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− | + | 一方、土地や空気が管理されていたスペースコロニーで暮らしてきたが故に、病原菌等の免疫力に関してはアースノイドに比べるとかなり低下している様で、[[医療・病障害|病気や感染症]]にかかりやすく、[[一年戦争]]時には周辺に飛んでいる虫にさえ激しい拒絶反応を見せている者さえいた<ref>ただし、[[シャングリラ (ΖΖ)|シャングリラ]]のように半ばスラム化したコロニーで生まれ育った者等の場合は、ある程度の免疫力を持っている模様。</ref>。 | |
また人工的な環境で育ってきたことから、アースノイドとはものの考え方・感じ方も変化している側面もある。一例として『[[機動戦士Vガンダム]]』の[[エリシャ・クランスキー]]と[[マルチナ・クランスキー]]は、地球降下後に草の匂いを異臭・悪臭と感じており、「オイルの匂いの方が安らぐ」という発言をしている。 | また人工的な環境で育ってきたことから、アースノイドとはものの考え方・感じ方も変化している側面もある。一例として『[[機動戦士Vガンダム]]』の[[エリシャ・クランスキー]]と[[マルチナ・クランスキー]]は、地球降下後に草の匂いを異臭・悪臭と感じており、「オイルの匂いの方が安らぐ」という発言をしている。 | ||
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== 余談 == | == 余談 == | ||
*ギリシャ語の接尾語-oidは「○○のようなもの」を意味するので、「スペースノイド」をそのまま和訳した場合、「宇宙の人」ではなく「宇宙のようなもの」になってしまう。また対義語のアースノイドも同様に解釈される為、一般的なSF作品などでは地球人類に分類呼称を使う場合、「アーシアン(地球の英単語表記earthと接尾語ianの組み合わせ)」「テラリアン(テラン・テロンとも表記。地球のラテン語表記のterraとianの組み合わせ)」等が使われているケースが多い。 | *ギリシャ語の接尾語-oidは「○○のようなもの」を意味するので、「スペースノイド」をそのまま和訳した場合、「宇宙の人」ではなく「宇宙のようなもの」になってしまう。また対義語のアースノイドも同様に解釈される為、一般的なSF作品などでは地球人類に分類呼称を使う場合、「アーシアン(地球の英単語表記earthと接尾語ianの組み合わせ)」「テラリアン(テラン・テロンとも表記。地球のラテン語表記のterraとianの組み合わせ)」等が使われているケースが多い。 | ||
+ | **コーカソイド(白人種)、モンゴロイド(黄色人種)、ネグロイド(黒人種)等の身体的特徴に基づく歴史的人種分類概念には「-oid」が使用されている事に沿った命名だと思われる。 | ||
== 脚注 == | == 脚注 == |
2023年8月19日 (土) 22:16時点における最新版
スペースノイド(Spacenoid)とは、ガンダムシリーズの用語の一つ。
概要編集
地球人類を指すアースノイドに対し、宇宙のスペースコロニー等に居住する人類を示す言葉。宇宙世紀作品や『新機動戦記ガンダムW』『機動新世紀ガンダムX』等に登場し、多くの場合両者の政治的・軍事的対立を表す際に使われる。
地球連邦政府の圧政に苦しむスペースノイドの中には、ジオン公国やネオ・ジオン、『新機動戦記ガンダムW』のホワイトファング、『機動新世紀ガンダムX』の宇宙革命軍等の武装勢力に属し、自治権の獲得を目指す者もいるが、地球連邦からの迫害を受けた者も少なくない為か、彼等にとってアースノイドは弾圧どころか、例外無くほぼ抹殺の対象となっている。
よく誤解されているが、スペースノイドの武装勢力の方針が必ずしもスペースノイド全体の意思になっている訳ではない[1]。特にジオン公国や宇宙革命軍の場合は、その方針に反抗の意思を示すスペースノイド達が数多くいたのだが、そういった者達は武装勢力から「裏切り者」の様に見なされるだけでなく、毒ガス等を用いた「コロニー潰し」によって無差別に抹殺されており、更には彼等の居住していたコロニーですらもコロニー落としの道具として利用される事さえあった。それ故に、シロー・アマダやジュドー・アーシタ、シーブック・アノー、パーラ・シス等といった反地球勢力を嫌悪して敵対するスペースノイドも存在し、エゥーゴのように反地球勢力でありながら同じ反地球勢力に抵抗する組織も有る。
人という種を指す場合には人類、月に住む人々はルナリアン(『∀ガンダム』の世界観ではムーンレィス)、木星の独立勢力はジュピトリアン、更に太陽系の外からやって来る人型生物は異星人とそれぞれ呼称される。
スペースノイドの優位性 編集
ガンダムシリーズでの描写から、スペースノイドはアースノイドよりも弱い立場であるという描写がされる事が多いのだが、一概にそうとも言い切れない部分も有る。
宇宙世紀ガンダムシリーズの公式設定資料集『アナハイム・ジャーナル』で描かれた宇宙世紀0099年のアナハイム・エレクトロニクス会長メラニー・ヒュー・カーバインとカイ・シデンの記者対談では、生まれつき空気税とコロニー維持の義務を課せられたスペースノイドは、その義務を果たすために必然的にテクノクラート(旧ソ連の技術者・科学者出身、または高度の専門的知識をもった行政官・高級官僚。転じて高度な教育を受けたいわゆる「上級国民」)となるため、ギレン・ザビの妄想とは異なる一種のエリートであるとメラニーが評している等、むしろ「最先端の科学技術で建造されたスペースコロニーに居住するスペースノイドの方が、アースノイドよりも優位性がある」と見ている。
実際、『機動戦士Ζガンダム』では、スペースノイドの子供達の間で、小型モビルスーツである「ジュニア・モビルスーツ」を独自製作し、それを使って競い合う大会がブームになっており、主人公のカミーユ・ビダンはその大会の優勝経験まである。更に『機動戦士ガンダムΖΖ』では、スペースノイドの中でも貧民層にあたるジュドー・アーシタ達シャングリラの少年少女達でさえ、宇宙空間でMSの操縦を当然のようにこなして宇宙ゴミを集めるジャンク屋を営める程の科学知識を持っていた。同じくジャンク屋のゲモン・バジャックに至っては、自力でMSのジャンクパーツを集めて一部当時の最新技術さえ使った作業用MSを制作していた。それに対し、アースノイドの無学で貧しい環境にいる者達は、モビルスーツの制作・操縦はおろか自動車の運転さえまともに出来ずにいた。
こういった点を見てみると、「少なくとも知的水準面に関しては、アースノイドよりもスペースノイドの方がエリートである」というメラニーの見解の方に説得力が有ると言えなくもない[2]。事実、『機動戦士ガンダムUC』の時期には、袖付きの首魁であるフル・フロンタルも、既にスペースノイドがアースノイドの力を借りなくても独自に経済の維持が可能であるのを見抜き、地球を対象外としたスペースノイドのみの経済圏である「サイド共栄圏」を実現させるべく『ラプラスの箱』を狙っていた程である。
一方、土地や空気が管理されていたスペースコロニーで暮らしてきたが故に、病原菌等の免疫力に関してはアースノイドに比べるとかなり低下している様で、病気や感染症にかかりやすく、一年戦争時には周辺に飛んでいる虫にさえ激しい拒絶反応を見せている者さえいた[3]。
また人工的な環境で育ってきたことから、アースノイドとはものの考え方・感じ方も変化している側面もある。一例として『機動戦士Vガンダム』のエリシャ・クランスキーとマルチナ・クランスキーは、地球降下後に草の匂いを異臭・悪臭と感じており、「オイルの匂いの方が安らぐ」という発言をしている。
関連用語編集
- スペースコロニー
- 地球連邦政府の宇宙移民政策で宇宙空間に作られた居住空間。複数のコロニー群でジオン公国などスペースノイドの一国家が形成されることがある。
- アースノイド
- 地球に居住する人類のこと。彼らの中にはスペースノイドに対して差別意識を持つ者がおり、それが戦乱の火種となることが多々ある。
- ルナリアン
- 月面都市の居住者のこと。一例を挙げると、ニナ・パープルトンがいる。
- ムーンレィス
- 『∀ガンダム』における月の王国。あるいは、その国の民のこと。一例を挙げると、ロラン・セアックがいる。
- ジュピトリアン
- 『スーパーロボット大戦α』に登場する木星を本拠地に置く敵勢力。ザンスカール帝国を中心に形成されている。
- 宇宙人
- 地球外の居住空間に住む人類や生命体の総称。ガンダムシリーズでは、アースノイドがスペースノイドに対する蔑称として使用する事がある[4]。
- 異星人
- 地球外生命体のうち地球の人類とは(外見的に)あまり変わらない知的生命体のことを指して言う。
余談編集
- ギリシャ語の接尾語-oidは「○○のようなもの」を意味するので、「スペースノイド」をそのまま和訳した場合、「宇宙の人」ではなく「宇宙のようなもの」になってしまう。また対義語のアースノイドも同様に解釈される為、一般的なSF作品などでは地球人類に分類呼称を使う場合、「アーシアン(地球の英単語表記earthと接尾語ianの組み合わせ)」「テラリアン(テラン・テロンとも表記。地球のラテン語表記のterraとianの組み合わせ)」等が使われているケースが多い。
- コーカソイド(白人種)、モンゴロイド(黄色人種)、ネグロイド(黒人種)等の身体的特徴に基づく歴史的人種分類概念には「-oid」が使用されている事に沿った命名だと思われる。