惑星エンドレス・イリュージョンまたは単にエンドレス・イリュージョンとは、『ガン×ソード』に登場する惑星。
概要
物語の舞台となる惑星。地球から遠く離れた星であり、テラフォーミングによって作られた。ナレーションでは「ボンクラ達の理想郷」「宇宙の吹き溜まり」などと言われる。
ヨロイ関連を除くならば現実の人類の歴史でいえば大体20世紀初頭ぐらいのレベルの文明だが、町によっては文明のレベルが高い所と低い所がある、また各地域ごとに西部劇風の街があったり、中国風の街があったり、和風な町があったりする。ただし、街の市長や町長は何回か登場しているものの、国家があるかどうか不明とされる。町の外は荒野や森林が多く、惑星全体の雰囲気としては西部開拓時代のアメリカに近い。
元々はマザーこと地球の囚人惑星であり、囚人を管理しやすく、かつ反乱を起こされないように文明レベルを制限した結果、共通言語があり、世界規模の銀行も存在しているにも関わらず、交通手段は大都市近辺に僅かに鉄道が通っているのみで、街道もまともに整備されていない。またヨロイという巨大ロボットが存在しながらも、宇宙船やロケットは無く、それどころか宇宙という言葉の意味すらほとんど知られていないという、非常にアンバランスな文明を持つ。しかし作中では既に地球が滅び、管理者がいなくなってから長い年月が経っているので、住人達も自らが囚人の子孫だと知る者は少なく、独自の発展を遂げている(鉄道も地球滅亡後に作られたもの)。なお、囚人惑星にもかかわらず犯罪組織や悪人が少ないのは、若き日のエルドラメンバーが多数の悪党とそのヨロイを成敗して回ったからである。
他に囚人惑星だった頃の名残として、囚人達の直接管理及び反乱分子の粛清を目的とした7体の兵器および7人の権力者からなるオリジナル7の存在がある。しかしこれも地球滅亡後は次第に目的を忘れて腐敗し、私利私欲のために財や権力を行使するようになっていき、最終的に1人を除くメンバーはカギ爪の男によって殺され、彼らの施設や兵器はカギ爪の男の集団の計画に利用される事となる。
なお、地球と同じように月が存在するが、この月は実際の地球の月をエンドレス・イリュージョンまで移動させたものである。この月にはオリジナル7でも対処できない事態が起きた時の最終手段として惑星破壊システム「プリズン・プラネット・デストロイヤー」が残されており、宇宙に影響を与える前に惑星を破壊する機能が備わっている。
宇宙という言葉がほとんど知られていないので、作中でエンドレス・イリュージョンという言葉を使っていたのは宇宙を知っているカギ爪の男の集団だけだった。ただしエピローグにおいてナレーションの正体が本編から数年後に関係者へインタビューしている記者だと明かされるので、複数の関係者にインタビューするうちに記者も宇宙やエンドレス・イリュージョンという言葉を知ったか、あるいは一般にも言葉が知られるようになったのかもしれない。
登場作品
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦K
- もう一つの地球にこの世界観が含まれている。原作11~13話に登場するゾネットの街が鉄道の街という事でそれに因んだシベ鉄とのクロスオーバーも存在する。
VXT三部作
- スーパーロボット大戦T
- 火星にこの世界観が含まれている。中盤のアストラギウス銀河において、「星の果てにありながらアストラギウスのすぐ隣にある楽園」としてクエントの伝説にエンドレス・イリュージョンの名があることが明らかとなる。
- 終盤、ジャン・ポール・ロッチナからエンドレス・イリュージョンが太陽系を指すことが説明される。ちなみにロッチナが説明するのは、ロッチナ役の銀河万丈氏が『ガン×ソード』のナレーションを担当していたことによる声優ネタ。
- なお本作におけるプリズン・プラネット・デストロイヤーは地球上の生物の脳をマイクロ波で攻撃する兵器であり、これとは別に火星に惑星そのものを破壊するプラネット・デストロイヤーが存在していた。
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- エンドレス・イリュージョンとしては初登場。参戦イベント「愛の果てに...」ではオーバーデビルの半身が眠っており、それをファサリナたちが目覚めさせたことでヴァンたちは地球へと転移してしまう。一方で地球側では古い文献にエンドレス・イリュージョンの名前が記されていたらしい。
- スーパーロボット大戦30
- 今作でも『T』と同様、火星に世界観が組み込まれている。