ガルマ・ザビ
ガルマ・ザビ(Garma Zabi)
デギン・ソド・ザビの末子。ザビ家の御曹司であり、士官学校首席という能力、また美男子ということもあってジオン国民の間で人気が高い。
一年戦争ではジオン軍地球方面軍司令官として北米に進駐。しかしその権限は北米方面軍に限られていた。
ホワイトベースとガンダムを追って降下してきたシャアを歓待する。しかし戦時下で大規模なパーティを催す、ニューヤーク市長の娘・イセリナと恋仲になるなど、危機感のなさが表面化(尤も、地元の有力者を懐柔する政治目的もあったと思われるが)。
戦果を焦るあまりシャアの策謀にかかってホワイトベースにガウの背後を向けることになり、戦死。その死は兄ギレンによって政治的に利用された。
兄弟の中で最も仲が良かったとはいえ、ドズルからその才能を惜しまれ、指揮官ながらもドップに搭乗して前線に出る勇猛さなど決して無能ではないが、シャアに「坊やだからさ…」と看破されたとおり、育ちの良さ故によるお人好し振りや優しさと詰めの甘さが彼の命取りであったといえなくもない。
一説では、『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』において「E計画」を極秘に進行させたのも彼だと言われている(ただし、作中ではその事に触れられそうになった元ジオン軍の老人が「オフィシャルではございませんぞ」と発言している)。
またジオン兵からの人気も非常に高く、漫画『機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊』では赤の他人が彼に成り済ます形で間接的に利用されている。
登場作品と役柄
原作において印象に残るキャラだが、肝心の出典作品の参戦頻度も災いし、SRWにおいては参戦する事が極端に少ない。
旧シリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦G
- DC所属。前線基地のダカールをシャアと共に防衛している他、ホンコン・シティで戦闘獣やメカザウルスを引きつれ援軍に現れる。その時の乗機はザクIII。
- 第3次スーパーロボット大戦
- DC所属。序盤でガルマ専用ザクに乗って戦ったりする。ガウではなくケンプファーだが、原作同様の特攻イベントがある。なお、ガウは第4次からの登場なので、彼は乗れず。ちなみに第1話の増援の際すでにシャアが撃墜されていると後述の台詞を言う。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- 原作通りの経緯で一年戦争で戦死しており、ザビ家四兄弟で唯一登場しない。ジオン軍と交戦する際、クワトロがララァと彼の名を述懐しているので、αシリーズにおいては、シャアにとってガルマは復讐を別にすれば「良い友人だった」という解釈と思われる。
単独作品
人間関係
- デギン・ソド・ザビ
- 父親。末子のガルマを最も可愛がっていた。それ故ガルマの死の報を聞いたときは、持っていた杖を使者の前で取り落とし、言葉を失うほどの衝撃を受けた。葬儀は密やかに執り行うことを希望していたが、ギレンの意向によりその願いは叶う事はなかった。この件を契機にギレンとデギンの対立は深まっていくことになる。
安彦良和の漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、軍人より学者の方が適していると心を痛めているシーンもある。 - ギレン・ザビ
- 兄。ガルマの死を政治の道具として利用した。
- キシリア・ザビ
- 姉。ガルマの上官でもある。兄妹の中ではガルマが一番好き・・・というより、ガルマ以外あまり好きじゃない。
- ドズル・ザビ
- 最も親しい兄。いずれは自分をも率いることが出来る将軍になると期待をかけていただけにその死の衝撃は大きく、ガルマを守り切れなかったシャアの処刑を主張した(デギンの裁量によりシャアは左遷に止まった)。その後もガルマの仇討ちの為、ホワイトベース隊にランバ・ラルなどをぶつける。
- シャア・アズナブル
- 士官学校時代の同期。岡崎優の漫画版では指まで絡め合わす程の仲であり、ガルマは死の直前まで彼を親友だと思っていた。シャア自身にとってもかけがえの無い友であったが、彼は復讐の方を選択した・・・が、ただ空しさに支配されただけだった。
- イセリナ・エッシェンバッハ
- 恋人。ガルマが功を焦ったのは彼女との結婚をザビ、エッシェンバッハ両家に認めてもらうためだった。SRWで再現されてないが、彼女は彼の弔い合戦に参加し、命を落としてしまう。