シャナ=ミア・エテルナ・フューラ
概要
フューリーの皇女。現在目覚めの状態にある者の中では名目上の最高位にあると思われる。
地球人に対して好戦的な他のフューリーの面々(アル=ヴァン・ランクスやエ=セルダを除く)と比べると友好的で、地球人を殲滅して地球に移住しようとするフューリーの現状を悲しんでいる。しかしオープニングにおけるアル=ヴァンとの会話(両者とも名前は伏せられているが)を見る限り、当初はシャナ=ミアも皇女としての責任からフューリー再興という大義を否定できず、地球人殲滅計画を是認していたと思われる。シャナ=ミアは本心と立場の間に板挟みとなり、最終盤になるまで具体的な行動をとることができなかった。
戦争終結後にはフューラの姓が消えており、前後の台詞からすると帝制ではなくなったようである。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦J
- 統夜編序盤、いきなり一枚絵で登場するというデビューを飾るも、本格登場は遅れに遅れ、統夜と直接話すのは最終話一歩手前と扱いが不遇。さらにカルヴィナ編では想いを寄せていた従兄弟まで取られてますます不遇。というか男女各々4つのルート、都合8ルートもあってアル=ヴァンが生き残りなおかつ想いを告げられるのが一つだけと、もう色々と悲しすぎる。
OGシリーズ
- スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
- 中盤にグランティード・ドラコデウスと共に自軍に加わるが、サブパイロットに昇格するのはもう少し後。精神コマンドも支援系特化で唯一単独で『絆』を使うことができる他、今回参戦しないモニカに代わりシングル低コストの祈りも担当する。
- 本作ではメインヒロインの一人なだけでなく、終盤にはトーヤと並ぶキーパーソンにもなっている等色々と影が薄かった『J』とは比べ物にならない程出番が多く、優遇されている。
パイロットステータス設定の傾向
トーヤ専属のサブパイロットであり、戦闘用のパラメータは当然ながら無し。
精神コマンド
人間関係
- 紫雲統夜/トーヤ・シウン
- 幼馴染らしいのだが、統夜はそのことを全く覚えていなかった。『OGMD』では彼の事をフューリーとしての名前である「トウ=ヤ」と呼んでおり、彼が覚えてもいないほど幼い頃に一度会ったことがあるのみ、と設定が改変された。当初はトーヤをフューリー側に引き込もうとしていたが、逆にトーヤによってガウ=ら・フューリアから連れ出される。それ以降、エ=セルダに代わって自らを支え護ろうとする彼に対し多大な信頼を寄せるようになり、また異性として意識している描写もある(後述)。
- カルヴィナ・クーランジュ
- 終盤に、サイトロンを使い三人娘を通じてカルヴィナとコンタクトをとる。OGMDではほとんど関わりが無い。
- アル=ヴァン・ランクス
- 従兄妹。アル=ヴァンが皇族と呼ばれることはないので、外戚と思われる。統夜編で三人娘とのイベントを起こさずにシャナ=ミアと共にガウ=ラ最深部へ赴くと、アル=ヴァンへの想いを告白するシーンとなる。カルヴィナ編で同様のフラグ運びをしても何も言わないのは、カルヴィナの手前なのか、懸想の念自体を持っていなかったためなのかは不明。
- OGMDでは従兄妹設定が無くなっているが、グランティード確保の任務遂行者として直々に指名する等、彼に対する信頼は厚い事が窺い知れる。
- エ=セルダ・シューン
- フューリーにおける英雄で、統夜の父。シャナ=ミアは彼とともに、密かに地球人殲滅計画に抵抗しようとしていた。
名台詞
戦闘台詞
- 「あなたの背中……エ=セルダに似ていますね」
- 汎用戦闘会話の一つで、微笑を浮かべて発する。トーヤへの信頼の深さが伺えるが、これを横で聞かされる彼女達の心境はいかばかりか(特にカティアとメルアは実際に本人の背中を見ていたので尚更)。なお、トーヤは「え?……そ、そうなのか……」と虚を突かれた様子の返答をする。
- トーヤ「グランティード・ドラコデウスで、この戦いを終わらせないと……」
シャナ=ミア「大丈夫です。あなたと……私もいるのですから」 - こちらも汎用戦闘会話の一つ。惚気にしか聞こえない。
スーパーロボット大戦J
- 「…そうですね。確かに、わかりすぎるほどわかってしまう。この血に、我が身に託された父母の、そして彼らの想いが…」
「失われたものを取り戻すことなど、もはやかなわぬとわかっている。それでも、それを望まぬわけにはいかないのですね。たとえ…どのような運命が待とうとも」 - 『J』オープニングで、フューリーへの裏切りが露見したエ=セルダを追撃しようとするアル=ヴァンとの会話より。自分たちは同胞への義務を負っていると語るアル=ヴァンに答えたもの。彼女が語っていることはフューリーの行動原理そのものと言っていい。
- 「許して…どうか許してください…もうわたしには止めることができない。わたしには止められないのです。滅びるべきはわたしたち、立ち去るべきはわたしたち。この世界はあなたがた子供たちのものなのに。待ち続けた永き刻のその暗闇の冷たさがすべてを狂わせてしまった。どうか…力なきわたしを許してください」
- 統夜ルートのプロローグで統夜が見た夢の中で彼女が語りかけた会話。
- 「・・・愚かなのは私達フューリーですね。時間を制御する術を手に入れてから、限りある生命という物が見えなくなっていた。戦で文明を失い、そのうえ何も学んでいなかったのですから…」
- 第51話「冷たい世界 前編」より。主人公らと合流した際の会話。ラースエイレムを使用した際のジュア=ムの様子を見る限り、さもありなんという感じである。
- 「フー=ルー・ムールー、ジュア=ム・ダルービ! 剣を納めなさい!」
「グ=ランドンの計画は、既に潰えました。おわかりでしょう? もう戦うのは止めて下さい!」 - 同上。ジュア=ムとフー=ルーを説得しようとした時の台詞。
スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ
- 「許して……どうか許して下さい……私達は、再び禁忌に触れてしまった……災いを、この世界にもたらしてしまった……たとえ、それが定められた運命であったとしても、私達に咎がある……鍵となるのは、皇家の剣……あなたに、重荷を背負わせてしまうかも知れない私を……力なき私を……許して下さい……」
- PV2で語られた、統夜が見た夢の中で彼女が語りかけた会話。Jとは話の内容が大幅に変わっているが、ここで語られている「皇家の剣」とは、グランティードの事だろう。禁忌とはクロスゲートのことであり、本作は前作以上にこれが物語に絡むこととなる。
- 「それが、玉座機に宿ると言われるフューレイムの意思でありましょう」
「フューレイムに選ばれた者しか玉座機を御せぬのです。私達はその事実を認めねばなりません」
「いえ、彼の者がこの世に生を受けた時点で、皆が受け入れなければならなかったのです。私達は非常に近しい存在なのだということを」 - 「エ=セルダの息子を玉座機の馭者として認めるのか」という問いに対して。遠回しにフューリーと地球人は共存が可能だと語るが、それに対して家臣達は「冗談ではない」「我らの神がフューリー以外の者を受け入れるなどあり得ぬ」「玉座機のサイトロン・コントロール・システムに不具合が生じているだけなのではないか」と心中で散々に吐き捨てた。各部門のトップが揃いも揃ってこの有様では、彼女がエ=セルダと共に同化計画を(半ば強引に)推進したのも已む無しといった所だろう。
- 「わ…私が選ぶのは……」
- 第45話「冷たい世界(後篇)」にて、グ=ランドンより「いつか自分の配偶者を選ぶ時がくる」と言われた際に。その視線の先にある人は……?
- 彼女の視線に気付いたのはこの時に同乗していたパートナーのみで、彼の方は知る由もない。
- 「グ=ランドン……あなたの戦争は……終わったのです」
- 同話のイベント戦闘の〆。追い込まれた末にグ=ランドンが取った行動は同胞を巻き込んでの自爆。グ=ランドンはヴォーダの闇に還る邪魔はさせぬとラースエイレムを発動させるも、それをトーヤや彼女が許す筈も無く、インフィニティ・キャリバーで撃破。グ=ランドンに全てが終わったことを告げた。
搭乗機体
- 『スーパーロボット大戦J』後期主人公機各機
- ゲーム的には一度も乗らないが、三人娘との個別ルートに入らなければ、最終決戦後ガウ・ラ最深部へ向かう際にサブパイロットが彼女に乗り換えになる。……見せ場と呼べるほどの見せ場があるわけでもないが。
- グランティード・ドラコデウス
- OGMDでサブパイロットとして搭乗。三人娘の誰かとは違って固定な上、真価を発揮する為には彼女とトーヤの搭乗が必要不可欠になっている。
- クストウェル・ブラキウム
- OGMD第38話以降、トーヤがこの機体に乗り換えると何故か一緒についてくる。精神コマンドと育成面ではありがたいとはいえ、グランティードと違って皇族が乗る必然性はないはずなのだが…。
余談
着用しているドレスは実は半透明で、しかも下着を身に付けていないなど、かなり際どい衣装となっている。三人娘より胸が慎ましいので、セクシー路線で勝負するのだろうか?
脚注
- ↑ 『J』ではフューリーが約40億年もの眠りから目覚めてから生まれた、最初の世代である為見た目通りの年齢だが、『OGMD』では数千年前に地球に到来し「ジグ=ゲイズ・ヴォーデュ」の建設中に生まれたとあるので、デビッドの言を借りれば最低でも1000歳以上という事になる(人工冬眠によって、実際に生きた歳月はトーヤ達と変わりはないだろうが)。