ジスペルは『スーパーロボット大戦BX』の登場人物。
ジスペル | |
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登場作品 | |
声優 | 草尾毅 |
デザイン | Chiyoko[1] |
初登場SRW | スーパーロボット大戦BX |
SRWでの分類 |
パイロット ラストボス |
プロフィール | |
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種族 |
遥か太古から存在する高度知性体 (元々は地球以外の異世界の人間) |
性別 | 男 |
年齢 | 不明[1] |
概要
ブライティクスとバルギアスの決戦の最中に現れた神を自称する男。バルギアス曰く「無界の存在」。
ある理由から、ユキ・ヒイラギの先祖である古代人達によって「境界」の力で封印されていた存在で、『BX』の世界において異世界同士の戦争を起こした真の黒幕でもある。
人物
端正な顔立ちをしている青年だが、感情を持っていないかの様に無表情である。
冷たい雰囲気を放ちながらも、自分以外の他者を恐怖で威圧する等、人の範囲を超えた超常の力を備えており、人によっては「神」に等しい存在とも言える。だが、それ故に穏やかな口調で喋りながらも内面は傲慢そのものであり、他者の意見にも耳を貸そうとせず、自らの考えのみを絶対とする形で物事を決めようとする危険な存在。
「滅びの道を歩む生命を救済し進化を促す事」を目的としているが、その手段の一つとして異世界同士の戦争を裏から操っていた。幾億年もの間、「異世界同士の争いによる進化」を目指していたが、幾度も試行を重ねてもその進化が停滞して宇宙は何も感じない虚無へと到達してしまう事に絶望。その結末を回避する為に、一度今在る全ての生命を滅ぼそうと考えるに至ったのだが、そのあまりにも独り善がりなやり方であった事から、古代人によって境界の力で封じられる事になり、古代人の血を引くユキからも指摘されている。
彼にとっての最大の不幸は、自身の前に立ちはだかった幾つもの困難を独力で乗り越える力を持ってしまった事であり、だからこそ誰かと協力するという事を学ぶ機会を失い、たった独りで先へ先へと進み続けた結果、最後には己の力だけでは絶対に乗り越えられない壁にぶつかる事になり、諦観に飲まれてしまったのである。実際に滅びを選んだのも、彼が他者との協力によって更なる手段を模索出来なかった事、それ故に行き詰まり追い詰められていた事の証左でもあった事を、ナトーラ・エイナスとセリック・アビスに看破されている。ただし、自分勝手な人物であったものの、最期の瞬間には自分が神では無い事を認め、動じることなく粛々と新たな可能性による敗北を認める所等から、少なくとも彼自身が世界を救おうとしていた事は事実だったと言える。
劇中の様相
太古の時代、滅びの道を歩む生命を救済し進化を促す為だけに一度全ての生命をリセットしようとしていたが、自らの存在を危険視する境界の力を扱える古代人達によって、その存在を「無界」と呼ばれる一種の異空間に縛られる事になった。だが、全く行動や外の世界への干渉が出来なかった訳では無く、700年後のバイストン・ウェルからサーバインとズワウスを呼び寄せて自らの力を与え、分身としたそれらをオウストラル島と惑星アーストに送り込み、境界の外と繋がるアンカーとしていた。
最終決戦において、バルギアス・ドラグーンが空間を切り裂いた事で、遂にブライティクスの前に姿を現す。彼を倒そうと、境界の力を得たバルギアスが挑み掛かるが、ジスペルは自身の「依り代」たるシンデュスを召喚。その圧倒的な神の力により、逆にバルギアスを返り討ちにして倒し、奪われていた境界の力をユキの体に戻して生き返らせるが、自らの目的であった「滅びの道へと歩む生命の救済と進化」を達成させるべく、今存在する全ての生命の抹殺を宣言。それを阻止しようとしたブライティクスの前に立ち塞がり、対決する事になる。
終始己を神と称し、圧倒的な力と自身の知る虚無の終末を突き付けることでブライティクスを挫こうとしてくるが、ヨウタ達に神であることそのものに疑いを持たれ、否定される。そして、ブライディクスとの戦いにおいて自分の知りえない可能性を目の当たりにした際は、自分にとって未知の力で生み出される未来を否定しようとし、その姿勢から「自分の思い通りに生命を創造しようとしているだけ」と痛烈に批判されてしまう。結局の所、彼は神ではなく超常の境地に到達した人間に過ぎず、人間の力によって打ち破られ、神ではなかったことを認めて消滅した。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦BX
- 隠しルートである真の最終話「受け継がれた未来」に登場する。
- 通常ルートのバルギアス・ドラグーンを上回る強さを持った真のラスボス。姿を現した際の台詞はDVE。
- 遭遇する条件が本作の全ての隠し要素を取る事と非常に困難なので1周目で到達したプレイヤーはほぼいなかったが、エンディングクレジットと2周目で登録される専用BGMにより、存在そのものは早期から判明していた。
パイロットステータス
能力値
バルギアスを更に強化した能力値となっており、特に格闘、射撃、技量は彼より20も高い。
特殊スキル
人間関係
- バルギアス
- 境界の力によってバルギアス・ドラグーンに変貌した彼を返り討ちにする。
- ヨウタ・ヒイラギ
- 彼に神であることそのものに疑いを持たれ、否定される。
- ユキ・ヒイラギ
- 彼女の祖先である古代人が造りだした「境界」によって封じられていた。
版権作品との人間関係
- サイアム・ビスト、暗黒大将軍
- ジスペルの存在に勘付いていた者達。
- 早乙女アルト
- バルギアスを呆気なく倒した挙句、「境界の力」をユキの体に戻して生き返らせるなどの行為から、ジスペルを「デウスエクスマキナ」と評した。
- 戦闘会話では彼に「一人しかいないのに自分しか愛せなかったんだな」と指摘される。
- フェザール・イゼルカント
- ゼハート曰く、手段は違うがジスペルの持論は、イゼルカントの「エデンの民の在り方」と同じだとしている。
- マーダル
- 方向性は異なるもののイゼルカントと同様闘争による世界の構築を目指していた事の類似点を指摘される。
- ジスペル自身は最終的に闘争という手段以外に希望を見出したマーダルとイゼルカントを『諦めた』と評している。マーダル本人は最終的にはジスペルの打倒を目指していたらしい。
- バーサル騎士ガンダム、兜甲児
- 彼らに降臨する神の力を評価しており、自分と同じ神の領域に来る事を勧めるが、拒絶される。
- ゼウス神
- 直接会話はしないが、肉体を失いもはや意識しかない彼の事は、神を自称する者でしかないと称している。幾つかの戦闘会話からしても、「神は不滅であり、通常の生命とは異なる存在」だという思想らしいが、皮肉にも自身の敗北によって自分も神ではないと自覚する事になる。
- パトリック・コーラサワー
- 戦闘前会話にて彼の言った「物知り顔の異世界人」という言葉が、ジスペルを表す最も分かりやすい人物評であると言える。
名台詞
- 「僕の存在を知覚していたのだね、バルギアス…」
「永い…永い…刻が経ってしまった…全ての生命達よ、詫びよう…」
「僕の名はジスペル。全ての世界の生命を導いてきた神だ」 - 最終話「受け継がれた未来」にて。バルギアスが切り裂いた空間から現れたのは、自らを「神」と自称する「無界の存在」だった。
- この台詞は全てDVE。
- 「…来たれ、依り代よ…」
「さあ、来るといい…バルギアス…」 - 挑み掛かるバルギアスに対し、ジスペルは自らの「依り代」シンデュスを召喚。バルギアスを迎え撃つ。
- 「神の創る世界は壊せない…。永い間、お疲れ様…バルギアス…」
- バルギアスを一蹴して。通常ルートの展開を知るプレイヤーはおそらく、バルギアスの呆気ない終わりに唖然としたであろう。
- 「君達は過去に、争いが『あった』という事象を消そうとする、生命の野望を止めた…。未来に目を向けるというのであれば、君達自身も今を見据え、未来の為に何を為さなければならないのかを考えるんだ…」
- マクロス30勢との戦闘前会話。マクロスの地球落下を無かった事にして歴史を変えようとした出来事について言及していたが、やはりアイシャやリオン達によって否定されてしまう。
- なお、仮にその男の野望が成功したとしても、今度は別の争いが『起きる』可能性が高くなるのだが…。
- 「死に抗う生命の意志…あとどれぐらい見続けなければならないのだろう…」
「だが、この悲しみにも耐えよう…。僕は神なのだから」 - 1回目の全回復イベント時。
- 「勇気かい? 君は勇気で進化の果ての停滞を乗り越えようと考えた。違うかい? それは無駄な事だよ」
「異なる生命同士の対話かい?」
「もしくは、生命の調整? 生命力の発露? 人の革新? 生命の創造? 人の肉体を捨てる?」
「全てが無駄なんだ…。そんな手段で、どうやって停滞を乗り越えるというんだい?」
「生命が至る答えは僕が既に達している。何度も挑戦し、繰り返してきた…何千、何万、何億の年月を重ねて…それでも、届かなかった。何度試しても…駄目だった」
「分かっただろう…。生命の手では、進化の停滞は乗り越えられない。全て、終わっているんだ…」 - 2回目の全回復イベント発生後の会話で凱や刹那を初めとして、それぞれが未来を切り開く力と信じる物を一つ一つ言い当てて。それらの答えは既にジスペル自身も辿り着いたが、『それでも』進化の果ての停滞を乗り越えられなかったと告げられ、ブライティクスに絶望感が漂いかける。
- 何気にこの発言のいくつかは今作のキャラだけでなく、敵味方問わず他作品のキャラが行った事を遠まわしに否定していると言える。
- 「僕の識らない…可能性が…視えていなかった未来が…あったのか…」
「神…ではなかったんだな…僕は…。ふ、ふふ…そうか…、僕は…」 - 最後の台詞。自身の知らない可能性の力を見せたBXに敗北するも、それに取り乱すでもなく、納得したように静かに滅び去っていった。
搭乗機体
- シンデュス
- 「依り代」たる巨大兵器。