クロノ（Chrono）
『第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇』に登場する組織。
「人類の進化を監視する組織」とされており、その根は軍・財界・政界問わず幅広く張られている。
本編においては地球連邦軍強硬派の後ろ盾であり、そのことが軍部の暴走を招いている。また、時の政府に対してスペースノイドを弾圧するように働きかけている。そのため、時の為政者が自分達の障害となりうる場合は容赦なく抹殺し、UCWのジオン・ズム・ダイクンやADWの革命家ヒイロ・ユイの暗殺にも裏で糸を引いていた。これは、彼らの奉ずる教義の根幹が「ラプラスの箱」に依拠し、そこに刻まれている内容がスペースノイドの権利の保障であることに端を発しているが、現在ではサイデリアルとの関係による新たな目的があるらしい。
新世時空震動で多元世界が再統合される前からそれぞれの並行世界に存在するなど謎の多い組織で、「13人評議会」という意思決定機関によって運行されている。ここに名を連ねるメンバーは同志の前にも姿を現すことはなく、トランプに準えたコードネームを名乗り、それを表すシンボルのみを表に出して会談し、本人は別室に控える（劇場版エヴァのゼーレが近い）。
勢力は異常なほど大きいが一枚岩ではなく、組織の方針に反対する一部が「改革派」を名乗り対立している。 「保守派」の言動を見るに、“代行者”の指示の元独自の「教義」に従うことで永遠を甘受しようとする、一種の宗教組織のようなものらしい。メンバーは基本的に世襲制であり、長い歴史を持つ。新生時空震動後の世界でネルフの再構築に手を回した形跡もある。
報じている教義はラプラスの箱を守るためのものであり、クロノ保守派はこれに従って時の権力者にスペースノイドを弾圧するよう働きかけていた。また、彼らはエタニティ・フラットを甘受することで永遠を得ることをも教義としていた節があるが詳細は不明。さらに、「人類の選択する未来」は教義に反するとクイーンが述べているのを見るに、クロノにとって奉ずべき未来は「神から与えられる未来」であるようだ。
これに反発したイオリアを筆頭にエルガン、アドヴェントといった面々が評議会を去り、改革派を立ち上げて人類が人類の意志で未来を選択出来る世界を求めて行動を開始。後にイオリアの理想は刹那・F・セイエイというファースト・イノベイターの誕生により第一歩を踏み出し、エルガンはZEXISに後を託して落命。最後に残ったアドヴェントもアクシズ宙域の戦いで戦死し、改革派は消滅したもののその意志はZ-BLUEに受け継がれている。
なお、組織名は「時」を意味する。ギリシャ語で時間を意味する「クロノス」が語源。
関連人物
保守派
- キング
- 13人評議会議長を務める人物で、保守派の筆頭。事実上クロノの首魁である。
- クイーン
- キングの秘書を勤める女性で、組織内ではイレギュラーな立場。アサキム・ドーウィンと何かしらの関係があるらしい。天獄篇の予告では顔グラフィックにツィーネ・エスピオのものが使われたが…？
- ガドライト・メオンサム
- 保守派の黒幕であるジェミニスの隊長。「代行者」であり、キングよりも上位に位置する。
- ローナン・マーセナス
- 地球連邦の重鎮。先祖からの縁故によって彼もまたクロノのメンバーとして活動しているが、近々息子のリディにその座を継承しようと考えている様子。
- サイガス・エイロニー
- 地球連邦軍の中心人物で、実質的にクロノの傀儡としてスペースノイドの弾圧を実行していた。後半、組織に迎え入れられるが、捨て駒以上の役割は期待されていなかったようだ。
- 周囲からはティターンズやロゴスに例えられて揶揄されている。
改革派
- アドヴェント
- 改革派を率いる青年で同派の行動隊長。ヒビキ同様「テンシ」を追っている。
- イオリア・シュヘンベルグ
- 元評議会の一員。人類の進化、そしてシンカのためにイノベイターに希望を見出し、改革派に属して行動していた。
- エルガン・ローディック
- 元評議会の一員。ジ・エーデルの並行存在の１人。イオリアの同志でもあったが、クロノを離脱するまでお互いに面識はなかったらしい。