至高神ソル(Spelme God SOL)
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇におけるキーワード。
惑星エス・テランにて、御使いがオリジン・ローを制御するためのシステムとして生み出した人造の神。この存在は御使い以外の者からは一貫して「太極」と呼ばれており、ソルの名が判明したのは天獄篇終盤。
カオス・コスモスの時間でいう1億2000万年前、天の川銀河の太陽を素材として作られた神であり、御使いの想いに応えてオリジン・ローを生み出し、また制御する。
しかし、1万2000年前にソルは自らに宿る霊子と真化融合を果たし、自我に目覚めた。その自我は、御使いの存在とその行い、そしてそれに依拠する己の存在を否定し、自らを破壊することとなった。結果、ソルは「力の欠片」「記憶の欠片」「コア」「残り火」「抜け殻」の5つに分かれてしまった。
ソルの力の欠片は、12のスフィアとなって並行世界群に飛び散ることとなった。御使いはこれを識別するためそれぞれの性質から十二星座の名前をつけている。
記憶の欠片は黒の英知となり、無限並行世界にあまねく散らばり、触れた者に知識を与えるようになった。
エス・テランに残されたコアと残り火、抜け殻は御使いの手により、機動兵器ヘリオースと要塞プロディキウム、そして黒い太陽へと作り変えられることになった。
陰陽の概念から成る至高神ソルのあり方は、矛盾を孕みながら生きていく人間そのものであり、スフィアのうち「いがみ合う双子」はそのミニチュアとしての側面を持っている。
1億2000万年に一度の大崩壊を阻止すべく、御使いによってスフィアの収集によるソルの再誕が急がれたが、独自の目的のもと行動していたアドヴェントにより、「いがみ合う双子」「悲しみの乙女」「傷だらけの獅子」「揺れる天秤」の代わりに御使い3人とアサキムの存在を生贄にすることで、新たな姿至高神Zとして新生することになった。
なお、Zの時点から太極の意思という形で、世界に干渉する事があるため、バラバラになった状態でも完全にその意識が消え去ったわけでは無い模様。
関連人物
関連機体
余談
- 『ゼノサーガ』『ゼノギアス』設定との類似点
- 上位存在と下位存在、それぞれの領域が不都合な影響を与え合う事に対する措置が、多大な犠牲を伴う上での時間と領域の閉鎖ループ。その手段や副作用で出現する凶暴な怪物(元は人間)、ループを解放してしまうと回避が著しく困難な終末が襲い掛かるという警告など、ゼノサーガとは共通するキーワードが多く見られる。また太極と、それに辿り付く鍵であるスフィアに関する設定も、ゼノギアス・ゼノサーガ共通の最大の要素「ゾハル」と、それへの接続システムである12基の「アニマの器」のものと酷似しているのでは、という声も聞かれる(しかも、アニマの器には「同調者」というその力を扱う者が存在する)。
- もう少し具体的なことを言うと、
- ゾハル=現在含む近い未来から「使用者」の望む事象を引っ張り出し、それに伴うエネルギーを引き出す、宇宙創世から存在する以前から全能そのものであるが意思がない何か
- デウス=ゾハルを主導力として利用する恒星間戦争用兵器システムだが、必要な本体、制御用生態電脳、主導力がバラバラになってしまっている
- アニマの器=全12基からなる無機物と融合しゾハルのエネルギーを引き出す補基。適応した人間たる同調者と、宿しておくための機械(搭乗型巨大ロボット)が必要
- スレイブジェネレータ=ゾハルからエネルギーを受信することで稼動する無限動力
- エーテル保有者=器を介さず直接ゾハルにアクセス出来る人間
- と、太極&次元力、人造の至高神ソル、スフィア&スフィア・リアクター、擬似スフィア、シンカした存在の関係によく似ている。ゾハルの力は「望んだ可能性以外の可能性を全て排除し、強制的に望んだ可能性へ現在、もしくは過去、未来を変える」と同時に「事象変異に伴ったエネルギーを引き出す」というものである。「事象そのものをコントロールする」太極と次元力とは差異がある。またゾハル自身が 『確率0』の事象を選択し、全ての次元が始まるの前の存在、超高次世界そのものであり無限の力そのもの、「無」のゆらぎ、あるいは「波動存在」と呼ばれるものを取り込んでいる。波動存在どのような事象の変異を可能だが、同様に意思事態は存在しない(劇中では三次元世界に降臨した際に観測者に定義づけられ意思を持つことになる)。