呪われし放浪者(Cursed Wanderer)
Zシリーズにて登場する単語。
概要
平行世界を彷徨う宿命を負わされた人物の総称であり、一度放浪者となると元の世界に戻れる可能性は極めて低いも同然となる(そもそも「元の世界」という概念が意味をなさなくなる)。
アサキム曰く『無限獄』に囚われた状態であり、実際一部の人物は不老不死であることが明言されている。また、次元獣も呪われし放浪者であるとしている。ただし次元獣に関しては「不老」はともかく「不死」とはいえないようで、倒されることでその魂は解放されるようだ。
この境遇に置かれた者に起きる事象は概ね次の通り。
- 不老不滅となる(死なないわけではないが、死んでも同一人物として、かつそれまでの記憶を全て引き継いで再誕する)
- 時空震動が起きる度に巻き込まれるようになる
「大罪」
放浪者となる理由は今のところよくわかっていない。だが、この内「罪人」と呼称される者たちは太極に対し、「大罪」と称される何らかの干渉を行った点で共通している(因果律改変・別世界への干渉などと思われる)。Zにおいては世界のリセットを決めた太極に反する形で時空修復が行われたため、その見方が正しければZEUTHメンバーも「罪人」となる。
「罪人」以外の条件は全く不明で、共通の条件があるのか否かは不明。それぞれの理由としては、コードによって不老不死となったC.C.と、アポロニアスの転生体(=Zシリーズでは「放浪者」である堕天翅族)の不動GEN(不動ZEN)のみである。話をややこしくしているのがサンドマンの存在で、彼の不老不死はG因子による一時的なものである。つまり、裏を返せば彼は自らの意思で不老不死を解くことが出来るため、現状判明している「呪われし放浪者」の条件には必ずしも合致しないのである。
それ以外の面子を見るに、「放浪者」とは大きく、「大罪によって太極から烙印を受けた存在=太極の意志の妨げとなるイレギュラー」と、「理由の如何を問わず不老不死である存在」に分かれるのだと思われる(その場合でもサンドマンはかなり立ち位置が微妙だが)。
「烙印」
関連して、呪われし放浪者には「烙印(スティグマ)」が刻まれているという。これには強弱が存在するらしく、桂木桂のそれはとても強いとアサキムに評されている。この「烙印」を受けた状態で次元の壁を超えることで、初めて「放浪者」と呼ばれる。
「烙印」を受ける条件に関しては、ZEUTHメンバーにも刻まれていること、その中でも桂のものが特に強いことを鑑みると、「時空崩壊、あるいは修復など、大規模な次元変動の場に居合わせた」ことが推測される。桂の場合を見ると、その中心点に近ければ近いほど、「烙印」は強くなると思われる。
この点から、Zシリーズにおける「特異点」と同義である、と見られているが、ZEUTHメンバーの全てが転移してきているわけではないため、詳細は現在の所不明。
また、アサキムは再世篇終盤でZEXISのメンバーも全てが烙印を受けていると述べているが、この時点のメンバーには明らかにどちらにも居合わせていないライルやボス、正太郎がいるため、明確な条件は今もって不明。
時獄篇において明かされた情報を信じるならば、烙印とは即ち、太極の意志を実行する上でイレギュラーとなりうる者達を識別するための、いわばマークポイントのようなものだと思われる。
「呪われし放浪者」とは即ち、「呪い」と称される何らかの影響を受け、それによって時空震動に翻弄され一つの世界に留まれない存在のことを示すと思われる。
「御使い」と「彼ら」
Zシリーズにおいては堕天翅族も同様の存在であり、彼らは生命の樹を用いて自分達の世界を作ろうとしたことで太極の怒りに触れ、無限獄に囚われたらしい。
この状態から解放されるには全てのスフィアを手に入れて太極に成り代わる必要があるとされている。さらに烙印と関係があるとされている「御使い」に関して、その正体は時獄篇までの時点では不明であったが、太極あるいはガイオウの言う所の「神」に関連する存在だと予想されていた。また、アイム・ライアードはアサキムが放浪者となった際「スパイラルネメシスと共に訪れるという『彼ら』にその魂を囚われた」という趣旨の発言をしている。
天獄篇で明らかになった真相は、烙印の正体は「彼ら」=「御使い」の一人である哀しみのサクリファイによって与えられた、真化の可能性を持った存在を守るためのマークポイントで、最終的にはこの烙印を与えられた者達が新世時空震動によって誕生した時の牢獄たる蒼の地球に集められる事になった。
関連人物
基本的にはZシリーズの登場人物のみが該当。ただし、OGシリーズの一部登場人物の中にも、深い関わりを持っていそうな者達が何人かいる。
- アサキム・ドーウィン
- 代表格。本人曰く『呪われし放浪者』は『罪人』らしい。
- ジ・エーデル・ベルナル
- 初登場時の自己紹介にて『呪われし放浪者』の単語を唱えている。
- エルガン・ローディック
- ジ・エーデルの並行存在。黒の英知の影響で不老となっていたが、不死不滅ではない。
- 不動GEN、C.C.、クライン・サンドマン
- Zシリーズでは彼らも『呪われし放浪者』と呼称されている。
- 獣戦機隊
- Zシリーズでは初登場時からすでに『呪われし放浪者』となっている。登場以前のムゲ帝国との決戦の際、次元の狭間にいたようであり、決戦が終わった後に第2次Zの世界に飛ばされている。ただし彼らの場合、F.S.によれば完全に復帰するまでに数年間眠ってもらわざるを得ないほどの重傷だったようだ。
- ZEUTHメンバー
- 第2次Zにてカラミティ・バースを機に次元転移してしまう。また、この時から『呪われし放浪者』となったらしい。
- ZEXISメンバー
- そのカラミティ・バースに居合わせてしまったがために、上記の「烙印」が刻まれた可能性がアイムの台詞から示唆されている。再世篇から新規参戦した正太郎やボス、ライル、弁慶、真ゲッターチーム、エスター等のメンバーらはZONEと関わっている。その中でもエスターは次元獣化→元に戻る過程においてオリジン・ローに深く関わっている。
- ギリアム・イェーガー
- Zシリーズの登場人物ではないが、「過去に犯した罪により、並行世界を彷徨う宿命を背負っている」「元いた世界に戻れなかった」「スフィアに関わった疑惑がある(Zシリーズと関わりがある可能性を持っている)」「長命種の超人」「XNガイストは設定上次元力に関わっている疑惑がある」など、『呪われし放浪者』との共通点が多い(伏線かは不明だが「Record of ATX」ではイングラムに「放浪」と言われている)。なにより、ギリアムはZ発売前のOGsで「太極」という言葉を初めて発した人物である。ただし、ギリアムはシステムXNの破壊により、己の宿命を断ち切っている。
- ユーゼス・ゴッツォ
- Zシリーズの登場人物ではないが、クロスゲート・パラダイム・システム等を用いて因果律を操作するという大罪に近い行動を、輪廻転生によって何度生まれ変わっても実行に移そうとしており、目的を達成させるべく、本来の歴史と異なる展開にしてしまう程の干渉や暗躍もしている為、『呪われし放浪者』に等しい存在である事は確かである。また、「虚憶」、「一大劫」、「再有生」、「破界」、「再世」等といった、次元力に関わる重要なキーワードについても幾分かは知っている。