アニュー・リターナー
アニュー・リターナー(Anew Returner)
- 登場作品:機動戦士ガンダム00
- 声優:白石涼子
- 種族:イノベイド(情報収集型)
- 性別:女
- 年齢:不明(外見では20代前半)
- 身長:170cm
- 体重:49kg
- 血液型:不明
- 所属:ソレスタルビーイング→イノベイター
- キャラクターデザイン:高河ゆん(原案)、千葉道徳
2ndより登場したキャラ。王留美の紹介でソレスタルビーイングに入った。イアン曰く「宇宙物理学、MS工学、再生治療の権威で操船技術や料理も上手い」というまさに才色兼備な女性。
当初はイアンたちと共にオーライザーなどの支援機開発を行っており、その後操舵手としてプトレマイオス2に乗艦。その中で互いに新参者であり壁を感じていた者同士であるロックオン・ストラトスことライル・ディランディと恋仲になっていく。
しかし、彼女の正体はリボンズ・アルマークが王留美を通じて送り込んだスパイだった。記憶を封じられた上で送り込まれたため、アニュー自身にスパイの自覚はなく知らずのうちに敵に位置を送って(というか読み取られて)おり、彼女自身は「なぜイノベイター(イノベイド)達がトレミーの位置を把握できるのか」を疑問に思っていた。共にいる時間が多かったライルだけはその事実に気付いていたが、「アロウズを先に叩いてアニューを守ればいい」と敢えて黙っていた。
また、記憶が封じられたが故に、ソレスタルビーイング内では紛争根絶に従事するだけの「過去」がなく、どうしても他人との間に溝を感じてしまうという心の闇を抱えていた。
CBがリヴァイヴを捕虜にした際に同位体であったアニューが覚醒(リヴァイヴもこれを見越してわざと捕まった)し、ダブルオーライザーの奪取を試みるが失敗。直後ガッデスに乗って再度襲撃するが、アニューはライルやCBとの思い出から戦うことを躊躇っていた。そしてライルの奮闘により戻ろうとするもリボンズに操られてしまい、ライルを殺害しかけた所を刹那の手で討たれて、その生涯を終えた(この際、ダブルオーの力でライルに別れの言葉を送った)。戦いが終わった後、ライルは家族の墓の隣にアニューの墓を建てている。
ちなみに、アニューが盗んだ情報によってイノベイター勢力には、ツインドライヴシステムと正式なトランザムの技術がもたらされることになった。
登場作品と役柄
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 初登場作品。ほぼ原作通りだが、条件を満たせば生存させることが出来る。離脱とフラグ立てが彼女が裏切る第34話だけで行われるので条件は緩いが、その前の分岐で地上に残ってしまうと生存できないので注意。よって、ローレライとの両立は不可だが、序盤の日本ルートで条件さえ満たしていれば、アニューが復帰しつつローレライが生存する状態には持って行ける。ローレライは4つある最初の分岐の一つでしかフラグが満たせないため、それ以外のルートなら宇宙ルートを選ぶのが得策である。
- 生存した場合、想いが通じあった結果か終始ライルとは恋仲になっているほか、再びリボンズたちに利用されぬよう、トレミー内に脳量子波を遮断するシールドを張ったり、ソーマ・ピーリスの提唱でアニューに脳量子波を遮断するヘルメット(ピーリスが使用していたものと同様)を被ってもらうなど「対策」が講じられるシーンが追加される。なお、フラグ立てによってアニューの生死が左右されるためか、残念ながらGNビームキャノンのカットインには登場しない。
- 敵対時はアイコンがノーマルスーツ着用になるが、そのノーマルスーツはトレミーのものである(原作では、ガッデスに乗った時はトレミーのノーマルスーツからアロウズのものに着替えている)。本作ではトレミー脱走後、その場でガッデスに乗り換えだったので着替える暇がなかったのかもしれない。
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- ライルのエーストークで生存していることが語られている。ただし『00』が劇場版のみの参戦である為、直接名前が出る事はない…一応劇場版でも名前は出てきてるのだが。一方、そのせいでラッセの仕事が増えていると考えると少し可哀想な気がしないでもない。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
初期の能力はヒリングやリヴァイヴと同じで高水準だが、アニューの成長タイプが何故かイノベイドの中で唯一標準型に設定されているのでどうにも伸び悩む。特に回避の成長率が30も低いのでどうにも辛い。情報収集型ではこれが限界か。他のイノベイド達は全員高い成長値を誇る万能系・回避である。
精神コマンド
- 第2次Z再世篇
- Zシリーズでのプトレマイオスクルーの精神コマンドの穴を綺麗に埋めてくれるラインナップ。ダメージアップの「愛」があるため、プトレマイオス2を前線で使っていくつもりならアニューの生存は必須だろう。
- 敵の時は「スパイとして活動し、役目が済めば退散」というものを思わせるのが何とも興味深い。
特殊技能(特殊スキル)
- 第2次Z再世篇
- 天才、援護攻撃L3、戦意高揚、Bセーブ、Eセーブ、サイズ差補正無視、ガード
- 意外にも技能は攻撃的。イノベイドの証たる天才もしっかり所持。うっかりサーシェスやブシドーと隣接させないように。他のイノベイドと違い、見切りではなく代わりにBセーブを所持している。乗機ガッデスの特性に合わせた為か。
固有エースボーナス
人間関係
- ライル・ディランディ
- 当初は同じクルーのメンバー。心を通わせて恋人になる。だが、アニューの裏切りと死によって悲恋に終わった。
- なお、ノベライズ版によるとライルはアニューが知らずにリボンズ達に情報を渡している(虹彩が金色に輝いている)姿を何度か目撃しており、その直後に必ずアロウズの襲撃がある事から彼女の素性に薄々感づいていた。
- リヴァイヴ・リバイバル
- 同位体のイノベイド。彼は彼女を探知することで、トレミーの位置を割り出していた。また、ダブルオーライザー奪取に失敗した際は「女なんかに作るから」と愚痴をこぼした。
- ちなみに、アニューの運命を弄んだリヴァイヴは、後にライルによって討たれている。
- ラッセ・アイオン
- イノベイドに覚醒した際に、まず彼を銃撃したが、急所は外していた。
- ちなみに、アニューは彼がライルとの仲を「まさに狙い撃ち」と茶化すような発言をしたのを根に持っていたのでは、と冗談交じりにいうファンも…
- ミレイナ・ヴァスティ
- ラッセを銃撃した後、彼女を人質にする。第2次Z再世篇では、とある話で共に「超能力」と発する場面がある。
- 刹那・F・セイエイ
- 彼の手によって、やむなく引導を渡される。このままではライルの命が危なかったとはいえ、同じ仲間である彼女を討った時の刹那の表情には苦しみがあった。
- 第2次Z再世篇では、条件を満たしていると逆に彼に助けられる。
- ソーマ・ピーリス
- 脳量子波が使えるため、原作では真っ先にアニューの裏切りを感知してトレミー内部で対峙した。
- 再世篇では原作とは逆に、脳量子波に翻弄されるアニューのためにかつて自らが使っていた人革連の脳量子波を遮断する技術を提供している。
- リボンズ・アルマーク
- アニューをトレミーに潜入させた張本人。ライルの元に戻ろうとするも、彼によって操られてしまう。
- ちなみに、リボンズ自身はアニューをただの手駒程度にしか考えていなかった(これは他のイノベイド達にも言えることでもあるが)。
他作品との人間関係
名台詞
- 「それが、お別れしないんです」
「イアンさんの推薦を受け、プトレマイオスに乗船することになりましたから」 - 2nd第11話より。「あんたとは、もう少し話がしたかった」とアニューとの別れを残念がるロックオンに対して。
- 初対面にして会話する時間が短かった両者であるが、なかなか良い雰囲気である。
- 「まさか。疑問に思ってるだけです。あ、それと呼び方はアニューで良いですから。」
- 2nd第14話より。実は自分のせいだと全く気付かず、トレミーの位置が割り出されることに対して、ロックオンに語りかけた際に発した台詞。
- その直後、アニューに対して親近感を抱いていたロックオンは「俺もライルでいい」と自らの本名を明かしている。
- 「何をする? 決まってるわ! だって私は、イノベイターだもの!」
- 2nd第19話より。リヴァイヴとの接触により、イノベイターに覚醒した際の台詞。この直後、ラッセを銃撃した。
- 「なら…私と一緒に来る? 世界の変革が見られるわよ!」
- 2nd第20話より。ライルに一度説得された際に返した台詞。直後、刹那とライルの連携で人質のミレイナを奪還されてしまう。
- 「本当は…愛しているのよ…ライル…」
- リヴァイヴと共に離脱艇で離脱する際、トレミーの方を振り向いて。辛そうな心情がうかがえるのは、彼女に人間としての心が残っているためであろうか?
- ちなみに、アニューを演じた白石涼子氏もまた、(操られてたとはいえ)ライルやソレスタルビーイングの仲間を裏切る場面を演じた時は、辛く感じたという。
- 「興奮しないでライル! いい男が台無しよ!」
- ガッデスに乗ってライルに仕掛けた際の台詞。この後、問答の末にライルはトランザムを発動。彼女の機体の武装を破壊し、自分の元に戻さんとするが…。
- アニュー「あなたがいないと生きてる張りがないわ」
ライル「アニュー…」
アニュー「ねえ、私達…わかりあえてたよね…?」
ライル「……ああ。もちろんだとも……」
アニュー「よかった……」 - リボンズの策略でアニューは自らの意思と関係なくライルを殺しかけるが、刹那の手でやむ無くやむ無く討たれてしまう。
- アニューの死の瞬間、量子空間の中で二人は最後の会話を交わす。「アニューが生きていてくれるのなら、自分達は出会わなくても良かった」と語るライルに対し、アニューはライルが自分の生きる理由だったと諭す。やがて、宇宙に閃光が……。
- 再世篇でも台詞は発生するが、アニューを再度仲間にする条件を満たすとBGMが変わる。
- 「ロックオンって呼ばれるの、本当は好きじゃないんでしょう?」
- 小説版での台詞。ライル本人ですら意識していなかった事実を言い当てる。この発言がきっかけでライルもアニューに注目するようになり、彼女の心の闇を見破る事になる。
スパロボシリーズの名台詞
- 「外部からの脳量子波は感じないわ。ちょっと窮屈な感じだけど」
- 第2次Z再世篇にて、フラグを成立させてアニューを生存させた場合の次のステージの冒頭で。「窮屈」というのは、おそらく脳量子波遮断ヘルメットを被っているためと思われる。
- 「…皆さんが私を許してくれるなら」
- 上記のセリフの後、スメラギから「やれるわね」と問われて。
- (操られてしまったとはいえ)仲間を裏切ってしまったことに対する責任を感じていることが伺えるが、直後にフェルトら他のクルーたちから変わらぬ信頼の言葉を受け、杞憂であったことを悟る。
- 「力み過ぎよ、あなた。そんなんじゃ自分が本当に何をしたいか、わからなくなってしまうわ」
- 再世篇終盤、ランカが敵となったことに動揺を隠しきれず、思い悩むアルトに対し、ライルやクロウと共に彼を後押しした際の台詞。