「フル・フロンタル」を編集中
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{{登場人物概要 | {{登場人物概要 | ||
− | | 外国語表記 = [[外国語表記::Full Frontal]] | + | | 外国語表記 = [[外国語表記::Full Frontal]] |
| 登場作品 = [[ガンダムシリーズ]] | | 登場作品 = [[ガンダムシリーズ]] | ||
*{{登場作品 (人物)|機動戦士ガンダムUC}} | *{{登場作品 (人物)|機動戦士ガンダムUC}} | ||
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| SRWでの分類 = [[パイロット]] | | SRWでの分類 = [[パイロット]] | ||
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| タイトル = プロフィール | | タイトル = プロフィール | ||
| 異名 = シャアの再来 | | 異名 = シャアの再来 | ||
− | | 種族 = | + | | 種族 = 地球人([[スペースノイド]]、[[強化人間]]) |
− | | 性別 = | + | | 性別 = 男 |
− | | 所属 = | + | | 所属 = [[ネオ・ジオン]]([[袖付き]]) |
− | | 役職 = | + | | 役職 = 首魁 |
− | | 階級 = | + | | 階級 = 大佐 |
}} | }} | ||
'''フル・フロンタル'''は『[[機動戦士ガンダムUC]]』の登場人物。 | '''フル・フロンタル'''は『[[機動戦士ガンダムUC]]』の登場人物。 | ||
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かつての指導者であったシャアが戦闘中に行方不明となり、ジオン独立の理想が消えつつあったネオ・ジオンの残党兵達にとっては、外見も実力もシャアの生き写しのような彼は希望の象徴ともいえる存在になっており、絶大なカリスマ性を発揮している。 | かつての指導者であったシャアが戦闘中に行方不明となり、ジオン独立の理想が消えつつあったネオ・ジオンの残党兵達にとっては、外見も実力もシャアの生き写しのような彼は希望の象徴ともいえる存在になっており、絶大なカリスマ性を発揮している。 | ||
− | 地球連邦の存続事態を脅かし得る程の強大な「力」を持った「[[ラプラスの箱]]」やその鍵を握る[[ユニコーンガンダム]]を巡り、[[バナージ・リンクス]]や[[ロンド・ベル]]と激突を繰り返す事になる。箱の利用方針に関しては、[[ザビ家]]三男[[ドズル・ザビ]] | + | 地球連邦の存続事態を脅かし得る程の強大な「力」を持った「[[ラプラスの箱]]」やその鍵を握る[[ユニコーンガンダム]]を巡り、[[バナージ・リンクス]]や[[ロンド・ベル]]と激突を繰り返す事になる。箱の利用方針に関しては、[[ザビ家]]三男[[ドズル・ザビ]]の遺児であり、シャアとも縁深い[[オードリー・バーン]]([[ミネバ・ラオ・ザビ]])と対立している。 |
− | + | 謎めいた言動の多い掴み所の無い人物で、時には味方にとっても理解しきれない部分を見せる事がある一方、シャア本人にしか知りえない独白や経験を知っている節を見せる事もある。しかしフロンタルはシャアを「敗北した人間」と冷たく見下すなど自身との同一性を否定しており、自身を「宇宙民の意志を受け入れる『器』」と称している。また、仮面で素顔を隠しているのも、フロンタル本人曰く「ファッションのようなもの」に過ぎないらしく、バナージの依頼であっさりと外したこともある。 | |
人格的にどこか青臭さや未熟さを残したシャアと異なり遙かに強かな[[性格]]で、大人であるということを平然と武器にしてくる。いわば、シャアから人間的な部分を全て取り去った「赤い彗星という機械」、とも見られる。 | 人格的にどこか青臭さや未熟さを残したシャアと異なり遙かに強かな[[性格]]で、大人であるということを平然と武器にしてくる。いわば、シャアから人間的な部分を全て取り去った「赤い彗星という機械」、とも見られる。 | ||
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=== その素性 === | === その素性 === | ||
− | その正体はジオン残党軍をひそかに支援していたジオン共和国のモナハン・バハロ国防大臣らが用意した''' | + | その正体はジオン残党軍をひそかに支援していたジオン共和国のモナハン・バハロ国防大臣らが用意した'''(一年戦争時の)[[シャア・アズナブル]]を模して作り上げられた[[強化人間]]'''である。 |
− | + | “赤い彗星”という絶対的指導者を失った後の[[ネオ・ジオン]]残党が数だけの烏合の衆となり始めたことを危惧した「袖付き」のスポンサーたちは、シャアに代わるカリスマとして整形手術を行い製造した「シャアの偽物」を送り込んだというわけである。フロンタルは連邦側からの完全独立を画策していたバハロ国防大臣らの操り人形であり(自身を『器』と称しているのも、そういった立場を意識してかもしれない)、外見や雰囲気をシャアに似せているのもプロパガンダの手段に過ぎない。また『[[機動戦士ガンダムUC]]』の続編、『[[機動戦士ガンダムNT]]』では同じ計画で作られた[[ゾルタン・アッカネン]]が登場する。 | |
フロンタル、そして彼を用意したモハナンの目的は、地球の経済活動が宇宙居住民の生産活動に依存している点を逆手に取り、宇宙で唯一自治権を有するジオン共和国主導の下で月と7つのサイドを中心として、地球を排除した経済圏を作り上げる「サイド共栄圏」の確立と、これによる地球連邦の孤立と衰退である。ラプラスの箱を求めるのも、サイド共栄圏構想を実現させるべく、「箱」を連邦政府との交渉材料にしてジオン共和国の自治権返還を延期させ、共栄圏実現までの時間稼ぎをするためであった。 | フロンタル、そして彼を用意したモハナンの目的は、地球の経済活動が宇宙居住民の生産活動に依存している点を逆手に取り、宇宙で唯一自治権を有するジオン共和国主導の下で月と7つのサイドを中心として、地球を排除した経済圏を作り上げる「サイド共栄圏」の確立と、これによる地球連邦の孤立と衰退である。ラプラスの箱を求めるのも、サイド共栄圏構想を実現させるべく、「箱」を連邦政府との交渉材料にしてジオン共和国の自治権返還を延期させ、共栄圏実現までの時間稼ぎをするためであった。 | ||
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しかし、その理想を語る姿はバナージ曰く「他人事のような」どこか冷めた印象を与えており、また本物のシャアを実の父親の様に慕っているオードリー(ミネバ)からは、ネオ・ジオンの民達が望むならシャアを演じようとする姿勢に対し「空っぽな人間」とまで嫌悪され、サイド共栄圏構想についても、結局は強引にアースノイドとスペースノイドの立場を逆転させるだけで、人類の革新を願ったジオン・ズム・ダイクンの理想(ジオニズム)や、アクシズ落としという凶行に走ってでも人類を宇宙へ上げて地球から自立させようとしたシャアの思想(エレズム)とは程遠い物であると酷評されている。これは、フロンタル自身が「人類はどうやっても、もはや変わることはない」と諦観しているためであり、「人類はどんな手を使ってでもニュータイプにならねばならない」としたシャアの思想とは真反対である。そのため、「人は変われる、分かり合える」と叫び続けるバナージの理想を、「人類に叶いもしない希望を与える存在」として危険視している。 | しかし、その理想を語る姿はバナージ曰く「他人事のような」どこか冷めた印象を与えており、また本物のシャアを実の父親の様に慕っているオードリー(ミネバ)からは、ネオ・ジオンの民達が望むならシャアを演じようとする姿勢に対し「空っぽな人間」とまで嫌悪され、サイド共栄圏構想についても、結局は強引にアースノイドとスペースノイドの立場を逆転させるだけで、人類の革新を願ったジオン・ズム・ダイクンの理想(ジオニズム)や、アクシズ落としという凶行に走ってでも人類を宇宙へ上げて地球から自立させようとしたシャアの思想(エレズム)とは程遠い物であると酷評されている。これは、フロンタル自身が「人類はどうやっても、もはや変わることはない」と諦観しているためであり、「人類はどんな手を使ってでもニュータイプにならねばならない」としたシャアの思想とは真反対である。そのため、「人は変われる、分かり合える」と叫び続けるバナージの理想を、「人類に叶いもしない希望を与える存在」として危険視している。 | ||
− | その役回りや立ち位置は、他作品に散見される「シャアのコピー」ではなく、むしろその逆、シャアを演じることで彼の考えや理想と、逆説的にそのライバルたるアムロや自身の宿敵たるバナージをも全否定する、いわば「'''シャアの負の鏡像''' | + | その役回りや立ち位置は、他作品に散見される「シャアのコピー」ではなく、むしろその逆、シャアを演じることで彼の考えや理想と、逆説的にそのライバルたるアムロや自身の宿敵たるバナージをも全否定する、いわば「'''シャアの負の鏡像'''」でも言うべき存在。シャアは人類に絶望しつつもどこかで人の革新を諦めきれなかったのに対し、フロンタルは最初からそれらの可能性を完全に否定し「虚しいだけ」と断じる、虚無的といえるほどのリアリストであるという点で対照的である。また、シャアのアクシズ落としの動機の一つは「アムロと決着をつけたい」という私情であったが、フロンタルはこのような個人的動機を一切持っているようには見えず、「器は考えることはしません。注がれた人の総意に従って行動するだけ」と言い切る点でもまた対照的である |
フロンタルの存在を一言で表現するなら「スペースノイドが理想として持つ『赤い彗星』像の体現」であり、本人もその理想に自らを合わせる形で振舞っている。 | フロンタルの存在を一言で表現するなら「スペースノイドが理想として持つ『赤い彗星』像の体現」であり、本人もその理想に自らを合わせる形で振舞っている。 | ||
− | フロンタルはシャア本人にしか知りえない独白や経験を知っていると思しき一面も見せており、当人は「アクシズ・ショックを経てもなお変わらなかった人類に絶望した、[[サイコフレーム]] | + | フロンタルはシャア本人にしか知りえない独白や経験を知っていると思しき一面も見せており、当人は「アクシズ・ショックを経てもなお変わらなかった人類に絶望した、[[サイコフレーム]]に宿るシャアの意思がその模写である自らに宿ったゆえである」と語っている。どういった経緯でシャアの思念が宿ったのか、またそもそも彼の主張の真偽も判然としないが、宿っているとしてもそれはシャアの思念の一部分でしかなく、しかしフロンタルはその背景からシャアとは全くの別人でもない。[[バナージ・リンクス]]がフロンタルの中に見た「虚無」の正体がまさにこれで、肉体を動かしているのはフロンタルでありながら、その根幹にあるのはシャアという別の人間の記憶や経験、という不協和音である。 |
− | + | OVA版においては、特にEP7で小説版と違う人物像になっている。行動自体は小説版と大きく違わないが、意思は明確にシャアそのものであるような描写がされており、また器と自称しながらも彼自身の意思で行動しているようにも見える。最終決戦でもバナージを説得することにこだわった結果、対話によって敗北するという結末を迎える。また、劇場限定版BD付録の脚本では、器であるフロンタルに本物のシャアの残留思念の一部が宿ったと明言されている。 | |
OVA版ではモナハン・バハロは登場せず誰がフロンタルを作ったのかを、小説版とは異なり最後まで明らかにしなかったが、後に外伝作品である『戦後の戦争』において、シナンジュ・スタインを奪取したフロンタルと[[アルベルト・ビスト]]との通信によるやり取りで、アルベルトからモナハンの名前が出ている為、原作小説と同様、フロンタルを用意したのはジオン共和国のモナハンであったのは確かなようである。 | OVA版ではモナハン・バハロは登場せず誰がフロンタルを作ったのかを、小説版とは異なり最後まで明らかにしなかったが、後に外伝作品である『戦後の戦争』において、シナンジュ・スタインを奪取したフロンタルと[[アルベルト・ビスト]]との通信によるやり取りで、アルベルトからモナハンの名前が出ている為、原作小説と同様、フロンタルを用意したのはジオン共和国のモナハンであったのは確かなようである。 | ||
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== 登場作品と役柄 == | == 登場作品と役柄 == | ||
=== [[Zシリーズ]] === | === [[Zシリーズ]] === | ||
− | ; | + | ;[[第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇]] |
:初登場作品。今回はフロンタルが「敗北した人間」と評するシャアその人と共演することになる。 | :初登場作品。今回はフロンタルが「敗北した人間」と評するシャアその人と共演することになる。 | ||
:「シャア不在時の[[偽物|影武者]]として活動し、声や姿もシャアそっくりに作られた人間」という原作ネタバレに近い設定で登場している。シャアと似たような声、ということで戦闘画面も聴き比べてみると徹底的に演技分けがされている。 | :「シャア不在時の[[偽物|影武者]]として活動し、声や姿もシャアそっくりに作られた人間」という原作ネタバレに近い設定で登場している。シャアと似たような声、ということで戦闘画面も聴き比べてみると徹底的に演技分けがされている。 | ||
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:今作においては'''特異点であったシャアと対の存在'''という設定になっている。その結果、本物のシャアが起った事で身を引いてからしばらくした後、終盤で自分こそが真の赤い彗星と豪語し、自身の派閥を率いて反乱に等しい行動に出ており、シャアに取って代わって[[パラダイムシティ]]として模倣されている「アクシズの落下した『正しい』世界」へ導くべく、シャアがアクシズ落としに見せかけて行おうとした時空修復の妨害を目論む。また、後述にもあるように原作のシャアの負の面を担っているのみならず、独断で[[アマルガム]]や[[ジェミニス]]と裏で結託し暗躍、アムロの暗殺も企てるなど、原作以上に「悪役」らしいキャラクターとして描写されている。 | :今作においては'''特異点であったシャアと対の存在'''という設定になっている。その結果、本物のシャアが起った事で身を引いてからしばらくした後、終盤で自分こそが真の赤い彗星と豪語し、自身の派閥を率いて反乱に等しい行動に出ており、シャアに取って代わって[[パラダイムシティ]]として模倣されている「アクシズの落下した『正しい』世界」へ導くべく、シャアがアクシズ落としに見せかけて行おうとした時空修復の妨害を目論む。また、後述にもあるように原作のシャアの負の面を担っているのみならず、独断で[[アマルガム]]や[[ジェミニス]]と裏で結託し暗躍、アムロの暗殺も企てるなど、原作以上に「悪役」らしいキャラクターとして描写されている。 | ||
:[[特異点]]+[[ニュータイプ]]という文字通りに特異な存在であるゆえか、シャア共々[[黒の英知]]に接触した節があり、歴代スパロボの並行世界におけるシャアの動向を掴んでいる。しかし、基本的には原作どおり「スペースノイドの希望たる赤い彗星」を演じているに過ぎないため、彼自身の意図がどういったものかは不明。 | :[[特異点]]+[[ニュータイプ]]という文字通りに特異な存在であるゆえか、シャア共々[[黒の英知]]に接触した節があり、歴代スパロボの並行世界におけるシャアの動向を掴んでいる。しかし、基本的には原作どおり「スペースノイドの希望たる赤い彗星」を演じているに過ぎないため、彼自身の意図がどういったものかは不明。 | ||
− | ; | + | ;[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇]] |
:[[ハマーン・カーン|ハマーン]]からネオ・ジオン総帥の座を譲り受けており、事実上ネオ・ジオンのトップとなっている。Zシリーズにおけるフロンタルの素性は[[UCW]]のジオニズム信奉の一派が、「赤い彗星」の絶対的カリスマを求めて作り上げた[[クローン]]の一体に<ref>[[レイ・ザ・バレル|レイ]]の口からシャアのクローンであると説明されている。</ref>、前作で発生した[[新世時空震動]]で[[並行世界]]のシャアの意識が流れ込んでいた、というもの。 | :[[ハマーン・カーン|ハマーン]]からネオ・ジオン総帥の座を譲り受けており、事実上ネオ・ジオンのトップとなっている。Zシリーズにおけるフロンタルの素性は[[UCW]]のジオニズム信奉の一派が、「赤い彗星」の絶対的カリスマを求めて作り上げた[[クローン]]の一体に<ref>[[レイ・ザ・バレル|レイ]]の口からシャアのクローンであると説明されている。</ref>、前作で発生した[[新世時空震動]]で[[並行世界]]のシャアの意識が流れ込んでいた、というもの。 | ||
− | |||
:今回はシナンジュはルート分岐でしかお目にかかれない。終盤は[[ネオ・ジオング]]に搭乗する。 | :今回はシナンジュはルート分岐でしかお目にかかれない。終盤は[[ネオ・ジオング]]に搭乗する。 | ||
:インダストリアル7での最終決戦においてガンダムパイロット達の「熱」に触れ、[[ララァ・スン|ララァ]]に導かれてその魂は浄化され、ガンダムのパイロット達に未来を託して消えていった。 | :インダストリアル7での最終決戦においてガンダムパイロット達の「熱」に触れ、[[ララァ・スン|ララァ]]に導かれてその魂は浄化され、ガンダムのパイロット達に未来を託して消えていった。 | ||
=== 携帯機シリーズ === | === 携帯機シリーズ === | ||
− | ; | + | ;[[スーパーロボット大戦BX]] |
− | : | + | :登場こそするものの、今作では他に宇宙世紀作品が参戦していないためにクロスオーバーが少なめで、UCの原作再現が中盤からな上にルート分岐によっては終盤まで殆ど登場せず、味方側に因縁のあるキャラクターが少ない事もあって『第3次Z』と比べると影が薄い。 |
:能力こそ高いが『第3次Z』のように精神コマンドの使用等はしてこない事に加えルーチンの関係でHPの多い機体ばかり狙うので、シナンジュ搭乗時に共通ルートで戦う際はリディのバンシィ・ノルンだけを狙い続けるため、さほど強くは感じられないかもしれない。 | :能力こそ高いが『第3次Z』のように精神コマンドの使用等はしてこない事に加えルーチンの関係でHPの多い機体ばかり狙うので、シナンジュ搭乗時に共通ルートで戦う際はリディのバンシィ・ノルンだけを狙い続けるため、さほど強くは感じられないかもしれない。 | ||
:最終決戦時にはネオジオングに搭乗するも、全回復を乱発するBXのボス勢の中で50%程しか回復しない彼は良心的に見える。また、プレッシャーとガードを持つものの、同時期に登場するボスクラスの敵が持つ底力を持たないため、相対的に脆く感じるかも。登場マップは敗北条件に指定されている機体が多く、彼の機体も他のボス機体同様、圧倒的な射程と範囲のMAP兵器を搭載しているのでそこだけは注意したい。 | :最終決戦時にはネオジオングに搭乗するも、全回復を乱発するBXのボス勢の中で50%程しか回復しない彼は良心的に見える。また、プレッシャーとガードを持つものの、同時期に登場するボスクラスの敵が持つ底力を持たないため、相対的に脆く感じるかも。登場マップは敗北条件に指定されている機体が多く、彼の機体も他のボス機体同様、圧倒的な射程と範囲のMAP兵器を搭載しているのでそこだけは注意したい。 | ||
=== VXT三部作 === | === VXT三部作 === | ||
− | ; | + | ;[[スーパーロボット大戦V]] |
:原作同様、ラプラスの箱を巡って戦う。しかし今回はなんと'''和解が成立して生存する'''。シャア・アズナブルの器ではなく、フル・フロンタル個人としての自我を完全に確立する。条件を満たせば(残り1、2話とはいえ)'''ネオ・ジオングに乗って仲間入り'''を果たすという展開に。 | :原作同様、ラプラスの箱を巡って戦う。しかし今回はなんと'''和解が成立して生存する'''。シャア・アズナブルの器ではなく、フル・フロンタル個人としての自我を完全に確立する。条件を満たせば(残り1、2話とはいえ)'''ネオ・ジオングに乗って仲間入り'''を果たすという展開に。 | ||
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:原作と異なり、[[ジオン公国]]が存続しているため首相も兼任している。また、自我を確立してからはシャアの器の象徴たる仮面を(戦闘時以外は)外すようになり、フランクな印象でアムロやバナージと接するようになる。 | :原作と異なり、[[ジオン公国]]が存続しているため首相も兼任している。また、自我を確立してからはシャアの器の象徴たる仮面を(戦闘時以外は)外すようになり、フランクな印象でアムロやバナージと接するようになる。 | ||
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== パイロットステータス == | == パイロットステータス == | ||
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;[[スーパーロボット大戦V|V]] | ;[[スーパーロボット大戦V|V]] | ||
:'''[[直感]]、[[集中]]、[[加速]]、[[気迫]]、[[覚醒]]、[[魂]]''' | :'''[[直感]]、[[集中]]、[[加速]]、[[気迫]]、[[覚醒]]、[[魂]]''' | ||
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=== [[特殊スキル]] === | === [[特殊スキル]] === | ||
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:'''[[強化人間]]L9、[[プレッシャー]]L4、[[援護攻撃]]L3、[[気力限界突破]]、[[カウンター]]、[[見切り]]、[[ガード]]、[[全体攻撃]]L3、[[指揮]]L4''' | :'''[[強化人間]]L9、[[プレッシャー]]L4、[[援護攻撃]]L3、[[気力限界突破]]、[[カウンター]]、[[見切り]]、[[ガード]]、[[全体攻撃]]L3、[[指揮]]L4''' | ||
;[[スーパーロボット大戦V|V]] | ;[[スーパーロボット大戦V|V]] | ||
− | + | :'''[[強化人間]]L8(→[[ニュータイプ]]L9)、[[底力]]L5、[[指揮官]]L4、[[サイズ差補正無視]]L3、[[気力+系技能|気力+(ATK)]]、[[ガード]]L2、[[2回行動]]([[フルカウンター]])''' | |
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:初戦では2回行動が「???????」名義になっているため機能していない。また、味方になるとフルカウンターに変わる。 | :初戦では2回行動が「???????」名義になっているため機能していない。また、味方になるとフルカウンターに変わる。 | ||
:サイズ差補正無視はネオ・ジオングに乗り換えても所持しているが、敵対時の[[地球艦隊・天駆|プレイヤー部隊]]には3Lの機体は存在せず、正式参戦後も3Lの敵機体が登場しないため'''実質死にスキル'''。 | :サイズ差補正無視はネオ・ジオングに乗り換えても所持しているが、敵対時の[[地球艦隊・天駆|プレイヤー部隊]]には3Lの機体は存在せず、正式参戦後も3Lの敵機体が登場しないため'''実質死にスキル'''。 | ||
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;スキル「強化人間」が「ニュータイプ」になり、レベル+1 | ;スキル「強化人間」が「ニュータイプ」になり、レベル+1 | ||
:『[[スーパーロボット大戦V|V]]』で採用。仲間時に習得するため、一個人として完全に目覚めたという意味では面白いボーナスである。 | :『[[スーパーロボット大戦V|V]]』で採用。仲間時に習得するため、一個人として完全に目覚めたという意味では面白いボーナスである。 | ||
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== 人間関係 == | == 人間関係 == | ||
− | ;[[ミネバ・ラオ・ザビ | + | ;[[オードリー・バーン]]([[ミネバ・ラオ・ザビ]]) |
:「[[ラプラスの箱]]」を利用する方針に関して彼女とは対立する。また、彼女からはシャア・アズナブルを演じようとする姿勢を嫌悪されており、「空っぽな人間」と酷評されている。 | :「[[ラプラスの箱]]」を利用する方針に関して彼女とは対立する。また、彼女からはシャア・アズナブルを演じようとする姿勢を嫌悪されており、「空っぽな人間」と酷評されている。 | ||
;[[バナージ・リンクス]] | ;[[バナージ・リンクス]] | ||
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;モナハン・バハロ | ;モナハン・バハロ | ||
:原作小説ではフロンタルをネオ・ジオンの残党に送り込んだ張本人であり、黒幕の1人。OVA版では未登場。 | :原作小説ではフロンタルをネオ・ジオンの残党に送り込んだ張本人であり、黒幕の1人。OVA版では未登場。 | ||
+ | :映像作品においては『[[機動戦士ガンダムNT]]』で初めてその姿を見せることとなった。 | ||
;[[アルベルト・ビスト]] | ;[[アルベルト・ビスト]] | ||
:OVAの外伝作品である「戦後の戦争」では、通信でのやり取りをしており、フロンタルがジオン共和国のモナハン・バハロによって用意された存在である事実を知っていた。 | :OVAの外伝作品である「戦後の戦争」では、通信でのやり取りをしており、フロンタルがジオン共和国のモナハン・バハロによって用意された存在である事実を知っていた。 | ||
161行目: | 138行目: | ||
=== 宇宙世紀作品 === | === 宇宙世紀作品 === | ||
;[[シャア・アズナブル]] | ;[[シャア・アズナブル]] | ||
− | : | + | :演じている存在。両者の外見や声等があまりにもよく似ている。また、フロンタル自身はシャアを「敗北した人間」と見下し、自らを「宇宙民の意思を受け入れる器」と豪語しているが、所詮は「他人の念仏で極楽参り」をしているに過ぎないので、説得力はあまり無い。 |
− | :『[[第3次スーパーロボット大戦Z|第3次Z時獄編]]』では彼と共演。フロンタルの立ち位置は「シャア不在の間の[[偽物|影武者]] | + | :『[[第3次スーパーロボット大戦Z|第3次Z時獄編]]』では彼と共演。フロンタルの立ち位置は「シャア不在の間の[[偽物|影武者]]」という設定になっており、シャアの帰還後は退いている。終盤では、スペースノイドの旗頭ではなく人類すべてを救おうとした彼を「赤い彗星の偽者」と断じ、自らを真の赤い彗星としてアクシズ落としを行う。 |
+ | :シャア本人も、初対面より自身の嫌な部分を見せ付けるかのような存在である、文字通りの「道化」のフロンタルには良い印象を持ってはおらず、後に似た者同士呼ばわりされた際は、「不愉快」と拒絶している。 | ||
:『時獄篇』の[[戦闘前会話]]ではフロンタルの出自に気付いているが、上述の通りOVA版にはモナハンは登場しなかったため、天獄篇ではそれについて深く言及されなかった。 | :『時獄篇』の[[戦闘前会話]]ではフロンタルの出自に気付いているが、上述の通りOVA版にはモナハンは登場しなかったため、天獄篇ではそれについて深く言及されなかった。 | ||
;[[アムロ・レイ]]、[[カミーユ・ビダン]] | ;[[アムロ・レイ]]、[[カミーユ・ビダン]] | ||
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: | : | ||
;「熱……暖かな光……こんなものがいくら集まっても、何も……そう、何も……!」 | ;「熱……暖かな光……こんなものがいくら集まっても、何も……そう、何も……!」 | ||
− | : | + | :刻の涙の先にあった虚無のイメージの中、バナージの「可能性」を前になおもそれを否定する。が……。フロンタルに宿ったシャアの怨念は、ララァと共に迎えに来たシャアの魂により回収されることになる。 |
=== 原作小説版 === | === 原作小説版 === | ||
;「冗談ではない!」 | ;「冗談ではない!」 | ||
:第5巻より、ラプラスの残骸に仕掛けたトラップでメインカメラを破壊し、なおも妨害してくる[[ダグザ・マックール|ダグザ]]に対して。台詞も含めてシャアがジャブロー内でウッディにメインカメラを破壊された時のオマージュ。<br/>OVA版ではこの台詞がカットされている。 | :第5巻より、ラプラスの残骸に仕掛けたトラップでメインカメラを破壊し、なおも妨害してくる[[ダグザ・マックール|ダグザ]]に対して。台詞も含めてシャアがジャブロー内でウッディにメインカメラを破壊された時のオマージュ。<br/>OVA版ではこの台詞がカットされている。 | ||
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;「…………人の想いが、光になって地球を包むのを見た。光に巻かれて、地球圏の外に押し出された。この目で、宇宙の深遠を覗きもした。そのような奇跡を目の当たりにしても、人は変わらなかった。変わっても意味がないと識った。ここより先には何もない。どこまで行っても同じ暗黒が続くだけだ。たとえ銀河の外に漕ぎ出す術を得ようと、いつかすべては暗黒に帰る…」 | ;「…………人の想いが、光になって地球を包むのを見た。光に巻かれて、地球圏の外に押し出された。この目で、宇宙の深遠を覗きもした。そのような奇跡を目の当たりにしても、人は変わらなかった。変わっても意味がないと識った。ここより先には何もない。どこまで行っても同じ暗黒が続くだけだ。たとえ銀河の外に漕ぎ出す術を得ようと、いつかすべては暗黒に帰る…」 | ||
:メガラニカでの独白。この時のフロンタルは'''バナージの銃撃で左目を撃ち抜かれている'''という普通に考えても即死するはずのダメージを受けており、バナージを戦慄させた。 | :メガラニカでの独白。この時のフロンタルは'''バナージの銃撃で左目を撃ち抜かれている'''という普通に考えても即死するはずのダメージを受けており、バナージを戦慄させた。 | ||
274行目: | 250行目: | ||
;「フル・フロンタル、お前らしくないな……!」 | ;「フル・フロンタル、お前らしくないな……!」 | ||
:撃墜時。自身の敗北という事象を、まるで他人事のように評する。フロンタルとは要するに、一人の強化人間にシャアの思念が宿った存在であるが、わかりやすく言い換えれば「ゲームの主人公とそのプレイヤー」の関係に近い。その中でこのセリフは、フル・フロンタルという男をもっとも端的に表現したものと言える。 | :撃墜時。自身の敗北という事象を、まるで他人事のように評する。フロンタルとは要するに、一人の強化人間にシャアの思念が宿った存在であるが、わかりやすく言い換えれば「ゲームの主人公とそのプレイヤー」の関係に近い。その中でこのセリフは、フル・フロンタルという男をもっとも端的に表現したものと言える。 | ||
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;「プロト・プル・トゥエルブ……クローニングによる人工ニュータイプ計画……その12番目の試作品である彼女……マリーダ・クルス中尉に敬意を表しよう」 | ;「プロト・プル・トゥエルブ……クローニングによる人工ニュータイプ計画……その12番目の試作品である彼女……マリーダ・クルス中尉に敬意を表しよう」 | ||
− | : | + | :『[[第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇|第3次Z時獄篇]]』調査ルート第24話「パラオ急襲」/静観ルート第25話「猛るユニコーン」にて。本来の設定とは異なり、Zシリーズでは12番目の'''試作品'''となっている。『[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇|第3次Z天獄篇]]』での参戦ラインナップを見るに、どうやら『[[機動戦士ガンダムΖΖ|ΖΖ]]』を「出さない」ための改変だったらしい(元の設定のままだと、オリジナルに当たるプルの顛末をどこかで描かねばならない)。 |
;「待っていたよ、Z-BLUE。だが、これは変えてはならないことなのだ」 | ;「待っていたよ、Z-BLUE。だが、これは変えてはならないことなのだ」 | ||
:フィフス落下の阻止に現れたZ-BLUEに対して。「変えてはならない」の意味は後に明らかとなる。 | :フィフス落下の阻止に現れたZ-BLUEに対して。「変えてはならない」の意味は後に明らかとなる。 | ||
294行目: | 268行目: | ||
:エタニティ・フラットに対しての見解。こうして見るとわかるのだが、時獄篇におけるフロンタルの行動・言動には彼自身の意志というものが全く介在しておらず、アムロをして「'''シャアから迷いを取り去った、誰も愛していない空っぽの存在'''」と言わしめている。 | :エタニティ・フラットに対しての見解。こうして見るとわかるのだが、時獄篇におけるフロンタルの行動・言動には彼自身の意志というものが全く介在しておらず、アムロをして「'''シャアから迷いを取り去った、誰も愛していない空っぽの存在'''」と言わしめている。 | ||
;「アムロ…」<br />「君は、私を迷いを捨てたシャアと言ってくれた。ならば、その言葉に応えよう」 | ;「アムロ…」<br />「君は、私を迷いを捨てたシャアと言ってくれた。ならば、その言葉に応えよう」 | ||
− | : | + | :直後、アンチスパイラルの意を受けたニアが差し向けた手勢が加わったのを見てフロンタルは自分は宇宙の意思に認められたと増長する。そして、アムロの言葉をそのまま形にするかのようにフロンタルはアクシズへと撤退するという狡猾な手段を取った。 |
:戦わずしてアクシズが落ちるのを傍観するという暴挙……それは、戦略的には理にかなった行動であり、同時にどこまでも「戦士」であるシャアが決してとるはずのないものであった。これを見たアムロ(あるいは逃げたフロンタルに対してプレイヤーも)はとうとう堪忍袋の尾が切れ、フロンタルをシャア・アズナブルでも赤い彗星でもないと断じた。 | :戦わずしてアクシズが落ちるのを傍観するという暴挙……それは、戦略的には理にかなった行動であり、同時にどこまでも「戦士」であるシャアが決してとるはずのないものであった。これを見たアムロ(あるいは逃げたフロンタルに対してプレイヤーも)はとうとう堪忍袋の尾が切れ、フロンタルをシャア・アズナブルでも赤い彗星でもないと断じた。 | ||
;「さあ、改めて始めよう」<br />「''アクシズ、行け! 忌まわしい記憶と共に!''」 | ;「さあ、改めて始めよう」<br />「''アクシズ、行け! 忌まわしい記憶と共に!''」 | ||
300行目: | 274行目: | ||
:2人のシャアの関係や[[アクシズ]]落としの事情も原作と異なる為か、名台詞はそのままフロンタルに取られた上で[[DVE]]並びに戦闘台詞にも採用された。 | :2人のシャアの関係や[[アクシズ]]落としの事情も原作と異なる為か、名台詞はそのままフロンタルに取られた上で[[DVE]]並びに戦闘台詞にも採用された。 | ||
:一方で池田氏の演技力の凄まじさを表すDVEでもあり、微妙なイントネーションや音域の違いで'''「シャアの名台詞を模倣するフロンタル」'''を見事に表現しており、相当のこだわりがあってこそ成し得る演技である。 | :一方で池田氏の演技力の凄まじさを表すDVEでもあり、微妙なイントネーションや音域の違いで'''「シャアの名台詞を模倣するフロンタル」'''を見事に表現しており、相当のこだわりがあってこそ成し得る演技である。 | ||
− | ;「…様々な世界に存在するキャスバル・レム・ダイクンは様々な運命をたどった…[[ | + | ;「…様々な世界に存在するキャスバル・レム・ダイクンは様々な運命をたどった…[[A|ある者は]][[F|クワトロ・]][[COMPACT|バジーナの]][[COMPACT3|まま]][[GC|戦い]][[XO|続]][[OE|け]]、[[64|ある者は最後に]][[COMPACT2|シャアと]][[IMPACT|して]][[第2次α|世界の敵となり]]、[[新|ある者は人類を守るために]][[T|異星人に恭順の意を示した…]]そのどれもに共通しているのは、あなたという存在は世界の在り方を決めるものだった」<br />「その中で私は真のシャア・アズナブルとしてアクシズを落下させることを選択した。つまり、今の私は赤い彗星そのものなのだ」 |
− | :シャアがZ-BLUEに加勢した後の台詞の一部、数多の並行世界…というよりは歴代スパロボ版シャアの未来か。何気に、「[[ | + | :シャアがZ-BLUEに加勢した後の台詞の一部、数多の並行世界…というよりは歴代スパロボ版シャアの未来か。何気に、「[[D|シャアとして地球のために戦った]]」「[[R|キャスバルとして]][[MX|政治の世界に進出した]]」未来については全く語っていないのがミソ。 |
− | |||
:共通項としてはフロンタルの言うとおり、存在する世界の進む道に大きな影響を与えている、という点か(クワトロであり続けた場合は「逆襲のシャア」の物語が始まらない=別の歴史が始まる、という影響が現れていることになる)。 | :共通項としてはフロンタルの言うとおり、存在する世界の進む道に大きな影響を与えている、という点か(クワトロであり続けた場合は「逆襲のシャア」の物語が始まらない=別の歴史が始まる、という影響が現れていることになる)。 | ||
;「並行世界間の同一人物は基本的に同じ世界には存在しないそうですよ」 | ;「並行世界間の同一人物は基本的に同じ世界には存在しないそうですよ」 | ||
:シャアとの[[戦闘前会話]]の一部。これを言われたシャア本人からは「不快だな」と、断言されている。自分に都合の良い形でシャア・アズナブルという人間を曲解しているフロンタルの態度には、流石のシャアも腹に据えかねていただろう。 | :シャアとの[[戦闘前会話]]の一部。これを言われたシャア本人からは「不快だな」と、断言されている。自分に都合の良い形でシャア・アズナブルという人間を曲解しているフロンタルの態度には、流石のシャアも腹に据えかねていただろう。 | ||
− | ;シャア「違うな、フロンタル。お前は未来など求めていない!」<br /> | + | ;シャア「違うな、フロンタル。お前は未来など求めていない!」<br />フロンタル「だから?」<br />シャア「ようやく生の感情を見せたな」<br />フロンタル「そうまでして私を怒らせたいか、シャア・アズナブル!!」 |
:同上。あくまでもフロンタルを「己の中にある『シャア・アズナブル』を模倣しているに過ぎない」と断ずるシャアに激昂。本作でようやく'''フロンタルの素が出た'''場面である。 | :同上。あくまでもフロンタルを「己の中にある『シャア・アズナブル』を模倣しているに過ぎない」と断ずるシャアに激昂。本作でようやく'''フロンタルの素が出た'''場面である。 | ||
;「口が達者な分だけ可愛げというものがない……!」 | ;「口が達者な分だけ可愛げというものがない……!」 | ||
:ヒビキとの戦闘前会話において。時獄篇のフロンタルは原作に比べやや感情的な面が強い。 | :ヒビキとの戦闘前会話において。時獄篇のフロンタルは原作に比べやや感情的な面が強い。 | ||
:フロンタルの言うとおり、ヒビキが敵と見做した相手に対しては容赦無く不遜かつ辛辣な態度をとるキャラであるのも事実ではあるが。 | :フロンタルの言うとおり、ヒビキが敵と見做した相手に対しては容赦無く不遜かつ辛辣な態度をとるキャラであるのも事実ではあるが。 | ||
− | ;シャア「不思議だ……こんな状況なのに恐怖は感じない。むしろ暖かくて、安心を感じるとは……」<br /> | + | ;シャア「不思議だ……こんな状況なのに恐怖は感じない。むしろ暖かくて、安心を感じるとは……」<br />フロンタル「だが、この暖かさを持った人間が感情を制御しきれず、自滅の道を歩んでいる……ならば、よりよき世界に導く指導者が必要になる!」<br />アムロ「わかってるよ! だから、世界に人の心の光を見せなきゃならないんだろ!」 |
:「BEYOND THE TIME」クリア時のやり取り。ある意味、時獄篇におけるフロンタルの立ち位置を明確にした場面である。 | :「BEYOND THE TIME」クリア時のやり取り。ある意味、時獄篇におけるフロンタルの立ち位置を明確にした場面である。 | ||
:ここからわかるとおり、本作のフロンタルは原作におけるシャアの負の部分を担当している形になっている。 | :ここからわかるとおり、本作のフロンタルは原作におけるシャアの負の部分を担当している形になっている。 | ||
;「それは、まさに神の存在と言えるでしょう」 | ;「それは、まさに神の存在と言えるでしょう」 | ||
:『[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇|第3次Z天獄篇]]』予告及び第40話「赤い彗星の未来」にて、[[ラプラスの箱]]を評して曰く。フロンタルの思惑の真意を知るため、自ら捕らわれの身となったシャアに対して、彼はラプラスの箱の真の意味、そして自らの本当の目的について淡々と語り出す。 | :『[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇|第3次Z天獄篇]]』予告及び第40話「赤い彗星の未来」にて、[[ラプラスの箱]]を評して曰く。フロンタルの思惑の真意を知るため、自ら捕らわれの身となったシャアに対して、彼はラプラスの箱の真の意味、そして自らの本当の目的について淡々と語り出す。 | ||
− | ; シャア「フル・フロンタル!」(打撃音)<br /> | + | ; シャア「フル・フロンタル!」(打撃音)<br />フロンタル「ぐっ!シャアめ!」(打撃音)<br />シャア「殴り返してきたか!どうやら、まだ完全に器になったというわけではないようだな!」<br />フロンタル「私を挑発しているのか、シャア!」「ならば、相手をしてやる![[サザビー]]に乗れ!」 |
:同じく『第3次Z天獄篇』ネオ・ジオンルート第40話「赤い彗星の未来」にて、シャアと'''生身で殴りあって'''。 | :同じく『第3次Z天獄篇』ネオ・ジオンルート第40話「赤い彗星の未来」にて、シャアと'''生身で殴りあって'''。 | ||
:逆上して殴り返したり「シャア!」と感情的に言い捨てるなど、前作に引き続き'''フロンタルの素が出た'''場面であり、自らを冷たく「器」と言い続けてきた彼の、血の通った偽らざる「地」が垣間見えるシーン。 | :逆上して殴り返したり「シャア!」と感情的に言い捨てるなど、前作に引き続き'''フロンタルの素が出た'''場面であり、自らを冷たく「器」と言い続けてきた彼の、血の通った偽らざる「地」が垣間見えるシーン。 | ||
;「たわ言に付き合っている暇はないな」<br />「君達の得意とするポジティブな絵空事は聞き飽きたよ」 | ;「たわ言に付き合っている暇はないな」<br />「君達の得意とするポジティブな絵空事は聞き飽きたよ」 | ||
− | :『[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇|第3次Z天獄篇]]』第45話「虹の彼方に」における、ノノ(バスターマシン7号)との[[戦闘前会話]]。'''決め台詞に口を挟んだ挙句「たわ言」と切り捨てる''' | + | :『[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇|第3次Z天獄篇]]』第45話「虹の彼方に」における、ノノ(バスターマシン7号)との[[戦闘前会話]]。'''決め台詞に口を挟んだ挙句「たわ言」と切り捨てる'''。 |
;「私は、君のような少年を……ガンダムに乗って奇跡を起こす少年を何人も見てきた」<br />「奇跡もまた、繰り返す……そして、何も変わらない」<br />「バナージ君! 君に刻の涙を見せよう!」 | ;「私は、君のような少年を……ガンダムに乗って奇跡を起こす少年を何人も見てきた」<br />「奇跡もまた、繰り返す……そして、何も変わらない」<br />「バナージ君! 君に刻の涙を見せよう!」 | ||
:『第3次Z天獄篇』第45話「虹の彼方に」で撃墜され、追って来たバナージと対峙して。「刻の涙」は『[[機動戦士Ζガンダム]]』の次回予告で使用されたフレーズで、「ヒトがより良き未来へ進む過程で遭遇する苦難や悲劇」のことである。 | :『第3次Z天獄篇』第45話「虹の彼方に」で撃墜され、追って来たバナージと対峙して。「刻の涙」は『[[機動戦士Ζガンダム]]』の次回予告で使用されたフレーズで、「ヒトがより良き未来へ進む過程で遭遇する苦難や悲劇」のことである。 | ||
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:虚無の世界に集った「ガンダム」達を見て。真化への最後の階梯、火の文明……その真理は、自ら生み出したものによって力を手に入れ、その力によって何かを生み出しながら進化していくこと。一人で背負うのではなく、誰かと共によりよき明日を信じ、続く戦いの中に「それでも」希望を見つけようとする力。いつの世も、その先駆けとなったのは「ガンダム」だった。 | :虚無の世界に集った「ガンダム」達を見て。真化への最後の階梯、火の文明……その真理は、自ら生み出したものによって力を手に入れ、その力によって何かを生み出しながら進化していくこと。一人で背負うのではなく、誰かと共によりよき明日を信じ、続く戦いの中に「それでも」希望を見つけようとする力。いつの世も、その先駆けとなったのは「ガンダム」だった。 | ||
;「バナージ君……ガンダムに導かれた者達……そして、シャア・アズナブル……君達ならば、私が超えられなかった絶望の向こうに虹を見つけられるかも知れない」<br />「そして、それすら超えた向こうに未来を見つけてくれ」<br />「君に……託す……。為すべきと……思ったことを……」 | ;「バナージ君……ガンダムに導かれた者達……そして、シャア・アズナブル……君達ならば、私が超えられなかった絶望の向こうに虹を見つけられるかも知れない」<br />「そして、それすら超えた向こうに未来を見つけてくれ」<br />「君に……託す……。為すべきと……思ったことを……」 | ||
− | : | + | :最期。ララァの導きにより絶望を払われた「赤い彗星」は、ガンダムに導かれた少年達、そしてもう一人の自分自身に可能性を委ね、刻の彼方へ去っていった。 |
=== 携帯機シリーズ === | === 携帯機シリーズ === | ||
338行目: | 311行目: | ||
:『BX』第38話にて、ネオ・ジオング撃破時。彼が語り掛けていたのは一体誰だったのか…。 | :『BX』第38話にて、ネオ・ジオング撃破時。彼が語り掛けていたのは一体誰だったのか…。 | ||
− | === | + | === 単独作品 === |
;「そうではない…。私は…未来がわからなくなっただけだ。だから、確かめたい。ラプラスの箱が何であるかを…」 | ;「そうではない…。私は…未来がわからなくなっただけだ。だから、確かめたい。ラプラスの箱が何であるかを…」 | ||
:『[[スーパーロボット大戦V|V]]』宇宙ルート第38話「託された未来」にて、箱の解放前にロンド・ベルと戦闘し、虚無の空間でアムロに説得され、現実世界に戻って来た後に。 | :『[[スーパーロボット大戦V|V]]』宇宙ルート第38話「託された未来」にて、箱の解放前にロンド・ベルと戦闘し、虚無の空間でアムロに説得され、現実世界に戻って来た後に。 | ||
353行目: | 326行目: | ||
== 搭乗機体・関連機体 == | == 搭乗機体・関連機体 == | ||
− | ;[[ | + | ;リバウ |
− | + | :[[バウ]]を大幅に改修した機体。原型機の分離機能を活かし、[[サイコフレーム]]でサイコミュ操作する。総帥専用機となる予定だったが、[[シナンジュ]]の強奪に成功したため、他のパイロットが運用する。SRW未登場。 | |
− | ;[[ | + | ;[[ギラ・ドーガ]](フル・フロンタル専用機) |
− | : | + | :フル・フロンタルがシナンジュ強奪時に搭乗していた赤い専用機。フル・フロンタル用に改修された機体だが、機体バランスは劣悪だったという。 |
+ | :本機はSRW未登場だが、『第3次Z天獄篇』のDLC「多元戦争追想」では本機を意識してか、通常機ではあるがギラ・ドーガに搭乗していた。 | ||
;[[シナンジュ]] | ;[[シナンジュ]] | ||
− | :専用機。 | + | :専用機。[[アナハイム・エレクトロニクス]]社製で、[[サイコフレーム]]の搭載機でもある。 |
:;[[ネオ・ジオング]] | :;[[ネオ・ジオング]] | ||
− | :: | + | ::OVA7巻に登場する専用機。最終決戦時に搭乗。シナンジュをコアユニットとした拠点攻略用の超大型[[モビルアーマー|MA]]であり、サイコフレーム技術を起点とした兵装が備えられている。 |
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== 余談 == | == 余談 == | ||
374行目: | 342行目: | ||
*「シャアの後継者として望まれ造られた存在」という立ち位置は、富野由悠季氏の小説版『ガイア・ギア』の主人公である「アフランシ・シャア」によく似ている。アフランシは宇宙で反地球連邦政府組織の指導者となるが、与えられた役割を演じるだけだったフロンタルとは反対に「(組織が望む)カリスマ性を持ったシャアという人物」を演じるのではなく「アフランシ」という「個」に固執し最終的には組織から抜け恋人と一緒に添い遂げる道を選んでいる。 | *「シャアの後継者として望まれ造られた存在」という立ち位置は、富野由悠季氏の小説版『ガイア・ギア』の主人公である「アフランシ・シャア」によく似ている。アフランシは宇宙で反地球連邦政府組織の指導者となるが、与えられた役割を演じるだけだったフロンタルとは反対に「(組織が望む)カリスマ性を持ったシャアという人物」を演じるのではなく「アフランシ」という「個」に固執し最終的には組織から抜け恋人と一緒に添い遂げる道を選んでいる。 | ||
*雑誌『Febri』のインタビューで池田秀一が語ったことによると、フロンタル役に決まった時点で役作りのためにあえて原作を読まないようにしており、途中までは自身もフロンタルの正体をよく知らないまま演じていたという。ただEP5の頃には小説を最後まで読んでしまっており、描写について酒の席で原作者の福井晴敏に不満を言ってしまい、それがEP7の描写変更の遠因となったのではないかと語っている。EP7は自らの希望でアフレコも一人だけで行っており、フロンタル役への思い入れは相当に強いことが伺える。 | *雑誌『Febri』のインタビューで池田秀一が語ったことによると、フロンタル役に決まった時点で役作りのためにあえて原作を読まないようにしており、途中までは自身もフロンタルの正体をよく知らないまま演じていたという。ただEP5の頃には小説を最後まで読んでしまっており、描写について酒の席で原作者の福井晴敏に不満を言ってしまい、それがEP7の描写変更の遠因となったのではないかと語っている。EP7は自らの希望でアフレコも一人だけで行っており、フロンタル役への思い入れは相当に強いことが伺える。 | ||
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== 脚注 == | == 脚注 == |