記憶喪失
記憶喪失(Amnesia)
記憶障害の一種。健忘の別の呼び方。
概要
フィクション作品に取り上げられる事の多い症状で、過去の出来事や自分に関する記憶を一部分だけ思い出せない状態の事を主に指す。
思い出せない範囲は自分の名前から家族まで全く覚えていない状態から、過去の一部を覚えていない状態、また喪失期間も半永久的であったり、次第に回復していったりと幅広い。ただし自分の記憶以外の、社会的な出来事や電話の使い方などは覚えている事も多い。この場合、名前や家族などの「エピソード記憶」が失われるケースが大半で、生活に必要な、身体が覚えていると表現される「生活記憶」は残っていることが多い。こちらまで失われているケースは少ないが、いずれもかなり重篤な症例である。
原因としては心理的なショックや頭部への強い衝撃などがあげられるが、フィクションの世界ではさらに魔術や未来科学、超能力などによる記憶喪失も発生する。
使われるパターンとしては、主人公が記憶喪失で失われた記憶を取り戻すために行動するもの、主人公の下に記憶喪失の謎の人物が転がり込むもの、物語の途中で主要人物が記憶喪失になり新たな関係を構築しようとするもの、などなどがある。
作中で記憶喪失になった人物
以下を見ると分かるだろうが、バンプレストオリジナルはやたらと記憶喪失者が多い。ある意味お家芸と言えなくもないレベルである。
- ギリアム・イェーガー
- ヒーロー戦記物語開始の1年前に名前以外の全ての記憶を失くしている。中盤で回復し、これをきっかけに離反したが、このギリアムの本来の記憶が何だったのかは未だに謎のまま。
- シュウ・シラカワ
- EX及びDPでルオゾールの蘇生術が未熟だったために一時記憶喪失になった。が、そのお蔭で「邪神と契約した」記憶も消えたため、シュウはヴォルクルスの呪縛から逃れる事が出来た。
- イングラム・プリスケン
- ユーゼスの全人格が移植されているが、イングラム個人の人格が生まれていたため、当初その記憶は失われていた。
- ブルックリン・ラックフィールド
- αシリーズではαで記憶を失っている。
- ゼンガー・ゾンボルト
- α外伝で登場するゼンガーは記憶を消された状態になっていた。
- アヤ・コバヤシ
- 『Record of ATX』での描写を見る限り、不都合な記憶を消去されていた模様(マイの顔を思い出す事が出来ないという場面がある)。これは記憶喪失というよりも改ざんというべきだろう。
- レビ・トーラー / マイ・コバヤシ
- レビとしては地球人だった時の記憶を、マイとしてはジュデッカの内部から救助されるまでの記憶をほぼ全て失っている状態になっている。
- アタッド・シャムラン、ガルイン・メハベル、ゲーザ・ハガナー
- 地球人だった頃の記憶を消されている。
- ラトゥーニ・スゥボータ、アラド・バランガ、ゼオラ・シュバイツァー、オウカ・ナギサ、シエンヌ・アルジャン、シアン・アルジャン、シオ・アルジャン
- スクール以前の記憶を消去されている。
- イルイ・ガンエデン
- 第2次α及び第2次OGで自部隊に保護された時点で過去の記憶を失っていた。
- クォヴレー・ゴードン
- アストラナガンに接触した際に機体ごと融合を行われた時のショックで記憶を失っている。また、イングラム・プリスケンの人格が出ている際もその前後の記憶も失っている。
- アクセル・アルマー
- Aではあちらの世界から転移してきたショックで記憶を喪失している。また、無限のフロンティアEXCEEDではアルフィミィとともにエンドレス・フロンティアに転移した際に記憶を失っている。
- また、いずれのケースも性格がかなり変化している。
- アインスト・アルフィミィ
- アクセルとともにエンドレス・フロンティアに転移した際に記憶を失っている。但し、こちらは一部の記憶は残っている代わりに性格はほぼ残っている。
- カティア・グリニャール、フェステニア・ミューズ、メルア・メルナ・メイア
- フューリーに拉致される以前の記憶が曖昧になっている。
- アシェン・ブレイデル、カルディア・バシリッサ、ピート・ペイン
- それぞれ程度は違えどメモリーを失っている。カルディアに至っては2回も記憶喪失になっている。
- ランド・トラビス、セツコ・オハラ
- Zにて物語の途中で一時的に記憶喪失になっている…が、記憶を失ったシナリオの内に記憶が戻った。
- ガエン
- ヴォルクルス教団に拾われる前の記憶を失っている。
- イーグレット・イング
- 彼の場合はアイドネウス島で目覚めてからアレス・ガイストに撃墜されるまでの記憶(生み出されてからの全記憶)を失っている。
- ガイオウ
- 聖インサラウム王国で待ち構えていたイドムによって、本来の記憶を奪われる。
- サキト・アサギ
- フォウ・ムラサメ
- ロザミア・バダム
- ムウ・ラ・フラガ
- 騎士ガンダム
- エリカ
- Dボゥイ
- 当初は記憶喪失を装っていたが、ブラスター化の代償に脳細胞の崩壊によって本当に記憶を喪失することになる。
- 城崎絵美
- 流竜馬/流竜馬 (OVA)
- 漫画版では一時行方不明になった後百鬼帝国に囚われていた所を救出されるものの記憶喪失になっており、武蔵の自爆によって記憶を取り戻す。
- 真ゲッターロボ対ネオゲッターロボでもほぼ同様(百鬼帝国が恐竜帝国に変更されている程度)となっている。
- ケイ
- 幼少の頃に重量子爆弾の爆発を見たショックで記憶を失うが、父親との再会の際に戻っている。
記憶喪失を装った人物
- ミスト・レックス、アンジェリカ・シャルティール
- 序盤で装っていたが、壊滅的な演技力のおかげでバレバレだった。
- バルビエル・ザ・ニードル
- 連獄篇でアドヴェント一行に入り込んだ時に装っていた。かなりの期間周囲を欺き続けたが、アン・アーレスの登場で「憎しみ」のキーワードが繋がったため、ランドとクロウには疑念を抱かれていた。
余談
現実でも、過去が思い出せなく現象は存在する。しかし、現実には言葉が喋れなくなったり、歩けなくなる、箸が持てなくなる、文字が読めなくなる、数が数えられなくなる、赤ちゃんのような状態になるなど、一般的なアニメや漫画等の記憶喪失より、深刻な状態になる場合も多いので認識の差がある。また、障害によって失われた記憶は以前のように取り戻す事が可能とは限らない。