尸空

2014年5月22日 (木) 12:53時点におけるSilva (トーク | 投稿記録)による版

尸空(しくう / Shiku)

謎の組織「サイデリアル」の「鬼宿」に属する青年。オレンジのサングラスと赤い裏地の黒いコート、ネクタイを着用している。「死の使い」と形容されるほど陰鬱で不気味な雰囲気をまとう。

12のスフィアの一つ、かに座のスフィア「沈黙の巨蟹」のリアクターであり、ガドライト同様サード・ステージに移行している。ただし、ガドライトと異なり本編開始のかなり前から既にその領域に達しており、反作用を全く受けていない。

寡黙な性格であり、戦闘においても感情を表に出すことなく淡々と任務を遂行する。表情の変化もない。登場シーンでのSEからすると剣術を使うらしい。

本編開始以前に部隊を率いてジェミナイを急襲・滅亡させ、脱出してきていたガドライトをサイデリアルに回収。その後何があったかは不明だが、組織の命令に背いたアンナロッタを処刑すべく地球を訪れ、ガドライト敗北の後に彼女を抹殺。その後、時獄の崩壊直前にZ-BLUEの前に現れ、刃を交えた後姿を消した。

組織の全貌や目的、尸空自身の背景も含め詳しいことは一切不明。ヒビキが「血塗られた目」を発症することからすると「テンシ」に関係する何者かであるのは確かである。なお、彼が連れている機体はジェミニスのものとは異なり「イドム」という謎の回路が制御している。

なお「鬼宿」とは二十八宿の一つ。またはかに座の中心領域のことで、中国の思想では死者の魂が集う場所とされている。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
第49話終了時に「???」名義で顔を出した後、エピローグで対決。3ターンの時間制限つきだが1ターン目から動き、本人の強さもガドライトよりは御し易いので撃墜は難しくない。ただし、機体の能力でSPが回復しなくなるため、攻撃を始めたターンで撃墜すべし。また、別に倒す必要も無く4ターン目でイベントが発生して終了となる。
天獄篇に先んじての前哨戦的扱いであり、詳細は一切判明しない。表情の変化はまるでなく、顔グラフィックは初期のものに加えて身を引いたようなもの、正面向きのものとそれに影のかかったものの4つしかない。
なお、本編ではエピローグまで「???」名義だが、それより前にプレイできるボーナスシナリオ「ラスト・デイ」で名前バレしている

パイロットステータス設定の傾向

能力

回避が低い以外は総じて高水準。アンチスパイラルに比肩するが機体で劣る。地形適応はオールSだが、尸逝天がオールAなので総合適応はA止まり。

精神コマンド

偵察直感狙撃直撃
ラインナップは射撃よりのスピード型。「偵察」があるのは「時獄の監視者」だからだろうか。

特殊技能(特殊スキル)

 底力L6 カウンターL9 気力+ボーナス 精神耐性 精密攻撃 2回行動 マルチターゲット
恐るべきことに「極」と「精密攻撃」を両方所持。クリティカルが出ようものならスーパー系ですら一撃で落とされる可能性があるため対処は怠らないように。しかし撃墜(撤退)後にヒビキが言う様に、これでも全力でない可能性が…。
ちなみに尸逝天に「対精神攻撃」があるため、「精神耐性」が半分死んでいる。

固有エースボーナス

パイロットBGM

「尸魂の徒」
専用曲。弦楽器の主旋律とバックコーラス、そしてAメロ~サビで入る低くしゃがれた声がダークで陰鬱な雰囲気をかもし出し、尸逝天のデザインと本人の抑揚のない台詞とあいまって異様に不気味。

人間関係

アンナロッタ・ストールス
何らかの命令に背いた彼女を処刑している。その一方で、彼女の部下たちは任務に関係ないという理由で敢えて殺さずに気絶させてもいる(仮に部下達に子供が出来たとしても、完全母性遺伝故にジェミナイドの特徴は受け継ぐ事が出来ない。そういった点から、生かしておいてもジェミナイの滅亡は確定である)。
ガドライト・メオンサム
部下。かつて彼らジェミナイドの母星であるジェミナイを部隊を率いて滅ぼし、リアクターである彼を組織に迎えている。彼にとって尸空は母星を滅ぼした仇敵でもある。
ヒビキ・カミシロ
「いがみ合う双子」のリアクターとなって間もない彼を「まだサイデリアルに迎えるには足りない」とあしらう。

版権作品との人間関係

時獄篇の時点では立ち回りの問題で、版権作品のキャラクターとはほとんど関わっていない。

シャア・アズナブル
特異点化によって見るようになった未来のビジョンで尸空と尸逝天を見たらしい。

名台詞

戦闘台詞

「魂をもらう」
開始台詞のひとつ。汎用であり、なんでもない台詞のようだが、アサキムが同様の台詞を何度も口にしていたこと、ガドライトの戦闘台詞を考えると……。
「お前達は、やりすぎた」
同じく開始台詞の一つ。Z-BLUEがエタニティ・フラットを覆し、アンチスパイラルを打倒したことはサイデリアルの「天意」に反するらしい。
「絶……陰……亜……業……」「獄……終」
「死出の門だ」「旅立て、永遠へ」
「開け、尸獄門」「滅」
「尸獄門」使用時の真言。3パターンあるがどれも低く単調で情動を感じさせない。
「獣の血か……」
「水の交わりか……」
「風の行く先か……」
「火の文明か……」
それぞれ葵、エレメント、シモン、00以外のガンダム&ノリコとの戦闘時。「尸獄門」の時と同じく全く抑揚がない上、こちらは内容すらなくただ呟くだけである。
「やはりな」
「やめておけ」
被弾時。ダメージの状況に関わらず尸空はこんな調子であり、動揺の欠片すら見せない。
「こういう結果になったか」
撃墜時。落とされたことに何かを感じている風はなく、まるで事実を確認するかのように淡々としている。

インターミッション

「いがみ合う双子……ガドライト・メオンサム……」
「お前を迎えに来た」
「ラスト・デイ」クリア時、大部隊を率いてジェミナイに現れて。ジェミナイを襲った理由は結局不明のままだったが、ガドライトの身に起きた事態と「いがみ合う双子」を考えると、リアクターとしての覚醒を加速させるためだったのかも知れない。
「悪い酒だな。俺も一杯もらおう」
「俺がここに来た理由はひとつしかない」
「ジェミナイド最後の女、アンナロッタ・ストールスを処刑するためだ」
初登場時。
「…………」
「運命は変わらんよ。人の手ではな」
「だが、もし……それが起きるなら……」
パラダイムシティにて、一世一代のネゴシエイトに臨むロジャーを見て。達観と可能性を等量に宿しつつ、箱庭の街から運命を決する交渉を見守る。
「完全母系遺伝の種族・ジェミナイド。その最後の生き残りの女……お前を処刑すれば、その血は絶える」
「これが天意に背いたお前達の末路だ」
58話クリア時、アンナロッタの前に現れての処刑宣告。完全母系遺伝とは、要は母親がジェミナイドでなければ子供はその特徴を受け継げないということ。これにより、ジェミナイドは完全なる滅亡を迎えることが確定してしまった…。
ジェミニスの現状を踏まえると、ガドライト達がサイデリアルから与えられた命令(天意)はエタニティ・フラットの構築完了を見届けることであり、尸空はそれを間接的にだが(Z-BLUEに手がかりを与えることで)妨害した形となったジェミニスへの制裁のために現れたらしい。
「さて……」
「機を見て、もうひとつの任務を遂行する……」
アンナロッタを抹殺した直後に。その「任務」とは……。
「俺を感じたか。お前が新たなスフィア・リアクターだな」
「未熟だな。その程度では、俺達と肩を並べるにはまだかかりそうだ」
ヒビキを評していわく。俺と言うあたり、サイデリアルには尸空以外にもスフィア・リアクターがいる事は確実。
残りのスフィアはアサキムの持つ正体不明の一つをのぞくとあと三つなので、単純に考えると尸空を含めて最大4人いる計算になるが…。
「……仲間という言葉は似つかわしくないが、同じ組織の一員ではある」
「俺の名は尸空。サイデリアルの鬼宿に属する」
「ついでにお前には伝えておこう。俺は『沈黙の巨蟹』のリアクターでもある」
Z-BLUEと対峙して、あまりにもあっさりと自分がスフィア・リアクターであることを明かす。サイデリアルとは?そして『沈黙の巨蟹』の効果とは?
「決まっている」
「3分で任務を遂行する。……いくぞ」
部隊を展開して。新たなリアクターを擁し、エタニティ・フラットを覆し、「シンカ」の道をひた走り、Zの終局に立つ存在……Z-BLUEの力を見極めるべく、死を齎す巨蟹が動き出す。
「静止した生命……時の牢獄……確かにつまらん世界だろうな」
「だが、それは楽園と言ってもいい。そこから脱することを選んだのを後悔するんだな」
初戦闘時。エタニティ・フラットによる緩慢なる破滅を「楽園」と言い切っており、今後Z-BLUEに、地球に、いや宇宙に何が起こるのかを知っている様子。
「お前の中の絶望と希望……それがいがみ合う双子の力を引き出しているか」
「だが、まだまだだ。俺達に迎えるには、お前はまだ足りない」
ヒビキとの戦闘前会話。サイデリアルに属するには何らかの資格が必要であるらしく、ヒビキはその域にないらしい。
「…性分だ」
前述の会話でヒビキから余裕ぶった態度を非難されて。前後の台詞と比べると微妙に調子が違うように見えなくもない。
「後悔するぞ……」
「血塗られた目」の真実を明らかにすると息巻くヒビキに対して冷徹に一言。「テンシ」の真実とは果たして……。
「……お前達は弱くはない」
「だが、それ故に滅びることになる」
去り際。果たして、Z世界の行き着く先にある「天獄」とは何なのか……。

搭乗機体・関連機体

尸逝天
専用機。生き物の死骸で凝り固まったようなナニカ。少なくとも機械という範疇ではないのは見た目でわかる。