グラキエース | |
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外国語表記 | Glacies |
登場作品 | |
声優 | 小松由佳 |
デザイン |
鈴木幸江 糸井美帆(リデザイン) |
愛称 | ラキ |
異名 | 破滅の導き手 |
種族 | メリオルエッセ |
性別 | 女 |
年齢 | 0~1歳 |
製作者 | ペルフェクティオ |
外見年齢 | 20代前半 |
髪色 | 水色 |
髪型 | ロングヘアー(髪を束ねている) |
所属 |
ルイーナ → ブルー・スウェア(D[1]) 鋼龍戦隊(OG) |
概要
ルイーナの人造人間「メリオルエッセ」の1人で、名はラテン語で「氷」の意味を持つ。『スーパーロボット大戦D』で男主人公を選んだ際のヒロイン的存在。
愛称は「ラキ」だが、そう呼ぶのは彼女と同時期に生み出されたイグニスや、後のジョシュア・ラドクリフ(ジョッシュ)など一部の人物のみで、殆どの人間は「グラキエース」と呼んでいる。しかし、彼女を愛称で呼ぶ人物の一人が主人公なので、プレイヤーの印象に残りやすい。逆にいえば、この2人はグラキエースにとって特別な相手である。なお、第2次OGでは同時参入するウェントスもそう呼んでおり、自身も彼を「ウェン」と呼ぶ場面が散見された。
性格は敵対時は感情が与えられていない事もあってか、冷徹かつ無慈悲。初登場時には民間人のいる街を破壊し尽くした上で現れている。生まれた時から身に着けていたクリスタルが割れた後は、冷静な性格ではあるものの、それまでの経緯から日常的な事柄には疎い浮世離れした一面を露呈している。ちなみに一人称が敵対時と味方時で微妙に変化し、敵対時は「私」、味方時は「わたし」である(第2次OGでは「私」で統一)。
当初はルイーナ遊撃軍として多くの町を滅ぼし、負の感情を集めていた。ある時ジョッシュと出会い、互いの機体のシュンパティアが共鳴したため、意識を共有してしまう。本来感情を持たない存在だったが、ジョッシュの意識を通して人としての心を持ってしまったために精神的に不安定になり、やがて自らを「壊れた」と判断するようになる。そして数度のジョッシュとの交戦の後、ルイーナの基地ごと自爆しようとするが、そこへ彼女を救うためにジョッシュが現れる。だが、彼の必死の説得にも耳を傾ける事無く、力尽きた彼と共に死を迎えようとするが、ウェントスに助けられて脱出する。
その後、ファラ・グリフォンのザンネックにブルー・スウェアが攻撃を受けた時、重傷を負ったジョッシュの代わりに彼の機体を操縦して駆けつけ、そのままブルー・スウェアに合流した。この際、生まれた時から付けていたクリスタルが砕けたため、ペルフェクティオの支配から逃れた状態になっており、また唐突に顔グラが変化して美人化した。合流直後にルイーナに恨みを抱く鉄也に射殺されそうになるが、事なきを得る。戦えなくなったクリアーナ・リムスカヤの願いを聞き入れて、彼女の機体のシステムを搭載した愛機ファービュラリスでジョッシュと共に戦うようになる。
ジョッシュと共に戦うようになってからも、自らを人間とは違うものとして事ある毎に「感情がない」と発言していたが、徐々にそれが芽生えていく。また、栄養の補給方法が変わったためか、食べ物の咀嚼が不得手でこぼしたりもしている。それ以前の補給方法は不明。
最終決戦直前、ジョッシュに戦う事を恐れている事を言い当てられ、自らの不安…ペルフェクティオとの戦いで死を迎え、その結果、ジョッシュと共にいられなくなるのを恐れている事を戸惑いながらも打ち明ける。さらに、戦いが終われば自分の居場所を失う事への不安も口にするが、ジョッシュは彼女の居場所を作る事を誓う。
最終決戦では涙を呑んで兄弟のような関係であったイグニスを倒し、ペルフェクティオとの戦いも乗り越えるが、戦後、敷島博士によってメリオルエッセの寿命は3年しかない事がジョッシュに明かされる。しかし、グラキエースはそれを知らぬままジョッシュと共に残された僅かな日々を過ごす事になる。その先で彼女が救われたかどうかは、ゲーム中では全く明かされない。
ウェントス同様、仲間にすると顔グラが変わって一気に美人になる(敵顔グラの時がやや微妙だったのも原因)。仲間になった際の絵は公開されてないが、顔グラをよく見ると束ねていた髪を解いているのが分かる。また、あの濃い化粧は落とした模様。服装については、トップスに桃色のロングネックインナーらしきものを身に着けている以外は不明。これについてはファンの間では味方になった彼女の公式イラストとカットインが存在しない事を本気で残念がる声がある。第2次OGではカットインとバストアップが書き起こされ、インナーの上に白いジャケットを着、若干カジュアルな印象を与えるものになっている。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦D
- ライバルキャラ。ジョッシュが主人公だと条件次第で仲間にできる。搭乗機であるファービュラリスの性能の良さから、後半からの参戦にも関わらず、即戦力となれる。敵対時に養成が引き継がれないのも扱いやすい理由の一つ。
- ちなみに、リム編では普通に敵として登場し、特にイベントも無くメリオルエッセの中で真っ先に死亡する。
OGシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦OG
- 担当声優が小松由佳氏に決定した。スパロボD勢ではジョシュア、リムに続く全身画稿(敵版)が公開された。なお、なんと裸足になっている。文字通りのクールビューティーで、女性陣からも何度か触れられる。味方時のコンゲラティオー撃墜演出は必見。
- なお、寿命に関しては同じく余命3年のアリエイル・オーグにはラミア・ラヴレスのデータを応用した延命策が考えられており、また、Dの時とは違って、まだOGの物語は完結しておらず。彼女(そして、生死不明となったウェントスも含めた)の運命が最終的にどうなるのか不明の為、またも意見が真っ二つに割れており今後の展開が注目される。
- スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
- 12話から参戦。ファービュラリスのパイロットとして使用可能なほか、乗せ変えでフォルテギガスのサブパイロットして使用可能となった。出撃数が限られる事態が多々あるので、ツイン精神にこだわりが無いならサブパイロットとして使う選択肢も視野に入れてみよう。戦闘時の台詞や、ちょっと愛らしい台詞も聞けるので一石二鳥……かも?
- また、ジョッシュとの信頼補正が友情Lv2から恋愛Lv2に変化した。つまりジョッシュに恋愛感情を持つまでに人間性が育っている模様。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
敵時・味方時とも非常に高く、射撃・命中に優れる。実は味方時のステータスはリムと同じで、回避だけ10低い。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
エースボーナス
パイロットBGM
- 「Destine」
- 第2次OGで追加された味方版ラキ専用BGM。和訳すると「運命づける」となり、地味にスパロボD(Destiny)の意味に近い。しかし、何を「運命づける」のかはDをやったプレイヤーなら一発で思い当たるであろう…
- 「Devastator」
- ルイーナ幹部専用BGM。
- 「Desire」
- ジョッシュの専用BGM。Dでは味方版ラキもこのBGMだった。
- 「Drumfire」
- ジョッシュの必殺技BGM。Dにおいて、主人公機に乗り込んだ際に必殺技を使うと流れる(ファービュラリスだとコンゲラティオーを使っても流れない)。恐らくBGMはパイロットではなく機体に準拠しているのだろう。
人間関係
共通
- ジョシュア・ラドクリフ
- 恋人かどうかはともかく、互いに精神上不可欠の存在。殺るか殺られるかの仲だったが、後に彼と共に戦う事になる。グラキエースを「ラキ」と呼ぶ数少ない人物。さり気なく愛を覚えるラキだが、この愛がジョッシュに向けたものかは不明(というより、Dのオリキャラは全員愛を覚えるのでただの仕様の可能性も…)。第2次OGから愛称で呼ぶようになった。
- イグニス
- ルイーナのメリオルエッセ。グラキエースと同時に生み出されたため、仲が良く、敵対関係になった後もグラキエースは彼に関しては気にかけていた。最期はグラキエースの異変の原因となったジョッシュを恨みながら死んでいった。彼もグラキエースを「ラキ」と呼んでいるが、こちらの方がジョッシュより先である。
- クリアーナ・リムスカヤ
- ジョッシュの義妹。ジョッシュが行方不明になった時のゴタゴタで戦えない身体になっており、自身の機体のシステムをグラキエースに託し、グラキエースも彼女の意を汲む。第2次OGでは彼女とも共闘し、「リム」と愛称で呼んでいる。
- ウェントス
- グラキエースが仲間になる場合は彼が命の恩人となる。第2次OGでは共闘。
- ペルフェクティオ
- 創造主。
OGシリーズ
- プレシア・ゼノサキス
- 第2次OGでは彼女に食事の食べこぼしを注意されてしまう。
- カルヴィナ・クーランジュ
- 自身の経験から、アル=ヴァンとの対話を諦めるなと諭す。
版権作品との人間関係
名台詞
戦闘台詞
- 「わたしは、戦うために生まれたのだ。相手が何であろうと…」
- 「これに当たっては、ジョシュアに笑われる」
- 回避時の台詞。ジョッシュはそういう性格の人間ではない気がするが…。尤も、ジョッシュの回避台詞として「これに当たったら笑いものじゃないか」というものがあるので、それを真に受けてか、単純に真似してみただけかもしれない。
- 「わたしはお前に生み出された。しかしわたしはお前と戦う。わたしが生きるために」
- ペルフェクティオとの戦闘台詞。
スーパーロボット大戦D
- 「お前と私、私の中のお前とお前の中の私。共に消え去るのも、私とお前の運命かもしれない…ジョシュア」
- 「響きあう魂の行方」にて、グラキエースを助けようとしたばかりに脱出し損ねたジョッシュと基地の爆発に巻き込まれそうになって。初めて彼女がジョッシュを名前で呼んだ場面でもある。
- 「わたしはもう、“破滅の導き手”ではない。わたしはメリオルエッセ…だが、いまは人とともに、かりそめの生を生きるものだ」
- 「“破滅”の意味」にて、イグニスと再会して。
- 「わたしは……恐れているのか。ペルフェクティオと、わたしを生み出したものと戦うことを。戦いの中で死ぬことを……存在の消滅を恐れている……」
「“わたし”が消えて……お前と……ともに生きることができなくなるのが、怖い……。バカな、わたしは……」 - 最終話にてジョッシュに不安を打ち明けて。
- 「だけど……もし……もし生き残っても……わたしには、この世界に居場所はない。わたしは、ベルフェクティオとともに滅びるべきなのかもしれない……」
- 「戦うために生み出された」ラキの最大の不安は戦いが終わる事による「自らの居場所の喪失」。そんな彼女に、ジョッシュは「自分が居場所を作る」と誓う。
- 「ああ…ああ、そうだ。わたしは悲しい。お前が消えてしまう、お前が死んでしまうことが悲しい。確かにお前とわたしは同じものだったのだから」
- 最終話「デザイア」にて、イグニスの死に立ち会って。「感情がない」と常々公言していたラキが親しい人の死を「悲しい」と感じるまでに成長した事がわかる場面でもある。
- 「そ、そうじゃない。お前がいてくれるのは、うれしい。だけど…」
- ネオジオンルートエンディングにて。ラキが照れる数少ない場面だが、プレイヤーとしては彼女の運命を知らされた後だけに、それに喜べる気分ではないだろう。
- ゲーム中における、ラキの最後の台詞でもある。
- 「…もし、私に違う生き方ができるなら…そうしてみたい。彼らを見ていて、そう思った。わたしの命が、尽きるときまで…」
- リガ・ミリティアルートエンディングにて。カサレリアで平凡な暮らしを営むウッソ達を見て、ラキは自らもまたそんなちっぽけで有り触れた生活をしたいと望む。
- しかし、復興作業に従事するジョッシュとラキはこの時タワーを降りる事は許されず、そしてラキに残された時間もまた短い。2人がそのような暮らしを営む事が出来たのか、それは誰にもわからない…。
OGシリーズ
- 「氷らせば、静かになる」
- 第2次OG地上ルート第56話「紅の聖誕祭(前篇)」にて、相も変わらず勝手な事を喚き散らすシエンヌ達マッド・ドッグスへの(文字通りの)冷たい反応。エクセレンからは「マンモスじゃないんだから…」と突っ込まれたが、彼女とファービュラリスなら十分可能な芸当である。ちなみに戦闘台詞にも同様の事を述べている。
- 「あの青い輝きを見て、胸に沸き起こるもの……なんとも言えない……これは……?」
- 第2次OG第60話「四龍の長」/ハードルート第61話「機人大戦」にて。初めて地球を間近で見た反応。まだ「美しいものを見て感動する」という情が無いせいか、やや困惑した顔グラフィックになっている。
- ショウコ「グラキエースさんだってそうよ。ショウコが男の子だったら、ほっとかないな」
グラキエース「私が……美しい…?」
ショウコ「うん。女の子でも憧れちゃうわ」
テュッティ「文字通りのクール・ビューティーだものね」
グラキエース「………」
ジョッシュ「ラキ?」
グラキエース「先程の、ほっとかないな、とはどういう意味だ?」 - 女性陣から容姿の美麗さを称賛されるが如何せん本人にその自覚が無いためかどんどん困っていく。
- 「口説く?」
- ミオから「(ラキの様な美人なら)イルムみたいな男が口説かずにいられないだろう」といった内容の事を言われた際の反応。この時のラキのキョトンとした表情は必見。
- なお、例えとして名を上げられたイルムは「(成功の)見込みがない」と言っていたが、その理由は多分、というか確実に…。
搭乗機体
余談
- その設定から、モチーフは『装甲騎兵ボトムズ』のフィアナ(寿命2年のパーフェクトソルジャー)とも言われている。これを意識しているのか、2ndOGのエピローグではクリフが「冷凍睡眠で命を長らえさせる」という意見を出している。
- フィアナ(火)とは真逆の意味の名前でありながら、「冷たさ/熱さ故に長くは触れられない」「無理に触れれば、融けて/消えてしまう」「放っておいても長くは凍って/燃えていられない」事も共通している。
- 『D』と同時期に発売された『スーパーロボット大戦COMPACT3』の登場人物メイシス・マルクは、直接関連はないが、同じく氷を操る機体に乗る点を指摘されている。また、『第2次OG』で共演した『リアルロボットレジメント』の主人公、アリエイル・オーグも関連は無いが、「人造人間であること、寿命が3年であること」が共通している点を指摘されることがある。しかしこれらが意図的に設定されたものか、偶然の類似かは不明。
脚注
- ↑ 陣営変更は男主人公時のみ。