PROJECT X ZONE
PROJECT X ZONEは、バンダイナムコゲームス・バンプレストが発売したニンテンドー3DS用シミュレーションRPG。
PROJECT X ZONE | |
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読み | プロジェクトクロスゾーン |
開発元 | モノリスソフト |
発売元 | バンダイナムコゲームス |
対応機種 | ニンテンドー3DS |
プロデューサー | 石谷浩二 |
ディレクター | 森住惣一郎 |
シナリオ | 森住惣一郎 |
キャラクターデザイン | 斉藤和衛 |
発売日 | 2012年10月11日 |
価格 | 6,280円(税込) |
CERO区分 | B(12歳以上対象) |
概要
『ストリートファイター』や『魔界村』などのCAPCOM、『テイルズオブシリーズ』や『鉄拳』などのバンダイナムコゲームス、そして『サクラ大戦』や『バーチャファイター』などのSEGAのキャラクターが一堂に会するクロスオーバー作品。かつてスーパーロボット大戦シリーズの開発にも関わっていた森住惣一郎氏がディレクターを務めており、スパロボとは異母兄弟というか従兄弟というかそんな感じの関係性である。
開発会社は『無限のフロンティア』を担当したモノリスソフト(任天堂子会社・森住氏が在籍)。戦闘システムは『無限のフロンティア』と『NAMCO x CAPCOM』を混ぜたような形に近い。通称は『PXZ』または『プクゾー』(森住惣一郎氏が多用)。
モノリスソフトが開発しているためニンテンドー3DSでのみ発売されているシリーズだが、プレイステーション系ハードから発売されたことのあるゲームからの参戦が多く、また本作と同じくクロスオーバーゲームである『NAMCO x CAPCOM』(ナムコ)と比べると、参戦作品は00年代以降のものが多い。同作とは直接の続編ではないが、登場人物の関連性が一部引き継がれている。
本作には、バンダイナムコゲームスのキャラクターとして『OGシリーズ』のキャラクターが一部参戦している。詳細は「#スパロボ関連の作品について」を参照。
システム
ユニット
- プレイヤーユニットは2人1組からなる「ペアユニット」で構成される。ペアユニットのメンバーは固定。
- ペアユニットには「ソロユニット」を組み合わせる事が可能、ソロアタック(援護攻撃)で戦闘に参加する。HP等が存在しないサブ専用のユニット。
- 敵味方全てのユニットの行動順序は素早さ(SPD)によって決定される。
- ユニットの強化はレベルアップ以外では「装備品」と「アクセサリー」のみ。
戦闘システム
- XP(クロスポイント)
- 味方の全ユニットで共有する本作の根幹をなすシステム。
- 通常技のコンボや敵からのダメージで溜まる。上限は100%だが、一定の条件を満たすと150%まで溜められる。
- 必殺技や複数のユニットを攻撃可能な複数技など、通常技を除いたあらゆる行動で消費する。
- 敵にも同じ役割を果たすEPが存在する。こちらの上限は100%で固定。
- 攻撃
- Aボタンのニュートラル入力と方向キーの上下左右の組み合わせの合計5種類の通常技で敵に攻撃する。通常技はレベルが上がるに従い、段階的に習得する。
- 1回の戦闘での攻撃回数は決まっており、初期で3回、最大で5回まで増える。その時点で習得している技を全種類出すと+1回のボーナスがある。
- 周囲8マス以内のペアユニットによる援護攻撃「サポートアタック」とソロアタックも通常攻撃と同時にそれぞれ1回ずつ発動可能。
- 空中に浮いた敵が地面に落ちる直前に次の攻撃を当てるとクリティカルヒットとなり、通常時より高いダメージとなる。
- 敵には4段階の重量判定があり、重いほど空中に浮きにくくなる。クリティカルヒット時は重量判定が無視される。
- 敵が味方に攻撃する時はこれらのシステムは関係なく、必殺技を除いて戦闘アニメも存在しない。
- 防御
- 敵から攻撃された際には以下の4つのコマンドで対応する。
- 「反撃」―敵の攻撃を100%受けた後、通常時から攻撃回数が-2回された状態で攻撃を行う。XP20消費。
- 「防御」―敵の攻撃を半減し、状態以上効果も無力化。XP20%消費。
- 「完全防御」―敵の攻撃と状態以上効果も無力化。XP60%消費。
- 「応戦しない」―敵の攻撃を100%受ける。XP消費無し。
- スキル
- スパロボで言う「精神コマンド」にあたり、HPを回復したり、攻撃力の底上げが出来る。XPを消費する。
- XPを消費せずに一定の条件を満たすと自動的に発動する「オートスキル」も存在する。
- ブロックゲージ
- 敵のみに存在するシステム。ブロックが張られている間は敵にダメージを与える事が出来ず、空中に浮かせてコンボを決める事も出来ない。
- 一部のペアユニットにはブロックを破壊する事に特化した技が存在する。
- ブロックは一度破壊しても味方のコンボによりある程度回復し、コンボが途切れて敵が地面に落ちると復活する場合がある。
- クロスヒット
- 通常技にサポートアタックやソロアタックを同時にヒットされると、敵がその位置に固定され安定してコンボを継続することが出来る。クロスヒットの継続時間は上記の攻撃の同時ヒットで延長可能。
- クロスヒット中はXP100%の上限が撤廃され、コンボを継続すれば150%まで溜められる。
参戦作品(50音順)
- CAPCOM
-
- ヴァンパイアシリーズ
- サイバーボッツ
- ジャスティス学園シリーズ
- ストリートファイターシリーズ
- デッドライジング
- デビルメイクライシリーズ
- BIOHAZARD REVELATIONS(過去作の敵も登場)
- 魔界村
- ロックマンXシリーズ
- ロックマンDASHシリーズ
- バンダイナムコゲームス
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- GOD EATERシリーズ
- スーパーロボット大戦OGシリーズ
- ゼノサーガシリーズ
- テイルズ オブ ヴェスペリア
- 鉄拳シリーズ
- .hackシリーズ
- NAMCO x CAPCOM
- 無限のフロンティアシリーズ
- ゆめりあ
- ワルキューレの冒険シリーズ
- SEGA
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- End of Eternity
- サクラ大戦シリーズ
- シャイニング・フォース イクサ
- スペースチャンネル5
- 戦場のヴァルキュリア3
- ゾンビリベンジ
- ダイナマイト刑事シリーズ
- バーチャファイターシリーズ
- ファイティングバイパーズシリーズ
- また、『ゲイングランド』のBGMを使用しており、同ゲームをモチーフとしたステージもある。
登場人物
主人公側
- 天斎 小吾郎(てんざい こごろう)
- 本作の主人公。表向きは六本木に事務所を構える私立探偵だが、その正体は戦国時代から続く“天斎流”忍者の一族で、依頼によってどんな仕事でもこなす“雇われ忍”の末裔。事務所の土地代は黄龍寺家が出しているようで、美依の家庭教師もやっている。担当声優は関俊彦氏。
- デザインモチーフは孫悟空。
- 黄龍寺 美依(こうりゅうじ みい)
- 本作のヒロイン。黄龍寺財閥の令嬢でチアリーダー部に所属する高校生。黄龍寺家は元は僧院だったので、僧兵としての訓練を受けている。担当声優は田村ゆかり氏。
- 黄龍寺家が守護する秘宝「経界石」の力に共鳴する能力を持つ事がシナリオ終盤で判明する。
オロス・プロクス
- ドゥーエ・フラベルム
- オロス・プロクスの女リーダー。妖艶な女性である。人を見下した態度をとる。「~っていうか?」が口癖。担当声優は林原めぐみ氏。
- モチーフは「西遊記」に登場する羅刹女。武器は一対の「羽掌の扇(ばしょうのおうぎ)」で、これも羅刹女が持っていた「芭蕉扇」が元ネタ。
- ドライ・ベラノス
- ベラノス兄弟の兄。大柄な熊の巨人。豪放な性格だが、おっちょこちょいな面もある。階段があるステージで登場する際には膝の不調を訴えている。大鉈と全てを絡め取る赤い糸「金幌の帯(きんほろのおび)」が武器。担当声優はたてかべ和也氏。
- モチーフは「西遊記」の金角・銀角の金角。
- アイン・ベラノス
- ベラノス兄弟の弟。細身の馬の獣人。飄々として余裕がある。かなりのヘビースモーカーですぐに息切れする。禁煙にも挑戦した旨を終盤のステージで語っているが失敗したらしい。ナックルとあらゆるものを吸い込む瓢箪「紅蓮の瓢(ぐれんのひさご)」が武器。担当声優は古川登志夫氏。
- モチーフは「西遊記」の金角・銀角の銀角。
- メーデン・トローレ
- オロス・プロクスを統べる首魁にしてドゥーエの夫。本作のラスボス。担当声優は大塚芳忠氏。
- モチーフは恐らく「西遊記」の牛魔王。
用語
- 経界石(きょうかいせき)
- 黄龍寺家に代々伝わる秘宝。オロス・プロクスに盗まれてしまったのがこの旅の切っ掛け。
- オロス・プロクス含めた誰も知りえなかったが、その実態は『創造する』力の具現といった類の存在であり、小吾郎達の記憶から過去に相対した敵対者を具現化するなどを力を作中で発現している。
- 黄龍寺家は今でこそ経界石を守護する路線を取っているが、実際は数百年前には祖先が石の力を解放しようと企み、天斎流の忍者達に阻止されたという経緯がある。小吾郎はこの事実を以前より知っていたが、美依は教えられていなかった模様。
- オロス・プロクス
- 経界石を狙って異世界を渡り歩き暗躍する組織。構成員はいずれも人外の存在で占められており、自身らの目的の為に様々な勢力へと接触を謀る。
- その実態は、経界石そのものが自らの再稼働の為に生み出した端末的存在であり、各種勢力を謀って確保した大量のエネルギーを経界石へと注ぎ込み、『新たな世界』を創造することを真の目的とする。
- 最終的には新世界創造まであと一歩の所で小吾郎らに敗れ、彼らの『自分達の世界』を精一杯生きようとする姿勢を理解し、再び経界石へと戻った。
スパロボ関連の作品について
時系列ははっきりしていないが台詞やキャラクター事典の記述で推測可能(これは公式で「初代ゲーム版の後の物語として正史に入れる」と発言している『.hackシリーズ』以外の他の作品にも言える)。
- スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION
- ゼンガー・ゾンボルトが新たな斬艦刀「霊式斬艦刀」を携えてソロユニット(支援要員)として登場。クロスゲートへの反応や、アクセルの帰還のタイミングを鑑みるに『第2次OG』以降かと思われる。
- 無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ
- ハーケン・ブロウニングと楠舞神夜がペアユニット(二人一組のユニット)として登場し、ファントムも登場する。また、一部の雑魚キャラが登場。『ナムカプ』&『ゼノサーガ』と同時参戦となったり(両作品から参戦した面々は『ムゲフロ』ED~『EXCEED』までの間はハーケン達から行方不明と認識されており、『EXCEED』で再会しているので、『EXCEED』以前の時系列はあり得ない)、プロローグでアクセルのことを示唆する台詞があったり、掛け合いでアレディなどが触れられるため、『EXCEED』終了後かと思われる。
- なお、『第2次OG』におけるアクセルの帰還の場面は中盤になるので、同作で地上人召喚事件が終わった頃に『EXCEED』の物語が終わったとも解釈は可能。
- スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
- 初回生産版のピクチャードラマや劇中での発言から、ゼンガーは『第2次OG』での激戦後に飛ばされた事が判明している。
- NAMCO x CAPCOM
- 『無限のフロンティア』に出ていた面々に加え、逢魔の新兵器「亜片那」及び「百夜・改」が登場。この作品で共演したキャラクター達とは顔見知りとなっている。
- ゼノサーガ
- KOS-MOS、T-elosがペアユニットとして登場。グノーシスは雑魚扱い(HPが百夜・改並みに高いのもいるが)。
- サクラ大戦
- 大神一郎と真宮寺さくら、エリカ・フォンティーヌとジェミニ・サンライズがペアユニットとして登場。敵ユニットは、降魔、ポーン、殺女、シゾー(蒸気獣プレリュードに搭乗)。光武二式やスターといった霊子甲冑に搭乗して戦うのが本来の姿だが、本作では生身で戦う。
- 大神とジェミニはこれ以前に面識が無かった設定になっており、『V』と『君あるがため』との間の時系列に位置づけられると思われる。
メモ
- 前述の通り、時系列ははっきりしていないが台詞やキャラクター事典の記述で推測可能。その中で一番分かりやすいのが『ゴッドイーター』の雨宮リンドウのアラガミ化した右腕だろう[1]。
- 『.hackシリーズ』の正史扱いと物質界(本作の主人公もこの世界出身)出身の小牟が「The world」を知っていた事を考えると、『.hackシリーズ』の第一期とカイトの事情[2]から察するにPXZの舞台は2011年である可能性が高い(ストーリー上では20xx年となっている)。
- 続編として『PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD』が存在するが、『スパロボOGシリーズ』及び『無限のフロンティア』は不参戦となっている。森住氏によればもうちょっと余裕があれば『ムゲフロ』を参戦させたとの事。『OGMD』にてハーケンの参戦が確定したため、「こちら側」に転移したため『PXZ2』に参戦しなかったという解釈も可能か。なお、森住氏は『PXZ2』を最後にモノリスソフトを退社しており、その際に「『ナムカプ』と『ムゲフロ』から続いていた一連のストーリーは『PXZ2』を以て完結した」と発表している。
余談
- 『戦場のヴァルキュリア』からは、企画段階では第1作のキャラクターが登場予定だったが、主人公のウェルキン・ギュンター(戦車長)が戦車抜きで戦う姿が想像できないという理由で見送られたとのこと。
- PXZ発売前、『テイルズオブヴェスぺリア』に登場するフレン・シーフォが大変なことになっていた。
- 公式サイトのキャラクター紹介の誤植で、セリフと必殺技「光龍滅牙槍」の説明が『ゾンビリベンジ』の毒島力也の物になっていた。
- 援護に入ってくるシーンのスクリーンショットが公開されており、分身移動(『ストリートファイターシリーズ』における「阿修羅閃空」)してるようにしか見えなかった。
- フレンのページの背景画像を抽出すると、何故か本来ワルキューレの技であるビッグの術の画像が表示された…と散々だった。
- おかげで、フレンはプレイヤー間で「毒島流阿修羅閃空ビッグの術の使い手」と言われる羽目になった。無論上記の技は本作どころか原作でも使えない。ただでさえ『テイルズオブジアビス』のガイ・セシルと酷似していること(キャラクターデザインは両者とも藤島康介氏)を公式でネタにされているのに不憫である。