機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する、ザフトの宇宙機動要塞。

概要

ボアズヤキン・ドゥーエに比べると小型であるが、大量破壊兵器「ネオ・ジェネシス」および陽電子リフレクターを装備している事から、攻防両面において強力な軍事要塞となっている。「機動要塞」の名の通りに移動する事が可能で、月面戦闘も行える。また、「デスティニープラン」で集まった人類の遺伝子情報の解析を行い管理する施設も存在している。

物語終盤においてプラント議長ギルバート・デュランダルが提唱したデスティニープランに対して反発したオーブ連合首長国、スカンジナビア王国、クライン派地球連合軍残党の侵攻を受ける。デュランダルはメサイアのネオ・ジェネシスによる砲撃でオーブ艦隊の十数隻を消滅させているが、二射目には、友軍であるはずのナスカ級戦艦2隻(マルベース、ブルトン)を含む複数のザフト戦艦を巻き添えにして砲撃する、という暴挙に出る。

プラントはザフトの全戦力で迎え撃ったものの、ミーティアを装備したストライクフリーダムガンダムによって、メサイアは陽電子リフレクターの発生装置を破壊されて防御機能を失い、更には外側からのエターナルによる砲撃と内部でのストライクフリーダムの一斉掃射による猛攻で轟沈。最終的には月面に墜落し、そのまま炎上。デュランダルもまた、タリアレイと共に死亡した。

メサイア内部の演出について

ザフトの宇宙機動要塞メサイアは物語の最終決戦の舞台なのだが、その内部の演出をめぐっては以下の問題点が有る。

  • メサイアの内部構造を全く知らないはずのキラが、デュランダルの居場所にまでたどり着けた。
  • 「宇宙要塞」だというのにキラはヘルメットも付けず、ストライクフリーダムから降りて生身で突入している。
  • 何故か、デュランダル以外の人間がいない[1]
  • 自身の護衛となる人物が既にいなくなったのにも関わらず、国家元首であるデュランダルが逃亡も図らずに一人で居残っていた[2]
  • メサイア内部では、まるで重力が存在しているかのようにキャラクターが走り回っている。

……等々、色々とつっこみどころ満載の場所になってしまっている。ちなみに、後に放送された特別編『機動戦士ガンダムSEED DESTINY FINAL PLUS~選ばれた未来~』では、同じくメサイアに潜入したアスランザフト兵との白兵戦や、その周囲に転がるザフト兵達の死体が描かれており、少なからず逃げ遅れて死亡した者もいるようである。また、いくら防御装置を破壊されたとはいえ戦艦1隻とMS部隊の攻撃程度で陥落する等、要塞としての存在意義自体が怪しいシロモノである[3]。まあ、「少数の戦力で容易に陥落してしまうくらいに、ザフトが弱体化していた」と解釈する事も可能ではあり、実は前作の宇宙要塞ボアズヤキン・ドゥーエと比較してかなり小型だった模様である。また、移動能力を付与した結果、ダメージコントロールにも問題があった可能性がある。

なお、これらの問題点は公式番組の『SEED120%』でさえボロクソに突っ込みまくっている程である。だが、今のところスパロボではこの展開をそのままなぞってしまっている展開が多い。こういうところでこそ、スパロボ補正を使うべきだと思うのだが…。

登場作品

Zシリーズ

スーパーロボット大戦Z
ザフトアプリリウス同盟軍)と自軍ZEUTH)だけでなく、シロッコ率いるティターンズ新地球連邦)までも現れて三つ巴の争いとなる。
イベントフラグが多いので、「隠し要素/Z」の頁を参照の事。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦K
ミーアが幽閉されており、メサイアから脱出する際にキラ達に助けられている。
スーパーロボット大戦L
キラとデュランダルが対峙した際はシンをはじめ、多くのLOTUSのメンバーがその場に駆けつけており、その後、ミーアが脱出路を教えた事になっている。
陥落直後の月面でのクトゥルフとの決戦において、デュランダルによりクトゥルフ要塞に特攻させられる。
なおこの時、デュランダル(とフラグが立っていなければ、レイも)だけでメサイアの軌道を変更出来たとは思えないので、デュランダルにつき従ったザフト兵がいたものと思われる。

関連人物

ギルバート・デュランダル
プラント最高評議会議長にして、デスティニープランの提唱者。陥落していく宇宙機動要塞メサイアと共に最期を迎えた。

脚注

  1. ただし小説版によると、ストライクフリーダムの攻撃の影響で死亡しているらしい。
  2. 実際、小説版においても、キラはデュランダルが一人居残っていた事に関して疑問に感じている。
  3. 小説版によると「宇宙港に侵入した際の攻撃で、メサイアの動力部に致命的な損傷を受けてしまった事が原因」である模様。