バイアラン・カスタム

2020年10月31日 (土) 19:24時点における雪月花 (トーク | 投稿記録)による版

バイアラン・カスタムは『機動戦士ガンダムUC』の登場メカ

バイアラン・カスタム
外国語表記 Byalant Custom
登場作品

ガンダムシリーズ

初登場SRW 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
SRWでの分類 機体
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スペック
分類 技術試験用モビルスーツ
生産形態 改修機
型式番号 RX-160S
頭頂高 20.6 m
本体重量 38.9 t
全備重量 60.3 t
動力 核融合炉
ジェネレーター出力 1840 kw
推力 98300 kg
装甲材質 ガンダリウム合金
センサー有効半径 11290 m
原型機 バイアラン
開発 トリントン基地
所属 地球連邦軍
主なパイロット ディエス・ロビン(1号機)
ビア・キャトリエム(2号機)
リディ・マーセナス漫画版
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概要

地球連邦軍の技術試験用モビルスーツ

かつて存在した悪名高き連邦軍特殊部隊・ティターンズにより製造されたバイアランの残存機体を改修して造られた。

MS単独の飛行能力向上を目的とし、トリントン基地にて改修が行われた。また改修は既存技術の転用によって行われ、新規開発された技術は使われていない。

実際のところ、この頃のトリントン基地は左遷された元ティターンズ兵や連邦軍の問題児や落ちこぼれと旧式の兵器・MSを寄せ集めた僻地と化しており、バイアランも「連邦軍(ティターンズ)の負の遺産」として同基地で廃棄される予定であった。

にも拘わらずこのような改修計画が行われたのは、「バイアランの性能を惜しんだ現場の強い要望があったから」のようである。なお、戦略上の意義に乏しい基地で行われる計画という事もあって上層部はあっさりと承認し、目的の無い日々を過ごしていた大半の職員は熱心に改修作業を行ったという。

機体概要

原型機からの主な改修点として、プロペラントタンク兼大型スラスターを増設。弱点だった航続距離の短さを解消させている。

また、腕部にガブスレイのクローアーム、踵にバウンド・ドックと同型の物が使われ、更にブースターをギャプランの物に換装するプランも存在している等、かつてティターンズに存在したモビルスーツを合成させたような姿になっており、「ティターンズMSの合成獣(キメラ)」「麒麟」と呼ばれている。

その他、上層部の唯一の指示によりティターンズ色を消すため、メインカメラがモノアイからバイザー複合式のツインアイに変更された。

劇中での活躍

ジオン残党軍によるトリントン湾岸基地襲撃の際にバイアラン・カスタムは、単独飛行能力によって数で勝る敵軍を圧倒。多数のMSを単独で撃破して、劣勢を覆すという一騎当千の活躍を見せた。その中には袖付きの新型機であるゼー・ズール2機も含まれていたが、全く問題にせず仕留めている。

その後、ジオン残党軍のマラサイが放った海ヘビによって動きを止められ、ヨンム・カークスの駆るザクI・スナイパータイプ狙撃によってスラスターを破壊されつつもマラサイをビームサーベルで撃破。

以降は本編には登場していないが、パイロットは健在で機体も損傷はしたが修復され、公式外伝で2号機と共に連邦のジムⅡやジオンのガルスK等のMSを奪った海賊退治に出撃している。

なお、バイアラン・カスタムはOVA版と漫画作品のみでの登場であり、原作小説には登場していない。詳しくは、余談の欄を参照のこと。

登場作品と操縦者

OVA版では搭乗者が明確に描かれなかったためか意外なキャラクターが乗ってくることが定番化している。

Zシリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
条件を満たすと、第48話でフォウ・ムラサメがこれに乗ってくる…… が「TV版で(ジェリドが操縦する)バイアランに殺されたフォウがバイアランの改修機に乗る」というのは何とも皮肉な展開である。
飛行可能で使いやすい武器を持つ優秀な機体。そのままフォウを乗せてもいいが、強化人間(エースボーナスでニュータイプに変更)技能持ちでクシャトリヤに適しているフォウをそちらに回し、漫画作品『バンデシネ』のようにリディあたりを乗せても良いだろう。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
『時獄篇』に引き続きフォウの初期乗機として登場。今作では隠しユニットでなく無条件で自軍登録される。最初から使用できるので、ルート分岐で心強い戦力になってくれる。パーツスロットは2つに減少。

VXT三部作

スーパーロボット大戦V
Gハウンド所属のジェリドの乗機として登場。中盤までは敵として相対するが、条件を満たせば40話(困難ルートの場合はそこで入手していなくても50話)で自軍入りする。
第3次Z』と仕様は主に変わらないが、クロー・アームに気力制限が付き、微妙に扱いにくくなった。飛行可能なMSが多いため、飛行可能という点が売りにはなりにくい。
ちなみに、敵として登場する機体はグラフィックは第3次Zの使いまわしではなく、ちゃんと敵軍仕様になっている(肩の連邦軍ロゴを見るとわかりやすい)。

装備・機能

武装・必殺武器

クロー・アーム
前述の通りガブスレイから移植されたもの。また劇中では使用されなかったが、空中戦では踵もクローとして使用できる。
第3次Z時獄篇』では上空から敵機をロックし、強襲を仕掛ける。気力制限無しでALL属性持ちで移動後使用可能。乗り換え可能機体の物としてはなかなかの威力。
メガ粒子砲
腕部に搭載されているメガ粒子砲。原型機に比べて火力は低下しており、ズゴックやゾゴックの装甲を抜けず倒しきれなかったり、ビームコートで防御できる程度だが、連射速度が大幅に上昇しており取り回しは良好。実質的にビームマシンガンのようなものと考えてよい。
ビーム・サーベル
接近戦でのメインウェポン。原型機と違い腕部のメガ粒子砲から直接出力される。ビーム・サーベルを「抜く」動作が必要無い為、結果的に隙が減少している。

特殊能力

剣装備
切り払いを発動する。

移動タイプ

飛行可能。

サイズ

M

カスタムボーナス

全ての武器の攻撃力+200

対決・名場面

ジオン残党軍
OVA版第4巻より。バイアラン・カスタム一機のみで、多数のジオン残党軍のMS部隊を次々と撃破していく。
撃破した敵の機体は旧式のものが多かったが、袖付きの新型機ゼー・ズールを難無く撃破しているあたり、バイアラン・カスタムのパイロットの腕はかなりのものである(元ティターンズのパイロットなので当然と言えば当然だが)。
このバイアラン・カスタムの一騎当千の活躍ぶりは、視聴者に対して強い印象を残した。
最後はハンブラビの海ヘビを装備したマラサイに左腕を拘束され、ザクI・スナイパータイプの狙撃を受けて背中のプロペラントタンクが爆発。さらにマラサイのビームサーベルで右肩(地球連邦軍のマーキング)を溶かし潰されるが、左腕のビームサーベルで反撃し頭部から両断。
ジオン公国軍残党の掃討のために生まれたティターンズの機体が、ジオン公国軍残党の駆るティターンズの機体を破壊するシーンで終わった。

関連機体

バイアラン・カスタム2号機(SRW未登場)
主に漫画作品である『バンデシネ』および外伝に登場する二号機。前腕部が通常の人型になるなど更なる改修が加えられており、ギャプラン要素として高速巡航形態へ簡易変形が可能。
ガブスレイ
ガブスレイのクローアームを腕部に使っている。
バウンド・ドック
バウンド・ドックの踵を使っている。

余談

  • バイアラン・カスタムが登場するのはOVA版第4巻であり、原作小説には登場しない。
    • このOVA版第4巻の原作小説の内容は、「トリントン基地地球連邦軍ジオン残党の一方的攻撃により壊滅的ダメージを被っており、ラー・カイラムが一時期航行不能、主役機のユニコーンガンダムが活躍しない(これはOVA版でも同じ)」という、味方サイドの連邦軍側で視聴している立場からすれば憂鬱に等しい内容である。その内容を脱却すべく、OVA版制作スタッフから産み出されたのがバイアラン・カスタムである。
  • 劇中におけるバイアラン・カスタムの鮮烈な活躍振りは、視聴者から「バイアラン無双」と呼ばれた。その後、早い段階でキット化も実現するほど人気の高い機体となった。バイアラン・カスタムのスーパーロボット大戦シリーズでの登場も、その人気にあやかっているものと思われる。
    • 一部では『第2次Z再世篇』に何の脈略も無く普通のバイアランが登場したのも、「バイアラン・カスタムの人気にあやかったからではないか」とも言われているが、バイアラン自体元々ある程度の人気がある機体であるという事実もまた確かである。
      • 実際バイアランはSRWでの登場回数も多い。
  • 元々連邦機でなにか出そうか、という案があったのだが、作画の玄馬宣彦氏が猛烈にバイアランを推し(氏曰く、新約Zであまり活躍しなかったから)、他スタッフは若干困惑しつつもバイアランを出すことに決めた。
    • 推薦した玄馬氏は素のバイアランを出したかったそうだが、早い段階から「旧型の連邦機VS新型のジオン機(ゼー・ズール)」と格闘戦をする、という流れが決まっており、UC時代では小柄な部類に入るバイアランがそのままでは絵が決まらない、という理由で大型化させるはこびとなり、バイアラン・カスタムという機体が生まれた。これについては玄馬氏は不満そうだったらしい。

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