宇白順

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宇白順は『ぼくらの』の主人公の一人。

宇白順
読み うしろ じゅん
登場作品 ぼくらの
声優 皆川純子
鬼頭素世子(幼少期)
デザイン 鬼頭莫宏(原案)
小西健一(アニメ版)
初登場SRW スーパーロボット大戦X-Ω
SRWでの分類 パイロット
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プロフィール
愛称 ウシロ
種族 地球人
性別
年齢 中学1年生
出身 地球
身長 150cm
血液型 A型
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概要

愛称は『ウシロ』。どこか影のある、眼鏡をかけた少年。物静かな雰囲気とは裏腹に暴力的で根暗な性格をしており、何かある度に妹であるカナに暴力を加えている。

これは母親がカナの出産に耐えられず、産んだ後に亡くなった事から母の死をカナのせいだと捉えたための一種の八つ当たりである。 無論、こうした態度は「ぼくら」の面々の中でも浮いており、他から一歩離れた態度を取る事も多かった。

実は田中美純の息子であり、とある事情で田中の姉夫婦である宇白家に引き取られたという経緯がある。このためカナとは従妹の関係にあたる。本人はこの事を知らなかったが、田中の死後に知ることとなった。

ジアースのパイロットとなった際は紋様が顔に隈取のように浮かび上がる。最終決戦では長時間の戦闘の末に勝利し、戦いの連鎖を終わらせるためにジアースを自壊させた。

登場作品と役柄

単独作品

スーパーロボット大戦X-Ω
初登場作品。2020年10月のイベント「その生命の輝きは」期間限定参戦。ジアースのパイロット。パイロットパーツはボイス付き。
原作終盤の時系列という事もあり、カナや仲間に対する態度は大分軟化している。敵はバッフ・クランに変更されているものの基本的には原作通りの展開でジアースを自壊させ、戦いの連鎖を断ち切る。イデによる奇跡か、戦いが終わった後も生き残り、カナと共に日常へ帰還した。

パイロットステータス

精神コマンド

X-Ω
閃き挑発覚醒
パイロットパーツ装備時
不屈激闘

人間関係

ぼくら

宇白可奈
妹。日常的に暴力を加えている一方でカナ自身はその事を特に「やめて」と言わず健気に兄へ付いていく。
その後、戦いを通じて得た経験や田中美純の過去を知った事で成長し、カナへの暴力も無くなっていった。
吉川寛治
悪友。カナに辛く当たる理由も察しているために、彼がウシロと周囲の仲介役になる事も少なくない。
阿野万記
母が弟の出産を控えているためにカナへの暴力を許さず衝突する事が多い。
矢村大一
同じく妹と弟たちを持つ身のためにカナへの暴力を諫めている。
和久隆
2回目の戦いが終わった後、彼をそっと押したら海へと落下してしまった。
ジ・アースの真実を知らないが故の不可抗力だったとはいえ、自分のせいで落としてしまったことに後ろめたさを感じていた。
切江洋介
彼がパイロットに選ばれた際に家まで様子を見に行き、ある騒動に巻き込まれる。

大人たち

宇白要次郎
父親。教師を営んでいるが、息子とはすれ違いを繰り返していた。
田中美純
「ぼくら」の護衛を務める国防空軍の女性軍人。ウシロの事を特に気に掛ける。死後に実の母だったことを知る。

名台詞

「流されりゃいいんだ」
波打ち際でアンコに「波にさらわれる」と冗談を言われながら抱かれるカナを見ての第一声。言うまでも無く周囲は引いていた。
「そいつはやらなくていい」
ココペリと会い、カナが契約を行う際に一人反対する。結果的にカナは未契約者となったため、運命を変えたひと言と言える。
「おい、契約してない奴がいるぞ」
コエムシへ向けて、未契約者が乗っている事で発した台詞。実は後の展開の伏線でもある。
「ここでやめるなんて言うなよ」
「あれだけ正義感ぶっといて、今更死ぬのが怖いなんて言うなよ」
「お前は家族を言い訳にしているだけだろ」
ダイチがパイロットに選ばれた際に彼に向けて言い放つ。底意地の悪さを伺わせる一方で家族に対するコンプレックスも垣間見える。
「恥ずかしいんだよ」
原作1巻。戦いが終わった後、ジアースの外に出て思いっきり叫んだワクに対して。
ワクの背中を軽く小突く…が、なんとそのまま彼は海へと落下してしまった。
後にウシロが原因ではなかった事が判明するものの、ワクの死はその後も彼の胸に罪悪感として残り続ける。
「守りたいものなんか、ない」
原作8巻。「ちゃんと戦ってカナを守れ」「カナを通して母親に甘えている」というカンジの説得に対して。
数少ない友人であるカンジにもこの反応であり、彼の家族に対するコンプレックスは根深い。
「カンジ、お前はオレの友達だよな」
「オレ契約、してない」
「ごめん」
原作8巻、上記の会話の直後。これを打ち明けるのに一体どれほどの勇気がいった事か。
「カンジ、どうしてもって言うんなら勝つ方法はあるぞ。勝ちたいか?」
原作8巻、ジャベリン戦にて。核兵器も通じず敗北が確定したと思われた際に、彼の口から衝撃の提案がされる。
それは効果的ながらもあまりに酷な戦法であった他、後に自分の身に降りかかる事となる。
「カンジ!!言っとくけど今までこれにつきあってた理由、ワクのことだけじゃないからな」
原作8巻、カンジとの別れの言葉。彼とは小学校低学年の頃からの付き合いであった。
「おまえ…どうして黙ってた…どうして契約したこと言わなかった!!」
「だって…言ってたらお兄ちゃん一人ぼっちになってた…」
「てめぇっ!!」
原作9巻。カナが契約した事を知って大きく取り乱し、はたこうと手を振り上げるも、降ろせなかった。マキの言葉が脳裏をよぎる。
これ以降、彼がカナに暴力を振るう事、が鳴り声を上げる事は2度となかった。
「オレはお前の兄貴じゃないだろ」
原作9巻、寒空の下で一人佇む中、カナの呼びかけに対して。口数は少なく、表情も変えず、思い悩む。
「おまえ…今…何言った…」
原作9巻。自分の母の正体、及び母の死を前にして。
「コエムシ、おれを、契約させろ」
「同じだろ。誰かが死ぬんだ」
「カナや田中さんやカンジは、おれ達の知らない誰かからすれば全く知らない価値のない存在だろ」
「そんなもののためにおれ達の知らない別の誰かが死んで、そして別の誰かが悲しむんだろ」
「全ての人間がそれぞれの、主役だろ」
「その人も、その親とか兄弟に大切に想われてんだろ」
「おれがやる」
原作9巻。母のために、カナのために、腹違いの妹のために、見知らぬ他の誰かのために、決断する。
「おれのイスだ」
「おれが望んだ」
原作10巻、契約が完了した際の台詞。亡き母が座った戦闘機の操縦席、それが彼のイスだった。
「カンジにいつもあいつが集めてたあーいう映像見せられててヘキエキしてたんだよ!!」
「あいつは底なしの魔王だったから!!」
原作10巻、女の子への興味の有無を問うマチに対して。物語終盤にして初めて思春期の少年らしさを見せる。
「部屋が暗くなるのが、怖いんだ」
「自分のまわりに何も無くなるようで、」
「自分が何かと何もつながっちゃいないようで、」
「自分がそのまま無くなるようで、」
「みんなこんなのに、耐えていたのか」
原作11巻、心配したコエムシに自分の心情を打ち明ける。「ぼくら」達が抱えていた苦悩が、彼にも重くのしかかる。
「最後まで悪い息子で、すまない」
原作11巻、上記の直後。父にも心情を打ち明けるが、父との和解は無情にも果たされなかった。
「あるんです。この状況で、あの敵のパイロットを確実に殺す方法が1つだけ」
原作11巻、敵パイロットが戦闘放棄・逃亡してしまった際の台詞。
この後、漫画史でも類を見ない壮絶にして最悪の展開に突入する。

迷台詞

「お前とは気が合いそうだ」
ワク「もうサッカーできねぇ!!」
「ぼくらの 特別ヘン」にて「ボールは友達!」と言いながらサッカーボールを蹴ったワクに向けてカナを蹴りながら言う。そりゃ一緒にされたくないだろう。

搭乗機体

ジアース
最後のパイロットとして選ばれる。

余談

  • 「ぼくら」の男子メンバーの中では唯一女性声優である皆川純子氏が声を担当している。
  • 原作漫画・アニメ・小説とどのメディアにおいても最後のパイロットとして選ばれており、出番と成長も多く描かれている事から、群像劇形式を取っている本作においての実質的な主人公とも呼べる。
    • 『ぼくらの』では次のパイロットが誰なのかも読者・視聴者の注目ポイントだったが、ウシロは名前からして最後のパイロットではないかと早くから予想されていた(「宇白順」=後ろ順という事)。
  • 原作漫画版では田中の息子という設定は同じだが、カナとは従妹ではない。また、重大な隠し事をしている。