聖王機ジ・インサー
聖王機ジ・インサー | |
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外国語表記 | The Insalias Aquarinus |
登場作品 | |
デザイン | 安藤弘 |
分類 | 聖王専用機 / スフィア搭載機 |
全高 | 110.0 m |
重量 | 1120.4 t |
動力 | スフィア「尽きぬ水瓶」 |
開発者 | 不明 |
所属 | ???→聖インサラウム王国 |
パイロット | 代々の聖王(現在はユーサー・インサラウム) |
概要
インサラウムの統治者・聖王専用の人型機動兵器。エメラルダンやパールネイルなど、アークセイバーに属するすべての機動兵器のオリジナル機であり、聖王国の歴史で最も古い機体。だが、もともと先史文明の未知のテクノロジーが用いられている事や、聖王の代替わり毎に最新技術による強化改修が加えられてきた事により、時代遅れの旧式機などではなく、常に王国最新最強の戦闘力を誇る機体となっている。
過去、インサラウムの危機に際して戦場に立ち、その度に勝利をもたらしたため、王国臣民にとっては希望と幸福の象徴とされている。ただしこの機体が前線に出るということは統治者である聖王が危険にさらされるということであるため、通常はディアムドが王国最強の機動兵器とされている。
「聖王機」の二つ名が示すように、統治者たる聖王のみが搭乗を許された特別な機体である。その由来は古く、2000年前に、後に初代聖王=キング・インサラウム1世となる人物がインサラウムの先史文明の遺跡より発掘し、起動に成功した。再世篇の時点では72代の聖王がガイオウに敗れ死亡したため正式な搭乗者は不在だが、現統治者であるユーサーが後継者として所有・操縦している。その力の源は、スフィアの一つであり、その中で最も目覚めが困難な「尽きぬ水瓶のスフィア」。
本作世界への侵攻当初は、搭乗者であるユーサーの弱気もあって十分に力を発揮出来ていない張子状態だった。しかし、彼がジェラウドの死をきっかけに奮起したことで、機動兵器としての性能を発揮し始める。そして旧王都での戦いで、ユーサーがスフィア・リアクターとして目覚め、初代聖王以来2000年ぶりに「尽きぬ水瓶のスフィア」の発動に成功、封印を解いた宝剣コールブランドでガイオウを一撃のもとに沈めるという凄まじい力を見せた。この機体の覚醒は、ガイオウによる祖国インサラウムへの蹂躙やアンブローンに踊らされて始まった他次元への侵攻で、(ジェラウドをはじめとした)数多くの臣民の命が失われた果てにユーサーが王の愛を備えた結果であるが、それらは全て「尽きぬ水瓶のスフィア」の発動を目論むアイムの陰謀でもあった。
普段閉じているフェイスガードの奥には人型の顔があり、展開時には左目のカメラアイが点灯する。また、明確な自意識を持っているらしく、コールブランド展開時にはユーサーに合わせて王の真言を唱える。機体周囲を城壁のように囲う王冠型ユニット「セイクリッド・クラウン」はキング・インサラウム72世の代で造られた後付けの最新装備であり、発見当初は純白の本体のみだった。
機体の真名は「インサラウムの聖なる水瓶」を現す「ジ・インサリアス・アークライナス」。これは民には知られておらず、一般には略称である「ジ・インサー」あるいは単に「聖王機」と呼ばれる。
真名の由来は「Aquarius(水瓶座)」より。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- ユーサー機として序盤に2度ほど登場するが、最初は防御のみで一撃喰らうと撤退、次は攻撃してくるが堅いだけで専用BGMもなし、という不遇ぶり。真価を発揮するのは45話「次元力」以降で、特に最終話では奮起したユーサーの能力・特殊技能の極・2回行動と相まってとんでもない強さを発揮してくる。避けるタイプではないが、極と高い命中補正で当てて来る上、恐ろしく攻撃力が高い。ちなみにスフィア共鳴前は、撃破すると爆散せず、発光するセイクリッド・クラウンに引っ張られて上昇離脱する。
- 実はOPの最後に出てくるシルエットはこのジ・インサー。
装備・機能
武装・必殺武器
- セイクリッド・クラウン
- 自機中心型マップ兵器。範囲が変則的なため、位置取りを誤ると一網打尽になる。飛行能力を備えており、万一の時に機体を離脱させる機構を兼ねる。
- セイクリッド・クラウン・オーバー
- 機体周囲を翼のように覆う王冠型ユニットからレーザーを放つ。最終話では演出が大きく変わり、ユーサーのカットインのタイミングが早くなる。さらに、背景が月になり、機体直上にリング状のエネルギーを収束し、先端に天使を象った隕石を込めたレーザーを放つ。トドメにそれらの地形ごと敵を吹き飛ばして〆。
- 宝剣コールブランド
- 左手に持っている軍配型の両刃剣。セイクリッド・クラウンを離脱し、敵機直上から円形のレーザーを落として動きを止め、その隙に一撃を加える。刃の部分は実は鞘で、本来は次元力を刀身とするエネルギーソードであるが、「尽きぬ水瓶のスフィア」のリアクターでないと抜くことが出来ない。ウェインによれば、ユーサー以外でこれを成し遂げたのは、王国の開祖であるキング・インサラウム1世のみらしい。スフィア共鳴後は演出がド派手になり、クラウン離脱時の背景が黄金の闇となり、レーザーでの捕縛後に敵の周囲の地形を切り出し、それを天使の彫像が持ち上げた後に敵機を地形ごとエネルギー場で捕縛してジ・インサーの頭上に運び、コールブランドを突き上げて両断する。なおこちらのバージョンはリアルカットインの入るトドメ演出が存在
余談ながら、「コールブランド」はアーサー王伝説に登場する「エクスカリバー」の別名の一つである。何の因果か、再世篇では「エクスカリバー」を持つ機体が3機いる。 - セイクリッド・クラウン・オーバー共々スフィア覚醒後に彫刻の演出が入るのは、ユーサーが高い才能を持った芸術家であることが関係していると思われる。
- ジ・インサリアス・アークライナス
- 真名を冠した最強奥義。46話で追加される。セイクリッド・クラウンを分離し、フェイスガードを展開、ユーサーと共に王の真言を唱えてインサラウムの紋章を召喚。それを飛ばして敵を捕らえ、ガードを戻す。しかる後、儀礼機が立ち並ぶ中を悠然と歩み、引き抜いたコールブランドで真っ向から両断する。トドメ演出は敵が溶岩と化した大地に沈んで爆発。この際、スフィアの反動により顔の左側がひび割れて欠ける演出が入る。また、この刀身はデモを見る限り火星の大気圏の遥か上まで伸びており、切っ先には最初に離脱したセイクリッド・クラウンが接続されている。
なお真言の内容は「ソール・ルーケト・オムニブス・エト・カリタ・レーグ・ビーヴト・ポピュラス」「ノス・ストルチ・クイアンブラトビア・ルクエス・セ・ビアテドゥ・アドバロス」。ラテン語であり、意味は「太陽は万物のために、王の愛は民のために。愚者の道を歩みし者よ、浄福の光を以って汝を救わん」。戦闘アニメ中、画面の一番手前に豪華な金枠が表示され続ける。
特殊能力
- 剣装備、盾装備
- コールブランドで切り払い、セイクリッド・クラウンでシールド防御を発動。ちなみに切り払いの際はコールブランドで迎え撃つのではなく、柄頭のクリスタルから電撃を放って弾く。またシールド防御時はクラウンの赤いクリスタルが輝き、機体正面に赤いフィールドが発生する。
- HP回復(小)→(中)
- スフィアの力によって機体が再生する。
- EN回復(中)→(大)
- スフィアの力によってエネルギーが回復する。
- オールキャンセラー
- あらゆる特殊効果を無力化。
移動タイプ
サイズ
- 2L
機体BGM
- 「王の愛は民のために」
- ユーサーの専用曲。アークセイバー達とはイントロが違う。ボス曲だが優先度が低く、「次元力」以降は優先度が跳ね上がる。
対決・名場面
- ジ・インサリアス・アークライナス
- 「失われし聖王国」より。旧王都にてZEXISと激闘を繰り広げるアークセイバーだったが、突如として次元震が起きる。姿を現したのは、忘れもしない祖国の仇・ガイオウ。来るべき戦いに備え、勝った方を配下にすると嘯く破界の王だったが、その時パレス・インサラウムから聖王機が出撃する。ジェラウドの死を経て覚悟を決めたユーサーは、あらん限りの想いを込めてコールブランドに手をかける。王の真言と共に抜き放たれたインサラウムの宝剣は、圧倒的な力を以ってガイオウを粉砕する。それは、聖王機の……「尽きぬ水瓶」の目覚めであった。
- 王の愛は民のために
- 「再世する次元」より。ZEXISの猛攻を受け、力尽きるユーサー。だが、ガイオウの助力によってZONEの次元力を得、聖王機は再び戦う力を取り戻す。しかし、その矛先が向いたのはガイオウだった。驚愕するZEXISにユーサーが語ったのは、己を全ての元凶に仕立て上げることで、インサラウムの民を被害者にし、地球に受け入れさせるという目論見であった。が、生きていたガイオウはそれを聞いてユーサーに見切りをつけ、聖王機に致命の一撃を加える。さらに、機を伺っていたアサキムが飛び出し、とどめを撃ち込む。命が消えかかるユーサーだったが、最後の務めとばかりにシュロウガをZONEへ引きずり込み、クロウ達の助力を得てアサキムを封印。そして、己が全てを祖国のために擲った再世の皇子は、爆散する聖王機と共に火星に消えた…。