ロンド・ギナ・サハク

2015年7月7日 (火) 15:52時点における121.106.121.71 (トーク)による版 (→‎名台詞)

ロンド・ギナ・サハク(Rondo Ghina Sahaku)

代々オーブにおいて軍事部門を影で担ってきた、オーブ五大氏族の1つサハク家の後継者である双子の弟。

他の氏族と同じく、血縁よりも能力を重視する超現実主義により、サハク家当主であるコトー・サハクの養子となるべく作られたコーディネイター。共に長髪、190cm近い長身で、顔も瓜二つ(前髪の分け目が正面から見て左側がミナ、右側がギナ)。後にオーブ解放作戦において、五大氏族首長が自決。養父のコトー・サハクが死亡したため、サハク家の当主を二人が受け継いだ。オーブ国成立の頃から汚れ仕事を担ってきたサハク家は、中立を語るアスハ家とは対立関係にあった。「支配者による統治世界の構築」を目的としている。

性格は、外見がほぼ同じである双子の姉・ロンド・ミナ・サハクとは対照的に等しく、傲慢なまでのナルシストかつ冷酷非道である上に、苛烈なまでのプライドの高さの持ち主で、更には粘着質なまでの執念深さまでも持ち合わせている。中立主義を貫くあまり、連合との技術提携を断った元首のウズミ・ナラ・アスハのことも公然と批判しているが、 ギナの場合は、単にサハク家を中心としたオーブの軍事力によって世界の全てを武力で支配するという、極めて恣意的な欲からに過ぎない(姉のミナは後に改心している)。戦渦に巻き込まれる民の安否を憂う感情等は毛ほども持ち合わせてはおらず、それ故に民間人や抵抗できなくなった敵の虐殺にも躊躇いが無い。これらの問題点の多過ぎる性格は、後に身を滅ぼす要因になったと言わざるを得ない。

ヘリオポリスで5機のガンダムを巡る連合とザフトの攻防戦が繰り広げられた後、その裏で極秘に建造されていた3機のアストレイの内、1号機であるアストレイゴールドフレームを奪取し、以降はそれを愛機とする。ヘリオポリスからの脱出時にゴールドフレームは右腕を失っているが、プライドの高さからか、右腕の代用品を用意する事無く、そのままの状態で使用する。地球に降下しようとしていた2号機のアストレイレッドフレームを使用するロウ・ギュール一行の元に現れ、彼ら諸共アストレイを排除しようとするも、レッドフレームの想定外の攻撃を受けた結果、逆に頭部を破壊されてしまう。その後、オーブに戻って再びロウ達を目撃したギナは、M1アストレイに搭乗し、ガーベラ・ストレートを奪った上でレッドフレームに模擬戦で勝利するも、OSの調整が不足であるM1でガーベラ・ストレートを使用した結果、持っていた左腕部をショートさせてしまい、ロウから「素人が簡単にマネするなよ」と評され、逆にプライドを大きく傷つけられる事になった。

オーブにて、破損したゴールドフレームをゴールドフレーム天に改良させた後、オーブのマスドライバーの価値を下げ得るギガフロートを破壊するべく襲撃を仕掛け、三度遭遇したロウのレッドフレームも追い詰めるが、駆けつけてきた叢雲劾の搭乗するアストレイブルーフレームに阻まれ、撤退する。ギナはギガフロートの崩壊は防げないと判断していたが、ロウ達ジャンク屋の尽力によって、その目論見は大きく外れた。

その後、地球連合軍によるモビルスーツの量産体制が本格的に整い、地上での戦線はその物量差から次第に地球連合軍有利な情勢となり、ギナは地球連合軍の宇宙進出を助勢すべく第三次ビクトリア攻防戦に参戦。協力の見返りとして最新鋭MSソードカラミティや、地球連合軍の戦闘用コーディネイター・ソキウスを譲り受けるも、人工的に生み出された戦闘用コーディネイターであるソキウスの事は、使い捨ての道具としか見ておらず、同じコーディネイターでありながら平然と「人形」呼ばわりして侮蔑する。その後、元首のウズミがオーブ解放作戦で死亡したことを期に、かねてより抱いていた計画を実現させる為に、暗躍を加速させていく。

しかし、完成したゴールドフレーム天でザフト艦隊を殲滅中に現れたロウ・ギュールレッドフレームとの交戦で敗北。ロウはトドメを刺す事を良しとせず、その場から立ち去ろうとしたが、背を向けたロウに向かって不意討ちを仕掛けたため、ロウの救援に来ていた劾によって止めを刺され死亡した(この顛末はときた版で語られるが、戸田版ではロウに敗北したところで場面が変わっており、死亡シーンが描かれていない)。

その後の『VS ASTRAY』(SRW未参戦)では、ライブラリアンの手によりカーボンヒューマンとなって復活を果たしている。

ロンド・ギナ・サハクのミドルネームは日本神話の神・イザナギに由来している。

登場作品と役柄

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦W
初参戦作品。ほぼ原作通りの立ち回りを見せる……のだが、その最期は150ガーベラとタクティカルアームズを立て続けに喰らい爆死するという原作よりも悲惨なものになっている

人間関係

ロンド・ミナ・サハク
双子の姉であり、互いを「もう一人の私」と呼び合っている。尤も性格面は全くの正反対であり、ギナが民を使い捨てにしか思わないのに対し、彼女の方は自身に救いを求めてきた民を受け入れ、丁重に扱っている。『VS ASTRAY』ではカーボンヒューマンとして復活した後、彼女とも対峙する。
ウズミ・ナラ・アスハ
同じオーブの五大氏族の一つであるアスハ家の長。彼の信念と姿勢を批判・否定していた。
カガリ・ユラ・アスハ
ウズミの遺志を継ぎ得る存在である彼女を邪魔者としか見なさず、ウズミの死後、エリカにカガリの暗殺を命令した事すらある。
エリカ・シモンズ
彼女の勤務するモルゲンレーテ社に深く関わっていた事から、裏で協力関係にあった。ゴールドフレームをゴールドフレーム天に改造させているが、民間施設の爆撃やカガリの暗殺を命令した結果、最終的には決別された。
ロウ・ギュール
何度も彼の命を狙うが、度々失敗している。素性を隠したM1アストレイの模擬戦では圧勝しているものの、ガーベラ・ストレートの扱いに失敗した事で「素人」呼ばわりされ、プライドを酷く傷つけられる事になった模様。
最後の戦いでは、世界の全てを自分達(もっと正確に言えば、自分自身の手)で牛耳ろうとする姿勢を真っ向から批判される。最終的に勝負に敗れ見逃されるも、半狂乱になって不意打ちを仕掛けるが……
叢雲劾
彼にトドメを刺される。後に『VS ASTRAY』にてライブラリアンの手によってギナのカーボンヒューマンが登場。ギナご本人の殺された記憶までしっかり複製されており、復讐を果たす為に再び劾と対峙する。その反面、「宿敵」とも見なしある種の敬意にも似た念を抱いている節もあり、彼の若き姿を模したカーボンヒューマンであるND-heに対しては、「劾を汚す存在」として嫌悪を剥き出しにした程である。

他作品との人間関係

ヒイロ・ユイ張五飛
Wでは客分であった彼らを2機のアストレイを始末する刺客として送り込むが、彼らからも決別される事となる。
リリーナ・ドーリアンセイナ
同じくWでの客分。

名台詞

「踊れ!」
ダンスのロンド(輪舞)にかけているのか、口癖のように言う。
「私の恐ろしさを生きて語るものなど不要だ」
「この屍の量こそがすべてを語ってくれるのだからな!!」
この台詞とともに脱出ポッドを撃墜していることから、ギナの非道さが見て取れる。
「私が…、負けた? 私が……」
「ありえない!! 最後に勝つのは私だぁ!!! 」
ゴールドフレーム天(P01)の力を過信し、最後まで負けを認めようとしなかったギナ。切断された右腕のトリケロス改を左手で使用しあくまで戦おうとしたが…
「が………っ ああっ……」
「ひゃっはははは… こいつは傑作だ!!」
放ったビームはよりにもよって自分が叩き折ったガーベラに弾かれてしまい、張り詰めた糸が切れたようにメットを脱いで狂い笑う。直後、劾の駆るブルーフレームセカンドLによってコックピットにアーマーシュナイダーを刺され、悲運な最期を遂げた。
ここでの「メットを外す」という行為もまたなんとはなしにを連想させる。

迷台詞

「ミラージュコロイドシステム…ジャンク屋如きには真似できまい…」
未完成の天でロウのレッドフレームを惑わした際の台詞。この直前ギナはオーブにおけるロウとの模擬戦で相当な屈辱を味合わされていた。余程根に持っていたらしく、ギナの器の小ささが伺える。
「貴様ら雑魚相手に姿を消している必要も無いわ!」
ゴールドフレーム天で、ザフトの艦隊を攻撃した際の台詞。これだけならよくある悪役の台詞だが、問題はその場面。この台詞を放った以降、ギナは宣言通りミラージュコロイドを解除して戦闘を行ったのだが、その直前までミラージュコロイドを展開して(姿を消して)戦闘を行っていた。今まで姿を隠して戦っていたのに、突如姿を現してこの台詞。しかも、この時点で襲撃したザフトの艦隊はほぼ壊滅状態。卑怯にも程がある。