スベロア・ジンネマン

2014年7月15日 (火) 09:00時点におけるザリガノフ (トーク | 投稿記録)による版

スベロア・ジンネマン (Suberoa Zinnerman)

ネオ・ジオン残党「袖付き」に属する偽装貨物船ガランシェールの船長。大尉。

一年戦争以前からジオン軍で戦い続けてきた軍人で、作中では指揮だけではなく飛行中のガルダ級に潜入しオードリーの脱走を支援するなど、歴戦の兵士の実力を示している。その懐の広さから部下からは「キャプテン」と呼ばれて慕われている。

一年戦争終戦時はアフリカ戦線に属し、連邦の捕虜となる。その頃、妻子の暮らすサイド3の都市グローブは、現地の連邦軍がジオンへの膨らんだ憎悪を晴らそうと虐殺の凶行に走ったため、壊滅する。その後の彼は家族を殺された憎しみを胸に収容所時代の部下たちと共に連邦と戦い続ける。

ジンネマンはその中である少女と出会う。それはプルクローンの生き残りで、第1次ネオ・ジオン抗争後の混乱により悲惨な境遇に置かれたプルトゥエルブだった。ズタズタに傷ついた彼女を引き取って養父となり、亡くなった実娘マリィの名を与えるが、愛する者を再び失う恐怖から内心を口にすることなく、あくまで「マリーダ・クルス」という忠実な部下として扱ってきた。また、グリプス戦役以後はザビ家の最後の生き残りであるオードリーことミネバを守るようにシャアから託され、時には彼女の意向を無視してでもその身を守り続けた。

ラプラスの箱」を受け取るためにインダストリアル7に赴くが、カーディアス・ビストとの交渉は失敗。その後は箱を巡る争いに関わることになる。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
初登場作品。その復讐心から、フロンタルアクシズ落としにも参加する。そこで人の心の光を目の当たりにしたジンネマンの心境は次作で変化していくのであろうか……

人間関係

マリーダ・クルス
ジンネマンにとっては義理の娘というべき存在。
オードリー・バーンミネバ・ラオ・ザビ
長らく彼女の身を守り続けてきた。
ギルボア・サント
ガランシェールの操舵手でギラ・ズールのパイロット。ジンネマンによって収容所から救出されて以来の関係。
フラスト・スコール
ガランシェールの乗組員。捕虜時代からの長い付き合い。
バナージ・リンクス
ユニコーンガンダムのパイロット。紆余曲折を経て一時行動を共にする。バナージとの対話と乱闘、そして共闘を経て、彼に「別の可能性」を感じたのか、復讐で凍り付いた心が少しずつ溶け始めていく。
フル・フロンタル
袖付き」首魁。
アンジェロ・ザウパー
フロンタルの側近。

他作品との人間関係

ガンダムシリーズ

宇宙世紀シリーズ

ハマーン・カーン
時獄篇では上官。オードリー(ミネバ)関連で縁がある。

名台詞

「……あぁ、悲しいな……。悲しくなくするために生きているはずなのに……なんでだろうな……」
OVA版第4巻より。砂漠でのバナージとの対話の中で。
「お前を気にかけたのは箱の鍵だからだ。なびかせておいた方が都合がいいと思っただけだ。こんなのは戦争じゃないと言ったな? 目を開けてよく見てみろ! こんな事が起きるのが戦争だ!」
「主義も名誉も尊厳も無い……殺す奴がいて殺される奴がいるだけの事、怨念返しの何が悪い? 俺達の戦争はまだ終わっちゃいないんだ!!」
ジオン残党がトリントン基地(第3次Z時獄篇ではダカール)を襲撃した際にシャンブロが暴走し民間人の虐殺を始めたにも関わらず、平然としているジンネマンたちに憤るバナージへ感情をぶつける。ただし、シャンブロを止めるために出撃するバナージをジンネマンたちは止めなかったので、彼らもやはり心の中では良しとしていなかったのだろう。
「そこを開けて降りてこいマリーダ! 一緒に宇宙(そら)へ帰るんだ!! 俺と来い! 俺を一人にするなぁーーーっ!!!」
OVA版第5巻より。ガルダ級の中で、ビスト財団により再調整されたマリーダを取り戻そうと必死に叫ぶ。
「連邦の船に乗り込んだら、隙を見て乗っ取ってやるつもりでいた……。だが、そんなことはもうどうでもいい……お前さえ……お前さえ生きていてくれれば、それで…………」
OVA版第6巻より。ラプラスの箱に関わったことで、奇しくも「袖付き」と共同戦線をはることになってしまったネェル・アーガマで、治療中のマリーダに付き添うジンネマン。
ただし、原作では少し話の展開が異なり、乗っ取りを実行している。
「確かに、晴らして晴らせる恨みじゃない。でも虚しいっていうのとはちょっと違う。疲れたんでしょう……何もかも諦めて、暗いところでうずくまってる、自分ってやつに……」
「シャアも……ザビ家への復讐より父親が夢見たニュータイプの世界を開くことを望んだシャア・アズナブルも、今の私と同じ心境だったんじゃありませんか」
フロンタルに内心の変化を見抜かれた際の言葉。この変化を呼び起こしたのは、直前でフロンタルが指摘しているように、バナージの存在なのだろう。