ジョナサン・グレーン
ジョナサン・グレーン(Jonathan Glenn)
オルファンのグランチャー乗り。
リクレイマーの攻撃部隊の実質的リーダーであり、部隊の先頭に立つと同時に、伊佐未ファミリーからリクレイマーの実権を奪う隙をうかがっている。
また、リクレイマー時代の勇にとってはアニキ分的な立場であり、勇にグランチャーの扱いを教えたのも彼である。
ノヴィス・ノアの初代艦長アノーア・マコーミックの実子(試験管ベイビー)だが、多感な幼少期にないがしろにされたという想いから、母親に対して愛憎入り混じった強烈なマザーコンプレックスを抱く。
本名はジョナサン・マコーミックだがクインシィと同様に家族との決別のため捨てた。
前述の境遇のせいか性格もかなり不安定で、普段は計算高く立ち回りクールな振舞いが目立つが、戦闘に際しては激昂して周りが見えなくなり狂気を帯びる。勇からはクインシィ同様にグランチャーに取り憑かれているとみなされていた。
人との会話中に「腕をカマキリのように折りたたみ、結んで開いてを繰り返す」癖(精神的に不安定な者にみられるチック(トゥレット障害)と類推)を持つ。それ以外にも上着の胸ポケットに親指を引っかけるように突っ込んでいたり、頭の上にヘルメットを載せる等、他にもいろいろ独特な行動が見受けられる。
勇や母へのこだわりから数々の失態を演じたが、正体を知らずに師事したバロン・マクシミリアンの協力で愛機バロンズゥを手に入れてからは再び強力なライバルとして返り咲く。クインシィとの戦いで損傷し消耗していたユウ・ブレンを半壊させ、勇に死を覚悟させるまで追い詰める。それを庇ったネリー・キムと三度激闘を繰り広げ、最後は勝利したが、再リバイバルにより後半の主役機ネリー・ブレンが生まれるきっかけを生む。
ガバナーの陰謀でノヴィス・ノアに放たれた多数の核ミサイルが跳ね返されてオルファンを襲った際には、クインシィ、シラーと共に直前まで戦っていた勇たちと協力してこれを防いだ(このエピソードから、スパロボでは仲間に加わったりスポット参戦をする事に)。
その後も勇と死闘を繰り広げるが、最終話で信頼するバロンに愛機を持ち出されてしまう。シラーと共に駆け付けた際には決着がついており、バロンの正体が母親と判明。母に愛憎入り混じった胸の内をぶつけて共に戦場から去り、最後はバロンズゥにエナジーを吸われたことで衰弱した母を胸に抱いてオルファンの飛翔を見届けた。
勇の姉であるクインシィ、更には勇の母である翠の両方と肉体関係を結ぶ、所謂「親子どんぶり」をかましたと称し、その事実を勇に暴露して「犬畜生」と罵られる。しかし小説版によるとクインシィの方ははったりで実際に関係を持っていたのは翠だけだったらしい。
前述の行動など、『ブレンパワード』の作中でもその強烈な個性から印象に残りやすいキャラクター。また、彼を演じた青羽剛氏は富野監督が次に制作した『∀ガンダム』においてグエン・サード・ラインフォードというこれまた強烈なキャラを演じている。
女性を頂点に置いて、自らは騎士として仕える理想を掲げており、同じ富野作品のシロッコの思想やマリア主義に通じるところがある。また、独特の台詞回しをする事が多く、いわゆる富野節を堪能できるキャラクターでもある。
狭量で極度の粘着質を持ったライバルという点ではジェリド(機動戦士Ζガンダム)にひけをとらない。中でも主人公の元同僚でマザコン、MIA(戦闘中の行方不明)から復活を遂げるという点でトッド・ギネス(聖戦士ダンバイン)と共通点が多い。彼と同様に普通なら最後は殺される運命だが、人命を尊重する『白富野』作品であったことが幸いして救済された。後のアスハム・ブーン(キングゲイナー)も同じタイプの人物だが同様の理由に加え、コメディ色が強かったこともあって最後まで生き延びた。
登場作品と役柄
αシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦α
- 原作通りの扱いで敵として何度も現れる。フラグを立てる事で最終話でスポット参戦…なぜかグランチャーで。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦J
- 無条件でバロンズゥに乗って仲間に。勇あるいはクインシィとチャクラエクステンションが撃てる。ストーリー上は基本的に原作通りだが、終盤でミケーネ七大将軍のうち4人を倒すという大活躍を見せる。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
ライバルだけあって能力は高いのだが、如何せん機体がついてきていない。ただしこれは第2次αの話で、Jでは分身・HP回復・バリアを全て備えたバロンズゥがとんでもない脅威となる。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
小隊長能力(隊長効果)
- 第2次α
- 命中率+20%、回避率+20%
パイロットBGM
- 「Ground Zero」
人間関係
- アノーア・マコーミック
- 母親。
- バロン・マクシミリアン
- 師匠で尊敬する人物。しかし、その正体は…
- クインシィ・イッサー
- 女王と崇めつつ、実権を握ろうと画策。
- 伊佐未勇
- ライバル。貶め追い詰めるためには手段を選ばない。
- 伊佐未翠
- 不倫相手。
- クマゾー
- ノヴィス・ノアへ潜入した際に出会った。意外にも彼に対しては優しく接している。自分に面と向かって意見した勇気に敬意を表し、(グランチャーで釣ってまで)スカウトするも失敗。潔く諦めている。
他作品との人間関係
- 浪花十三
- 第2次αにてクマゾーを人質にとった際、彼の銃撃で持っていた拳銃を弾き飛ばされる事に。
- 北条真吾
- 主人公のルート次第で彼もクマゾー救出に加わり、十三が拳銃を狙撃した直後、ジョナサンの体に巻きついている爆弾の信管コードを撃ち抜いて起爆不能にした。
- ゼンガー・ゾンボルト
- 第2次αにてクマゾーを人質にとった際、ゼンガーが主人公の場合は彼の奇襲で拳銃を手放す事に。
- アラド・バランガ
- 第2次αにてクマゾーを人質にとった際、アラドが主人公の場合は彼の奇襲でクマゾーを奪還される。………が、アラドが逆に人質になってしまうので全く状況は改善しなかった。
- 紫雲統夜、カルヴィナ・クーランジュ
- Jではネリーを襲撃した際に対決する。バロンズゥで主人公機を飛行不能にし、追い詰めた。
- 超人将軍ユリシーザー、大昆虫将軍スカラベス、魔魚将軍アンゴラス、猛獣将軍ライガーン
- Jでは彼らを葬り去った。
名台詞
- 「8歳と9歳と10歳と、12歳と13歳との時も、僕はずっと、待ってた!」
「クリスマスプレゼントだろ!!カードもだ!ママンのクリスマス休暇だって待ってた!
あんたはクリスマスプレゼントの代わりに、そのピストルの弾を息子にくれるのか!?」 - 母親に銃を向けられた時、思わずコンプレックスを爆発させてしまった時のもの。詳しくは語られなかった彼の生い立ちの一端が垣間見える。第2次αでは何とDVEで再現されている。
- 「死ねよやぁー!」
- ジョナサンを形容すると言ってもいい台詞。ある人物もこの台詞を発する。
- 「君は立派だったよ。尊敬に値する坊やだ。フフフ…。」
- クマゾーに対しての台詞。
- 「俺さぁ、クインシィ・イッサーと愛し合ったなぁ…。粉をかけたらすぐに寄ってきたんだ」
「ドクター翠・伊佐未もなんだ…。いやさぁ、ババァなんて馬鹿にしてたさ。…がね?いや味わい深かったって感動したぁ…」
「ならお母ちゃんに聞いてみなよ。情熱を秘めた肉体…」
「可哀そうになぁ!生きてたって辛いだろう?楽にしてやるよ!心配するな、クインシィだってたっぷり可愛がってやる…。俺、包容力ってのあるつもりだからさ」 - 衝撃の親子丼発言。当初は動揺と怒りを抑えていた勇も最後にはジョナサンの所業を「犬畜生以下」「鬼」「外道の極み」として激昂していた。
- 「残念だったな勇。本物なんだよ! お前の頭がおかしくなったわけではないことは、この俺が保障してやる!」
- バイタルネットで飛ばされた先で都合良く現れたのを幻覚と勘違いした勇に。
- 「…くくっ……はは……あははは! なんで、あんたがバロンなんだぁ!?」
「遅いんだよ! 俺をだまして裏切ったんだぞ!」
「起きろよ! あんたにはまだ言いたいことがいっぱいあるんだ!」 - 最終局面においてバロンの正体を知り、唖然としながらの台詞。そして、ようやく親子の想いが通じ合った感動の場面でもある。こちらも第2次αにて、DVEで再現されている。
- 「親子の間に入るな!!」
- 上記の台詞の直後、「お袋さんを許してやれ」と声をかけた勇に対して。ようやくジョナサンと母の間に、親子の時間が戻ってきた…。ただ上記のとおり勇の母親と不倫し、親子の関係を悪化する原因を作ってしまった為、この台詞にはいささか説得力が感じられない。
スパロボシリーズの名台詞
- 「はぁっはっはっは! やるぞぉ! クインシィ・イッサー!」
- Jでのチャクラエクステンション(クインシィ)使用時。やたらハイテンションである。