ギル・バーグ(Gill Berg)
ターサン博士配下の宇宙戦士。同じく彼の作品であり、本来バンカーに最強の戦士として送り出されるはずだったダンガイオーチームが脱走したため、彼らの代わりとしてバンカーの一員となる。主な搭乗機はブラッディI、ブラッディII、ギル・ギア。
性格は冷酷非情で、自分よりも重要視されるダンガイオーチーム、特にミア・アリスに敵意、対抗意識、そして殺意を持っている。これらの執念を抱くに至ったのは、ダンガイオーチームにターサン博士の生み出した最強兵器としての座を奪われ、その誇りを傷つけられたというのが原因であり、半ば強制的に拉致された上に戦闘兵器に仕立て上げられたダンガイオーチームにとっては、逆恨み以外の何物でもない理由であった。
ダンガイオーチームを追うことに対しての執念は凄まじく、そのために必要なバンカーでの地位を築くためにガリモスへの忠誠の証として自らの片目を抉り取るなど、常軌を逸した行動も全く厭わない。また、彼の肉体は1話での初登場時から既に一部が機械化された状態であったが、同話でダンガイオーに敗北して機体の爆発に巻き込まれた後、生身の部分の大半も機械に置き換えられる。ダンガイオーチームへの恨みのみを糧とし、ほぼ完全にサイボーグとなってまで執念の再生を果たした彼は、第3話で再登場し、再びダンガイオーと相見える。
その際には乗機のギル・ギアの性能も手伝ってダンガイオーを追い詰め、相討ちの形ではあるものの破壊することに成功した。スパロボではギル・ギアが撃破された際に絶命するケースが多い彼だが、原作では特に死亡することはなく、ターサン博士とダンガイオーを始末した功績により四天王の一人に昇進を果たす(原作はそこで終了となる)。
登場作品と役柄
登場回数は多くないが、基本的にはかなりの強敵なので油断していると危険。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT2第1部
- シーン2から度々登場する。キャラクター性、乗機のブラッディIの特徴から、しつこい奴とレッテルを貼られている。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第2部
- 第1部ほど出番は多くない。第1部ではぼかされていたが、ギャンドラーと手を組んでいる事が明らかになる。ダンガイオーチームに対し、シャザーラを引き連れてくる。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第3部
- 序盤で敗退し、死亡したかと思われたが、サイボーグ化して登場。サイボーグ化後は、敵キャラクターでも数少ない2回行動所持の強敵となる。
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 担当声優の千葉繁氏は今回がスパロボ初参加。COMPACT2同様に序盤から何度も戦う。逆恨みの技能によって攻撃力が段違いに強化されるため、要注意ボスの一人。その妄執について、とりわけガンダムシリーズのキャラから「ストーカー」(ルー)、「戦士の誇り無し」(ドモン)と批判される事が多いが、極めつけはセシリーが発した「狂ってる…!」であろう。終盤はガリモス大船長より強くなり、手に負えない。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦K
- 今回は原作展開終了後の設定である為、最初からサイボーグ化して登場。バンカーが既に壊滅しており、残党を集めて新生バンカーを旗揚げしていたらしいのだが、直後にオリジナル敵勢力であるイディクスの襲撃に遭い、バンカーは再度壊滅。そのためイディクスに対しても憎悪を抱くようになり、敢えて彼らの配下となって組織内に潜り込みつつ、水面下では独自の行動を取っている……という背景が与えられている(尚、この設定の関係で乗機はいきなりギル・ギア)。
このため、数々の敵勢力と独自に繋がっていたり、イディクス幹部の敗北をお膳立てするなど、シナリオ面では敵側の主役といっても過言でないほどの大活躍を見せる。主役のダンガイオーチームは今回少々地味なので、間違いなく彼らよりも目立っている。
しかし退場回で卑怯を絵に描いた作戦が裏目に出て味方に邪魔され、更に敗北後は尻尾を巻いて逃げようとしたところをダンガイオーのファイナルサイキックウェーブお披露目の生贄にされてしまう。挙句の果てに散り際の負け惜しみもロールに一蹴されるなど、それまでの活躍に見合わない間抜けな末路を辿ることに。
単独作品
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- メサイア陥落時に死んだと思われたレイに再生手術と記憶操作を施してカイルスの前に繰り出し記憶を取り戻した彼に対し重傷を負わせ嘲笑する、パイの正体を本人達に明かして動揺したところを容赦なく攻め立てるなど残虐さに磨きがかかっているが最終的にはレイの逆襲を受けたことにより形勢が逆転しカイルスの前に敗れ去る。
パイロットステータスの傾向
能力値
乗機に合わせて射撃、格闘をこなせる能力値となっている。IMPACTでは逆恨みにより、さらに強化されるので注意。
特殊技能(特殊スキル)
人間関係
他作品との人間関係
スーパー系
- ジョウ・マヤ
- IMPACT序盤、ダンガイオーチームからの救援を拒絶した散り際を「或る意味、男らしいかも」と彼に評されるが…。
- サスページ
- Kにおける協力者。立場はギルの方が上で、彼を色々とこき使う。
- 妃魅禍
- Kではイディクスの使者として彼女に接触し、協力。
- 壱鬼馬
- Kでは一時的に共闘するが、戦いに対する考え方は全く違っていた。
- 次大帝プロイスト
- Kでは彼にも協力。彼の狂気に満ちた本性を目の当たりにした際も、冷静な態度をとっていた。
ガンダムシリーズ
- ドモン・カッシュ
- IMPACT終盤、テキサスコロニーでミアへの恨みつらみを爆発させた際、彼から「戦士の誇りなど無い!」と斬り捨てられる。
- シン・アスカ
- CCにおいてレイの記憶を操作しカイルスの前に繰り出しただけでなく、瀕死の重傷を負わせ嘲笑したギルに対し激怒している。
- レイ・ザ・バレル
- CCにおいて彼の記憶を操作しカイルスの前に繰り出し、記憶を取り戻した彼に重傷を負わせるが、最終的には彼にダンガイオーに止めを刺そうとしたところを阻止されている。
- リボンズ・アルマーク
- CCでは彼らイノベイドと結託する。
リアル系
- ザイリン・ド・ザルツ
- Kでは一時的に行動を共にする。
- ジーン
- Kでは彼に協力しつつも、自身を神と称して驕り昂り自惚れる彼を内心軽蔑し、見下していた。
バンプレストオリジナル
名台詞
- 「ふざけるな! 情けで譲ってもらうほど落ちぶれてたまるか!」
- 序盤でバンカーに最強の戦士として送り出されそうになったミアに難癖を付けた際、「海賊は嫌だから代わってあげる」と反論した彼女を逆に責めた。
- 「待ちかねた…待ちかねたぞ、ミア・アリス!!」
- 「俺の肉体はちぎれ、裂け、バラバラになった。だが、俺の魂は叫んでいた。貴様らと俺を裏切ったターサンを八つ裂きにするまで、死ぬわけにはいかんとな…!」
- 第3話でサイボーグとなって、ミアと再会した時の台詞。
- 「お前は俺を憐れみ、情けをかけようとした。俺の戦士としてのプライドを汚し、嘲笑ったのだ!」
- 上の場面の後、第1話で自身を助けようとしていたミアに恨み言をぶつけた。
スパロボシリーズの名台詞
- 「終わるのか…?ク…ククク…宇宙海賊バンカーに恐れをなしたか」
「…なに?おまえこそミア=アリス、ミア=アリスとしつこいだと?執念深さこそ、宇宙海賊に必要なものなのだ。」
「貴様も執念深くプレイするがよかろう…ククク…」 - IMPACTでの中断メッセージ。
- 「ほざけ!いつでもひねり潰せる連中を相手にしているほど、俺はヒマではないッ!」
- IMPACTのルナツー内部戦でパイからの嘲笑を一蹴した時の台詞だが、すかさずミアへと狙いを定めた事で、ジュドーやジョウからは言動と行動の不一致さを突っ込まれる。
- 「お前らがどう吠えようが、俺には興味など無い!」
「ダンガイオー…いや、ミア・アリス!貴様をこの手でくびり殺すまで…どんな手を使ってでも追い詰めてやるまでだ!」 - IMPACT終盤でサイボーグ体となって現れ、キョウスケやドモンからの辛辣な批難も意に介さず発した恨み節。
- 「俺達のような侵略者が地球の平和を脅かしているという時に、団結して立ち向かうならまだしも…」
「地球人同士でいがみ合い、戦争を始めるとはな…。愚かすぎて笑いが止まらないぜ!ふははは…!」 - Kの13話にて。ユニウスセブンが地球に落下した後の台詞。スパロボでは侵略者を前に人類同士で戦争など割といつものことなのだが、ミストにとっては相当ショックだった模様。
- 「確かに今の俺はミア・アリスへの復讐のためだけに行動しているわけではない…。だがはっきり言っておくが、俺はミア・アリスへの復讐を一時も忘れたことはない!」
- Kにてヴェリニーの戦死直後、姿を現しての一言。ある意味ダークヒーローの真骨頂な活躍ぶり。よくよく考えると本作のヴァンや今回出てこないDボゥイにもこの台詞が当てはまる。