バルゴラ
バルゴラは『スーパーロボット大戦Z』の登場メカ。
バルゴラ | |
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外国語表記 | VIRGOLA[1] |
登場作品 | |
デザイン | 明貴美加 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦Z |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
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分類 | 人型機動兵器/スフィア搭載機(1号機) |
生産形態 | 量産試験機 |
全長 | 19.8 m |
重量 |
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動力 |
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所属 | 地球連邦軍(グローリー・スター) |
パイロット |
概要
地球連邦軍の次期主力量産人型機動兵器。
「ガナリー・カーバー」と呼ばれる全領域対応汎用武装システムを使用するために開発され、戦技研究班「グローリー・スター」によって運用試験されている。全部で3機が存在し、本作の女主人公セツコ・オハラや、彼女と同じチームのデンゼル・ハマーとトビー・ワトソンが、各々に与えられた機体へ搭乗している。
機体性能自体に特筆すべき点はないが、非常に柔軟な関節構造と高い追従性による新兵からベテランまで受け入れる懐の広さを持ち、アムロ・レイには「兵器であることさえ除けば、これほど動かしていて楽しい機体はないだろう」と評されている。その一方で、現状の出力200%オーバーの負荷にも耐えうる程堅牢なフレーム構造を有しており、これは極めて近い将来により強力なジェネレーターへの換装を視野に入れていることを意味している。 この様に傑作機と成りうる可能性を秘めた機体であるが、『Z』時の混乱によって開発が中断されたような形になってしまっている。『天獄篇』EDではセツコが元々居た世界においての開発が再開されたようで、バルゴラの制式量産化が決定している。
ちなみに、機体性能に特筆すべき点がない事を指摘された際、トビーは本機のプロトタイプの存在と、そのピーキーな性能について示唆している。
前述の通り、本機は設定出力の倍のエネルギーにも耐えうるよう設計されているが、そこまでの出力を実際に引き出すのはいかなエースパイロットといえども不可能であり、ジェネレーターならばそれこそトロニウム・エンジンでもなければ無理。この機体は正確に言うと、「設定スペックの倍以上の出力を以って駆動するガナリー・カーバーを運用する」ことを前提に作られており、後にバルゴラ・グローリーとして生まれ変わった1号機がそれを証明している。ただ、これは「悲しみの乙女」によって成し得たある種の奇跡であり、同コンセプトで作られた並行世界のバルゴラに関してはこの辺りの詳細が不明(量産機である以上装備の規格は統一されている必要があるため、プロトタイプでもない先行量産型に特別な動力を1つだけ搭載するのはあらゆる面で不合理)。 設定画によると1号機以外のカーバーのコアは「コピー」とのこと。
デンゼルですら詳細を知らされていないことや、スフィア搭載の経緯が不明であること、そしてそうする意味の薄さから、「元々1号機をスフィア搭載機として作り上げるのが目的で、量産計画はそのカモフラージュではないか?」という仮説が存在するが、詳細は不明(おとめ座に対応するアルカナ「隠者」の寓意は「三つの英知を一つにした賢者」であるため、先行量産型のうち2号機・3号機は1号機のスフィアを覚醒させる「生贄」として用意された可能性が高い)。[2]
『Z』では「エンジンとOSはMS系のもの」と明言されている。よって『Z』の世界においては宇宙世紀系MS又はその亜種と見なすこともできる。
バルゴラシリーズ
3機のバルゴラはそれぞれ頭部のデザインが異なり、ガナリー・カーバーの試験運用武器にも一部違いがある。肩パーツの色は1号機が金、2・3号機は銀となっている。
バルゴラ(1号機)
高出力射撃武器「レイ・ストレイターレット」を運用。マスター機として2・3号機のガナリー・カーバーの運用データを統合する機能がある。また、交戦データを記録する為、ガンカメラを内蔵している。
当初はデンゼル・ハマーが搭乗していたが、後に機体にダメージを受けたセツコを案じて彼女の3号機へと乗り換え、代わりに1号機はセツコ・オハラの乗機となる。ブレイク・ザ・ワールド後には3号機のデータを統合し、ジャック・カーバーの使用も可能になった。だが、アサキム・ドーウィンの駆るシュロウガとの交戦で2号機と共に大破してしまう。セツコだけは「生かされた」。
実は1号機のカーバーにのみ「悲しみの乙女のスフィア」と呼ばれる球体が埋め込まれている。アサキムの狙いは、セツコに「試練」と称したありとあらゆる苦痛と悲しみを与え、彼女をスフィアと共鳴・同化させて「聖戦」への参加を促すことにあった。
改造段階はバルゴラ改、そしてバルゴラ・グローリーに引き継がれる。
バルゴラ(2号機)
高出力格闘武器「バーレイ・サイズ」を運用。トビー・ワトソンが搭乗していたが、後にシュロウガとの交戦で大破し、トビーも戦死してしまう。2号機のカーバーに集積された運用データは、1号機とのパッチワークであるバルゴラ改に引き継がれた。
離脱時にそれまでの改造費用は全て還元されるので、余裕があれば改造を施して構わない。ランド編9話「世界の終わりの日」の時空崩壊イベント時に、1号機共々アイコンだけ出て来ている。
バルゴラ(3号機)
近接戦闘武器「ジャック・カーバー」を運用。当初はセツコ・オハラの乗機だった。後に機体が故障した為、デンゼル・ハマーが自らの1号機をセツコに譲って乗り換えた。だが、軌道エレベーターでの戦いにおいてアサキム・ドーウィンの乗るシュロウガの強襲を受けて大破、デンゼルも死亡した。
上記の通り、セツコからデンゼルへ乗り換えた後に永久離脱してしまうが、その時にそれまでの改造費用は全て還元される。最初から積極的に改造して問題ない。ランド編9話「世界の終わりの日」の時空崩壊イベント時ではこの機体だけいない。
バルゴラ改
大破した1・2号機をパッチワークで修復。そして1~3号機のガナリー・カーバー運用データを統合し、ようやく「全領域対応汎用武装システム」として運用が可能になった。1号機から引き続きセツコが搭乗。セツコの意向でカラーリングは元になった機体を引き継ぎ、肩パーツの色は1号機と2号機のカラーが混在している。カーバーは1号機のもので、引き続きスフィアを搭載している。後にジエー・ベイベルの手でバルゴラ・グローリーへの改造が施されるが、共鳴イベントまではバルゴラ改名義となっている。
改造段階はバルゴラ1号機から引き継ぎ、バルゴラ・グローリーにも継続される。
平行世界のバルゴラ
セツコのいない平行世界でもバルゴラは存在するが、こちら側の世界における1号機と同じデザインの機体は登場していない。それに伴いこちら側での3号機は、平行世界では1号機という扱いになっている。2号機に関しては特に変化は見られない。
バルゴラ(I号機)
セツコとスフィアが存在しない平行世界のバルゴラ。性能・武装等はセツコの世界の3号機と同じだが、後にレイ・ストレイターレットが装備されている。デンゼル・ハマーがパイロット。『天獄篇』でも登場。
バルゴラ(II号機)
セツコとスフィアが存在しない平行世界のバルゴラ。性能・武装等はセツコの世界の2号機と同じ。トビー・ワトソンがパイロット。『天獄篇』でも登場。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- セツコルートの場合は主役機として登場。9話で3号機が、22話で2号機が永久離脱し、セツコの乗る1号機が徐々に強化されていく。I号機・II号機は44話で敵として登場するが、HPが低く相手にならない。
- ランドルートの場合は22話で改が敵として登場。HPが9500しかない上に装甲が低いので、援軍で出て来るシュロウガにでも任せてしまおう。
- リアル系の機体で運動性が高くバリア貫通武器を豊富に持つ為、切り込み役としては最適。ただし、連続ターゲット補正や序盤のセツコの能力の低さから、最初のうちは回避に難がある。最大の弱点は、P属性の武器が格闘武器に偏っている為、セツコの隊長効果との相性が悪い事。トライチャージはP属性の射撃武器なので、使いどころを考えたい。ヒット&アウェイで攻撃後の移動を可能にするか、再攻撃で移動後攻撃のダメージを底上げすれば、積極的に攻め込める。
- 第14話「集う異邦人たち」では敵に回るので、周回プレイ時に改造し過ぎると手が付けられなくなる(相手にするプレイヤーメンバーが無改造且つ育成なし状態)。…が、元々ガンレオンほどHPや装甲が高いわけでもなく、セツコに底力があるわけでもないので、ちょっと弄った程度なら簡単に落とせる。好きなパーツを3つ増やすのに使おう。ただし、運動性を改造しすぎると必中無しでは攻撃が当たらないようになり、武器を改造しすぎるとエネミーフェイズの猛攻が待っているので、周回プレイの時には注意が必要。実はランド編でも9話「世界の終わりの日」の時空崩壊イベント時にアイコンだけ出て来ている。
- スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク
- シークレットエピローグでI号機、II号機が参戦。今のところ、この2機を単独ユニットとして使える唯一の作品。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- セツコ機はバルゴラ・グローリーSに改造されている。ソーラリアンの召喚攻撃要員としてI号機、II号機が登場。I号機のカーバーにレイ・ストレイターレットが装備されていることが明らかになった。
装備・機能
武装・必殺武器
- レイ・ピストル
- ガナリー・カーバー以外では唯一の携行武器。腰部にマウントしたビームガンを発射する。P属性のトライチャージ武器で、弾数がTRI武器としては3と少し多い。実は1~3号機の時が最も攻撃力が高く、改になると300も下がってしまう。空適応はB。
- なお、VWFS搭載直後の戦闘でガナリー・カーバーがシステムダウンした際はこの武器しか使用できない。通常時と違い単体攻撃で、空適応A、弾数が24になっている。セツコの小隊長能力を存分に生かせるため、この仕様で常時使いたいと考えたプレイヤーも多い。
- ガナリー・カーバー
- メイン兵装。1号機には「悲しみの乙女」が搭載されている。設計コンセプトは「射撃も格闘も全部一つでやる巨大な十徳ナイフ」とのことらしく、射撃にも格闘にも柔軟に対応できるが、反面この武器が故障あるいは破壊されてしまうと、バルゴラは格段に弱体化してしまう。バルゴラ・グローリーのカーバーはスフィアの覚醒に伴って有機化し、大幅に強化されたが基本的な特性は同様である。未使用時は後腰部に接続されている大型の専用ホルスターにマウントされる。
- 中央部にはスフィア封入用の球体パーツがあり、1号機は緑、それ以外は橙色をしている。なお、この橙色のパーツは設定画によると「コピー」とのこと。恐らく「悲しみの乙女」を元にした人造スフィアと思われる。
- ヘルブ・ストライク
- ガナリー・カーバーの後背面の突起を直接叩き付けて攻撃する。なお後背面の突起を使うアイデアは銃身で直接殴りつけて接近戦をしないようにというスタッフ陣の拘りから生まれたアイデアである。
- 技名の台詞が一切存在しない都合上、現在でも間違えられやすいがヘル「プ(pu)」ではなくヘル「ブ(bu)」である。
- ストレイターレット
- ガナリー・カーバーから実弾を発射する。
- バーレイ・サイズ(2号機、II号機)
- 銃口側下部に搭載。発振器を展開して高出力のビーム・サイズを発生させる。対空では直接斬りつけ、対地では振り上げてエネルギー波を放つ。バリア貫通効果を持ち、ビーム属性なのでVPS装甲系も貫ける。
- ジャック・カーバー(3号機、I号機)
- 後背面に搭載された実体剣。1号機はデータ統合後に使用可能。陸適応がS、空適応がBと陸戦仕様。バリア貫通効果を持つが、実体剣なのでVPS装甲系は無効化できない。初期の最強武器がこれなばっかりにセツコは中々隊長効果を発揮できない。その形状から「ビクトリノックス」(=十徳ナイフの代名詞的存在の有名メーカー)などと呼ばれることも。
- レイ・ストレイターレット(1号機、I号機)
- 中心部に搭載された高出力ビーム砲。長射程の全体攻撃で、バルゴラの全武装中最大の威力を持つ。バリア貫通効果も備える。セツコは隊長効果が「射撃武器の攻撃力+10%」なので、乗り換え後はこの武器と抜群の相性となる。なお、自機と敵機の高度差によってトドメ演出のアングルが異なる。
- I号機のガナリー・カーバーは天獄戦争においてこの武装のロックが外され、使用可能になっている。
- これらの装備は設定上全てのガナリー・カーバーに搭載されているが、先行量産型の3機はそれぞれデータ取得を担当する武装以外が封印されている。
移動タイプ
サイズ
- M
機体BGM
関連機体
- バルゴラ・グローリー
- 1号機が生まれ変わった姿。当初のコンセプトは一応この時点で実現したが、払った代償はあまりにも大きかった。
- バルゴラ・グローリーS
- 1号機の最終形態。スフィアを扱う事を主軸にした改造が施されている。
- キャニス・アルタルフ
- 『第2次OG』に登場するグローリーのそっくりさん。武器・カラーリング・フォルム・コンセプト、と至る所が酷似しており、トビーの言う「ベースになった機体」の正体ではないか、と言われている。
- キャニス
- アルタルフの量産型。顔の部分がバルゴラと全く同じで、これが「ベース機=アルタルフ」の説に拍車をかけている。
余談
- バルゴラを設計した開発者は不明で、平行世界にも存在していることから開発者も同一人物と思われる。そもそもバルゴラ自体はスフィアの高出力でも負荷に耐えられるフレーム構造をしているので、元々はスフィアでなくとも強力なエネルギー体を核にした機体を開発していたと思われる。
- 『Another Century's Episode:R』では、リュウセイ・ダテが作中の戦略兵器「バルドナ・ペネトレイター」を「バルゴラ」と言い間違える場面がある。