イルボラ・サロ
イルボラ・サロ(Irbora Saro)
本作の主人公であるジョウの最大のライバル。
ラドリオ星の家臣で、ラドリオ星がザ・ブーム軍の侵攻を受けた際、エルシャンクの指揮官として地球へ向かうロミナ姫に随行した。
ロミナ姫を慕い、忠誠を誓っていたが、その忠誠心故にジョウを初めとした地球人組をあまり信用せず、方針の違いやジョウらの反発もあって次第に対立し、それとは裏腹にロミナがジョウに興味を持ち、また自身の失態が続いた心の隙をハザードたちに突かれ、ザ・ブーム軍への寝返りの誘いを受ける事になり、そのやりとりのせいでジョウからも疑いの目を向けられた挙句、ロミナ姫を本気で殺害しそうになり、その自責の念もあってエルシャンクを出奔した。
その後はジョウへの復讐の一心でザ・ブーム軍に参じたが、ロミナ姫への忠誠は失った訳では無く、彼女が自身に立ち向かってきた際には流石に動揺していた。
プライドが高く、敵となった後も卑怯な作戦は好まない方針で(裏切り行為自体が卑怯とも言えるが)、味方であった序盤においてはジョウらとの対立による焦りもあって失態こそ目立ったが、本来は有能な指揮官であり、部下からの信頼も厚く敵に寝返った後でもアネックスに評価され、新参者でありながらも部下の支持を受けていた。
また、味方時には卓越した戦闘機の操縦技術を見せており、敵側に回った後は中盤まではスケルトン、その後は零影に乗り込みジョウと戦い、その優秀な技量を発揮した。
なお、スケルトンは本来イルボラの乗機では無く、ザ・ブーム軍指揮官のグラサン・グリンの専用機である。
登場作品と役柄
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT2第1部
- 序盤から何度も交戦する。本人の能力だけでなく、乗機スケルトンも強いので序盤は苦戦する。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第2部
- 第1部に比べると交戦回数は少ない。また戦う時は、こちらの戦力も充実しており、それほど苦戦はしないだろう。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第3部
- 条件次第で仲間になる。イルボラの能力は決して悪くは無いが、零影の移動力に問題がある。
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 条件次第で仲間にできる。零影のパイロット以外にもエルシャンクのサブパイロットに乗り換えも可能。能力も高く、忍者なので主力になれる。
ただし、加入するのはかなり終盤なので、活躍できる期間は短い。なお最終話開始前にエルシャンクのサブパイロットに乗せ替えた場合、隠しシナリオでサブパイロットから強制的に外され、出撃できなくなるバグがある。サブパイロット時のイルボラは、それまでの裏切り行為が嘘であるかのような頼もしい戦闘指揮官としての台詞を発してくれる。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦UX
- COMPACTシリーズと違い、序盤はエルシャンクのサブパイロット及び戦術指揮として使用できるが原作通りジョウとの反目が描かれ、他の仲間達とも意見が食い違うことも多く結局17話でグラサンにそそのかされて裏切り、離脱する。
- 零影に搭乗した後でスキル忍者覚醒習得する、敵対時でも発動アニメを流すか、イルボラ版は筋肉で上着を破るので(ジョウ版は破らない)、一部のプレイヤーとっては笑える場面かもしれない。
パイロットステータスの傾向
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
パイロットBGM
- 「LOVEサバイバー」
- IMPACTで採用。
人間関係
エルシャンク
- ロミナ・ラドリオ
- 主君。彼女に対しては強い忠誠心を持ち、場面によっては忠誠心以上の思慕が見受けられる場面もあった。しかし、ザ・ブーム側の謀略によって彼女を本気で殺害しようとした事による自責の念から離反することに。以後は敵対関係となるが、彼女への思慕は変わらず、機会を見て救い出そうとした考えもあったが、故に彼女が自身に敵対する行動を取った際は動揺した。
- ガメラン
- 副官。彼からは強く信頼されており、イルボラも彼を信頼している為にエルシャンクを去った際、自身についていく彼を途中で引きとめ、自分の出来なかったロミナ姫への忠誠を彼に託した。
- シャフ
- 共にロミナ姫に忠誠を誓う同僚で、互いに信頼関係があったが、彼女もイルボラの裏切りには衝撃を受けた。
地球
- ジョウ・マヤ
- 当初は味方同士であったが、互いの性格と方針の違いで常に対立し、それがイルボラの裏切りの一因となって敵対する事になる。その後は何度も自身が倒すべき敵として激突したが、ある意味では良きライバル関係と言える存在になっていく。
- マイク・コイル
- 味方同士であった際はジョウに冷たい態度を取るイルボラに反発した事もあった。
- ダミアン
- マイクと同様にイルボラに対して反発した。
ザ・ブーム軍
- アネックス・ザブーム
- 新たなる主君。表向きは彼に忠誠を誓っていたが、実質的には利用していた面もある。
- ハザード・パシャ
- 当初は敵同士で、彼の謀略によってエルシャンクを裏切る事になった。味方同士になった後は自身の出世もあって彼を軽んじ、彼からは憎まれる。
- シャルム・ベーカー
- ザ・ブーム軍での同僚。互いに警戒しあっていた。
- グラサン・グリン
- UXで初登場。ザ・ブーム軍の攻撃隊隊長で、ハザードと共に裏切りの誘いを仕向けた。
他作品との人間関係
名台詞
- 「ロミナ姫、単なる偶然です。あんな奴が操縦できるとは思いません」
- 第4話で何故ジョウが黒獅子らを操縦できたのか互いに分からずに呆れるジョウを見て、ロミナに耳打ちした台詞で、ジョウも反論する。この辺りからジョウ達地球人組との対立が始まる。
- 「巨大なダムの決壊も針の穴からと言われます。今はそのように物事を軽く考えない方が…」
- 6話でハザードらの追撃に対して自分らが囮になるというジョウ達の提案に賛成したロミナに対し、ジョウ達を信用しきれないイルボラの意見だが、その依怙地な態度でマイクに反発され、ジョウにも馬鹿にされる羽目に。
- 「私達は姫の御命を守るのが唯一の使命だ。その事を忘れるな!」
「祖国の人々は姫の帰りを待って居られるのです。その事をお忘れなく」 - 上は敵の猛攻撃を受けるマイク搭乗の爆竜を見捨てる判断をしたイルボラへ反発したダミアンへの台詞で、下はその事に疑問を持つロミナへの台詞。ラドリオ星の家臣としての忠実さが表れているが、結果的には裏目に出てしまう。
- 「地球に行きさえすれば真の忍者がいるに決まっている。お前のような奴が忍者であるわけはないのだ」
- 9話で極冠の村がハザードの軍に攻撃された際、親や同胞を救う為に出撃したレニーとダミアンを追って出撃しようとしたジョウとマイクに銃を突きつけた際の台詞。
- 「私には、帰るべき所など、本当に無いのかもしれんな…。」
- 11話ラストで一人呟いた台詞。グラサンの指示したロミナ姫暗殺をギリギリの所で決行しなかったものの、結局は主君を手にかけようとしたイルボラの複雑な心中。そして次の話においてエルシャンクからの離脱を決意する事になる…
- 「そんな男がこの先姫にお仕えする訳にはいかない。それが私のプライドでもある…」
- 12話の終盤で、ガメランにザ・ブーム軍と接触した事、さらにロミナ姫をも殺害しようとした事を打ち明け、エルシャンクから去ろうとした際の台詞。
- 「姫、私の新しい人生が、これから始まるのです。もはや過去は振り返りません!」
- 19話でスケルトンに搭乗した際の台詞。
- 「ロミナ姫、残念です…。」
- 19話でロミナ姫と敵同士で再会し、その事実に衝撃を受けるロミナへの台詞。
- 「姫、私の今の気持ちは理解しては頂けまい。あなたをお救いし、時間をかけて分かって頂くしかありません。」
- 20話で部隊を率いてエルシャンクを攻撃しようとした際の台詞。この台詞から見てロミナ姫への忠誠を捨てた訳ではないのだが、この後自ら出撃したロミナに攻撃される羽目に。
- 「どんな固い友情や親子の絆だって、引き裂かれることがあるのだ!それが戦争というものだっ!」
- 32話でハザードの謀略によってローニンと対決する羽目になったジョウがその怒りをイルボラにぶつけた際、イルボラが言い放った台詞。
- 「ジョウ…!お前さえいなければ!」
- 「私は姫を裏切って、一体何をしようとしたのか…自分でもよく分からない…」
「単なる嫉妬心だけだったのか…それとも…」 - 事実上の最終話である41話より。最後の戦いで飛影に仕掛けられた爆弾で重傷を負い、エルシャンクに運び込まれてロミナ姫らと再び合間見えた際の台詞。IMPACTにおいてはメガノイド基地に於ける最終決戦でジョウに完敗を喫し、己が胸中に巣食っていた心の闇を吐露する。
- 「…ジョウ…いつかまた会う時があったら…その時は…ううっ」
「ジョウ…姫を…頼む。姫を…」 - 上の台詞の後、瀕死のイルボラが残した最後の台詞。この後、イルボラは零影に取り込まれ、生死不明の状態となる。IMPACTにおいてはジョウに事後を託し、零影は爆散。その最期を目の当たりにして、沈痛な表情を浮かべるジョウ達だったが…。