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=== SD ===
 
=== SD ===
[[日本]]独自の用語として「'''スーパーデフォルメ'''」(略語・[[SD]])がある。
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[[日本]]独自の用語として「'''スーパーデフォルメ'''」(略語・[[SD]])がある。これは、2~4頭身で、丸っこく可愛らしさを残したルーズなキャラクター造形センスのことを言う。
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元々は菓子のおまけとして、リアル頭身のアニメキャラクターを2D化した消しゴム人形が付属していたことに遡る。<br />80年代には『キン肉マン』の「キン消し」や、『[[機動戦士ガンダム]]』の「ガン消し」などがバンダイから発売され、子供達の間で爆発的な人気を得ていた。当時はタカラ(現、タカラトミー)など玩具メーカーや菓子メーカーらも加わっていたが、そんな中でバンダイはガンダムをデフォルメしたキャラクター『SDガンダム』を生み出した。SDガンダムは人気を博してゲームやアニメとなり、現在に続く『SDガンダムシリーズ』が生まれ、「武者」「騎士」など様々な作品・キャラクターを生み出しバンダイの黄金期を支えた。<br />その一方、バンプレストがアミューズメント経営において様々な版権キャラクターをSD化して景品化したことが、バンプレストの基本経営戦略のうちの一つを支えた。これらの経緯から、様々な版権を得たバンプレストが独自にゲーム開発したのが、版権SDキャラクターによる「コンパチヒーローズ」と呼ばれる作品群である。<br />やがてそこから初代『[[スーパーロボット大戦]]』が誕生し、後に『[[スーパーロボット大戦シリーズ]]』として派生・独立していくこととなる。
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元々はカプセルトイ(ガシャポン、ガチャガチャ)の景品として消しゴム人形が作られたことに遡る。消しゴムといっても文字が消せるわけではなく、消しゴムに使われているのと同じ塩化ビニル樹脂で作られた人形というだけなのだが、原材料コストが安いうえに簡単に加工ができることから、安価なミニチュアの素材として好まれるようになっていった。<br />1970年代に「スーパーカー消しゴム」のブームで一気に広まったカプセルトイ市場では、様々なアニメや漫画のキャラクターが消しゴム人形として作られるようになった。これらの消しゴム人形は安価であることこそが重要で、それゆえにコストをかけてまで凝った造形を行うわけにいかなった。そこで、造形を単純化させつつもそのキャラクターの特徴が分かるようにする工夫が洗練されていった。この流れこそがスーパーデフォルメというデザインセンスを作り出した土台である。<br />消しゴム人形の市場は1980年代前半には最盛期を迎え、『キン肉マン』の「キン消し」や、『[[機動戦士ガンダム]]』の「ガン消し」などがバンダイから発売され、子供達の間で爆発的な人気を得ていた。<br />当時はタカラ(現、タカラトミー)など玩具メーカーのほかにも菓子メーカーらも加わり、食玩市場もそれに刺激されて爆発的に広がりを見せていき、カプセルトイ市場の競争力が高まっていく中、1985年6月、バンダイは[[ガンダムシリーズ]]の[[モビルスーツ]]を二頭身にまで極端にデフォルメした消しゴム人形を売り出した。このシリーズ商品につけられた名前こそ『スーパーデフォルメガンダムワールド』であり、景品の解説書にはその略称として『SDガンダム』と表記されていた。これが「'''スーパーデフォルメ'''」そして「'''SD'''」という名前の初出である。
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SDガンダムはカプセルトイのみにとどまらず様々な玩具として売り出され、その人気からゲームやアニメともなり、現在に続く『[[SDガンダムシリーズ]]』が生まれ、「武者」「騎士」など様々な作品・キャラクターを生み出しバンダイの黄金期を支えた。<br />その一方、バンプレストがアミューズメント経営において様々な版権キャラクターをSD化して景品化したことが、バンプレストの基本経営戦略のうちの一つを支えた。これらの経緯から、様々な版権を得たバンプレストが独自にゲーム開発したのが、版権SDキャラクターによる「コンパチヒーローズ」と呼ばれる作品群である。<br />やがてそこから初代『[[スーパーロボット大戦]]』が誕生し、後に『[[スーパーロボット大戦シリーズ]]』として派生・独立していくこととなる。
    
「スーパーデフォルメ」はバンダイの商標登録となり、現在に至る。
 
「スーパーデフォルメ」はバンダイの商標登録となり、現在に至る。
    
なおSDブームと同時期には『ドラゴンクエスト』によって始まったファンタジーRPGブームが存在しており、両方の流れを汲むものとして、80年代後半~90年代前半にかけて「ファンタジーRPG的世界観とSD体型のロボットを組み合わせた作品」が多数制作されることとなる。代表的な作品としては『騎士ガンダム(SDガンダム外伝)』や『魔神英雄伝ワタル』、スパロボ参戦作品としては『[[NG騎士ラムネ&40]]』『[[覇王大系リューナイト]]』が挙げられる。しかしそれらの作品はファンタジー世界観に起因する他作品との合わせづらさが問題なのか、スパロボへの参戦が極めてレアなケースとなっている。
 
なおSDブームと同時期には『ドラゴンクエスト』によって始まったファンタジーRPGブームが存在しており、両方の流れを汲むものとして、80年代後半~90年代前半にかけて「ファンタジーRPG的世界観とSD体型のロボットを組み合わせた作品」が多数制作されることとなる。代表的な作品としては『騎士ガンダム(SDガンダム外伝)』や『魔神英雄伝ワタル』、スパロボ参戦作品としては『[[NG騎士ラムネ&40]]』『[[覇王大系リューナイト]]』が挙げられる。しかしそれらの作品はファンタジー世界観に起因する他作品との合わせづらさが問題なのか、スパロボへの参戦が極めてレアなケースとなっている。
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21世紀の現在ではカプセルトイをはじめとした安価な景品玩具の造形技術が前世紀とは比較にならないほど上昇しており、海洋堂のチョコエッグのブーム以降、リアルな造形でかつ安価な景品玩具が多数発売されるようになった。しかし、スーパーデフォルメのデザインのセンスは今でも1つのジャンルとして定着しており、多くのファンが存在する。造形技術の進化とは無関係に、2~4頭身に省略化されたキャラクターは数多く生み出されており、「ゆるキャラ」「ちびキャラ」などが多数創造されていることは現在でもSDのセンスが世代を超えて好まれている証とも言える
    
=== [[スーパーロボット大戦シリーズ]] ===
 
=== [[スーパーロボット大戦シリーズ]] ===
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