「スフィア・リアクター」の版間の差分

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== スフィア・リアクター(Sphere reactor) ==
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スフィア・リアクターとは、『[[Zシリーズ]]』に登場する用語。
  
[[スフィア]]を持ち、その力を行使する人物の呼称。時獄篇の描写を見る限りでは「スフィア・リアクター」とは「スフィアを所持し、かつその影響を受ける乃至はその能力を行使する人物」を指す言葉であり、'''奪取したスフィアを行使する場合でも同様に呼称される'''らしい。
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== 概要 ==
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[[スフィア]]を持ち、その力を行使する人物の中でも、スフィアを覚醒させ、セカンド・ステージに押し上げた人物を差す。リアクター自身もスフィアの覚醒段階に合わせ、ステージで段階が現される。
  
次元を超えて「聖戦」と呼ばれるスフィアの争奪戦を繰り広げ、12のスフィア全てを手にすることで太極に至るといわれている。
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サード・ステージに移行すると、機体に乗っていなくてもスフィアの力を引き出し、様々なスフィア・アクトを使用可能になる。
  
だが、12のスフィアはそれぞれ、全く異なる共鳴条件を持つ(特に好奇心に共鳴する「知りたがる山羊」と嘘に共鳴する「偽りの黒羊」は真反対である)ため、「全てに同調することは出来るのか」とユーザー間で取りざたされている。特に反作用の存在が大きく、もしすべてに同調した存在がいるとして、「その人物に人としての要素は残っているのか」という疑問もある。
+
セカンド・ステージに移行したリアクターが他のリアクターを殺害する事で他者のスフィアを奪う事が可能。その上で共鳴条件さえ満たせば複数のスフィアのリアクターとなることも理屈の上では可能だが、実際には条件を満たすこと自体がほぼ不可能。これを成し遂げたのは[[アサキム・ドーウィン]]ただ一人である。ただし、所持しているスフィアに適した精神状態を持っていればリアクターで無くともある程度の力の行使は可能。
  
実際に複数のスフィアを手にした例を見ると、完全に覚醒した「偽りの黒羊」を手にしたユーサーはその力で周囲を欺いていたが、アイムのような反作用は受けていなかった(元々持っていた「尽きぬ水瓶」のみ)。またZRルートで奪い取った「尽きぬ水瓶」を持つアサキムも、その反作用を受けていない。
+
リアクターとなった人間はスフィアの属性が跳ね返ることによる反作用を受けることになり、この段階でほとんどのリアクターが死亡する。サード・ステージに至れば反作用は収まるが、共鳴条件を維持する必要はある。
  
時獄篇で明かされた新たな事実として、リアクターには次元力の行使の度合いに合わせた覚醒の段階が存在することがわかっている。
+
さらに、反作用を受けることなくサード・ステージに至った場合でもスフィア・アクトは使えるが、その場合スフィアの力を一定以上に引き出すことが出来ない。そして共通しているのは、スフィアの力を効率よく引き出すためにリアクター自身の精神状態に変化が齎されること。元来の性格が表層に出やすくなったり、或いは正反対になったりするなど。人格や行動に少なからず影響を及ぼす。こういう意味も含めて、スフィア反応炉=リアクターという名称なのだろう。物語上ではこういった変化は『成長』ととれるのだが、スフィアの使い手という見方からすれば『最適化』と形容するのが正しいだろう。一部、全くブレないのもいるが。
 
 
これは、無限動力として使用するファースト、スフィアの属性に合わせた影響が顕在化するセカンド、属性に応じた能力を自在に行使する=事象制御「スフィア・アクト」を行うサード、そしてあらゆる因果、あらゆる事象を自在に操るラストの4段階に分かれている。このうち、反作用を受けるのはセカンド・ステージのリアクターであり、これを乗り越えてサード・ステージに進むことで事象制御能力を獲得すると、反作用を制御して抑制・無効化することができるようになる。
 
 
 
「リアクター」とは「反応炉」を意味する言葉であり、この場合「反応」はスフィアの属性に対応した能力「スフィア・アクト」の発現となる。このたとえでいくと、反作用とは反応を起こす段階で炉にかかる負荷のようなものであり、これを乗り切ることで初めて反応を起こすことが出来る。
 
 
 
また、アサキムは「知りたがる山羊」を操る方法を得るために自らZONEに飛び込み、その中でオリジン・ローの流れに触れることで「知りたがる山羊」のスフィア・アクトを発現させていた。これを裏返すと、ステージシフトの鍵となるのは次元力であり、どれだけ長く、あるいはどれだけ濃く次元力に触れたかがキモであるようだ。
 
 
 
=== 複数のスフィアと反作用 ===
 
 
 
スフィアの覚醒の過程でリアクターの受ける反作用は、スフィアそれぞれの持つ属性の顕在化であるが、「偽りの黒羊」を奪ったユーサー、「尽きぬ水瓶」を奪ったアサキムはそれらの反作用を受けていない(特に「尽きぬ水瓶」はセカンド止まりだったことがポイント)ことを考えると、反作用を受けるのはあくまで最初に得た一つに限られるとも考えられる。裏付けとして、アサキムは火星でのクロウとの対決時、「'''持っているスフィアのうち、2つ(元々のひとつと「知りたがる山羊」)を使いこなす域に達している'''」と述べている。スフィアを「使う」ということは、単に動力として使用しているのではなく、スフィアの属性に応じた力を行使できる=サード・ステージに達しているということを意味している。またこれを読み解くと、ステージシフトはスフィア一つ一つに対応して認識される事象であるらしい(アサキムの場合は元の一つと「知りたがる山羊」はサード、「偽りの黒羊」「尽きぬ水瓶」はセカンド。ただし、共鳴しているのは元の一つであるため反作用は受けていない)。
 
 
 
つまるところ、リアクターに起きる事象は、
 
 
 
*ファースト・ステージ→機体・武装の動力としての使用。何も起こらない
 
*セカンド・ステージ→機体・武装の動力としての使用。共鳴したスフィア('''奪ったスフィアではない''')の属性が顕在化し、その影響を受ける
 
*サード・ステージ→機体・武装の動力としての使用に加え、所持するスフィアの影響と属性に対応した事象の制御が可能となる。
 
 
 
というものらしい。セカンド・ステージでリアクターの受ける反作用は、要はサード・ステージに移行してスフィアの力を行使するための、いわば'''次元力を扱う存在になるための最適化の過程で起きる副作用'''だと思われる。
 
 
 
時獄篇ではヒビキがガドライトから「いがみ合う双子」を奪取しているが、別のスフィアを持っていたわけではない(=「いがみ合う双子」に同調して外から奪った)ため、このまま同調が進めばいずれセカンド・ステージに移行して反作用を受けるようになると考えられる(ただし、ジェニオン・ガイは初起動時点から次元力制御の第三段階=サード・ステージである事象制御を攻撃に転用しているほか、奪取した時点でTS-DEMONによる制御が始まっているため、この辺りは不透明)。
 
 
 
また、戦闘によるスフィアの奪取は基本的にセカンド・ステージ以降のリアクター(='''次元力を扱うための「最適化」を受けた人物''')の間でしか起こらないとされている(ランドルートのセツコ、セツコルートのランドはアサキムに敗北しているが、ファースト止まりであったためかアサキムからは「倒しても意味はない」と言われている)。
 
 
 
また、[[熱気バサラ]]の歌は一部のリアクターにダメージを与えているが、この面子を見るとアイム、ガドライト、尸空と見事にサード・ステージの面々である。ここからすると、ある程度覚醒したリアクターは、次元力を高レベルで扱える代わり、次元力に干渉する力の影響をダイレクトに受けるという弊害を抱えるらしい。
 
  
 
== 該当人物 ==
 
== 該当人物 ==
 
 
=== 登場 ===
 
=== 登場 ===
 
;[[セツコ・オハラ]]
 
;[[セツコ・オハラ]]
:「悲しみの乙女」のリアクター。反作用で五感が失われつつあったが、再世篇でステージシフトが始まったのか克服しつつある。復帰時により高い領域で使えるようになったことを匂わせる台詞も。恐らく味方サイドでもっともスフィアを使いこなしつつあるリアクター。
+
:「悲しみの乙女」のリアクター。反作用で五感が失われつつあったが、[[再世戦争]]でステージシフトが始まったのか克服しつつある。復帰時により高い領域で使えるようになったことを匂わせる台詞も。[[天獄戦争]]でサードステージに移行する。スフィアに強く影響を受け、性格が大きく変わった人物。
 
;[[ランド・トラビス]]
 
;[[ランド・トラビス]]
:「傷だらけの獅子」のリアクター。反作用で力を使うたびに激痛を受ける。なお実際に力を使うには相方である[[メール・ビーター]]が必須。
+
:「傷だらけの獅子」のリアクター。反作用で力を使うたびに激痛を受ける。実は基本的に短気なため、「忍耐」によって発動する「傷だらけの獅子」とは性格の相性が良くないが天獄戦争でサードステージに移行する。上手く二つの側面を使い分けているといえる。
 
;[[クロウ・ブルースト]]
 
;[[クロウ・ブルースト]]
:「揺れる天秤」のリアクター。反作用で正常な思考が出来なくなるが、お金の力で防ぐことで力を使うことに成功する。しかし、それ以上はまだ使えるに至っていない。
+
:「揺れる天秤」のリアクター。反作用で正常な思考が出来なくなるが、お金の力で防ぐことで力を使うことに成功する。後に、思考法を工夫することでその最大の力を引き出すことに成功した。天獄戦争でサードステージに移行する。リアクターの中ではブレない。とにかくブレない。
 
;[[アイム・ライアード]]
 
;[[アイム・ライアード]]
:「偽りの黒羊」のリアクター。反作用でまともな喋り方が出来ない。初登場の時点で既にステージシフトが始まっており、次元震の発生を行っている。再世篇では本格的にサード・ステージに移行してスフィア・アクトを発現させたがその戦いで死亡している。
+
:「偽りの黒羊」のリアクター。反作用でまともな喋り方が出来ない。[[破界事変]]の時点で既にステージシフトが始まっており、次元震の発生を行っている。再世戦争ではサード・ステージに移行してスフィア・アクトを発現させたがその戦いで死亡している。
 
;[[ユーサー・インサラウム]]
 
;[[ユーサー・インサラウム]]
:「尽きぬ水瓶」のリアクター。反作用で肉体が崩壊しつつある。
+
:「尽きぬ水瓶」のリアクター。反作用で肉体が崩壊しつつある。民や国に対する尽きぬ愛により凄まじい力を発揮したが移行は叶わなかった。
 +
:また、リアクターとなってはいないが偽りの黒羊の力を用いて自身の嘘を周囲に信じ込ませた。
 
;[[ガドライト・メオンサム]]
 
;[[ガドライト・メオンサム]]
:「いがみ合う双子」のリアクター。反作用の内容は正確には不明だが、後に完全にサード・ステージに移行して克服している。
+
:「いがみ合う双子」のリアクター。サード・ステージを自称していたが、実際には反作用を受けることなく移行した「半端者」。元の性格が見られないほどにまで変容してしまった人物。
 
;[[ヒビキ・カミシロ]]
 
;[[ヒビキ・カミシロ]]
:ガドライトから「いがみ合う双子」を奪取した新たなリアクター。
+
:ガドライトから「いがみ合う双子」を奪取した新たなリアクター。反作用を仲間の力を借りることで克服し、真のサード・ステージへと至った。本来は[[西条涼音|別の人物]]がいがみ合う双子を奪取する予定だったのだが、偶発的な事態が重なったことにより、リアクターとなってしまった。彼の場合は『人の手で調整された』スフィア・リアクターである。
 
;[[尸空]]
 
;[[尸空]]
:「沈黙の巨蟹」のリアクター。
+
:「沈黙の巨蟹」のリアクター。虚無の如き沈黙を貫くが、その根底には強い使命感がある。
 +
;[[エルーナルーナ・バーンストラウス|ストラウス]]
 +
:「欲深な金牛」のリアクター。戦いとその中での快楽を欲する。
 +
;[[バルビエル・ザ・ニードル]]
 +
:「怨嗟の魔蠍」のリアクター。バルビエルという名はリアクターとしての洗礼名であり、本名ではない。あらゆるものに憎しみを向けている。
 +
;[[次元将ヴィルダーク|皇帝アウストラリス]]
 +
:「立ち上がる射手」のリアクター。表面上は[[御使い|上位者]]に従いつつも、反抗する意志を秘めている。
 
;[[アサキム・ドーウィン]]
 
;[[アサキム・ドーウィン]]
:現時点における「知りたがる山羊」「偽りの黒羊」「尽きぬ水瓶」そしておうし座・さそり座・いて座・うお座のうちいずれかのリアクター。このうち元から持っていた一つと「知りたがる山羊」に関しては、「使いこなす域に達している」とのことからサード・ステージに入っていると思われる。
+
:[[多元戦争]]時点で「知りたがる山羊」と「夢見る双魚」を有しており、再世戦争で奪った「偽りの黒羊」と「尽きぬ水瓶」、計4つのスフィアを所有するが、シュロウガの力でエネルギーを引き出しているのみであり、リアクターとはなっていない。しかし、天獄戦争終盤で所有する全てのスフィアと共鳴しリアクターとなった。
  
 
=== 名前のみ ===
 
=== 名前のみ ===
 
;キング・インサラウム1世
 
;キング・インサラウム1世
 
:ユーサーの前の「尽きぬ水瓶」のリアクター。天命を全うしたためかスフィアは聖王機ごとインサラウムに残り、ユーサーが目覚めさせるまで眠っていた。
 
:ユーサーの前の「尽きぬ水瓶」のリアクター。天命を全うしたためかスフィアは聖王機ごとインサラウムに残り、ユーサーが目覚めさせるまで眠っていた。
;???
+
;前の「知りたがる山羊」のリアクター
:「知りたがる山羊」のリアクター。好奇心からアサキムの心を覗き、その奥にあった闇に呑まれて死亡。スフィアはアサキムに奪われている。
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:好奇心からアサキムの心を覗き、その奥にあった闇に呑まれて死亡。スフィアはアサキムに奪われている。
 +
;前の「立ち上がる射手」のリアクター
 +
:不屈の闘志で御使いに反抗し続けていたが、御使いに負け敗走しさらなる力を求めていたヴィルダークに命とスフィアを奪われている。
  
=== ? ===
+
== 関連用語 ==
;[[アドヴェント]]
 
:クロノ改革派の行動隊長。ガドライトは彼がリアクターではないかと疑っていたが、現時点ではその描写はない。ただ、彼自身は自らを「忘れ去られた最後の一人」と称しており、さらに搭乗機の[[アスクレプス]]および用意された専用曲「THE SON OF SUN」は「へび使い座+へび座」「太陽の子」を意味している。
 
:へびつかい座(とへび座)は黄道12星座同様に黄道に位置する星座であり、占いによっては13星座として並べられていることもある。このため、現状提示されている情報だけならば、スフィアによって引き出されるオリジン・ローの根源の条件を満たしている。これらの情報からしても、13番目、即ちへびつかい座のスフィアが存在し、彼がそのリアクターないしは関係者である可能性は否定できない。
 
 
 
== メモ ==
 
 
 
== 関連する用語 ==
 
 
;[[スフィア]]
 
;[[スフィア]]
:
+
:崩壊・消滅した太極の意志の欠片。正体は「至高神ソル」の断片。それぞれがソルの感情を司り、「いがみ合う双子」はそれらを統合する役割をもつ。
 
;[[太極]]
 
;[[太極]]
:
+
:スフィア誕生のルーツ。「至高神ソル」の別称。
 
;[[次元力]]
 
;[[次元力]]
:
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:スフィアによって引き出せる世界の事象に直接干渉可能なエネルギー。
 
+
;[[ネオ・リアクター]]
== 話題まとめ ==
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:[[アドヴェント|聖アドヴェント]]がスフィアの力を引き出す為だけに生み出した人造生命。フェイク・スフィアを持つ。
  
== 資料リンク ==
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== 余談 ==
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*この言葉が登場したのは第2次Z再世篇からで、それ以前は呼称自体がなかった。
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**また初代Zの時点では'''[[御使い]]'''と呼称されていた。これは当初から存在した至高神Zの構想と太極が「大いなる力」であり、その欠片であるスフィアの所持者は「大いなる力=太極の使い」ということで「御使い」と呼ばれていた。このため、「御使い」の呼称がリアクターのことなのか、サイデリアルのことなのかは不明であったが、天獄篇にて御使いの正体が明らかとなった。
 
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[[Category:小辞典]]
 
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[[Category:第2次スーパーロボット大戦Z]]
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[[Category:Zシリーズ]]
 
[[Category:Zシリーズ]]

2023年5月29日 (月) 12:18時点における最新版

スフィア・リアクターとは、『Zシリーズ』に登場する用語。

概要編集

スフィアを持ち、その力を行使する人物の中でも、スフィアを覚醒させ、セカンド・ステージに押し上げた人物を差す。リアクター自身もスフィアの覚醒段階に合わせ、ステージで段階が現される。

サード・ステージに移行すると、機体に乗っていなくてもスフィアの力を引き出し、様々なスフィア・アクトを使用可能になる。

セカンド・ステージに移行したリアクターが他のリアクターを殺害する事で他者のスフィアを奪う事が可能。その上で共鳴条件さえ満たせば複数のスフィアのリアクターとなることも理屈の上では可能だが、実際には条件を満たすこと自体がほぼ不可能。これを成し遂げたのはアサキム・ドーウィンただ一人である。ただし、所持しているスフィアに適した精神状態を持っていればリアクターで無くともある程度の力の行使は可能。

リアクターとなった人間はスフィアの属性が跳ね返ることによる反作用を受けることになり、この段階でほとんどのリアクターが死亡する。サード・ステージに至れば反作用は収まるが、共鳴条件を維持する必要はある。

さらに、反作用を受けることなくサード・ステージに至った場合でもスフィア・アクトは使えるが、その場合スフィアの力を一定以上に引き出すことが出来ない。そして共通しているのは、スフィアの力を効率よく引き出すためにリアクター自身の精神状態に変化が齎されること。元来の性格が表層に出やすくなったり、或いは正反対になったりするなど。人格や行動に少なからず影響を及ぼす。こういう意味も含めて、スフィア反応炉=リアクターという名称なのだろう。物語上ではこういった変化は『成長』ととれるのだが、スフィアの使い手という見方からすれば『最適化』と形容するのが正しいだろう。一部、全くブレないのもいるが。

該当人物編集

登場編集

セツコ・オハラ
「悲しみの乙女」のリアクター。反作用で五感が失われつつあったが、再世戦争でステージシフトが始まったのか克服しつつある。復帰時により高い領域で使えるようになったことを匂わせる台詞も。天獄戦争でサードステージに移行する。スフィアに強く影響を受け、性格が大きく変わった人物。
ランド・トラビス
「傷だらけの獅子」のリアクター。反作用で力を使うたびに激痛を受ける。実は基本的に短気なため、「忍耐」によって発動する「傷だらけの獅子」とは性格の相性が良くないが天獄戦争でサードステージに移行する。上手く二つの側面を使い分けているといえる。
クロウ・ブルースト
「揺れる天秤」のリアクター。反作用で正常な思考が出来なくなるが、お金の力で防ぐことで力を使うことに成功する。後に、思考法を工夫することでその最大の力を引き出すことに成功した。天獄戦争でサードステージに移行する。リアクターの中ではブレない。とにかくブレない。
アイム・ライアード
「偽りの黒羊」のリアクター。反作用でまともな喋り方が出来ない。破界事変の時点で既にステージシフトが始まっており、次元震の発生を行っている。再世戦争ではサード・ステージに移行してスフィア・アクトを発現させたがその戦いで死亡している。
ユーサー・インサラウム
「尽きぬ水瓶」のリアクター。反作用で肉体が崩壊しつつある。民や国に対する尽きぬ愛により凄まじい力を発揮したが移行は叶わなかった。
また、リアクターとなってはいないが偽りの黒羊の力を用いて自身の嘘を周囲に信じ込ませた。
ガドライト・メオンサム
「いがみ合う双子」のリアクター。サード・ステージを自称していたが、実際には反作用を受けることなく移行した「半端者」。元の性格が見られないほどにまで変容してしまった人物。
ヒビキ・カミシロ
ガドライトから「いがみ合う双子」を奪取した新たなリアクター。反作用を仲間の力を借りることで克服し、真のサード・ステージへと至った。本来は別の人物がいがみ合う双子を奪取する予定だったのだが、偶発的な事態が重なったことにより、リアクターとなってしまった。彼の場合は『人の手で調整された』スフィア・リアクターである。
尸空
「沈黙の巨蟹」のリアクター。虚無の如き沈黙を貫くが、その根底には強い使命感がある。
ストラウス
「欲深な金牛」のリアクター。戦いとその中での快楽を欲する。
バルビエル・ザ・ニードル
「怨嗟の魔蠍」のリアクター。バルビエルという名はリアクターとしての洗礼名であり、本名ではない。あらゆるものに憎しみを向けている。
皇帝アウストラリス
「立ち上がる射手」のリアクター。表面上は上位者に従いつつも、反抗する意志を秘めている。
アサキム・ドーウィン
多元戦争時点で「知りたがる山羊」と「夢見る双魚」を有しており、再世戦争で奪った「偽りの黒羊」と「尽きぬ水瓶」、計4つのスフィアを所有するが、シュロウガの力でエネルギーを引き出しているのみであり、リアクターとはなっていない。しかし、天獄戦争終盤で所有する全てのスフィアと共鳴しリアクターとなった。

名前のみ編集

キング・インサラウム1世
ユーサーの前の「尽きぬ水瓶」のリアクター。天命を全うしたためかスフィアは聖王機ごとインサラウムに残り、ユーサーが目覚めさせるまで眠っていた。
前の「知りたがる山羊」のリアクター
好奇心からアサキムの心を覗き、その奥にあった闇に呑まれて死亡。スフィアはアサキムに奪われている。
前の「立ち上がる射手」のリアクター
不屈の闘志で御使いに反抗し続けていたが、御使いに負け敗走しさらなる力を求めていたヴィルダークに命とスフィアを奪われている。

関連用語編集

スフィア
崩壊・消滅した太極の意志の欠片。正体は「至高神ソル」の断片。それぞれがソルの感情を司り、「いがみ合う双子」はそれらを統合する役割をもつ。
太極
スフィア誕生のルーツ。「至高神ソル」の別称。
次元力
スフィアによって引き出せる世界の事象に直接干渉可能なエネルギー。
ネオ・リアクター
聖アドヴェントがスフィアの力を引き出す為だけに生み出した人造生命。フェイク・スフィアを持つ。

余談編集

  • この言葉が登場したのは第2次Z再世篇からで、それ以前は呼称自体がなかった。
    • また初代Zの時点では御使いと呼称されていた。これは当初から存在した至高神Zの構想と太極が「大いなる力」であり、その欠片であるスフィアの所持者は「大いなる力=太極の使い」ということで「御使い」と呼ばれていた。このため、「御使い」の呼称がリアクターのことなのか、サイデリアルのことなのかは不明であったが、天獄篇にて御使いの正体が明らかとなった。