全体攻撃

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全体攻撃は、スーパーロボット大戦シリーズで採用されているシステムのひとつ。

概要

小隊制が導入された『第2次スーパーロボット大戦α』から登場したシステムで、1小隊全体を対象とした攻撃。

採用作品

採用作品ごとの大まかな仕様は以下の通り。

全体攻撃の種類
属性 登場作品 説明 攻撃フェイズ
ALL α2・α3・OGシリーズ
Z・第3次Z
全体攻撃の基本。敵小隊数に比例して与ダメージが減少。 いつでも
ALLW OGs・OG外伝 ALL武器の効果に加え、自軍フェイズ時のメインユニットに限り、射程内に隣接した敵ツインユニットに全体攻撃。 いつでも
TRI Z 3機でトライ・フォーメーションを組んだ時のみ使用可能。バリアを貫通し、敵小隊数によるダメージ低下がない。 いつでも
(なし) UX・BX 全体攻撃に必要な武器属性はなく、シングルユニットであればどの武器でも任意に全体攻撃が可能。ただし後述する特殊スキル「全体攻撃」が必要。 自軍フェイズのみ
マップ兵器の扱い
小隊系システム採用時には必然的に全体攻撃となる。反撃を受けず、敵小隊数によるダメージ低下もない。
同時撃墜で稼ぐ
全体攻撃でまとめて敵機を撃墜すれば、その分だけ撃墜数・経験値資金PP・BS(『Z』のみ)・Zチップ(『第3次Z』のみ)が入る。もちろん「努力」「幸運」「修行」も有効。マップ兵器以外は、獲得経験値とPP(OGシリーズ)にマイナス補正がかかることがない。

小隊システム(第2次α・第3次α)

ALL武器による全体攻撃ダメージ補正
敵小隊数が2機以上だと、全体へ一律にダメージ補正がかかる。特殊技能の『集束攻撃』(第3次αから登場)があると、2機目以降への与ダメージが10%上昇。
敵小隊数 通常時 集束攻撃あり
1機 100% 100%
2機 80% 90%
3機 60% 70%
4機 40% 50%

ツインバトルシステム(OGシリーズ)

メインユニットとサブユニットで、ツインユニットを組んで戦う。

ALL武器、ALLW武器による全体攻撃ダメージ補正
敵側と違うポジション(メイン→サブ、サブ→メイン)へは、全体攻撃のダメージが65%に低下。ダブルアタックは味方メインALLで判定。集束攻撃があると、違うポジションの敵機へのダメージが20%増加。なおツインバトルシステムでは、集束攻撃は単体攻撃時も有効である。
集束攻撃なし
ALL攻撃 敵メイン 敵サブ
味方メインALL 100% 65%
味方サブALL 65% 100%
集束攻撃あり
ALL攻撃 敵メイン 敵サブ
味方メインALL 100% 85%
味方サブALL 85% 100%
同時全体攻撃
ツインバトルシステムでは条件を満たすと、メインユニットとサブユニットで同時に全体攻撃を放つことができる。
  • メインとサブの両方がALL(orALLW)武器を持っている。
  • ALLW武器でダブルアタックした場合はツイン行動不可。
ダブルアタック
メインユニットのみ使用可能。ALLW武器の射程内に隣接した、2マスの敵ツインユニットに全体攻撃。最大で2×2の4機に攻撃を行える。ENや弾数は2倍消費。

トライバトルシステム(Z)

本システム最大の特徴である3種類のフォーメーションは、全体攻撃にも大きな影響を与えている。

ALL武器による全体攻撃ダメージ補正
敵小隊数が2機以上だと、全体へ一律にダメージ補正がかかる。集束攻撃があると、敵全体への与ダメージが15%上昇。トライチャージや、精神コマンド「直撃」の使用時は敵全体に100%のダメージ。
敵小隊数 通常時 集束攻撃あり TRI・直撃
1機 100% 100% 100%
2機 80% 95% 100%
3機 60% 75% 100%
フォーメーションによる全体攻撃への防御・回避補正
小隊数によるダメージ軽減と効果が重複する。バリア以外は、トライチャージや集束攻撃、精神コマンドの直撃でも無効化できない。敵がワイド・フォーメーションを組んでいると、全体攻撃で一掃するのが難しい。
フォーメーション 小隊長補正 小隊員補正 バリア範囲
トライ・フォーメーション なし 被ダメージ-20%、回避率+20% 所持機体のみ
センター・フォーメーション 被ダメージ-20% なし 広域化。全機100%の効果
ワイド・フォーメーション なし 被ダメージ-50% 所持機体のみ
  • 全体攻撃に限らないが、相性が有利なフォーメーション側は攻撃の最終ダメージが+10%される。敵の組んでいるフォーメーションをチェックし、出来る限り有利な相性で臨むのがベスト。
自軍小隊のフォーメーション 有利 不利
トライ・フォーメーション センター ワイド
センター・フォーメーション ワイド トライ
ワイド・フォーメーション トライ センター

トライチャージ

3機でトライ・フォーメーションを組んだ時のみ使用できる、特殊な全体攻撃。殆どは弾数制の射撃武器だが、全体的に弾数は1~4発程度と少ないので、使い所は考える必要がある。EN消費制のトライチャージ武器もごく少数ながらある。

  • 小隊を組める機体は、必ず最低1種類所持。このため、『Z』ではほぼ全ての機体で全体攻撃が可能。
  • バリア貫通が付与。ただし特殊装甲は、『Z』では別個の扱いなので、他に無効化できる属性がないと貫通できない(VPS装甲なら、トライチャージでもビーム属性が必要)。
  • 敵小隊の編成数に関係なく、100%のダメージを与える。
    • このため、トライチャージしか全体攻撃を持たない機体のパイロットへは、集束攻撃を覚えさせても意味がない。
    • フォーメーションによる、全体攻撃へのダメージ減少補正は無視できない。
  • 3機のTRI武器の攻撃力によって威力が決定。パイロットの組み合わせによっては、更に攻撃力ボーナスがつく。
  • トライチャージの戦闘アニメでは小隊全機で攻撃を行っているが、実際に弾数やENを消費するのは小隊長機のみ。
  • センター・フォーメーションの敵に相性抜群。反面、ワイド・フォーメーションにはダメージ効率が悪い。

タッグバトルシステム(第3次Z)

タッグバトルシステムにおける全体攻撃の特徴として、全体攻撃に対する援護攻撃援護防御が行えるという点がある。

集束攻撃は「マルチターゲット」へ名称が変更されている。また『天獄篇』では全体攻撃でシングルチームを攻撃した際に与ダメージが上昇(1.1倍)する特殊技能・シングルアタックが追加。

チーム構成 通常時 マルチターゲットあり 直撃
シングル 100% 100% 100%
タッグ 75% 90% 100%

パートナーバトルシステム(UX・BX)

後述の特殊スキル「全体攻撃」を持ったシングルユニットのみが実行可能で、敵パートナーユニット両機を一度に攻撃できる。ただしシステムの仕様上、自軍・敵軍共に反撃時の全体攻撃は不可能。

武器の種類は問わず、またENや弾薬の消費も1回分で済むが、与ダメージにマイナス補正がかかる。後述の「全体攻撃」スキルのレベル上昇の他、「全体攻撃時の攻撃力上昇」の戦術指揮効果でも相殺が可能(厳密には別個に倍率補正がかかる)。

なお撃墜した場合、メインユニットの撃墜エフェクトは省略されるが、武器側のトドメ演出は省略されない。

特殊スキル「全体攻撃」

『UX』『BX』において全体攻撃を行う際に必要になるスキル。最大Lv3で、大体の味方パイロットがLv20までにLv1を習得する。

スキルレベルに応じて上述の与ダメージマイナス補正が緩和(=与ダメージ増加)され、Lv1での-30%(70%)から1上がるごとに10%ずつ緩和され、最大のLv3で-10%(90%)になる。

プレイヤーサイドはスキルパーツ(スキルアイテム)を使わないとLv3まで上がらず、エネミーサイドはレベル60までに全てのキャラ(一般兵等含む)がLv3まで上がる。

演出

演出は通常の戦闘アニメとほぼ同様となるが、攻撃対象の小隊長機が攻撃を受けた後、弾丸やビームが小隊長機の後方へ貫通して飛んでいったり、連射した攻撃があらぬ方向へ飛んでいき、最後に小隊長機に命中するなど、広範囲の複数機を攻撃していることを強調する演出がほとんどとなる。

また初出の『第2次α』から、攻撃対象となる小隊長機のみならず、小隊員機全機が戦闘アニメに出現し、それらをまとめて攻撃に巻き込む演出もある。

なおトドメ演出付きの攻撃では、初期は小隊長機を撃墜できればトドメ演出に移行していたが、『第3次Z時獄篇』以降、メインユニット(小隊長)とサブユニット(小隊員)を同時に撃墜できた場合にのみトドメ演出に移行する攻撃も登場した。

リンク

小隊
集束攻撃(マルチターゲット)
シングルアタック