EVA量産機

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EVA量産機(Eva Mass-produced Type)

機体概要

劇場版(またはTV版を改定したビデオ・DVDで“真の第弐拾伍話”とされた)『Air』において、戦略自衛隊を壊滅させたEVA弐号機ゼーレが差し向けた9機の量産型エヴァンゲリオン。機体色はホワイト。機体形状は弐号機以降のEVAと同型であるが、肩部のウェポンラックは装備されていない。頭部は従来のEVAとはだいぶ印象が異なり、ウナギやミミズを思わせる形状で眼部がなく、大きな口部持つ異形の形状を持つ。また従来のEVAにはなかった伸縮性のある翼を持ち飛行能力を有するが、外観上推進装置らしいものは見られないので、羽ばたいて飛んでいるのだと思われる。
形式番号としては、EVA5号機~13号機に該当し、認識コードはEVA-05~13。

今までのエヴァンゲリオン使徒などからのデータを元に開発されたのがこの量産型エヴァシリーズであり、ゼーレの指示で世界5カ国で製造が行われた。使徒の無限動力「S2機関」を標準搭載、起動にはダミープラグ(KAWORU(渚カヲルのパーソナルデータ))を使用。表向きの開発目的は全く判明してないが、ゼーレの言葉を借りるならサードインパクトの「儀式」を行うために開発されたといっていいだろう。

弐号機に差し向けられた量産型の戦闘能力は高くなく、アスカが完調だったこともあるだろうが9機全機が弐号機の活動限界である3分30秒で蹴散らされた。しかし直後に何事もなかったかのように(弐号機に与えられた損傷自体はほぼそのままの状態で)活動を再開し、ロンギヌスの槍で弐号機を串刺しにした挙句、鳥葬の如く群がり、機体を食いちぎった。その後、EVA初号機を寄代としてサードインパクトを引き起こし、量産機綾波レイ(リリス)に変化し、そのまま量産機も寄代の一部となる。エンディング場面では死海の十字架に掛けられていることが確認できる。

TV版では葛城ミサト日向マコトとの会話で存在が確認されたが、登場はせず。前述の通り『Air』で初めてその姿が明らかとなった。

頭部の輪郭形状がウナギを想起させるので(実際にウナギの頭部と見比べてみるとそうでもないのだが、あえて言うならば九州の有明海の干潟に生息するワラスボという魚の方に似ている)、「ウナギ」「ウナゲリオン」の愛称で呼ばれる事も(「α」で兜甲児が「ウナギみたいなやつ」と発言している)。 儀式の際には頭部の形状が変化し(大きな口の中から顔が現れる)、首が長い女性の顔(リリス)のような形態になる。

ダミープラグによって制御されている為、これを破壊すれば停止するはずなのだが、本編では特に言及されていない(もう一つの手段はコア破壊)。

LMHGのプラモデルでは通常と最終決戦仕様が別々に販売された(違いは付属している武器。通常では諸刃の剣、最終決戦仕様はロンギヌスの槍(複製))。不要扱いだが、両方ともパレットライフルが付属している。のちに零から4号機まで使用していた武器(ポジトロンライフルやスナイパーライフルなど(別売りであるLMHGの零から4号機に付属している武器))も再現が可能(と思う)。

新劇場版

EVA5~13号機は新劇場版ではTV版とは設定からして、全く別物になっており、外見も個々のものになっている。

EVA5号機
正式名称「封印監視特化型限定兵器 エヴァンゲリオン 局地仕様 仮設5号機」。カラーリングは暗緑色。ヒト型ではなく(姿はカマキリに近い)、眼部はバイザー状、脚部は4足、腕部は義手で右腕はランス状、左腕はマジックハンドとなっている。アンビリカルケーブルはなく肩部先端にあるパンタグラフにより電源供給を受ける(この為、電車の様に架線にあたるものが必要)。フルパワー時は口部が開き咆哮する。なお、義手はシンクロの影響を受けにくいもので扱いにくいものらしい。パイロットは真希波・マリ・イラストリアス。スパロボでは、Lにてユニットアイコンのみ登場している。
EVA6号機
「EVANGELION Mark.06」。他のEVAと建造方法が異なる事から「EVA6号機」とは呼ばれず、劇中では「Mark.06(マークシックス)」と呼称される。カラーリングはネイビー。初号機に似た頭部形状にバイザー型の眼部を持つ。バイザーの奥には初号機のような双眼を持つ。"破"終盤に槍を持ち月より飛来し、サードインパクトを引き起こしかけた初号機を停止させる。建造中の姿は旧作のリリスによく似ているが関連は不明。パイロットは渚カヲル
EVA8号機
"Q"の予告にて紹介された。Mark.06と本機との間に7号機もあると思われるが詳細は不明。

スパロボシリーズにおいて

復活前と復活後で露骨に戦闘力が違う。また、劇場版とαでは量産機の咆哮が違う(αでは初号機と同一。バルディエルも同様)。

登場作品と操縦者

原作『Air/まごころを君に』の憂鬱な展開をなぞって出現する場合が多い(その場合、スーパーロボット軍団がギリギリのタイミングで駆けつけ、一気に大逆転という展開になる)が、ゼーレ以外の存在が運用する戦力であることも多い。

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
原作通り、サードインパクトを引き起こすべくゼーレが投入。EVA弐号機が単機で相手をすることになる。弐号機のENが切れるまで9機撃破するのが勝利条件(とはいえアンビリカルケーブルを繋いでいれば全く問題ない)。9機破壊すると原作通りに復活するが、弐号機が鳥葬になる前にマジンカイザー(入手している場合のみ)、真ゲッターロボライディーン主人公を筆頭としたスーパーロボット軍団が到着する。味方の気力は150になっているので、楽に蹴散らせる。
スーパーロボット大戦α for Dreamcast
追加シナリオではゲンドウアダムの力で量産機を再生させ、手駒として運用する。全機が気力150なので、反撃を食わないマップ兵器を利用するなどして確実に葬りたい。なお、この面では増援に衝撃のアルベルトが登場し、サキエル戦以来となる破天荒な戦いぶりが見られ、条件さえ整えれば使徒を撃破することも可能なので必見。
第3次スーパーロボット大戦α
生き残っていたゼーレαナンバーズに差し向ける。エヴァ初号機を寄代としてサードインパクトを引き起こそうとするが、シンジが自我を取り戻したため失敗。その後はαDC同様にゲンドウの手に渡り、αナンバーズと最後の戦いを行う。寄代状態のEVA初号機に付き従っている際は無限再生するが、ゲンドウとの最終決戦時は普通に破壊できる。

Scramble Commanderシリーズ

スーパーロボット大戦Scramble Commander
ソーディアンが手駒として運用しており、ソーディアン側についたシロッコが決戦の際に従えている(この世界では製造はまだ行われていないが、ソーディアンの巡った世界の中に量産機が既に配備された世界があり、そこで情報を入手した模様)。HPが一定以上に減ると一度だけ全回復し、しかも大幅にパワーアップしてしまうので、必殺技を使うなどして回復させずに仕留めたい。

単独作品

スーパーロボット大戦MX
大まかな流れはスパロボαと一緒。今回はαでの竜馬甲児達の代わりに、ロム・ストールがいつもの口上とともに救援一番手として駆けつけてくれる。尚、次面『遙か久遠の彼方』でも登場するが、気力の上がっていない状態でまともに戦うとかなり強い。1機ずつ確実に撃破しよう。こちらでは敗北条件の機体が多い上にあろうことかその敗北条件になっている機体(特にEVA初号機)ばかりを執拗に狙ってくるのでMX最大の難ステージとなっている。
スーパーロボット大戦MX PORTABLE
HPがPS2版から1.5倍跳ね上がってるので更に倒すのが面倒になった。

装備・機能

武装・必殺武器

強襲
αのみの攻撃。文字通り、敵機を強襲する。飛行可能になると何故か攻撃力が下がる。
諸刃の剣
両刃の剣。↓のロンギヌスの槍が変形したもの。αでは射程が長く、P属性の武器という中々の性能。
ロンギヌスの槍
本物ではなく複製。A.T.フィールドを貫いたことから、基本部分は複製できたものと推測される。スパロボでは「投擲」という名称。
余談であるが、αでの諸刃の剣の投擲後すぐにロンギヌスの槍に形状変化を起こすが、原作では弐号機のA.T.フィールドに衝突した瞬間に形状変化を起こしている。また、ロンギヌスの槍が武器として初めて登場した作品でもある。αでは最大射程が8と長く、距離補正の恩恵もあって威力が高い(とは言え、弐号機のATフィールドを貫けるほどでもない)。第3次αでは全体攻撃になったが、戦闘演出に違和感あり。この状態で複数の敵機に纏めて命中させるEVA量産機の技量?は凄まじい。

特殊能力

A.T.フィールド
敵が使うと恐ろしい能力の一つ。生半可な攻撃では無効化される。第3次αでは専用能力ATフィールド(強)が追加された。(強)の通り、通常のATフィールドより効果が高い。
S2機関
作品により微妙に効果が違う。スパロボでは強力なEN回復効果だが、EVA量産機にはENを消費する武装が無い為、殆ど死に能力に近い。大気圏内での飛行や宇宙空間での移動用のEN確保としては使えるが。
HP回復(中~大)
この能力のお陰で多少の損傷は意味を成さない。短時間での撃破が望ましい。
EN回復(中~大)
S2機関同様にほぼ死に能力。

移動タイプ

飛行可能。αでは羽が生えるまで飛行不可能。

機体BGM

「魂のルフラン」
専用BGM。αでは優先度が高く、マップBGMもこれに設定されているのでEVA量産機が登場するシナリオでは常にこのBGMが流れる。

サイズ

L

対決

EVA弐号機

関連機体

EVA初号機
EVA弐号機
EVA零号機 / EVA零号機改
EVA3号機
EVA4号機

名場面

「回天」
MX第53話より。アスカの駆るEVA弐号機によって全て沈黙したが、それもつかの間、量産型から投擲されたロンギヌスの槍によって弐号機は沈黙。そし全滅したはずの量産型は活動再開、身動きが取れない弐号機を追いつめ、トドメを刺そうとしたその時、「待てぃッ!!」の一声で攻撃を止めてしまう。驚愕した量産型が見たのは、太陽の光をバックに立った男、ロム・ストール。口上を全て言った後ロムはすぐさまバイカンフーにパイルフォーメーション。それを待っていたかのようにマグネイト・テン、そして再び立ち上がった碇シンジの駆るEVA初号機が現れた。ロムの口上の通り勝負は一瞬で変わってしまい、量産型は完全に「沈黙」してしまう。

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