3回)行動を存分に活かしてくる。なお3回目の行動については気力が条件のため、満たしさえすればいつでも発動可能な代わりに、脱力を使えば封じることが可能。
カリ・ユガ
『UX』のラスボス。
クェパロク・ナーモ
『OGDP』のラスボス。ユーゼスに続いて毎ターン3回行動を実現。ノーマルモードでも唯一エースボーナスを持つ敵であり、その内容は「HP30%以下で、自軍フェイズ開始時に『覚醒』がかかる」というもの。こちらはHPがトリガーなので、序盤のうちは発動しないが、ゾーンに入ると防ぐ手段がない。その上今作は味方の数が少ないので、残り30%と言えども一気に削るのは難しく、3回行動の被害を受けやすい。

その他

ルアフ・ガンエデン
アイム・ライアード
レベルの上昇で覚える稀有な存在で、未習得時には???で表示される。『再世篇』での最終戦で登場する虚像は持っていないため偵察を使えば本物と見分けが付く。
アプリカント
敵時のみで所持。
フェイルロード・グラン・ビルセイアカークス・ザン・ヴァルハレヴィア
それぞれ『EX』のラスボス。当時は一定レベル到達後ならば誰でも2回行動が可能だった。
一方で『第2次OG』では敵対時のみ特殊技能として所持。特にカークスはマサキルートでの決戦時にも持っており、作品内最初の所持者となる。
またこれ以降の2回行動所持者は下記のペルフェクティオまで出てこない。
ヴォルクルス(合体)
上記2名と同様『EX』のラスボスだが、シュウの章は未収録であるため未登場……かと思いきや、ハードルート最終話「古の忌憶」にて条件を満たすことで合体形態が登場。2回行動を所持しているのは、ラ・ギアス編での出番を想定してフェイルやカークスに合わせた結果であろうか。上記2名との違いはMAP兵器を持たないことだが、それゆえに最強攻撃を2連発食らう可能性が高い点には注意が必要。
ペルフェクティオ
『D』のラスボス。『D』では2回行動は存在しないが、『第2次OG』で所持、2回行動と比べると他の能力が更に厄介。
イルイ・ガンエデン
『第2次α』のラスボス。原作では持っていないが、『第2次OG』で所持。

連続行動

第2次スーパーロボット大戦Z破界篇』から登場した特殊技能で、このスキルを所持したパイロットが敵機を撃墜した際に、そのパイロットの気力が120以上の状態であった場合、もう一度だけ行動する事が出来る。つまり、条件付きの2回行動のようなものと言える技能である。

パイロットのレベルや能力値に関係なく、この技能を持っているパイロットの気力が120以上になりさえすれば使用可能なため便利な技能だが、それゆえにデフォルトで所持しているパイロットは少なく、多くは養成で取得させることになるだろう。

また、習得のためのPPがかなり高いことや、1ターンに発動できるのは1ユニットにつき1回のみなど、制約も大きいものの使いこなせばかなり強力な技能である。『再世篇』では特に仕様変更されず、これに加えて無条件で2回行動できる下記の新強化パーツが追加された為、更に強力なスキルとなっている。

強化パーツ「プラチナエンブレム

第2次スーパーロボット大戦Z再世篇』から登場した強化パーツで、1ターンの行動回数を1回増やす効果を持つ。つまり、この強化パーツを装備していれば誰でも無条件に2回行動が可能となる非常に強力な強化パーツである。このパーツの追加により、『α外伝』以来廃止されていた自軍パイロットの2回行動が限定的ではあるが、復活したと言える。連続行動の効果と合わせれば、脅威の3回行動を頻繁に行う事が出来る為、実用性は非常に高い。蜃気楼νガンダムに付けてしまうと圧倒的な戦闘能力を発揮する(特にゼロ奇跡の効果により覚醒が掛かる事がある為、4回行動も可能)。このように非常に強力な効果だが、入手条件が非常に厳しく致命的なまでに使用期間が短いという欠点がある。入手条件は「SRポイントを55以上習得する」事。つまり、入手した時点で残り数話しか2回行動を堪能する事が出来ない。無論、道中のステージでSRポイントを見逃してしまえばその分使用できる話数が減ってしまう。他のエンブレム系と違って、SRポイントは周回プレイには引き継がれない為、どうやっても入手に手間がかかるのが難点。しかし、2回行動自体が非常に強力な為、ゲームバランスの面から見ても仕方がないのだろう。余談だが、複数のプラチナエンブレムを装備しても、1ターンに行動できるのは2回までとなっており、残念ながら3回~4回行動とはならないようだ(通常では不可能)。

疑似2回行動

特殊技能ヒット&アウェイを所持し、移動せず攻撃を行うと攻撃後に移動できるため、擬似的に2回行動を行ったような状態になる。これは原則としてマップ兵器補給装置でも有効である。

また『Z』のゴーマは、敵ターンの最初に移動し、ターンの最後に攻撃するという変則的な行動パターンを持っており、2回行動がないにもかかわらずP属性のない攻撃を移動後に使うことができる。

『第2次OG』において、孫光龍は本人が2回行動技能を持たないかわりに、機体の特殊能力「逆鱗」によってHP60%以下で毎ターン「覚醒」が掛かるという形で擬似的に実装している。

マルチアクション

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇』で搭載されたシステム。タッグテンションを2消費して行動前に使用し、次の攻撃で敵タッグを全滅させると再度行動できる(テンションは2機撃墜するかレベルアップする事に1上昇する)。能力ではなくシステムなので当然敵が使用することはなく、また1ターン内での使用制限は一切ない。

うまい具合に2機撃墜とレベルアップを重ねることで再使用が可能なので、状況次第では3,4回行動できる。また、マップ兵器でまとめて撃墜してやればその分だけテンションは上昇するので、十分強化されたマップ兵器持ちならあっという間に敵勢力を蹂躙できる。

このコマンドの凶悪な部分は、作中に存在する「テンションレイザー」という強化パーツとのコンボにある。 このパーツを装備すると、タッグテンションが上昇した時に、さらにテンションが+1される、つまりタッグテンションが1でコマントが使用可能になる。これにより、2機撃墜かレベルアップする限りマルチアクションが使用可能となり、倒すべき敵とそれを確実に殲滅できる攻撃手段がある限り、2回行動と言わずに20回行動すら可能。もはや時間を停止させているかのような挙動である。特に強力なのは移動後使用可能・自機中心型のMAP兵器を持つウイングガンダムゼロか、地形適応がオールAの全体攻撃を持つジェニオン。

早解きの際には重宝するので、覚えておくといいだろう。

2回行動可能な敵の攻略法

自軍フェイズでは敵の2回行動は全く効果がないので、2回行動をされる前に倒してしまうのが理想。

1ターンで倒しきれない場合は、2回攻撃に対応できるだけの回避率や装甲を持つユニットや、ひらめき不屈を両方持つユニットを囮にするなどして対応する。マップ兵器2連発も、攻撃範囲のユニット全てにこのような対策を取らせておけば対処できる。

2回行動が可能な敵は攻撃範囲が尋常でないほど広くなるので、思わぬユニットが狙われる危険性がある。対応できるユニットで敵の周囲を囲んで移動を封じ、その上で最大射程から狙われたくないユニットを遠ざけたりするなど、移動面での対策も必要。

特に、方向の概念のある『魔装機神LOE』では本来素通りできない味方が隣接しているマスも2回行動で乗り越え背後を狙って来る為、敵が2回行動をし始める頃には自軍の進め方そのものを大きく変える必要がある。

なお、何があろうと一切移動しない思考パターンを持つ敵もおり、その場合は単に味方を射程におかないだけで簡単に対処できる。準備ができたら一斉に突入して倒してしまおう。