ロンド・ミナ・サハクは『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』の登場人物。
ロンド・ミナ・サハク | |
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外国語表記 | Rondo Mina Sahaku |
登場作品 | |
声優 | 勝生真沙子 |
種族 | 地球人(コーディネイター) |
性別 | 女 |
所属 | オーブ連合首長国 |
概要
代々オーブにおいて軍事部門を影で担ってきた、オーブ五大氏族の一つサハク家の後継者。
ロンド・ギナ・サハクの双子の姉で、同じく世界統治の思想を抱いた。ギナの死後も世界統治を目指していた。
オーブが中立の姿勢を貫くその裏で、サハク家の当主であるミナとギナの二人は、地球連合を実質上牛耳っているブルーコスモスの首魁であるムルタ・アズラエルと協力関係にあり、サハク家の独断専行で、5機のG兵器の開発の協力をする裏でアストレイのプロトシリーズの開発を行っていた。その後もアズラエルとの協力関係は続いており、ロンド姉弟は秘密裏な協力の見返りとして、オーブへの不介入の約束を取り付け、更には後期GAT-Xシリーズの派生型やロボトミー化されたコーディネイターの兵士であるソキウスシリーズの何人かを受領している。しかし、アズラエルを甘く見過ぎていたのか、自分達が第三次ビクトリア攻防戦に参戦している間に約束は違えられてしまい、結果的にオーブは地球連合の大部隊による侵攻の末に壊滅してしまう事態となった。
ロンド姉弟はオーブを地球連合の侵略から守り切れなかったウズミ・ナラ・アスハと彼の思想を弟と共に公然と非難しているものの、これまでの自分達の協力が原因で、かえってアズラエルにオーブの技術力の高さを知らしめてしまった上に、武力侵攻を行使させてでもオーブのモルゲンレーテ社やマスドライバーを手に入れようと逸らせてしまった感は否めず、「オーブを守り切れなかった責任は確かにウズミにあったものの、アズラエルが強硬的にオーブへ侵攻を行う切っ掛けを作った責任は他ならぬロンド姉弟の方にあった」と言えなくもない。ただし、ミナとギナの会話からも、オーブが陥落してしまうのは予想外であったらしく、これについては二人が地球連合の力を過小評価しすぎてしまったと言える。
オーブ陥落後、サハク姉弟は早々にオーブ本国に見切りをつけており、オーブでの戦火から逃れたオーブの国民達を取り入れ、自分達の労働力として活用する事に成功している。更にはオーブ侵攻及び壊滅の責任全てを死んだウズミ一人が全て背負う事になってしまった為、ロンド姉弟は何の責任も負わされる事無く、実質的に「勝ち逃げ」を果たす事になっている。しかし、アストレイゴールドフレーム天を完成させた結果、弟のギナはその力を過信した末にロウ・ギュールのアストレイレッドフレームに敗れてしまい、更には不意打ちを行おうとした結果、叢雲劾のアストレイブルーフレームによって止めを刺される形で命を落とす事になった。
弟のギナの死後、ミナは宇宙ステーション「アメノミハシラ」[1]の施設の借用を願い出てきたロウ・ギュールと邂逅。その際、オーブでの戦火から逃れたオーブ国民が懸命に働く人々を見たロウが発した一言から、「国とは民のことであり、場所のことではない」という事に気付かされ、世界統治の考えを改めるに至った。それに関連して、オーブ再興の時期が来るまで「アメノミハシラ」に匿っていた国民を各地に潜伏させる事を決めた。
そうした考えはより明確なものとなり、後に「天空の宣言」と呼ばれる計画を全世界に発信。これは「他人の理想を妨げない限り、人は信念に従って生きるべきであり、国や組織はそれを支援するべきだ」というもので、従来の国家とは正反対の思想であった。以後、「自らの民」達と共にいずれ訪れるであろう新生オーブ再建の機を見極めるべく地上の動静を天空から静かに見据えている…。
ミナはモビルスーツパイロットとしては一流の腕を持つが、同時に白兵戦も得意としており、戦闘用コーディネイターであり実績を持つ傭兵の叢雲劾を無傷で制圧するほど強い。
戸田版でもミナはギナ死亡後の終盤に少しだけ登場するのだが、ギナが死亡する一連の場面がカットされた上に「ギナとは別人である」という説明が全く無い為、戸田版だけしか追っていない読者には「ミナがギナにしか見えない」事が多々有る。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦W
- 初登場作品。第2部から敵方のNPCとして何度か顔見世するが、パイロットとしては第54話のスポット参戦のみ。原作(小説版)のラスボス的立ち位置にあるためか、非常に能力が高い。
単独作品
パイロットステータス設定の傾向
能力値
射撃と命中で若干譲る以外、全てにおいて劾を上回る。技量に至っては全パイロット中4位と非常に高い。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
人間関係
- ロンド・ギナ・サハク
- 双子の弟であり、互いを「もう一人の私」と呼び合っている。
- 後に『機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY』(SRW未参戦)にてカーボンヒューマンとして復活したギナと再会したが、彼は未だに世界統治に野望を抱いていたため、対決する道を選んだ。
- ウズミ・ナラ・アスハ
- 彼の信念を公然と批判していた。
- ロウ・ギュール
- 彼から「国とは人の集まりであり、場所は問題では無い」と説かれる。なお、彼は「ロンド・サハク」が二人いる事を知らず、双方と面識がありながら同一人物だと思っている。
- 叢雲劾
- 弟を殺した相手であるが、その能力を極めて高く評価しており、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY B』(SRW未参戦)ではサーペントテールへの依頼を行っている。
- ASTRAYシリーズではミナ同等レベルのMSでの戦闘技能を持つ数少ないキャラでもある。生身での戦闘力は彼より遥かに上。
- ギルバート・デュランダル
- 彼に「オーブの影の軍神」と評された。
- アッシュ・グレイ
- 戸田版ではギナ死亡後に修復したアストレイゴールドフレーム天に乗っていたところ、彼のリジェネレイトガンダムに轢き逃げされた。アストレイゴールドフレーム天ミナはこの時破損した脚部を修復したものである。
他作品との人間関係
名台詞
- 「国とは、民のことだ。民があってはじめて国が成り立つ。支配者一人だけでは、国とは言えない」
- 「私はロンド・ミナ・サハク。現在はどこの国家にも属してはいない。私はこれからある計画を全世界に向け発信する。それについてどう判断しどう行動するかは個人の自由だ」
「先日のユニウスセブンの落下。両陣営共に相手を強く非難している。その矛先はジャンク屋組合(ギルド)にまで向けられた。だが果たして本当にその非難は正しいものなのか?」
「世に闇が広がっている。人々は何も見えぬ中で怯え、そして他者の悲鳴を頼りに逃げ惑うばかりだ。人々は闇の奏でる悲鳴を伴奏に踊らされている。だがその闇を指揮している者がいるのだとしたら?」
「これが今日の政治であり国家だ。闇を敵を作ることで市民をコントロールする。だが聞いてほしい。私はこれからまったく新しい世界の可能性を提示する」
「ある人物が私に『国家は人』だと説いた。自らの曲を奏でる者たちがいる。彼らは自分の信念を真実を持つ。故に、闇の中でも世界を見とおし他者に踊らされることはない。ただ自分の曲で踊る」
「彼らと同様に世界中の人間が自分のリズムをメロディを持てたのなら、もう今のような国家としての枠組みは必要ない。政治もその役割を大きく変えるだろう。もちろん彼らは一部の特殊な存在だとも言えるだろう。私もそう思っていた。だが、そうではないことを私は知った」
「ジェス・リブル。このジャーナリストを知る者は少ないだろう。彼は平凡だ。しかし彼は、いくつもの大きな流れの転換に影響を与えている。なぜ平凡な男がそんなことを成しえたか? 彼もまた自分の曲で踊るものだからだ。自分自身の持つ信念というメロディで真実というリズムで踊る者だからだ」
「そう、特別な存在でなくても誰もがそのように生きてさえいれば、世界は変わるのだ」 - 「天空の宣言」の全文。