機動戦艦ナデシコ

2015年9月4日 (金) 08:59時点における220.221.115.33 (トーク)による版

概要

オタク的モチーフの中にシビアかつハードなSF世界観を内包した90年代ロボットアニメの代表作。英語表記は「Martian Successor Nadesico」(「火星の後継者ナデシコ」)。明るくポップなノリではあるが設定や本質は暗くシビアなものが多い。

1998年8月1日には続編に当たる劇場用アニメ『劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』が公開された。

ストーリー

突如、地球圏を襲撃した「木星蜥蜴」により、火星は壊滅。主人公テンカワ・アキトも被害者となる。そして、アキトは偶然出会った幼馴染みのミスマル・ユリカに連れて行かれる形で戦艦機動戦艦ナデシコ」の乗組員となってしまった。

登場人物

スパロボごとの登場人物一覧については以下を参照して下さい。

ナデシコクルー、ネルガル重工関係者

テンカワ・アキト
主人公。見習いコック兼パイロット。
ミスマル・ユリカ
メインヒロイン。艦長。
ホシノ・ルリ
本作のマスコット的存在。
アオイ・ジュン
副長。
メグミ・レイナード
サブヒロイン1。通信士。
ハルカ・ミナト
お姉さんキャラ。操舵士。
ウリバタケ・セイヤ
整備班長。
ダイゴウジ・ガイ / ヤマダ・ジロウ
劇中劇『熱血ロボ ゲキ・ガンガー3』の熱烈的なオタク。「ヤマダ・ジロウ」が本名。
スバル・リョーコ
サブヒロイン2。パイロット。
マキ・イズミ
パイロット。
アマノ・ヒカル
パイロット。
アカツキ・ナガレ
新参のパイロット。実は…。
イツキ・カザマ
新参の補充パイロット。
エリナ・キンジョウ・ウォン
新参の操舵士。実は…。
ゴート・ホーリー
作戦担当。
プロスペクター
会計担当。
リュウ・ホウメイ
生活班長兼料理長。
ホウメイガールズ
ウェイトレス兼調理助手の少女達。
フクベ・ジン
元軍人の提督。
ムネタケ・サダアキ
副提督。中盤から提督に就任。
ミスマル・コウイチロウ
宇宙軍高官。
オモイカネ
ナデシコのメインコンピュータの人工知能。ルリの友達がわりといった位置づけのほか、二転三転するナデシコクルーの立場や状況を見守ってきた、もの言わぬ語り部ともいえる、割と重要な立ち位置のキャラ。
イネス・フレサンジュ
火星から同行する科学者。後に船医。

木連

白鳥九十九
テツジンのパイロット。
月臣元一朗
マジンのパイロット。九十九とは親友の間柄。
秋山源八郎
かんなづきの艦長であり、デンジンのパイロット。
高杉三郎太
秋山の部下。
草壁春樹
中将。木連におけるタカ派の筆頭。
白鳥ユキナ
九十九の妹。
木連兵
木連の一般兵。

その他

アクア・クリムゾン
ネルガル重工のライバル企業クリムゾングループの会長の孫娘。
アイちゃん
火星木星蜥蜴の襲撃を受けた際に、シェルター内でアキトと出会った女の子。
ルリお姉さん
なぜなにナデシコ内でイネスさんに代わり説明してくれるお姉さん。
ウサギユリカ
なぜなにナデシコのアシスタント。決してミスマル・ユリカではない…らしい。

登場メカ

スパロボごとの登場メカ一覧については以下を参照して下さい。

ナデシコと艦載機

木連の兵器

木星蜥蜴

ジンシリーズ

有人艦

その他

用語

A級ジャンパー
ボソンジャンプ
ワープ航法であり、一種の瞬間移動でもある。
ディストーションフィールド
ディストーションブロック
相転移エンジン
ネルガル重工
木連
第1次火星会戦
エステバリス
木星蜥蜴
ジンシリーズ
なぜなにナデシコ
熱血ロボ ゲキ・ガンガー3
本作中における架空のSFロボットアニメ(劇中劇)。
ミス一番星コンテスト
第19話「明日の『艦長』は君だ!」において開催された、ナデシコの新艦長を決定するコンテスト。
木星蜥蜴の正体はネルガルと軍により隠蔽されていたが、第16話でクルーの一部による機密漏えいによりその正体が明らかとなってしまう。この事態を憂慮したネルガル上層部は、ナデシコはオモイカネを始めとするシステムの恩恵により、誰が艦長になっても戦闘能力に大きな影響は出ないという点に着目。皆から人気の人物をトップに据えることで機密漏えいを起こりにくくするという意図のもと、プロスペクターに開催させた。
結局、紆余曲折を経て艦長職は元のままユリカで落ち着くのだが、ネルガルへの不信感やムネタケの爆死などで殺伐としていた艦内の雰囲気が一気に和んだので、結果的に効果はあったようである。

楽曲

オープニングテーマ
「YOU GET TO BURNING」
作詞:有森聡美、作曲・編曲:大森俊之、歌:松澤由実
松澤由美氏の歌手としてのメジャーデビュー曲である。『A』『R』『IMPACT』『J』『BX』で採用。『BX』ではさらに、イントロ入りも収録。
エンディングテーマ
「私らしく」
作詞:松浦有希、作曲・編曲:松浦有希、吉田 潔、歌:桑島法子
本作のメインヒロインであるミスマル・ユリカを演じる声優・桑島法子氏の歌手としてのメジャーデビュー曲である。
原作の一番星コンテストの際にユリカが歌っているが、当初の予定ではユリカはめちゃくちゃ音痴であると言うことにしようとしていたらしく、音痴ver.が存在する。結局没となり本編での使用はされなかったがデスクトップアクセサリのCD-ROMにオーディオトラックとして収録されている。
「いつか…信じて」(最終回)
作詞:SHO AIKAWA、作曲・編曲:中田雅敏、歌:松村香澄
挿入歌
「レッツゴー ゲキ・ガンガー3」
劇中劇熱血ロボ ゲキ・ガンガー3』の主題歌。『W』で採用。
劇中BGM
「GO!エステバリス」
『R』『MX』『J』『BX』で採用。
「スキャパレリ・プロジェクト」
『W』で採用。
「Three Angel」
『W』で採用。
「なぜなにナデシコ」
なぜなにナデシコのBGM。『IMPACT』『MX』『W』『BX』で採用。『W』ではあろうことか戦闘曲に設定可能である。
なお、『W』での出典元表記は『劇場版』になっているが、これはTV版のサウンドトラックにこの曲が収録されず、劇場版のサントラに改めて収録されたためと思われる。ちなみにその理由は本作用に作曲したものではなく、製作側がフリー楽曲であったものを使用したためとされる(つまるところ「レッドショルダーマーチ」に事情は近い)。

登場作と扱われ方

実際に参戦する以前は原作やスパロボのファンの間で参戦できるのか論議されたことも多かったが、現在は劇場版含め携帯機のレギュラー格となっている。反面、据え置き機での参戦は極端に少なく、ボイスの出る作品は参戦回数に反して非常に少ない。

TV版を題材にする場合、原作終盤とは異なり「政治的影響力のある人物の協力を取り付け、和平に臨む」「和平に失敗しても、『火星の遺跡』を中途半端に廃棄してトンズラせず、最後までプレイヤー部隊の一員であり続ける」といった、「原作よりも思慮と責任感があるナデシコクルー」として描かれることが多い。

初参戦のAから『機動武闘伝Gガンダム』との競演率が高く、スーパーロボット大戦COMPACT2三部作がIMPACTとしてリメイクされた際にも同作と共に追加作品に選ばれている。

COMPACTシリーズ

スーパーロボット大戦IMPACT
初の声付き参戦。スーパーロボット大戦COMPACT2には登場しなかったが、リメイクに際し追加参戦。おおむね原作通りの展開だが、フラグを立てずともガイは必ず生き残る。エステバリス・ガイ機は後半に乗せ替えが可能となり、ユリカなどを乗せることができる。なんとアキト機とユリカ機でダブルゲキガンフレアが繰り出せる

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦APORTABLE
初参戦作品。原作よりキャラの性格が普通(ユリカ、ヒカル等)。基本的な扱いは良いが、アカツキやエリナは最後まで改心しない。「政治家から民衆にまで高い影響力を持つ外務次官」リリーナ・ドーリアンに和平への協力を取り付けており、以後の定番のクロスオーバーとなる。
スーパーロボット大戦R
最初は劇場版、5話以降はタイムスリップでTV版と、当時としては斬新な構成をとっていた。シナリオ上の出番は多いのだが、劇場版の扱いも含めてナデシコファンからは不評が多い作品。第34話「ゲキ・ガンガーを越えてゆけ!」は例外的に好評。ガイと九十九は必ず生き残る。
R全体に言えることだが、キャラの言動が不可解なものが多く、プロスペクターに至っては別人になっている。また木連関係者についても、九十九以外は「頑迷な民族」として描かれており、和平を結ぶ気が薄くなっていく。アカツキとエリナは登場しない。
スーパーロボット大戦J
最初から最後まで多くの原作再現が行われている。キャラの言動も原作にかなり忠実になっており、扱いの良い作品。九十九は生存させても正式に仲間にはならない。
スーパーロボット大戦W
第一部で登場。第二部からは劇場版になるため話は短いが、大筋は再現している。扱いは良い方だが、ガイと九十九が必ず生き残る、戦闘BGMがゲキ・ガンガーであるなどに象徴されるように、ナデシコの「表向きの明るい部分」が大きく強調されている。劇場版以降後の第二部でのアカツキの戦線復帰、月臣の参戦と操作キャラ面での扱いはダントツといえる(ただしアカツキは乗機の扱いが最悪)。
スーパーロボット大戦BX
AP以来の声付き作品参戦。アカツキに念願の合体攻撃が実装された。その一方で、ガイが(TV版設定では)初の死亡済みで不参戦となった。
木連がヴェイガンと同盟関係にあるためか、『機動戦士ガンダムAGE』との絡みが多い。今までのスパロボで描かれなかった「明るさに隠されたハードな側面」が描かれ、扱いは非常に良い。また、アカツキやムネタケなど、今まで冷遇されて来たキャラがしっかりと描かれている。

単独作品

スーパーロボット大戦MX
機体のみ参戦。火星の後継者が旧木連時代の機体を一部使用しているだけで、ガイや九十九のような死亡したキャラが登場することはない。
スーパーロボット大戦Card Chronicle
サービス開始当初から参戦。J以来にTV版のみでの参戦であり、今の所二度の参戦作品追加の中でも劇場版は追加されていない。今後の動向が注目される。

各話リスト

話数 サブタイトル 登場メカ 備考 再現スパロボ
第1話 『男らしく』でいこう! AIMPACT
第2話 『緑の地球』は任せとけ
第3話 早すぎる『さよなら』!
第4話 水色宇宙に『ときめき』
第5話 ルリちゃん『航海日誌』
第6話 『運命の選択』みたいな
第7話 いつかお前が『歌う詩』
第8話 温めの『冷たい方程式』
第9話 奇跡の作戦『キスか?』
第10話 『女らしく』がアブナイ
第11話 気がつけば『お約束』?
第12話 あの『忘れえぬ日々』 IMPACT
第13話 『真実』は一つじゃない
第14話 『熱血アニメ』でいこう
第15話 遠い星からきた『彼氏』
第16話 『僕達の戦争』が始まる
第17話 それは『遅すぎた再会』
第18話 水の音は『私』の音
第19話 明日の『艦長』は君だ! RW
第20話 深く静かに『戦闘』せよ
第21話 いつか走った『草原』
第22話 『来訪者』を守り抜け?
第23話 『故郷』と呼べる場所
第24話 どこにでもある『正義』
第25話 『私らしく』自分らしく
第26話 『いつか逢う貴女のために』 ED変更 IMPACT

主要スタッフ

制作
XEBEC
監督
佐藤竜雄
キャラクターデザイン
後藤圭二
メカニックデザイン
明貴美加
中原れい
企画デザイン工房戦船(現:セタ)
音楽
服部隆之

商品情報

Blu-ray

DVD

DVD-BOX

単巻(1999年)

単巻(2006年)

書籍

楽曲関連