クリアーナ・リムスカヤ

2016年8月31日 (水) 20:44時点におけるCross (トーク | 投稿記録)による版 (→‎OGシリーズ)

クリアーナ・リムスカヤ(Cliana Rimskaya)

概要

ジョシュア・ラドクリフの義妹で、本作の女性主人公。愛称は「リム」。

甘いものが好きで、ココアを濃い目に入れる事がある。ここまではまだいいが、後半ではおにぎりにジャムを入れるなどの珍行動を見せた事も。感情を共有していることが原因か定かではないが、独特の味覚はウェントスにも伝播している。

概要(D)

彼女と共鳴したウェントス曰く、「二つの魂を持つ娘」であり、それぞれクリスリアナという二つの人格を有していて、非戦闘時はおっとりした性格で天然ボケ気味のクリス、戦闘中は強気な性格であるリアナが表に出る(『D』では二つの人格の外見上の違いは目付き程度だったが、『第2次OG』では目の色も変わっており、リアナの方は若干グルグル目になっている)。また、二つの人格は意思疎通が可能で、姉妹のようなやり取りをしている。彼女ら曰く、どっちが本来の性格であったかというのは分からないとの事。このような事が起こったのは、養父であるフェリオ・ラドクリフの実験の被検体になった事が原因であり、この事が切欠でジョッシュは父親に反発心を抱くようになり、リムと共に南極を出て行ってしまう。だがリム自身は養父を恨んではおらず、EDでも彼の優しさを思い出す描写が見られた。

その存在原理はメリオルエッセのそれに近く、彼ら6人が「不完全な体に不完全な魂を与えられた存在」であるのに対し、リムは「(既に魂の存在する)完全な体に完全な魂を与えられた存在」であるらしい。

彼女が主人公である場合でも、ジョッシュが味方で残存する場合、後半のシナリオはほぼジョッシュのリム残存ルートの使い回しとなっており、またキーとなるシナリオ「私に、さよならを」では散々プレイヤーを煽っていた割に、クリス、リアナ両人格共に残存する、ジョッシュにはあった戦闘中の特殊台詞が彼女には一つもない、といささかシナリオ的な不遇とも取れる部分が目立つ。おまけに、グラキエースの人気が高いため、ラキが死ぬ事が確定なリム編を選ばないというプレイヤーもいる。そんな彼女だが、発売前に寺田プロデューサーは彼女のシナリオを推していたりもする。

概要(第2次OG以降)

兄の付き添いとして伊豆基地へ赴任。ルイーナの発生を機に戦闘に参加し、鋼龍戦隊と行動を共にするようになる。ずっと南極暮らしだったため外の景色を見るのが好きだったり、ゼンガーに激甘コーヒーをお見舞いし、結果的にゼンガーとイルイが仲良くなるきっかけを作るなど露出が増えた。「私に、さよならを」では、グラキエース&ウェントスの参入と引き換えにクリスの人格が消えてしまい、以降リアナ単独で戦うことになる。ペルフェクティオとの最終決戦ではクロスゲートを封印しようとするウェントスの出迎えに現れ、リアナが残っていれば「クリアーナ・リムスカヤ」は生き続ける、と後を託して別世界に消えていった。

本来の人格は「クリス」であり、「リアナ」は後発であることが判明した。なお、これはフェリオの実験でシュンパティアに触れたことが原因。シュンパティアは「門」を開く「鍵」のまがい物であり、向こうから「呼び寄せる」ことしか出来ない。そのため、クリスがこれに触れた際、 異界から別の魂が引き寄せられ、結果として同居することになってしまった。

実は、この現象はペルフェクティオがメリオルエッセを創造したのと同じプロセスである。違うのは、メリオルエッセがフェリオの持つイメージをもとに肉体を構築され、そこに魂を宿らせた存在であるのに対し、リムは元々存在していた人間に新たな魂が加えられた、という点のみ。また、彼女に起きた現象は、フェリオが「破滅の王」に乗っ取られてペルフェクティオと化したのと全く同様。このためリアナの方もクリスと記憶を共有し、そのためどちらが本来の人格なのかがわからなくなっていた。

もしも触れたのが本物の「鍵」であったならば、即座にメリオルエッセ化していたらしい。しかし、シュンパティアの搭載機であるブランシュネージュに乗り続けたことで徐々に存在の変質が進行し、問題のシナリオ「私に、さよならを」ではクリスの魂が肉体から弾かれ、「向こう側」へと追いやられてしまう。つまりフェリオ同様、異界の存在=リアナに人格が乗っ取られた状態。さらにペルフェクティオによれば、存在をシュンパティアに依存するリアナもまた、いずれはメリオルエッセ達同様消え去る運命だという。

フェリオの回想では人格が二つあることに関して、当初は解離性同一性障害と診断されていたが、「メンタル的な部分を越えて真の意味で多重人格になりつつある」とされ、心因性の症状ではなく人知を超えた現象としての「二つの魂」であることがはっきりと触れられている。

その他余談

ちなみに二人ともが残存した『D』でも、全くのノーリスクではなく、戦闘中はリアナ、それ以外はクリスでほぼ固定され、人格の交代が困難になっていた。これは『第2次OG』とは逆に、リアナの方がクリスに抑えられている状態とみられ、リアナが表に出られるのはシュンパティアにリンクして人格が活性化した時のみとなる。

なお、南極でノースリーブ服を着ているツワモノとして4コマでネタにされているが、設定画にあるように実際はショール等を着用していると思われる。

ちなみにクリスの方はリムの中で会話している扱いのため、戦闘台詞が( )で括られたキャラクターとなっており、歴代でもかなり珍しい扱いである。

登場作品と役柄

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦D
女主人公。適切な育成方針が機体によって大きく変貌するため、気を使いたい。カラーイメージからブランシュネージュかストレーガを選択したユーザーが多い。能力的にはブランシュネージュの方が向いている。

OGシリーズ

第2次スーパーロボット大戦OG
ブランシュネージュと共に参戦。ジョッシュに比べて『D』からの服装のアレンジが大きく、袖口などにレースをあしらったフリルが追加されてドレスのようになり、華やかなイメージが増した。これは恐らく乗機のブランシュネージュ(白雪姫)を意識したデザインとみられる。『D』では語られなかった謎(クリスとリアナのどちらが「本当のクリアーナ・リムスカヤ」なのか、なぜ2つの人格が同居することになったのか、等)が明かされるなど、設定面が補完されている。
アニメーションカットインはかなり気合いが入った美麗なもので、胸を強調した衣装のイメージどおり揺れまくる。
スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
12話から参戦。今回はラキフォルテギガスのサブにして彼女がデア・ブランシュネージュで出撃する事も可能。本作のデア・ブランシュネージュは命中率が悪く、足並みの悪い(概要は此方)。場合によってはフォルテギガスのサブパイロットを終始務めることも視野に入れたい。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

D
ジョッシュとほぼ同等で、射撃に優れる。ただ、防御が全パイロット中58位とかなり低いので、ストレーガに乗せるのは厳しい。ちなみに、ジョッシュ編で仲間になるグラキエースと比べると、回避が10高い以外全く同じ(これはジョッシュとウェントスも同様)。
OGシリーズ
最大の特徴は、抜群の伸びをみせる精神ポイント。それに裏打ちされた補助系精神コマンドを駆使しての耐久戦を得意とする。集中力とSPアップを取得して精神コマンドに特化する手もある。ちなみにジョッシュと違って「加速」を持っているため、実は搭乗機の性能に見合わず進撃戦が得意。ヒット&アウェイでMAP兵器を狙うのも悪くないが、範囲がDと変わらないのには注意。

精神コマンド

D
スーパー系
不屈鉄壁熱血必中気合
「必中」を覚えるのがレベル20と遅く、それまではOZやザンスカールに苦戦を強いられる。ジョッシュとの違いは「加速」が「鉄壁」になっていること。
リアル系
集中加速ひらめき熱血覚醒
総じて、スーパー系よりも扱いやすい印象を受ける。ただしこちらの場合、分身持ちの敵に対応する手段が「愛」しかないのが問題。
第2次OGOGMD
加速不屈集中必中熱血(ツイン)
フォルテギガスを入手すると加速と不屈役として兄を強力にサポートしてくれる。単独で戦闘する場合は絶対回避能力がないのがネックになるので、機体にハイパージャマーをつけるか、装甲をメチャ上げて保険をかけるか、となる。OGMDではエースボーナスにより「必中」が「直感」に代わる。

特殊技能(特殊スキル)

D
援護攻撃L3、援護防御L3、底力L8、コンボL3、ヒット&アウェイシールド防御切り払い撃ち落とし
系統に関わらず技能はこのラインナップ。さすがに主役だけあってなかなか豪華な構成だが、大体においてリムの搭乗機となるであろうブランシュネージュデア・ブランシュネージュの場合、防御技能が「撃ち落とし」以外無意味化するのが問題。
第2次OG
援護攻撃L1、援護防御L2、底力L5
射撃偏重のブランシュネージュに乗っている関係上、早急にヒット&アウェイが欲しい。意外と頼りない回避率を補う意味でも「見切り」か「集中力」があるといい。なお、エクセレンと同じ理由で援護防御をさせてはいけない。デアに乗り換えた後なら別だが。

エースボーナス

第2次OG
最終命中率+15% SP+15
エースボーナスでSPが上昇する。回避率が上がらないので終盤のボス相手に単独戦闘は少々厳しい。
OGMD
精神コマンド「必中」を「直感」に変更
元々「不屈」を覚えているため意味が薄いように思えるが、ひらめきの効果で攻撃を回避できるようになるため、敵のステータス異常を受けずに済むようになる。デア・ブランシュネージュのメインとしてもフォルテギガスのサブとしても有用なボーナス。

パイロットBGM

「Duologue」
通常戦闘時のBGM。曲名は第2次OGでつけられたもの。読みは『デュオローグ』、意味は『対話』。
「Duet」
必殺技使用時のBGM。「Duologue」と同じく曲名は第2次OGでつけられた。読みは『デュエット』、意味は『二重奏』。

人間関係

ジョシュア・ラドクリフ
義兄。クリス、リアナ共に慕っており、ジョッシュも「クリアーナ・リムスカヤ」の真相を知ってなお、「二人とも俺の妹」と断言する。
フェリオ・ラドクリフ
養父。ジョッシュとは対照的に慕っていた。
クリフォード・ガイギャクス
兄貴分的存在。ジョッシュとリムの機体を開発した。
ウェントス
条件次第でパートナーになる。基本的に互いに温厚な性格なので、気が合う模様。ウェントスに誕生日がないことを気遣うシーンや、エピローグで泣きそうになっているリムをウェントスが慰めるシーンなどを見ると、互いに気遣いあう、良き関係の模様。
グラキエース
ジョッシュのパートナー。ジョッシュ主人公で彼女が仲間になった際、リムは自機のシュンパティアをラキに託す事になる。関わりこそ少ないがリムはラキの事を信頼しており、ラキもリムの信頼に応えようとする等、割と良好な関係である。ちなみにリム(リアナ)の存在はメリオルエッセのそれときわめて近い(南極遺跡のテクノロジーで新たな魂を与えられている)が、5人が不完全なのに対しリムは完全である点が違う。
ウンブラ
リムが副主人公の場合、中盤でウンブラに重傷を負わされてしまう。
ゼンガー・ゾンボルト
『第2次OG』にて、先述の通り彼に激甘のコーヒーをお見舞いした。

版権作品との人間関係

クェス・パラヤ
彼女と親友同士に。ニュータイプお得意の洞察力で両方の人格を感じ取ってくれる。
ギュネイ・ガス
色々と親身に面倒を見てくれる。
シュワルツ
彼の事を慕っており、シュワルツもリムのことを親身に面倒を見てくれる。

名台詞

スーパーロボット大戦D

(…クリス。ほら)
「あの…わたしは、2人いるんです。2重人格っていってましたけど、違うんです。クリアーナ・リムスカヤは、2人なんです。お互い話もできるし…。ウェントスさんは、わたしたちのことを、2つの魂をもつっていいました。」
第25話より。ブルー・スウェアの面々の前で自身の中に2つの人格が存在していることを打ち明けた。
(うぅ~、きちゃったね、リアナ)
(うん…わかってるよね、クリス。後戻り、できないよ)
自身を呼んでいるウェントスがいるアイスランドに到着した時の台詞。

OGシリーズ

「あたしが何者であっても、クリスが戻ってくるまで消えるわけには行かないのよ!」
自身の正体を飲み込み、破滅の王に立ち向かうリアナの台詞。戦闘台詞にも採用。
クリス「お兄ちゃん……リアナ……私、ウェントスと一緒に行くね……」
リアナ「ま、待って! あ、あたしは! あたしは、クリアーナ・リムスカヤじゃない!」
「シュンパティアによって植え付けられた、メリオルエッセのなり損ない!」
「行かなきゃならないのはクリスじゃない、あたしの方! 偽物のあたしなのよ!!」
クリス「ううん……どっちも本当の私……クリアーナ・リムスカヤだよ……」
自分を消えるべき存在だと決めつけるリアナと、それを否定するクリス。ずっと一緒にいたクリスにとって、リアナがどこから来たかなど関係なかった。
「私がいなくなっても、リアナがいれば……クリアーナ・リムスカヤは生き続けられる……」
「それは、私も生きてるってことなんだよ……」
『自分』をもう一人の自分に託すクリス。
余談だが、似たような事をOG1でイングラムも言っている。
「悲しまないで……リアナの傍にお兄ちゃんやグラキエースがいるように……」
「私の傍にはウェントスがいてくれるから……」
「さよならは言わないよ、リアナ、お兄ちゃん、みんな……きっと、また会えるから……」
永遠の別離ではないと励ます様に言うクリス。
「どうか、元気で……もう一人の私……もう一人のクリアーナ・リムスカヤ……」
「大好きな……リアナ………………」
ウェントスと共に笑顔でゲートの向こうへ消えていくクリス。いつか本当に再会できる日が来るのだろうか。
なお、このやり取りはどうやらジョッシュ達にしか聞こえなかったらしく、次のステージ冒頭ではアヅキが通信ログから誰と話をしていたのかを察している。
(あれ、ちょっと可愛いかも……)
「そんなこと言ってる場合じゃないわ!」
妖機人孟槐抱鴞に対する特殊台詞。二人の温度差が面白い。しかし前者はまだしも後者は可愛いかは微妙な所である。
「シュンパティア、RCファンクション!」
「アクティブ・ビット! 行けっ!」
デア・ブランシュネージュの「アクティブ・ビット」使用時の台詞。実はこの時、リアナの目がウェントスと同調した際の色彩の消えたものになっている。ちなみにジョッシュが「ブレード・ビット」を使用した際はこうはならない。リアナがジョッシュに比べてメリオルエッセに近い存在であることが伺える。

搭乗機体

以下4機から選択するが、最終機体のみスーパー系はフォルテギガス一本となる。また、機体コンセプトも大きく異なるので、周回プレイにおける育成にはジョッシュとリムには射撃格闘のどちらかに特化させたい。

エール・シュヴァリアージェアン・シュヴァリアー
リアル系機体。両機体とも分身機能を持ち合わせる。共に最強武器は格闘で、気力110を要するが、射程が1しかないのが問題。
ブランシュネージュデア・ブランシュネージュ
リアル系機体。共に最強武器が射撃で、気力110を要し、射程が”4~8“。マップ兵器も持つ。防御面が非常に脆く単体の戦力としては弱い。「援護攻撃」「ヒット&アウェイ」を活かすべし。第2次OGでは本機に搭乗する。
ガナドゥールフォルテギガス
スーパー系機体。両機体とも分身機能を持ち合わせる。フォルテギガスの最強武器は格闘で、気力120を要する。マップ兵器を持つ。
ストレーガフォルテギガス
スーパー系機体。命中半減のスタンパンチで対ボス戦が格段に楽になる。

余談

  • 公式ラジオにて、杉田智和氏は「Dでリム機の武器の名前を全て『杉田君好き』とかにした」と発言している(攻撃時に武器名を叫ぶ仕様に関連)。
    • 同ラジオ第348回で杉田氏は「リムのテーマが杉田君大好きのテーマって言われた」と発言している。後に杉田氏は別ラジオにて「杉田君大好きのテーマって言ったの誰だ」と発言して「Duet」を流している
  • また、リムの義兄のジョッシュ役は杉田智和氏の親友である中村悠一氏だが、中村氏がジョッシュ役に決まった際に杉田氏は「これでリムが桑島さんだったら許さない」と冗談で言い、 その後、杉田氏が演じるブルックリン・ラックフィールドの恋仲であるクスハ・ミズハ役の高橋美佳子氏のラジオ番組に出演した際、「血判状」を叩き出すまでに至り、実際にリム役が桑島氏だったため、それを聞いた杉田氏はかなりショックだったらしい(本人曰くショックのあまり無意識に紙を食べていたとか)。
  • 公式ラジオで桑島法子氏と中村悠一氏がゲスト出演した際は桑島氏は中村氏に「お兄ちゃん」と言っており、言われた中村氏は杉田氏に「羨ましいだろ?」と発言。杉田氏は「羨ましくなんかないよ!」と悔しそうに叫んでいた。
  • 公式ラジオでバレンタインがネタにされた際、杉田氏は「ジョッシュに兄妹がいたらチョコくれるんだろうな~、そのチョコレートの何分の一でもいいから欲しいな~、なぁ頼むよ中村」とぼやいていた。
  • リムの配役は寺田プロデューサーが提案する前に桑島法子氏で決定していたとの事(うますぎWAVE第360回より)。