アースノイド
アースノイド(Earth noid)とは、『ガンダムシリーズ』の用語の一つ。地球に居住する人類を示す言葉で、スペースノイドの対義語。
概要
宇宙世紀作品と『機動新世紀ガンダムX』に登場する。
人の種の総称としての「人類」や、太陽系外まで視野に入れた「地球人」という語に対し、スペースノイドとの政治的・軍事的対立を表す際に用いられる。
スペースノイドからの印象は、「地球に家がある者はエリート」と羨望されているものと「宇宙に生きる人々について無関心であり、地球という揺り籠で安穏と暮らす人々」と嫌悪されているものとに二分されている。
そしてスペースノイド系反地球連邦勢力のプロパガンタでは、「アースノイドと地球連邦政府こそが諸悪の根源である」と嘯かれる。とはいえ、アースノイドの全てが政治家や連邦高官になれるわけではない。そういったエリートは極一部で、大部分のアースノイドは農業や漁業といった何らかの労働に従事している者やウッソ・エヴィンの様に不法滞在している者もいる。作中には物乞いや犯罪者へと落ちぶれた、スペースノイドよりも貧しい生活を強いられているアースノイドが描写されている。
宇宙世紀ガンダムシリーズの公式設定資料集「アナハイム・ジャーナル」で描かれたアナハイム・エレクトロ二クス会長メラニー・ヒュー・カーバインとカイ・シデンの記者対談では、メラニーによってアースノイドの独立を声高く主張していたジオン・ズム・ダイクンとその息子であるシャア・アズナブルの親子二人が、地球の経済及び社会的問題についてまるで理解していないと批判しており、更に地球にはコロニーに住む事さえも出来ない無学で貧しいアースノイドもいる事情を全く考えようとせず、そういった者達を「重力に魂を引かれた人々」として切り捨てたのだと、痛烈な指摘もしているおり、これを聞いたカイ本人も内心動揺していた。
極端な話、スペースノイドの水準が「中流」なら、アースノイドは「上の上流」「上流」「下流」の混合と言える。そして、「上の上流」の政策により地球圏の市民が弾圧されることとなり、その結果「下流」はスペースノイドからの攻撃(コロニー落とし)に際して、しばしば「上流」以上の盾にされるため、結果スペースノイドを嫌うアースノイドは後を絶たなくなるという悪循環となっている。
人という種を指す場合には人類、月に住む人々はルナリアン(『∀ガンダム』の世界観ではムーンレィス)、木星の独立勢力はジュピトリアン、更に太陽系の外からやって来る人型生物は異星人とそれぞれ呼称される。