エステバリスカスタム

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エステバリスカスタムは『劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』の登場メカ

エステバリスカスタム
外国語表記 AESTIVALIS CUSTOM[1]
登場作品 劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-
初登場SRW スーパーロボット大戦R
SRWでの分類 機体
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スペック
分類 エステバリス
生産形態 改修機
全高 リョーコ機:8.23 m
ヒカル機:8.24 m
イズミ機:8.25 m
重量 1.3 t
動力 重力波アンテナ兼電力バッテリー
原型機 エステバリスII
開発 ネルガル重工
主なパイロット スバル・リョーコ
アマノ・ヒカル
マキ・イズミ
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概要

エステバリスの後継機種であるエステバリスIIのカスタマイズ機。

エステバリスIIの基本性能は、先代のエステバリスよりも確かに上であったのだが、クリムゾングループの開発した最新鋭の人型機動兵器であるステルンクーゲルに比べてあらゆる面において劣っていた。しかし、それでもIFSによる操縦性の柔軟さやフレーム換装による拡張性の高さから一部の統合軍のパイロット達からは依然高い人気を誇っていた為、ネルガル重工はエステバリスIIよりも更なる性能向上型の開発に検討する事になった。

そんな中、蜥蜴戦争でエステバリスのパイロットとして活躍した「ライオンズシックル隊」の隊長で、エステバリスIIの性能に不満を持っていたスバル・リョーコが、「重力波コントロールを2個にすれば出力も2倍になる」と発案する。一見、単純な発想に聞こえるも、ステルンクーゲルを開発したクリムゾングループによって進退窮まっていたネルガル重工会長のアカツキ・ナガレはこれを採用。実際に重力波アンテナを2基に増設したカスタマイズ機を完成させた結果、エステバリスIIを大きく凌駕する重力波の恩恵が得られるようになり、新型に相当するスペックを達成させる事に成功した。

2基に増設された重力波アンテナは、常に最大限の状態で重力波のキャッチが可能となっており、受信できるエネルギーの容量も大きく、供給されるエネルギーをロスする可能性を大きく低下させる事にも成功させている。高機動戦闘によって母艦からのビーム照射が外れてしまう可能性も改善されており、ユニット内のデバイスによる補正がオートで行われ、短時間で母艦とのリンクを復旧出来るようになっている。フレーム自体にも大幅な改良が行われており、特にジェネレーターの出力が大幅に上がった事で、これまでにエステバリスでは使用出来なかった高出力のレールガンによる砲撃も可能となっている。

反面、IFSの操縦システムであっても扱いが非常に難しいピーキーな性能になってしまった為、熟練パイロットにしか扱えない機体になったが、それでもエステバリスのパイロット達からの人気は高いものとなっている。

なお、アサルトピットによるフレーム換装システムも勿論残っている[2]

劇中の様相 

開発当初はリョーコ機のみだが、既に量産を見通した設計となっている。劇中では明かされていないが、元・木連のパイロットである山本広吉少尉やターミナルコロニー「シラヒメ」の警備部隊隊長である「ブルドックハンマー小隊」の隊長であるジェフ・ギャレット少尉といったエースパイロット達の専用機が存在している。

劇中では、ターミナルコロニー「アマテラス」を襲撃してきたテンカワ・アキトの駆るブラックサレナを迎撃すべく、ライオンズシックル隊の隊長であるリョーコの機体が、エステバリスIIの部隊を率いて出撃。必死に追撃を行うも、アマテラスの最深部で六連3機から襲撃され中破。北辰衆夜天光、六連6機とブラックサレナの戦闘に巻き込まれかけるが、高杉三郎太の駆るスーパーエステバリスによってアサルトピットが回収され、搭乗者のリョーコも生還する。

その後、新たにリョーコ機のフレームが配備されるのと同時に、パイロットとしての腕を見込まれて召集されたアマノ・ヒカルマキ・イズミの二人にも同型機が配備され、ナデシコCを中心とする独立部隊の戦力として加えられる。火星における『火星の後継者』との最終決戦では、アキトのブラックサレナが北辰衆と壮絶な激戦を繰り広げる中、リョーコ、ヒカル、イズミの搭乗するエステバリスカスタムの三機が三郎太のスーパーエステバリスと共に救援に現れ、アキトが北辰の駆る夜天光との一騎打ちに持ち込めるよう、6機の六連を相手に交戦し、最終的に撃墜している。

各機体

リョーコ機
スバル・リョーコの専用機で、カラーリングは赤。指揮官用のセンサーの役割を持つアンテナが特徴。
ヒカル機
アマノ・ヒカルの専用機で、カラーリングは黄色。
イズミ機
マキ・イズミの専用機で、カラーリングは緑。
ガイ機
ダイゴウジ・ガイの専用機で、カラーリングは青。原作には登場しない『Wオリジナル機体で、デザインはTV版の頭部そのままにカスタムのフレームをくっつけただけ。

なお、スパロボではブラックサレナの素体であるエステバリス・テンカワSPLも「エステバリスカスタム・アキト機」名義となっているが、あちらはエステバリス系のカスタマイズ機という共通点があるだけで違う機体である。

登場作品と操縦者

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦R
初登場作品。3人娘の機体が登場(ガイはスーパーエステバリスに搭乗する)。換装はできなくなるが、強化前のエステバリスとほとんど変わらない感覚で使用できる。
スーパーロボット大戦W
第2部から参戦。本作限定でダイゴウジ・ガイ専用機が登場。基本性能はリョーコ機と同じ。
ナイフもランサーもなくなるので無消費武器が無くなった上に切り払いがなくなり、単体でバリアを貫通出来る武器がなくなってしまった。格闘が得意なガイおよびリョーコの場合、得意武器の減少という面でも弱体化している。
代わりに合体攻撃バリア貫通が可能。しかし、リョーコが30話加入に対してヒカルとイズミが46話加入、リョーコ機と同時に加入するガイ機に至っては相方のエステバリス・テンカワSPLが最終話直前での参戦。出撃枠争いが多いWではベンチになりやすい。それでもラピッドライフルしか装備のないエステバリスIIと比べれば、単機でもある程度戦える。

VXT三部作

スーパーロボット大戦V
エステ3人娘はリョーコ機のみユニット扱いで、他2機は演出のみの登場。
EN調整がナデシコがいる前提の調整となっているが、重力波アンテナの仕様変更や殆どのステージでナデシコは強制出撃なので、ナデシコが出撃しているステージではEN関連は無視しても支障がないレベル。
逆に言えば、ナデシコがいないとすぐにガス欠してしまう。カスタムボーナスの効果がある武装は全て消費ENが50なので猶更。
スーパーロボット大戦T
基本的に『V』と同様の運用になる。序盤の顔見せの時点では「フォーメーションアタック」が無いが、合流時点で登録されている。
中盤に発生するシークレットシナリオ「シークレット・ミッション」をクリアすると機体・武器性能が強化される。

単独作品

スーパーロボット大戦MX
エステ3人娘の機体が登場した。本作ではディストーションアタックがフィールド貫通武器だが、主力は合体攻撃。合体攻撃が燃費・攻撃力の両面で破格の超高性能のため、気力さえ上がれば合体攻撃を3機で連発することが可能。その特性ゆえ、援護攻撃に利用すると相当なダメージ効率が見込める。強化パーツ射程を延ばすと、その使い勝手は更に向上する。因みに、リョーコは「」を持つので、リアル系でも最強クラスのダメージを叩き出すことが可能。反面、運動性はそれほど高くないため、強化パーツEWACでカバーしたい。
スーパーロボット大戦MX PORTABLE
PS2版に準拠。お気に入りを3作品指定できるため、本作をお気に入りにするプレイヤーも多いと思われる。
スーパーロボット大戦DD
2章Part6よりリョーコ機が、3章Part2よりヒカル機・イズミ機がユニットアイコンのみ登場。

関連作品

Another Century's Episode
使用可能機体。

装備・機能

旧エステバリスの特徴だった換装能力が廃止され、武装も全体的に少なくなった。特に格闘武器に関してはSRWではディストーション・アタックしかない上にイミディエットナイフがなくなったので切り払いができず、フィールドランサーがなくなったのでバリア貫通もできなくなっている(ディストーション・アタックにバリア貫通がある作品も存在する)。その代わり『砲戦フレームの長射程と空戦0G戦フレームの機動力』という、いいとこ取りの性能となっている。機体性能や地形適応も向上しており、戦う場所をほぼ選ばなくなった。ナデシコからの無限エネルギー供給や、強力な合体攻撃も健在である。

武装・必殺武器

武装

ラピッド・ライフル / ゲキガンショット
標準武装で、携帯火器の一つ。
大型レールガン / ゲキガンカノン
長身の重力レール・ガン。携帯火器の一つ。エステバリスカスタム唯一の長射程武器。エステバリスIIでは使用できず、出力増強の恩恵で使用可能になった。
SRWではナデシコとの同時運用を考えた場合、射程と地形適応が噛み合う事で互いに連携がとり易くなっている。
V』では重力波ビームの距離制限がなくなった関係で燃費が凄まじく悪化しており、初期状態でEN消費が30と重いコストになっている。
イミディエットナイフ
エステバリス専用の短刀。
SRWでは装備していないため、剣装備がない=切り払いできなくなっている。特に『W』での旧エステバリスの該当武器は無消費武器だったため、非常に使い辛くなってしまった。
ディストーションフィールド
周囲の空間を歪ませるバリア

必殺技

ディストーション・アタック / ゲキガンフレア
ディストーションフィールドによる突貫攻撃。
『W』のガイ機のみ名義が「ゲキガンフレア」となり、夕日をバックにガイ・スーパーアッパーを決める。シルエットもゲキガンガーになっている。『W』『V』では消費ENが50と重い。

召喚攻撃

フォーメーションアタック
リョーコ、ヒカル、イズミによる連係攻撃。
『V』で合体攻撃から変更され、リョーコ機が所持。ヒカル機とイズミ機がレールガンとライフルを浴びせ、3機が順番にディストーションアタックで敵を翻弄、トドメは3機の同時突撃。ディストーションアタックと同じ消費EN50で有りながらサイズ差補正無視が付くため、追加後はディストーションアタックを使う必要がなくなる。

合体攻撃

フォーメーションアタック
リョーコ、ヒカル、イズミによる連係攻撃。
R』では旧エステ同様ラピッドライフルの3機集中砲火。
MX』ではリョーコ機のレールガン支援を受けながらヒカル機とイズミ機のライフル攻撃、最後にリョーコ機がディストーションパンチ。
W』では攻撃力の高い格闘と、射程が僅かに長い射撃の2タイプが存在。射撃版はヒカル機とイズミ機のライフル攻撃後、リョーコ機がレールガンで狙撃。最後に敵機を取り囲んでライフルで蜂の巣にする。格闘版はヒカル機とイズミ機の突撃後、2機で敵機を捕獲、そこにリョーコ機がトドメとして突っ込む。両者ともバリア貫通属性が追加された。ただし、両者とも消費ENが同じで射程の差が1しかないため、射撃版を使うメリットはほとんどない。
V』ではリョーコ機の召喚攻撃になった。
ダブルゲキガンフレア
『W』のガイ機専用技。相方はアキトのエステバリス・テンカワSPLであり、幻の両者劇場版設定による友情の必殺技、ゲキガンフレア(ディストーションアタック)の2機同時攻撃。「激我」の文字カットインとゲキ・ガンガー3の最終回を再現した大爆発も特徴。また、バリア貫通属性がある。

特殊能力

銃装備
W』で採用。撃ち落としを発動。
ディストーションフィールド
ビーム兵器とグラビティ兵器のダメージを一定値まで無効化し、それ以外の属性のダメージを軽減する複合タイプのバリア
要・重力波ビーム / 重力波アンテナ
ナデシコB、またはナデシコCを中心とした一定範囲内にいる場合、全回復する。作品によって能力名の表記が異なるが、効果は同じ。
V』では、ナデシコが出撃していれば毎ターンENが全回復する仕様に変更された。

移動タイプ

宇宙
飛行可能。旧エステバリスと違い、換装なしで大気圏内外の運用に対応可能。

サイズ

S

カスタムボーナス

全ての格闘武器の攻撃力が+200され、CRT+30
『V』におけるリョーコ機のボーナス。順当に最強武器が強化される。
全ての格闘武器の攻撃力が+300、CRT+30
『T』におけるリョーコ機のボーナス。

機体BGM

「GO!エステバリス」
「GO!エステバリス」、「エステバリス(I、II、III)」の楽曲のアレンジバージョン。『W』以外の作品で採用。
「ナデシコのテーマII」
『W』で採用されたデフォルトテーマ。
「Three Angels」
『W』で採用された3人娘用デフォルトテーマ。
「レッツゴー ゲキ・ガンガー3」
『W』でガイ機がダブルゲキガンフレアを使用する際に固定される専用BGM

脚注

  1. コトブキヤ エステバリス・カスタム リョーコ機、パッケージより。
  2. ゲーム『NADESICO THE MISSION』(SRW未参戦)ではエステバリスのフレームに換装する事が可能。

商品情報