悠凪・グライフ(Yunagi Grife)
『スーパーロボット大戦L』における主人公のライバル。愛称は「悠」。 「悠」が愛称であって「悠凪」が正式名称のはずだが、ゲーム中では「悠凪」と呼ばれる事は圧倒的に少なく、誰からも殆ど「悠」としか呼ばれない。
グライフ博士の孫であり助手。序盤にさらわれたグライフ博士を助けるため博士を拉致したGreATをストレイバードで追い続けるが、交戦の末敗北。博士を助けるための手段として、ラッシュバードを狙うことになる。
根は優しく他者を思いやる性格なのだが、口下手且つ無愛想であり、祖父譲りなのか頑固で意地っ張りなところもあり、良くも悪くも非常に不器用な性格をしている。また、かなりのおじいちゃんっ子でもある。
『絆』をテーマとするLの物語において、長くハルノと二人だけで戦い続け、終盤にようやく意地を張り続けるのを止めて弟分の一鷹やその仲間達と共に戦うようになった彼は「絆の大切さを改めて知った者」とも言える。
なお、名台詞の項で触れているように、戦闘行動をハルノに投げているのでは?という疑惑がある。これについては、劇中何度かラッシュバードを追い詰めるシーンがあったり、単独行動の場面が描かれたりするなどで実力者のイメージがあるのが理由だが、実戦経験については実は一鷹より下である可能性がある。両者の戦闘力を分けているのは相方であり、その点から見れば「投げ」疑惑にも納得がいく。
名字の「グライフ」はドイツ語で「グリフォン」のこと(ただしドイツ語での正式な綴りはgreif)。
登場作品と役柄
- スーパーロボット大戦L
- 本編でのライバル。とはいえ、対立はそこまで根深いものではない。スパロボでの一般的なライバルが持つ執着心などはなく、純粋に博士を助ける目的(それと弟のような立場である一鷹を戦いから遠ざける目的)で攻撃してくるため。後に一鷹がアリスと一緒にラッシュバードの力を使いこなしたのを見届け、独力で博士を助けるため行動する。
- なお、全くの余談であるが、「L」の世界観では「ゴーダンナー」があるため、無所属の機体で行動することはメナージュ・ゼロと同じということになる。手配されなかったのはイマジナリィロードのおかげだろうか?(実際、イマジナリィロード展開時は一度もLOTUSに存在を察知された事がなく、毎回突然現れたかのように認識される)
パイロットステータス設定の傾向
能力値
- 遠距離から当てて避けるリアル系ユニットのパイロットに必要な射撃・命中・回避の能力値は非常に高い、と言うか射撃と回避は全味方パイロット中トップタイ、回避も5位と言う凄まじい能力を誇る。地味に格闘も中の上くらいはある。
- 反面、リアル系のお約束として防御が格段に低い。技量も真ん中辺。一鷹が「何て腕だ・・・」と恐れおののくのは主に命中力の方のようだ。SP量も結構多い方で、総合的にはSクラスと言って差し支えないほどのエースパイロット。
- 機体の火力と燃費と加入の遅さのせいで、能力値ほどの活躍の機会が少ないのが残念だが・・・。
精神コマンド
特殊技能
パイロットBGM
- 「夜空を彷徨う風切羽」
- ストレイバード戦闘BGM。
- 「きっと素直になれるから」
- フラッド・アサルト使用時BGM。特に必殺技と言及されない技なので、つい見逃してしまう人もいる。
人間関係
- HL-0 ハルノ
- パートナー。ストレイバードを動かすには彼女の協力が不可欠。完全戦闘用アンドロイドである彼女に全幅の信頼を寄せている。しかし、戦闘以外でも少し贔屓目に見られている。
- 南雲一鷹
- ライバルであり弟のような存在。キツイ言葉をぶつけてしまう事もあるが、彼の事を確かに思いやっている。手加減なしで戦闘した後も本気で彼から敵意を向けられなかったことから、その慕われ振りが察せられる。実はLOTUS合流後は、戦闘マップでの台詞が彼より多かったりする。
- クラール・グライフ
- 祖父。ラッシュバード及びストレイバード製作を手伝う。さらわれた彼を助けるのが悠の目的。
- AL-3 アリス
- 家族。最初は家政婦アンドロイドであり戦闘用でない彼女のアシストを軽視していたが、後に何度も予想を上回られたことで見方を改める。
版権作品との人間関係
スーパー系
- 草薙剣児
- 直接対峙したわけではないが、つばきを追って独断専行した彼の姿に自身の姿を重ねてか、「自分たちと同じく、一つの目的に向かって突き進む者」と評価している。
- 沢渡拓郎、アトロス
- LOTUSに合流した際に「今まで散々迷惑をかけたから」と罪悪感故になかなか部隊に馴染めないでいたところ、同じようにかつてLOTUSの敵対者だった彼らから打ち解けるように励まされている。
- 碇シンジ
- 第5の使徒に立ち向かった彼を「いい覚悟だ」と賞賛する。しかし、この行動は明確な命令違反であり、彼自身の感情も覚悟とは非なるものである。事情を知らないので仕方ない誤解ではあるが、この時点ではLOTUSのメンバーとは主義が違うことが分かる。
ガンダムシリーズ
リアル系
名台詞
- 「じいちゃん!」
- グライフがさらわれた際に発した台詞。普段は「じいさん」と呼んでいるが、この時に限り「じいちゃん」と呼んでいる。
- 「他人は引っ込んでろ!!」
- ストレイバードで出撃した直後、後を追って来ようとする一鷹を一喝して。恐らく反射的な一言なのだろうが、一鷹は衝撃を受けていた。
- 「ラッシュバードは、俺達が頂く!」
- 2度目の激突での戦闘台詞。後の行動を考えると矛盾するようだが、直前にアリスと一鷹に機体を降りるよう促している。ラッシュバードはアリスがいなければ動かせず、ラッシュバード・ストレイバードの開発に携わった悠がその事を知らぬはずもないため、完全に建前であると思われる。
- 「その必要はない……お前と俺、そしてこのストレイバードならば……!」
- LOTUSとの協力を提案したハルノに対して。パートナーと愛機に絶対の信頼をおいていることが伺えるが、同時に「クラールの肉親」という立場から意地になっているのもわかる。
- 「助け合う事で、どこまでも、か…」
「自分達だけで戦う俺達と仲間の絆と共に戦うお前…それが俺とお前の差なんだな…」
「俺は弱かった…力も心も…」
「だから今は見極めさせてもらおう…。共に戦う事の強さを…!」 - 第32話より。月面での戦闘でHL-1に追い詰められながらも周囲の助けを拒んでいたところを一鷹に一喝されて…。
- 「敵機か。奴の対応は任せる」
- 戦闘台詞の一つ。悠は何かとこの手の台詞が多く、またハルノの台詞の方が若干多い(悠自身が攻撃を宣言する台詞は驚くほどない)ためファンからは戦闘をハルノに投げているのでは? と見られることも(実際、ハルノの能力がストレイバードの戦闘能力に直結しているのは確かだろうが……)。無論、悠自身も優秀なパイロットであるのは間違いない。
- 「なるほどな。プラヴァーグレネードか」
- プラヴァーグレネード使用時の戦闘台詞の一つ。上記の台詞からつながる。……これに限っては言い逃れのしようがないほどハルノに丸投げである。
- 「フッ…どうやら奴も俺と同じ結論に至ったらしいな」
- 第35話でイクサー2が仲間になった時の台詞。
- 「黙れ」
「貴様はじいさんの研究を何一つ理解できていないようだ。だからこそシステムの発展に人間を使う……」
「そこにお前たちの弱点がある。……いくぞ、ハルノ」 - 「正義のために」でのマサキとの戦闘前会話。ハルノを「マキナ人間と同じ」と評したマサキに、珍しく怒りを見せる。