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== 概要 ==
 
== 概要 ==
ブリタニア皇族の一人で、第3皇子。[[エリア11]]の総督を務める。軍事方面の才能は無く、パフォーマンスや芸術を愛した。特に、科学面や古代史などに詳しく、[[C.C.]]の不老不死の肉体の研究や、[[神根島]]の遺跡の発掘等をしていた。
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ブリタニア皇族の一人で、第3皇子。[[ルルーシュ・ランペルージ|ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア]][[ナナリー・ランペルージ|ナナリー・ヴィ・ブリタニア]]の異母兄妹の間柄にある。
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シンジュクゲットーでのC.C.絡みの出来事では自ら軍を動かすが、レジスタンスである扇グループを動かした[[ルルーシュ・ランペルージ]]の戦略に翻弄され、ルルーシュ個人と遭遇して[[ギアス]]をかけられて彼の母[[マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア|マリアンヌ]]暗殺事件の情報を口にした挙句、最期はルルーシュのブリタニアへの復讐のため、彼ら兄妹の生存に対する口封じのために殺される。
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物語の序盤にて[[エリア11]]の総督を務めるが…。
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前述の通り軍事に対する才能は乏しく、一方でエリア11は他のエリアに比べてレジスタンス活動が活発なこともあって、総督としての評判は低め(実際、軍の上層部に兵器を横流ししている者やキョウトと裏で繋がって不正な利益を得ている者もいた)。反面、芸術や科学、考古学などに豊かな才能を発揮しており、知らずして太古から存在するギアス(神根島とC.C.)にも触れようとしていた。また禁止薬物であるリフレインなどの犯罪統制に関しては良好な結果を挙げているなど、けっして全般的に無能な人物ではない。就いた仕事が向いていなかっただけとも考えられる。
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=== 人物 ===
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肩の近くまで伸ばした金髪が特徴の美男子。
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余談だが、[[小説|小説版]]に登場するクロヴィスの母親ガブリエッラ・ラ・ブリタニアは彼を溺愛しており、何かと勝負事に対して優れていたマリアンヌ親子を妬み、親子のアキレス腱だった[[ナナリー・ランペルージ|ナナリー]]を苛めていた。それ故に、クロヴィスの死による悲しみと絶望で精神が崩壊し、ぬいぐるみのような人形を彼だと思い込むようになってしまったことが描かれている。ナナリーを苛めていた彼女を憎んでいたルルーシュとしては最大の復讐を遂げたことになる。
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人心掌握術に長け、優雅に振舞っているが、お坊ちゃん育ち的な気質が目立ち、また自信過剰でプライドも高く、「総督は看板役者」という持論から派手なパフォーマンスによって自分を大きく見せようとする等、虚栄心も強い。一方で、総督としての統治能力や司令官としての指揮能力は低い上に、自らの保身を最優先した指示が目立ち、作戦指揮を他の人間に任せようとする器量も無い事から、ブリタニア軍の治安維持活動はうまくいかない状況にあり、[[ジェレミア・ゴットバルト]]率いる「純血派」が一時幅を利かせていた要因にもなっている。
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しかし、クロヴィス個人としては国の政略に巻き込まれ命を落とした(と思っていた)ルルーシュ、ナナリーらのことを気の毒に思っており、「彼らの骨だけでも拾えないか」という姿勢でエリア11の総督に赴任したともされている。向いていない政務についたのもこれが起因しているが、そのルルーシュによって命を奪われたのはブリタニア皇族全般に見られる皮肉な結末の一つと言える(ルルーシュは皇子であった頃とはすっかり考え方が変わっており、ブリタニア皇族とエリア総督として当然と思っていた行為に対して彼からは殺意を抱かれていた)。
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ナンバーズとの融和政策は考案するものの、実際にはブリタニア皇族の中でもナンバーズに対する偏見や差別意識が非常に強く、一方的な虐殺の指示に躊躇を見せない程である為に、ブリタニア国民達からの支持率は高い一方で、虐げられ続ている[[イレヴン]]達からの反感を徒に増幅させ続けており、そこに付け入れる形でブリタニア軍の上層部による武器や旧式[[ナイトメアフレーム]]の横流しや不正な利益を目的としたキョウトとの裏取引が横行し、更にはエリア11内でのレジスタンス活動や犯罪の活発化によって治安を悪化させる一方になる等、悪循環を招く事になっている。この為、総督としての評判は低く、実情を聞かされた異母姉の[[コーネリア・リ・ブリタニア]]には呆れられていた。
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軍事に対する才能は乏しい反面、芸術や科学、考古学などに豊かな才能を発揮しており、エリア11の統治を行う中で何枚もの絵画を書き上げており、その中にはルルーシュやナナリー、そして二人の母親である[[マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア]]の三人の親子姿を描いた物もあった。また、側近を務める将軍の[[バトレー・アスプリウス]]と共に、不老不死の肉体を持つ[[C.C.]]の研究や、[[神根島]]の遺跡の発掘等をしており、知らずして太古から存在する異能の力である[[ギアス]]にも触れようとしていた(この結果、後の『[[コードギアス 反逆のルルーシュR2|R2]]』では、父である[[シャルル・ジ・ブリタニア]]が自らの計画である「ラグナレクの接続」を実現する為に、クロヴィスの発掘させた神根島の遺跡を利用する事になっている)。また禁止薬物であるリフレインの犯罪統制に関しては良好な結果を挙げている等、全般的に無能な人物という訳でもない。就いた仕事が向いていなかっただけとも考えられる。
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問題面の多い人物であるものの、兄弟達の間では比較的に優しく憎めない人物であったらしく、コーネリアやその妹の[[ユーフェミア・リ・ブリタニア]]、ナナリー等といった一部の血縁者達からは愛されていた模様。なお、マリアンヌの事は個人的に慕っており、ルルーシュの事は自分より年下ながらも優れた才覚を持ち合わせた彼の事をライバル視していたとされている。しかし、[[小説|小説版]]に登場する自らを溺愛していた母親'''ガブリエッラ・ラ・ブリタニア'''が、何かと勝負事に対して優れていたマリアンヌ親子を妬んでそのアキレス腱と見なしていたナナリーを苛めていたのが原因で、当のルルーシュからはあまり好かれていなかった模様で、後の末路からもその事が伺われる。クロヴィス個人としては国の政略に巻き込まれ命を落とした(と思っていた)ルルーシュ、ナナリーらのことを気の毒に思っており、「彼らの骨だけでも拾えないか」という姿勢でエリア11の総督に赴任したともされ、向いていない政務についたのもこれが起因している。ただし、同時にクロヴィスは「エリア11」と呼称される事になる[[日本]]を「ルルーシュとナナリーが死んだ地」と見ていただけでなく、その日本やそこで暮らすイレヴン達の事を「ルルーシュとナナリーが死んだ原因であり二人の仇である」という曲解も甚だしい[[逆恨み]]を抱いていたらしく、それがイレヴンに対する容赦の無いやり方に繋がっていたともされている。二人が死んだ(実際は死んでいないが)とされる原因は、他でも無い自分達ブリタニア側の一方的な侵略・虐殺行為にあり、日本人に憎悪を抱くどころか差別意識や偏見も抱いていないルルーシュやナナリーからしてみれば、クロヴィスのブリタニア側に都合の良い解釈は自分達の平穏を脅かす迷惑な物でしかなかったと言え、事実ルルーシュは皇子であった頃とはすっかり考え方が変わり、ブリタニア皇族とエリア総督として当然と思っていた行為に対し、彼から殺意を抱かれるまでに至っていた。
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なお、ブリタニア皇族の中でも容姿に関しては実は父親似であり、実際に幼少期のシャルルの容姿はクロヴィスに似ている。また、本編には登場しないが、外伝作である『コードギアス 戦渦の天秤』では、実の妹(同母妹)である'''ライラ・ラ・ブリタニア'''が[[ヒロイン]]として登場している。
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=== 来歴 ===
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物語の序盤よりエリア11の総督を務める傍らで、バトレーと共に不老不死の肉体を持っているC.C.の研究を秘密裏に行っていた。しかし、反ブリタニアのレジスタンスである「扇グループ」によって最高機密となっていたC.C.の入ったカプセルを強奪されてしまう事になり、自らの保身の為に「機密保持」の名目で、彼等の向かったシンジュクゲットーで無差別虐殺を指揮。この結果、大多数のイレヴンの市民達が虐殺された上に、復興しかけていたシンジュクゲットーも壊滅状態となり、イレヴン達の反感を高めてしまう。
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しかし、扇グループに通信で接触したルルーシュの戦略に翻弄された結果、警備を手薄にしてしまい、兵士に扮していたルルーシュによる自らが指揮していた[[G-1ベース]]内への侵入を許してしまう。そしてルルーシュ本人と対面し、銃を突き付けて脅された事で全軍に撤退を命令する。その後、[[ギアス]]をかけられて彼の母であるマリアンヌの暗殺事件の情報を口にしたが、最期はルルーシュのブリタニアへの復讐の為、そして彼ら兄妹の生存に対する口封じの為に殺される事になり、悲鳴を挙げながら死亡する。結果的に、クロヴィスが「ルルーシュが最初に殺した人間」となった。
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クロヴィスの死後、母・ガブリエッラは悲しみと絶望で精神が崩壊し、ぬいぐるみのような人形を彼だと思い込むようになってしまったことが描かれている。ナナリーを苛めていた彼女を憎んでいたルルーシュとしては最大の復讐を遂げた事になる。
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なお、クロヴィスの死の直後に仮面を纏った後に[[黒の騎士団]]の指導者となる[[ゼロ (コードギアス)|ゼロ]]が出現したという事実から、一部の人間達の間では「'''ゼロの正体は死んだと思われたクロヴィスではないのか'''」と噂されている事が、[[ミレイ・アッシュフォード]]によって語られている。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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;ライラ・ラ・ブリタニア(SRW未登場)
 
;ライラ・ラ・ブリタニア(SRW未登場)
 
:同母妹。ツインテールにした巻き毛で、金髪碧眼など風貌はクロヴィスにそっくりである。
 
:同母妹。ツインテールにした巻き毛で、金髪碧眼など風貌はクロヴィスにそっくりである。
:2013年にGREEから配信されたソーシャルゲーム『'''コードギアス 戦禍の天秤'''』では[[ヒロイン]]を務めており'''ライブラ'''という[[偽名]]で、[[主人公]]と行動を共にしている。
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:2013年にGREEから配信されたソーシャルゲーム『'''コードギアス 戦禍の天秤'''』ではヒロインを務めており'''ライブラ'''という[[偽名]]で、[[主人公]]と行動を共にしている。
 
;[[シュナイゼル・エル・ブリタニア]]
 
;[[シュナイゼル・エル・ブリタニア]]
 
:第2皇子。異母兄。[[神根島]]での調査の際、考古学の才能を評価していた。
 
:第2皇子。異母兄。[[神根島]]での調査の際、考古学の才能を評価していた。
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;[[バトレー・アスプリウス]]
 
;[[バトレー・アスプリウス]]
 
:腹心。総督としては実務能力に今一つ欠けるクロヴィスを軍政両面で支えた。[[神根島]]の調査の際、「[[神聖ブリタニア帝国]]の侵略先が全て神根島と同様の遺跡がある国々なのでは」と突き止める。
 
:腹心。総督としては実務能力に今一つ欠けるクロヴィスを軍政両面で支えた。[[神根島]]の調査の際、「[[神聖ブリタニア帝国]]の侵略先が全て神根島と同様の遺跡がある国々なのでは」と突き止める。
:なお、クロヴィスの死後も忠誠心を持ち続け、彼の最期の言葉はクロヴィスに向けた謝罪であった。
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:なお、クロヴィスの死後も忠誠心を持ち続け、彼の最期の言葉はクロヴィスに向けた謝罪であった。その際の台詞からも、C.C.の肉体の研究を行いその成果をシャルルに献上しようと提案したのは、バトレーであった事が伺える
 
;[[枢木スザク]]
 
;[[枢木スザク]]
 
:配下ではあるが暗殺された当時は[[一般兵]]の上、名誉ブリタニア人である彼との直接的な関わりは無い。
 
:配下ではあるが暗殺された当時は[[一般兵]]の上、名誉ブリタニア人である彼との直接的な関わりは無い。
 
:しかし、彼がクロヴィス自身が下した命令に逆らったために親衛隊に撃たれた時点でスザクが死んだと思い込んだルルーシュにとっては、それがクロヴィス殺害の要素になったことは間違いない。
 
:しかし、彼がクロヴィス自身が下した命令に逆らったために親衛隊に撃たれた時点でスザクが死んだと思い込んだルルーシュにとっては、それがクロヴィス殺害の要素になったことは間違いない。
 
;[[ジェレミア・ゴットバルト]]
 
;[[ジェレミア・ゴットバルト]]
:部下。彼の率いる純血派の将兵たちを直属部隊として従えていた。皇族への忠誠心に人一倍溢れ、更に勢力拡大のために精力的に任務をこなすため、荒事を苦手とするクロヴィスにはとても使いやすい手駒であった模様。ただし、イレヴンへの宥和政策については不満を持たれていた。
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:部下。彼の率いる純血派の将兵達を直属部隊として従えていた。皇族への忠誠心に人一倍溢れ、更に勢力拡大のために精力的に任務をこなすため、荒事を苦手とするクロヴィスにはとても使いやすい手駒であった模様。ただし、イレヴンへの宥和政策については不満を持たれていた。
    
== 他作品との人間関係 ==
 
== 他作品との人間関係 ==
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