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[[ヘリオポリス]]の工業カレッジに在籍するごく普通の学生であったが、[[ザフト]]の襲撃に巻き込まれ、図らずも戦場でザフトに入隊していた幼馴染の[[アスラン・ザラ]]と再会する事になる。
 
[[ヘリオポリス]]の工業カレッジに在籍するごく普通の学生であったが、[[ザフト]]の襲撃に巻き込まれ、図らずも戦場でザフトに入隊していた幼馴染の[[アスラン・ザラ]]と再会する事になる。
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その後、[[マリュー・ラミアス]]と共に、成り行きで[[ストライクガンダム]] に搭乗。敵機を相手しながらOSを即座に書き換えるという離れ業でストライクを操りその場を切り抜けたが、彼の組み上げたOSは[[コーディネイター]]である彼にしか扱えるものではなかった為に、なし崩し的にそのパイロットとなり、[[アークエンジェル]]に乗船することとなった。
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その後、[[マリュー・ラミアス]]と共に、成り行きで[[ストライクガンダム]]に搭乗。敵機を相手しながらOSを即座に書き換えるという離れ業でストライクを操りその場を切り抜けたが、彼の組み上げたOSは[[コーディネイター]]である彼にしか扱えるものではなかった為に、なし崩し的にそのパイロットとなり、[[アークエンジェル]]に乗船することとなった。
    
自身がコーディネイターであるにも関わらず、同胞だけでなくアスランも所属している軍隊であるザフトと戦わなければならない苦悩を抱えたままの戦闘を強いられており、精神的に非常に不安定になる場面もあった。その為、父親を守れなかった自身を憎み、利用しようとする[[フレイ・アルスター]]の誘惑に依存してしまう事にもなったが、親友の一人である[[サイ・アーガイル]]を裏切ってしまった自責等から、結局は長続きせず、破局する事になった。
 
自身がコーディネイターであるにも関わらず、同胞だけでなくアスランも所属している軍隊であるザフトと戦わなければならない苦悩を抱えたままの戦闘を強いられており、精神的に非常に不安定になる場面もあった。その為、父親を守れなかった自身を憎み、利用しようとする[[フレイ・アルスター]]の誘惑に依存してしまう事にもなったが、親友の一人である[[サイ・アーガイル]]を裏切ってしまった自責等から、結局は長続きせず、破局する事になった。
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『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY|SEED DESTINY]]』では初登場こそやや遅いものの、登場後はシンから実質的な主人公の座を奪ったといえる程ストーリーのメインとなる存在となり、SEEDシリーズ全体の主人公とも言える扱いである。しかし、作中においてそれほどの存在感の持ち主であるにも関わらず、肝心なところで曖昧な台詞を言う、問いかけに問いかけで返す、アスランの(行動の是非は別にして)言った正論に対して理屈になっていない感情論で返すなどの稚拙な描写が目立ち、多くの視聴者からは不満が出る結果になっている。
 
『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY|SEED DESTINY]]』では初登場こそやや遅いものの、登場後はシンから実質的な主人公の座を奪ったといえる程ストーリーのメインとなる存在となり、SEEDシリーズ全体の主人公とも言える扱いである。しかし、作中においてそれほどの存在感の持ち主であるにも関わらず、肝心なところで曖昧な台詞を言う、問いかけに問いかけで返す、アスランの(行動の是非は別にして)言った正論に対して理屈になっていない感情論で返すなどの稚拙な描写が目立ち、多くの視聴者からは不満が出る結果になっている。
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『SEED』においてアスランの友人であるニコルを撃墜殺害したことから、アスランとの殺し合いに発展し、その最中に自身の友人であるトールが死ぬことになったため、フリーダムで戦場に復帰して以後の戦闘においては、フリーダムの機体性能や自身の驚異的な操縦技術により、敵機のコクピットを狙いパイロットを直接的に殺害することを極力避け、敵機の四肢やカメラ・武器のみを破壊するなどして戦闘続行不可に追い込む戦法をとる。実力が拮抗している相手であっても、隙あらば戦闘力だけを奪おうとする等その姿勢は徹底している。ただし、味方が重篤な危機に陥っていたり、殺害することも已む無しと判断した場合は躊躇なく敵機を攻撃・撃墜することもある。また、フリーダムでの初陣となるJOSH-Aで[[デュエルガンダム アサルトシュラウド]]と戦闘になった際は、直前に思い留まったもののコクピットへの直接攻撃を仕掛けている。もっとも損傷後の機体が流れ弾に当たったり、損傷部から誘爆したり、計器の爆発でパイロットが致命傷を負う可能性もあり、達磨になった敵を後続の[[ムラサメ]]隊などが撃墜したこともあるため、あくまで「パイロットを殺さない」だけで「パイロットが死ぬ」ことまでは考慮していないという見方もある。対戦艦、対要塞においてもブリッジへの攻撃を避けるものの、動力炉や武器への攻撃を行うため、やはり「乗組員が死ぬ」ことまでは考慮していないのかもしれない。作中でもキラの攻撃でミネルバのクルーが死亡したと思われる描写がある。ただし、作中の描写を見る限りはあくまでキラは「'''なるべく'''パイロットを殺さない」でやっているのでキラはその事については自覚している面もあり、助けた相手からなぜ、助けたと聞かれた時、キラは「僕がそうしたかったからです」と自分がそうしたかったと言っている。小説版『SEED DESTINY』でも、[[ストライクフリーダムガンダム]]の初陣で「いくら殺さないように考慮してもそれは欺瞞でしかない」という彼の心情が描写されている。また、よく勘違いされがちだが'''作中では「不殺」や「殺さず」等は一度も言及したことは無く'''、福田監督も'''「キラは不殺をしているわけではない」'''と明言している。
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『SEED』においてアスランの友人であるニコルを撃墜殺害したことから、アスランとの殺し合いに発展し、その最中に自身の友人であるトールが死ぬことになったため、フリーダムで戦場に復帰して以後の戦闘においては、フリーダムの機体性能や自身の驚異的な操縦技術により、敵機のコクピットを狙いパイロットを直接的に殺害することを極力避け、敵機の四肢やカメラ・武器のみを破壊するなどして戦闘続行不可に追い込む戦法をとる<ref>同様の戦闘スタイルはストライク搭乗時から試みており、フリーダムに乗り換えてから唐突に始まったという訳ではない。</ref>。実力が拮抗している相手であっても、隙あらば戦闘力だけを奪おうとする等その姿勢は徹底している。ただし、味方が重篤な危機に陥っていたり、殺害することも已む無しと判断した場合は躊躇なく敵機を攻撃・撃墜することもある。また、フリーダムでの初陣となるJOSH-Aで[[デュエルガンダム アサルトシュラウド]]と戦闘になった際は、直前に思い留まったもののコクピットへの直接攻撃を仕掛けている。もっとも損傷後の機体が流れ弾に当たったり、損傷部から誘爆したり、計器の爆発でパイロットが致命傷を負う可能性もあり、達磨になった敵を後続の[[ムラサメ]]隊などが撃墜したこともあるため、あくまで「パイロットを殺さない」だけで「パイロットが死ぬ」ことまでは考慮していないという見方もある。対戦艦、対要塞においてもブリッジへの攻撃を避けるものの、動力炉や武器への攻撃を行うため、やはり「乗組員が死ぬ」ことまでは考慮していないのかもしれない。作中でもキラの攻撃でミネルバのクルーが死亡したと思われる描写がある。ただし、作中の描写を見る限りはあくまでキラは「'''なるべく'''パイロットを殺さない」でやっているのでキラはその事については自覚している面もあり、助けた相手からなぜ、助けたと聞かれた時、キラは「僕がそうしたかったからです」と自分がそうしたかったと言っている。小説版『SEED DESTINY』でも、[[ストライクフリーダムガンダム]]の初陣で「いくら殺さないように考慮してもそれは欺瞞でしかない」という彼の心情が描写されている。また、よく勘違いされがちだが'''作中では「不殺」や「殺さず」等は一度も言及したことは無く'''、福田監督も'''「キラは不殺をしているわけではない」'''と明言している。
    
『SEED』HDリマスター版では上記の行動に更に説得力を持たせる為か、ニコルとの最後の戦闘でシュベルトゲーベルを振りかざさず、ブリッツの特攻を避けた結果運悪くシュベルトゲーベルがブリッツのコクピットに直撃してしまったという事故のような演出に変更された。
 
『SEED』HDリマスター版では上記の行動に更に説得力を持たせる為か、ニコルとの最後の戦闘でシュベルトゲーベルを振りかざさず、ブリッツの特攻を避けた結果運悪くシュベルトゲーベルがブリッツのコクピットに直撃してしまったという事故のような演出に変更された。
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この矛盾に迷いがありながらも最終的には戦争を終結させたが、デュランダルから示唆された通り、平穏な世界情勢になったという訳ではなく、再び戦いの道を進む事が示唆されている。「覚悟はある」と言いつつも劇中で具体的な方針が示されなかったこともあり、『DESTINY』における彼の思想をより分かりにくくさせているため、「具体的な方向性はわからないがとりあえず今の戦争は終わらせるべき」というますます中途半端な見方しか出来なくなってしまった面も強い。福田監督はキラのことを「戦いすべてを否定する袋小路に入った状態」と評し、同時に生物は戦争のない生活であっても戦いと変化を続けるものであり、最終的にキラは安定のために変化を捨てようとしたデュランダルに対して、自身は変化に適応していくという意思表示をしたのだと語っている。
 
この矛盾に迷いがありながらも最終的には戦争を終結させたが、デュランダルから示唆された通り、平穏な世界情勢になったという訳ではなく、再び戦いの道を進む事が示唆されている。「覚悟はある」と言いつつも劇中で具体的な方針が示されなかったこともあり、『DESTINY』における彼の思想をより分かりにくくさせているため、「具体的な方向性はわからないがとりあえず今の戦争は終わらせるべき」というますます中途半端な見方しか出来なくなってしまった面も強い。福田監督はキラのことを「戦いすべてを否定する袋小路に入った状態」と評し、同時に生物は戦争のない生活であっても戦いと変化を続けるものであり、最終的にキラは安定のために変化を捨てようとしたデュランダルに対して、自身は変化に適応していくという意思表示をしたのだと語っている。
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が、アスランが'''『人は忘れる。そして繰り返す。』'''、シンが'''『正義と信じ、分からぬと逃げ、知らず、聞かず。』'''を体現しているのならば、キラは'''『いつかは。やがて、いつかは。』と『甘い毒に踊らされて戦い続ける』'''という人間の愚かさの一端を担っているとも言える。
      
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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:『DESTINY』時代にも一時敵対するなど一種のライバル関係ともとれるが、そのシーンでは激怒したキラが一方的にアスランの乗機をバラバラにしたりしている(後述)。
 
:『DESTINY』時代にも一時敵対するなど一種のライバル関係ともとれるが、そのシーンでは激怒したキラが一方的にアスランの乗機をバラバラにしたりしている(後述)。
 
;[[ラクス・クライン]]
 
;[[ラクス・クライン]]
:アスランの許婚だったが、[[ザフト]]に匿われていた事を切欠に関係を深めるようになる。初対面の時点で彼女に惚れられており、彼女に匿われて以降は献身的に支えられる。そのためか、『DESTINY』時代は恋人として扱われることも少なくない。
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:アスランの許婚だったが、[[ザフト]]に匿われていた事を切欠に関係を深めるようになる。初対面の時点で彼女に惚れられており、彼女に匿われて以降は献身的に支えられ、またキラもラクスを支えている。
 
;[[カガリ・ユラ・アスハ]]
 
;[[カガリ・ユラ・アスハ]]
 
:他人として存在も知らずに育ったが、実は双子の姉。一応どちらが目上かは定かではないのだが、カガリが姉と強固に主張しているので、キラが弟という形である。
 
:他人として存在も知らずに育ったが、実は双子の姉。一応どちらが目上かは定かではないのだが、カガリが姉と強固に主張しているので、キラが弟という形である。
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:育ての父親。SRW未登場。TV本編にもほとんど登場しない。
 
:育ての父親。SRW未登場。TV本編にもほとんど登場しない。
 
;カリダ・ヤマト
 
;カリダ・ヤマト
:育ての母親で、血縁上は母方の叔母。SRW未登場。DESTINYではしばらくキラと暮らしていた。
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:育ての母親で、血縁上は母方の叔母。SRW未登場。『DESTINY』ではしばらくキラと暮らしていた。
 
;[[トリィ]]
 
;[[トリィ]]
 
:[[月]]の[[コペルニクス]]幼年学校を卒業する際に、[[アスラン・ザラ|アスラン]]からプレゼントされた鳥型のペットロボット。
 
:[[月]]の[[コペルニクス]]幼年学校を卒業する際に、[[アスラン・ザラ|アスラン]]からプレゼントされた鳥型のペットロボット。
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:『W』にてキラと劾を共に「最強のコーディネイター」と称した。
 
:『W』にてキラと劾を共に「最強のコーディネイター」と称した。
 
;[[カナード・パルス]]
 
;[[カナード・パルス]]
:ある意味もう一人の自分自身と呼べる存在。
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:ある意味もう一人の自分自身(もしくは兄)と呼べる存在。
 
:原作では直接面識は無いが、『W』にて出会うことになりフラグ次第では共闘する。
 
:原作では直接面識は無いが、『W』にて出会うことになりフラグ次第では共闘する。
 
;[[アッシュ・グレイ]]
 
;[[アッシュ・グレイ]]
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:意訳すると「諦めずに何度でもやり直せばいい。平和の実現のために、自分達はそうするつもりだ」という事ではあるが、「まず花を守る(吹き飛ばされないようにする)という発想はないのか?」と多くの視聴者から突っ込まれてもいる。もっとも、あくまでシンから「人はどうせ戦争を繰り返す」という諦めの感情をその言動から感じ取れたためにこのような表現を選んだのであり、「花が吹き飛ばされることのない世界の実現」がキラにとっての最終的な目標であることは揺るぎようのない大前提である。また、[[ユニウスセブン]]落下とそこから勃発した一連の戦争による[[地球]]の被害を考えれば、復興という意味あいにおいても、こちらの方が適切と言える。
 
:意訳すると「諦めずに何度でもやり直せばいい。平和の実現のために、自分達はそうするつもりだ」という事ではあるが、「まず花を守る(吹き飛ばされないようにする)という発想はないのか?」と多くの視聴者から突っ込まれてもいる。もっとも、あくまでシンから「人はどうせ戦争を繰り返す」という諦めの感情をその言動から感じ取れたためにこのような表現を選んだのであり、「花が吹き飛ばされることのない世界の実現」がキラにとっての最終的な目標であることは揺るぎようのない大前提である。また、[[ユニウスセブン]]落下とそこから勃発した一連の戦争による[[地球]]の被害を考えれば、復興という意味あいにおいても、こちらの方が適切と言える。
 
:シンにとっては2行目の誘いこそが今までの価値観を破壊する言葉であり、今まで敵として戦ってきたキラ自身がそれまでの遺恨の一切を見せずシンを求める姿勢に衝撃を受けていた。シンは涙ながらにキラの手を取り…後日談ではそれまでの敵対から打って変わって、キラに懐くシンの姿が描かれている。
 
:シンにとっては2行目の誘いこそが今までの価値観を破壊する言葉であり、今まで敵として戦ってきたキラ自身がそれまでの遺恨の一切を見せずシンを求める姿勢に衝撃を受けていた。シンは涙ながらにキラの手を取り…後日談ではそれまでの敵対から打って変わって、キラに懐くシンの姿が描かれている。
:しかし、映画『SEED FREEDOM』の初報PVでは'''吹き飛ばされる花'''のカットが描かれており、2年経過してもこの想いが未だ結果として実っていないことが示唆されている。
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:しかし、映画『SEED FREEDOM』では早々に'''吹き飛ばされる花'''のカットが描かれており、2年経過してもこの想いが未だ結果として実っていないことが示唆されている。
    
=== 他媒体 ===
 
=== 他媒体 ===
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==== 単独作品 ====
 
==== 単独作品 ====
 
''' DD'''
 
''' DD'''
   
;クルーゼ「その力! 滅びへの道まで断てるものか! 君がどう抗おうと、結果は同じなのだよ!」<br />「あなたの思い通りにはならない! 戦っているのは僕だけじゃないんだ!」
 
;クルーゼ「その力! 滅びへの道まで断てるものか! 君がどう抗おうと、結果は同じなのだよ!」<br />「あなたの思い通りにはならない! 戦っているのは僕だけじゃないんだ!」
 
:『DD』第2章Part1「終わらない明日へ」より。第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦にて[[ラウ・ル・クルーゼ]]と対峙した際、[[ジェネシス]]の発射時間は稼いだとクルーゼが豪語する中で。原作以上に数多くの仲間たちと再会し、力を合わせることができたスパロボならではの台詞であり、キラもまた変わることができたことを実感させてくれる台詞。
 
:『DD』第2章Part1「終わらない明日へ」より。第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦にて[[ラウ・ル・クルーゼ]]と対峙した際、[[ジェネシス]]の発射時間は稼いだとクルーゼが豪語する中で。原作以上に数多くの仲間たちと再会し、力を合わせることができたスパロボならではの台詞であり、キラもまた変わることができたことを実感させてくれる台詞。
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