テュッティ・ノールバック
テュッティ・ノールバック(Tyitti Norrback)
- 登場作品:魔装機神シリーズ(バンプレストオリジナル)
- 声優:井上喜久子
- 種族:地球人(フィンランド人)
- 性別:女
- 年齢:20歳→21歳
- 髪色:金髪
- 髪型:垂下がりのロングヘアー
- 所属:神聖ラングラン王国→アンティラス隊
- 階級:魔装機神操者
- 出身:フィンランド
魔装機神ガッデスの操者。マサキのお姉さん的存在で、芯の強いしっかりとした女性。マサキがラ・ギアスで初めて出会った人物でもあり、魔装機神第1部、およびEXにおいては共に行動することが多い。
ヴォルクルスの支配が強まる以前のシュウ・シラカワの性格を知っているなど、ラ・ギアスに召喚された時期はかなり早い模様。
最初は魔装機ファルクの操者であったが、後に水の精霊ガッドに認められ、魔装機神ガッデス操者となった。水の加護を受けたガッデスの優美なフォルムは知的美人の彼女に正に相応しいといえるが、実は彼女、致命的なことにカナヅチであり、全く泳げない。この設定により戦闘に支障をきたすことは特にないのだが、さすがに水の精霊ガッドに悪いような気がしないでもない。その点について指摘された時には「マサキだって空を飛べない」という屁理屈で誤魔化したが、プレシアには「そんな人がいたら凄いと思う」と当然の突っ込みを受けた。そのほかの特徴としてサイコメトリー能力を持っているようだが、あまり詳しく描写はされていない。
ラ・ギアスに召喚される以前の彼女は幸福な生活を送ってきたとは言い難く、殺人鬼に両親と兄を目の前で殺された過去を持っている。しかも、こともあろうにラ・ギアス召喚後にその殺人鬼ルビッカ・ハッキネンと遭遇。彼はその危険性からラングランを放逐されるものの、後にシュテドニアスに拾われテュッティの前に立ち塞がる。その際には心の傷につけこまれ、危機に陥ることもあった。
ルビッカとの邂逅はラ・ギアスでの最悪の出会いであったが、その一方で運命的な出会いも経験しており、魔装機神操者の同僚であるリカルドとは次第に心を通わせるようになる。しかし彼は第1部終盤にルビッカにより殺害され、また主君であり秘かに想いを寄せていたフェイルも、EX最終話において討ち死に(しかもマサキや彼女達自身の手で彼を討つことになる)し、想い人を二度も目の前で失う結果となった。地上に良い思い出のない地上人は彼女に限った話ではないが、彼女はラ・ギアスに召喚された後も悲しい思い出と共にある苦労人である(それでもさほど不幸なそぶりを見せないのは、前述の通り成熟した強い精神の持ち主だからであろう)。なお、好意を寄せた相手が悉く死んでいることはキャラ辞典でも突っ込まれており、公式に「不幸を呼ぶ女」扱いを受けている。
なお、「不幸を呼ぶ女」以外で彼女を語る上で外せない点として「甘党」という特徴がある。スイーツ好きではなく「甘党」。その水準は「紅茶に砂糖を5杯入れてもまだ足りない」という度を超えたレベルで、彼女の料理の味付けは甘すぎて普通の人にはとても出せない(一部例外はいるが)。当然、そのカロリー数は相当量に上り、ROEで明かされた一例によればクッキー1枚で600キロカロリーもあるらしい(それを聞いたマサキは「非常食ならぬ非常識食だ」と語っている)。それでも彼女がプロポーションを維持できているのは彼女の趣味でもある北欧伝統のサウナのおかげに違いない、というのがファンの間では定説となっている。それどころか、未だに成長しているらしい。
他の趣味として車があり、A級ライセンスを持っており、レーサーにも誘われた経験があるとのこと。
レオナと髪型や容姿がよく似ているため、ファンアート等でレオナとテュッティが間違えられることもある。
登場作品と役柄
旧シリーズ
- スーパーロボット大戦EX
- 初出演作品。マサキの章における主力の一人で、会話中でも部隊の参謀的な役割を務める。SFC版の彼女の顔グラフィックはロングヘアであることが分かりにくい。余談だが、本作では彼女はオリハルコニウムのペンダントを所持している(ミオにオリハルコニウムの説明で見せている)。LOEで明かされた設定を考えると、誰かからの貰いものである可能性もあるが…
- 第4次スーパーロボット大戦
- 勝手に地上に出たマサキを追って地上に出るが、ヤンロンが地上への干渉を嫌ったためにロンド・ベルに合流するのは地上で出会ってから数シナリオ後になる。またシュウ一行が仲間に加わると、それを嫌い仲間から外れるリューネやヤンロンを追って彼女も仲間から外れてしまう。
- 第4次スーパーロボット大戦S
- 音声が付いたキャラクターの1人。SFC版『第4次』と異なり、ロンド・ベルと出会った際にそのまま合流するようになり、活躍させる機会が増えた。またシュウを仲間にしても仲間から外れないようになった。
- スーパーロボット大戦F完結編
- 終盤に合流するが、乗機の宇宙適応がBなので戦闘での活躍は難しく、また出番にも乏しい。ただしSS版の場合、テーマ曲「水と沼の国から」が必聴の出来なので、SS版でプレイしているなら是非聴くべし(尤もこれは彼女の曲に限った話ではないが)。
- スーパーロボット大戦コンプリートボックス
- 『EX』シナリオに登場。
魔装機神シリーズ
- 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
- 専用BGMがついた。ハードはSFCだがケルヴィンブリザードを使うと喋る。
活躍は概ねプロフィールの通り。他の作品では彼女の戦闘はケルヴィンブリザード頼りになりがちだが、本作では他の武器の性能も向上しているので活躍できる。しかしながらアタッカーとしては「熱血」を持っていないのが大きなネックであり、逆に支援系の優秀な精神コマンドには非常に恵まれている。機体の改造が十分ならば前線に出てもいいが、改造が不十分ならば支援に回った方がいい。必殺技のフェンリルクラッシュを修得している場合は、後半の火属性の敵に対しては圧倒的な強さが発揮できる。 - スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
- 『アンティラス隊』最高の射撃力と命中力を併せ持った最強の操者。攻撃面では他の追随を許さない。さらに精神コマンドの自由枠を「熱血」か「魂」で埋めてしまうとますます手が付けられなくなる。ただ、前作で習得した「気合」がオミットされてしまったため、合体攻撃など高い気力を要求する攻撃を使うには「激励」を必要とすることになってしまった。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α外伝
- セニアやミオと共に地上に出るが、そのまま未来世界に飛ばされてしまう。本作に限った話ではないが、地上に出た際の彼女の影は全体的に薄い。基本的にラ・ギアスでの彼女は部隊の参謀的な役割を担っているのだが、版権作品に優秀な指揮官の多い通常のスパロボではそのような仕事をする必要がないからかもしれない。さらには魔装機神操者の中でも唯一台詞の新規収録もないため、余計に影が薄い。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
特に秀でた能力は射撃。魔装機神パイロットではトップ。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
パイロットBGM
- 「熱風!疾風!サイバスター」
- マサキ・アンドーおよび、サイバスターのテーマ。参戦当初は本曲。
- 「水と沼の国から」
- 魔装機神I(LOE)からの専用BGM。
人間関係
- リカルド・シルベイラ
- 恋人。ザムジードの先代操者。リカルドのことはその死から数年が経過した魔装機神IIの時点でも忘れられないらしく、ミオが精霊界でリカルドの残留思念と出会ったと聞いた際は酷く動揺してイブンに自分も精霊界に連れて行ってほしいと頼んだりしている。また、ミオがリカルドの印象を「頼もしそうだった」と言った際は我がことのように喜んだりもしている。
- フレキ&ゲリ
- 狼型のファミリア。やたらと嫌味ったらしいが、テュッティの無意識なのだろうか。
- マサキ・アンドー
- サイバスターの操者。テュッティは、ラ・ギアスに来たばかりの彼の世話役をしていた。マサキの「お姉さん」であると主張しているが、マサキはその度に嫌がっている。というか、テュッティが姉貴分としてマサキを説教すると大抵マサキは逆ギレしてしまう。そのためか、ゼオルートが死んだ際に引きこもったマサキを説教しようとした際は周囲に「逆効果だ」と止められてしまった。
- フェイルロード・グラン・ビルセイア
- 主君であり、仄かな憧れを抱いてもいた。しかし最後はその手で彼を討つことに。
- ホワン・ヤンロン
- 同じ魔装機神操者で、良き参謀役。
- リューネ・ゾルダーク
- 地上人であり、お姉さん的存在なのだが、あまりドラマがない。
- ミオ・サスガ
- リカルド亡き後のザムジードの二代目操者。さすがにミオが選ばれたことには困惑していたが、次第に認める。マサキと共に世話相手。なお、ミオは自分の幼児体型から、テュッティを嫉妬している節がある。
- シュウ・シラカワ
- 改名前からの知り合いらしく、テュッティは彼をクリストフと呼ぶ時もあり、彼の本来の性格も知っていた。
- ルビッカ・ハッキネン
- 家族を殺した因縁の相手。そのトラウマを利用してテュッティに催眠術をかけたことも。ルートによっては抹殺可能。その場合、テュッティにまつわるジンクスがテュッティ本人にプラスに働いた唯一(もしくは初めて)の事例となる。
- カンツォート・ジョグ
- 惚れ込まれてしまう。勿論最期は…。
- サナン・ティアンプラサート
- 何故かテュッティの香水が毎日変わっていることを知っていた。つまりテュッティに気があったようで、やはりその最期は…
名台詞
旧シリーズ
- 「彼は本来、ああいう人だったのよ。 3年前まではね」
- 第4次「火星の決戦」にてあっさり火星から引き下がったシュウに拍子抜けしたマサキに対して。
αシリーズ
- 「あなたの気持ち、私には良くわかるけど…」
「いつまでもその感情に囚われているのは良くないわ…」 - α外伝でキエルが実は月の女王であるディアナ・ソレルだと露見した際、ディアナに友好的な他の面々の態度に憤り、自分の両親を殺したディアナ・カウンターの頂点であるディアナへの復讐心を密かに抱いたソシエの心中を察してかけた言葉。上記の通りソシエと似通った境遇であった故のクロスオーバー。
魔装機神シリーズ
- 「優雅にして華麗なる、水の精霊ガッドよ、願わくばこの私とともに至高の道を歩まれん事を」
- #6「魔装機神」にて、ガッデスとの契約の際の台詞。ガッデスが反応するまで少々間があり、周りを冷やりとさせた。
- 「でも、忘れちゃダメよ。その力は正しい事に使うためのもの」
「力を使う事に溺れては、あなたは……死ぬわよ」 - LOE「死の恐怖」シナリオエンドデモにて、初めて人を殺してしまい消沈したマサキに対しての忠告。コンプリートボックスDISC2の「ボイス編集」にも収録されている。
- 「私も猫にすればよかったかしら…」
- マサキが作ったファミリアを初めて見た時に。フレキとゲリにはたまったもんじゃなく、この発言のせいでクロ・シロとの仲が悪くなった。
- 「あら、でも、スキヤキって砂糖いれるんでしょ?」
- #32「魔装機神の名にかけて」におけるすき焼きパーティーにて。砂糖を入れるというのは確かに正しい。しかし一体どれだけ入れるつもりだったのだろうか。なおリメイク版の一枚絵「みんなでスキヤキパーティ」を見る限りでは、ビールの中ジョッキほどのサイズの砂糖壷の中身を全て鍋に入れている。しかもその後で、「砂糖ないの?」と言ってさらにすき焼きにブチ込み、その鍋はテュッティ専用になってしまった(リカルドが「ちょっと甘いくらいだろ」と高をくくって食べたが、鼻血を噴いて倒れた)。
- 「私だって……私だって信じたくないわよっ!! でも、リカルドの身体が……
私の腕の中で、どんどん冷たくなって行くのよ……いくら呼んでも返事をしてくれない……
目を開けてくれないのよっ!!」 - #39「カタストロフ」にて、リカルドを失い絶望に打ちひしがれるテュッティの台詞。
- 「あなたがいれば、リカルドが助かったとでも思っているの!? バカにしないでっ!!」
- 上記の台詞の後、2人を残して進んだことを悔いるマサキに対して。どれだけ彼女が追い詰められているのかが分かる。
- 「私…男運が悪いのかしら?」
- 「シュテドニアス激動」にて、またも自分の前にルビッカが現れたことに嘆いて。上記の台詞同様、コンプリートボックスDISC2の「ボイス編集」にも収録されている。
- 「あなたとの腐れ縁……ここで断ち切ってあげるわ!!」
- 「ラセツの最期」でのルビッカとの戦闘前台詞。ルビッカに止めをさせるのはこのシナリオだけなのでファンならば彼女の手でルビッカに止めを刺してあげたいところだろう。
- 「ロキの子、地を揺らすものよ。今こそ足かせを解き、我が敵をむさぼれ!」
- 必殺技、フェンリルクラッシュの台詞。
- 「私は17才よ」
- リメイク版の「再会、シュウ」における水着イベントにて。声優ネタ。同い年のサフィーネから「おいおい」と突っ込みを受けた。ちなみに元となったネタは最初は17歳ではなく最初は16歳だったそうである。余談だが、レオナ役の榊原ゆい氏も永遠の17歳の一員に勧誘されたが、とある事情で本人は参入ができなかったため「永遠のナインティーン(19歳)」を名乗ることとなる。
- 「この技は、ヨツンヘイムに代わる新しい技よ。あれよりカッコいいセリフにしなきゃ、締まらないでしょ?」
「それじゃ、これからみっちりミーティングするわよ」
「ヤンロンやミオに負けない、カッコ良くて目立つセリフを考えるのよ!」 - 魔装機神IIで新必殺技「ヴォルスパー」開発時のフレキ・ゲリとの会話から。技の名前も攻撃方法も決まっているのに悩むテュッティ。フレキに何を悩んでいるのか聞かれると、「決めゼリフ」と答え、上の言葉に続く。今作であまり目立ってないことに、何やら不満を感じていたらしい。まあ、今作では戦力としても大いに活躍するのだが、その一因が垣間見える台詞である。この言葉を聞いて主の出番が少ないことへの怒りを察したフレキ・ゲリは、動揺しつつも黙って彼女に付いて行くことを誓い合うのだった。
……が、このルートではヤンロンが主役に昇格してしまうのでやっぱりテュッティの影が薄くなってしまう。
余談
テュッティ役の井上喜久子氏もテュッティ同様にグラマラスなプロポーションらしく、実際にイベントで水着になる機会があった時に男性の視線を釘付けにしただけではなく、日高のり子氏が「一緒にいて自分がみじめに感じた」と言わせる程だったらしい。