暴竜鬼は『ゲッターロボG』の登場人物。
暴竜鬼 | |
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読み | ぼうりゅうき |
登場作品 | |
声優 | 森功至 |
デザイン | 青鉢芳信 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦64 |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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本名 | イサム |
種族 | 地球人(百鬼一族) |
性別 | 男 |
年齢 | 隼人と同年代 |
所属 | 百鬼帝国 |
役職 | 百鬼百人衆 |
概要編集
第26話「鬼になったあいつ!」に登場した百鬼帝国の「百人衆」の一人。
その正体は、神隼人の幼馴染・イサムで、金と権力を欲するあまり鬼になる事を選び、メカ暴竜鬼に搭乗して彼と死闘を繰り広げる事になってしまう。
人物編集
角刈り頭が特徴の整った顔立ちをした青年。母子二人の家庭で育った身だが、現在は病で母を亡くし天涯孤独となり、新宿を根城に「青春ラーメン」というラーメン屋で働きながら生きている。
後先考えず行き当たりばったりで行動してしまう猪突猛進な性格であるが、根は決して悪い人物では無く、幼少期は幼馴染の隼人に母が作ったおはぎをご馳走したり、取った柿を分け合って食べる等、優しい面も持っており、現在においても自動車に轢かれそうになった老婆を助けたりしていた。しかし、母を失い宿無しの身で一人生きてきたという経験から、隼人と再会した時には金や権力に対し人並み以上の執着心を持つ事になっており、金を手に入れる為ならば強引に喧嘩に介入を行ったり、危険極まりないパフォーマンスをする形でラーメン屋の宣伝を行って注目を浴びようとする等、非常に危うい行動を見せ、決して大人しい人物とは言えない隼人でさえ難色を示す程であった。幼少期もやや乱暴で喧嘩っ早い面があった様で、亡き母親からも「男の子だから暴れるのは構わないけど、人様に迷惑だけはかけてはいけない」と叱責されていた。金や権力を欲するのは、「大好きな新宿の街を塒に何か大きな事をする」という夢を抱いているからであるのだが、肝心の金を手に入れる方法が見つからずその日暮らしがやっとであった為か、夢に関して具体性は描けていなかった。
身体能力に関しては鬼になる前より既に驚異的なセンスを秘めており、ヒドラー元帥率いる百鬼兵達数人の襲撃を受けても一撃で返り討ちにしてしまったり、機密保持の為の自爆に巻き込まれても黒焦げになるだけで済んでいる等、隼人を始めとするゲッターチームのメンバーにも全く引けを取らないレベルであった。だがその結果、自らの戦闘センスと金に対する執着心に目を付けたヒドラー元帥に唆されてしまう事になり、元々安易な手段を選び行き当たりばったりな行動に走ってしまう傾向もあってか、人間を捨てて鬼となってしまう道を選ぶ事になっている。
なお、劇中での様子からも、元々「暴竜鬼」の名や搭乗機のメカ暴竜鬼は不慮の事故で死亡した百鬼帝国・新宿支部長の物であった様で、ヒドラー元帥曰く「百人衆の中でも一番の切れ者と言われた男」とされており、角の形状も鬼になったイサムと同じであった。
劇中の様相 編集
新宿の街で亡き母親の面影を感じた老婆が車に轢かれそうになったのを助けた際、百鬼帝国の工作員を見つけるべく調査していた隼人と再会。母親を亡くし天涯孤独の身となった身の内を明かしたり、金を手に入れて大きな事をしたいと語る等、束の間の再会の交流を行う。
しかし、ラーメンの宣伝の為に危険なパフォーマンスを行っていた所で、交通事故で死亡してしまった百鬼帝国・新宿支部長の後任を欲していたヒドラー元帥に自らの能力を目を付けられ、彼が差し向けた百鬼兵達の襲撃を受けるが、難無く返り討ちにして見せており、それを見込んだヒドラー元帥から勧誘される。イサム自身は今の仕事の倍の金額である10万円で雇ってもらおうとしていたが、「そんなはした金じゃない。一千万でも一億でもお前の望むままだ」とまで言い切ったヒドラー元帥の言葉に驚愕。その場は駆け付けた隼人によって有耶無耶になるも、既にヒドラー元帥の甘い言葉は心に大きく響いてしまった結果、再び勧誘してきた百鬼兵の工作員に誘われるまま百鬼帝国の新宿支部へ向かい、「イサムの名を捨てる」という条件を受け入れて、死亡した新宿支部長を引き継ぐ形で鬼へと改造され、「暴竜鬼」となってしまう。
百人衆の一人となった最初の任務として、新宿を完全な百鬼帝国の制圧下に置くべく、街中で屯する若者達を集めて百鬼兵に改造する為の計画を実行に移すが、若者達の中に紛れ込んでいた隼人がガソリンの入っていたタンクを引火させた爆発によって失敗。自身が百鬼帝国の勧誘を受けて鬼になってしまった事実を彼に知られてしまう。計画失敗に逆上した結果、噴水に偽装させていたメカ暴竜鬼を起動させ、かつて愛していたはずの新宿で暴れるが、そこへゲッターチームと合流してゲッターライガーに搭乗していた隼人と対峙。鬼の力に完全に溺れて傲慢になってしまったイサムは、彼の説得に全く耳を貸す事無く、「勝った者が正義で負けた者が邪悪になる」という暴論を掲げてメカ暴竜鬼の破壊光線で攻撃するも、この結果、人間だった時に隼人と共に助けた老婆が、ビルの崩落に巻き込まれて死亡してしまう最悪な悲劇を招いてしまった。最早、話し合いは無理と判断した隼人の駆るゲッターライガーと壮絶な激突を繰り広げるが、鬼になってまだ間も無かった事が災いしてか、恐竜帝国や百鬼帝国との過酷な戦いを繰り広げた隼人の猛攻によって、メカ暴竜鬼は機能不全に追い込まれてしまい、墜落。爆発に巻き込まれた事で瀕死の重傷になってしまう。
死にゆく寸前の中、自らが図らずも殺害してしまった老婆の変わり果てた姿を隼人に見せられた結果、幼少期に亡き母に叱られた時の言葉を思い出して、自分が取り返しのつかない過ちを犯してしまった事をようやく自覚。急激に鬼になってしまった事を後悔する形で泣きじゃくり、最後は隼人やゲッターチームに看取られる中で、「せめて、人間に戻って死にたかった…」と呟き、息を引き取った。死後、自らの想いをくみ取った隼人の意向で頭部の角は打ち抜かれたが、行き当たりばったりな行動の果てに死んでいったかつての親友の姿にいたたまれなかった彼は、哀しみを振り払うかの様に戦いの終わった夜の街を駆け抜けて「バカヤロー」と叫ぶのだった。
登場作品と役柄編集
単独作品編集
- スーパーロボット大戦64
- 初登場作品。スーパー系ルートにのみ登場。マップ開始直前に隼人が思い返し、自軍を追撃した際に彼と対峙する。『64』の世界設定から金の他にもA級市民への登録の言葉に乗り、鬼兵士にされたことが告げられる。
人間関係編集
- 母親
- 彼女の他界を契機に郷里から新宿へとやってくるが、誰も頼れなかった事でその生活は荒んでいく一方となった。芯の強い女性でイサムに対しては「男の子だから暴れるのは構わないけど、人様に迷惑だけはかけてはいけない」と厳しく諫める一面もあった。彼女手作りのおはぎが自慢で、幼少時代の隼人にも振舞っていた。SRW未登場。
- 神隼人
- 幼馴染。再会を果たすが、最後は彼の手で討たれる。
- 新宿支部長
- 前任者。劇中の様子からも、元々「暴竜鬼」の名は彼の名であった様だが、ヒドラー元帥からは「百人衆の中で一番の切れ者」と評される等、行き当たりばったりな傾向の強いイサムとは対照的な人物であった。登場した回の冒頭で、車に撥ねられるという不慮な事故が原因で死亡。これが無ければ、イサムが破滅の末に死亡する事も無かったのかもしれない。SRW未登場。
- ヒドラー元帥
- 上司。彼からのスカウトを受け、暴竜鬼に改造される。
- 老婆
- 車に轢かれそうになった彼女を隼人と共に救出。イサム曰く「ちょっぴりお袋に似てやがる」との事だったが、そんな彼女ですら暴竜鬼は殺めてしまう。SRW未登場。
他作品との人間関係編集
名台詞編集
- イサム「金だよ、金さえありゃなんでも出来るんだ。だからがめつく稼いでんだよ。今に必ずでっかいことをしてやるからなぁ」
隼人「でっかいことって?」
イサム「ああ、何かでっかいことさ、俺はこの新宿の街が大好きなんだ。この新宿で何かでっかいことをやるんだよ」 - 暴竜鬼となる前に新宿で隼人と再会。公園で自分の夢を語る。
- 「この世は金と力よ。何でもやってやる!条件は何だ?」
「やると言ったらやるぜ。『イサム』の名ぐらい何時でも棄ててやらあ!」 - 新宿スバルビル地下の「新宿の目」に偽装した百鬼帝国新宿支部へと赴き、ヒドラーから示された「イサムの名を棄てろ」との条件に威勢よく啖呵を切るが、この選択肢がイサムの運命を決定付けてしまう事となる。
- 「俺は暴竜鬼だ!」
「この新宿の街を俺の物にするんだ。あの聳え立つビルのように、俺はこの街を見下ろしてやる!」 - 2代目新宿支部長・暴竜鬼として百鬼兵へと下した初指令。「イサム」の頃に愛着を寄せていた街・新宿は、「暴竜鬼」にとって単なる制圧対象へと摩り替わってしまった。
- 「人にはそれぞれの生き方がある。ハヤト、お前にはお前の道がある。俺には俺の道がある」
「それは戦いが決めてくれる。勝った者が正義で、負けたものが邪悪になるのだ」 - メカ暴竜鬼を駆り、隼人と対峙した際の台詞。自分の選んだ道が正しかったと思い、闘うが…。
- 「嫌だっ、やだやだっ、母ちゃん、助けてくれよぉっ、鬼なんて嫌だ!」
- ゲッターライガーに敗北後、昼間に交通事故から助けた老婆を巻き添えにしてまで力を得たことを隼人から指摘され、同時に鬼になったことへの後悔と母親のことを思い出し泣き叫ぶ。
- 「やだ…鬼なんて…せめて、人間に戻って死にたかった…」
- 幼児退行したかの如く一頻り泣き叫んだ後、母親からの「他人様に迷惑を掛けるな」という戒めを思い出し、弱々しく隼人へと縋り付く。
- 「ハヤ…ト……」
- 息を引き取った際の台詞。隼人の胸の十字架で、彼の流した涙で濡れて遮るという形ながら角がないことに安堵しながら、イサムの魂は亡き母親の元へと導かれるのだった…。
スパロボシリーズの名台詞編集
- 「ふふふ、俺はついているな。奴らを追ってきて正解だったようだ」
- 『64』「その名は草間大作」より。2度目の登場で増援としての登場した時の台詞。同話では一応ボス的存在である。