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==概要==
 
==概要==
PSでリリースされた最後のスパロボ作品。戦闘アニメーションはパターン数・演出面共に「[[スーパーロボット大戦α]]」より更にパワーアップしている。<br />当初はファンディスク程度のものとして企画されていたが、スタッフの中で「ファンディスクでは無い、1つのシリーズ作品として作りたい」という気運が高まり本作の開発へと繋がった。<br />外伝とは銘打たれているが、ここで初登場した単語やキャラなどは後のαシリーズにも度々登場している。
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PSでリリースされた最後のスパロボ作品。戦闘アニメーションはパターン数・演出面共に「[[スーパーロボット大戦α]]」より更にパワーアップしている。<br />当初はファンディスク程度のものとして企画されていたが、スタッフの中で「ファンディスクでは無い、1つのシリーズ作品として作りたい」という気運が高まり本作の開発へと繋がった。<br />外伝と銘打たれてはいるが、ここで初登場した単語やキャラなどは後のαシリーズにも度々登場している。
    
ストーリーの柱となるのは、「衝撃波からの防衛」と「未来の地球」である。前作、雷王星軌道上で決行されたブラックホール爆弾による宇宙怪獣殲滅作戦は、その余波がいずれ地球圏に到達することが予測されており、重力波を乗り切る[[イージス計画]]が立案された。しかし計画が進む最中、[[プリベンター]]はイージス計画が失敗した未来の地球に飛ばされてしまう。その荒廃ぶりに直面したプリベンターは、争乱に巻き込まれながら、現代へと戻る手段を探すことになる。
 
ストーリーの柱となるのは、「衝撃波からの防衛」と「未来の地球」である。前作、雷王星軌道上で決行されたブラックホール爆弾による宇宙怪獣殲滅作戦は、その余波がいずれ地球圏に到達することが予測されており、重力波を乗り切る[[イージス計画]]が立案された。しかし計画が進む最中、[[プリベンター]]はイージス計画が失敗した未来の地球に飛ばされてしまう。その荒廃ぶりに直面したプリベンターは、争乱に巻き込まれながら、現代へと戻る手段を探すことになる。
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<!-- この頃になると既に滅亡してしまったのか、ゼ・バルマリィ帝国の存在が確認できない。それに伴い霊帝やガンエデンも存在しない。恐らく長い時を経て自然消滅したのだろう。今作での敵対勢力も人外に限定すれば、地下勢力しか存在しない。よって、クリア後の未来世界は至って平穏だと言える。宇宙怪獣もこなければ、プロトデビルンも来ない。外宇宙の脅威に怯える必要もないからだ。 -->
 
<!-- この頃になると既に滅亡してしまったのか、ゼ・バルマリィ帝国の存在が確認できない。それに伴い霊帝やガンエデンも存在しない。恐らく長い時を経て自然消滅したのだろう。今作での敵対勢力も人外に限定すれば、地下勢力しか存在しない。よって、クリア後の未来世界は至って平穏だと言える。宇宙怪獣もこなければ、プロトデビルンも来ない。外宇宙の脅威に怯える必要もないからだ。 -->
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=== 戦闘システムと難易度 ===
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== システム ==
*難易度は比較的高め。特に[[熟練度]]入手条件はステージの始めから計画的に行動しないと取れない事が多い。
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== 新規システム ==
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;[[援護]]システム
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:COMPACT2にて採用された新システムを王道シリーズで初採用。援護のON・OFFは選べるが、援護ユニットや援護武器の選択は不可能。
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:またエース系パイロットほど援護習得が遅いor覚えない、能力の低いパイロットほど援護を習得済みで技能レベルも高くなるなど、パイロットの習得バリエーションが増えた。
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*[[熟練度]]システムの変更。シナリオ1話につき、+1の取得チャンスのみになった。
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;新パラメータ「[[防御]]
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:本作より新たに設定されたパイロットパラメータ。これにより敵味方共にユニットの耐久力が底上げされた。替わって「[[反応]]」が廃止。
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*全体的にダメージが控えめになったが、最低ダメージは多め。たとえば4万のダメージは今回は非常に難しく、2万でも非常に高いが、[[分離]]した機体でも素で1000前後は与えられる。<br />それでも距離補正が今回は大きくかかるため、[[射程]]の長い武器が今回は非常に強い。(ただし[[ファンネル]]などにはかからない)
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;[[バザー]]システム。
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:インターミッションメニューで機体や[[強化パーツ]]の購入・売却を行える新システム。売買には資金ではなく専用リソースである[[ブルーストーン]]が用いられる。
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*据え置き機作品としては初の[[援護]](1技能で[[援護攻撃]]、[[援護防御]]一括)システムを実装。変わりに[[2回行動]]が廃止された。<br />しかし援護するかは選べるが、誰が援護するか、どの武器で援護するかは選べないため、まだ不便さも感じる。<br />また強いパイロットほど援護を覚えるのが遅い、または覚えない、能力の低いパイロットほど援護を覚えている、レベルも高くなるなど、パイロットの選択肢が増えた。
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*パイロットの各能力が下方修正されている。[[ニュータイプ]][[念動力]]の先天技能の成長が絶望的に遅い。原作でニュータイプ能力が高いとされた[[カミーユ・ビダン|カミーユ]]や[[ジュドー・アーシタ|ジュドー]]ですらレベル30の段階でニュータイプL3。前作で念動力L9まで上昇した[[ヴィレッタ・バディム]]は'''L2'''までしか成長しない上にキャラクター辞典でも'''微弱ながらも念動力を持つ'''と書かれてしまっている有様。
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;[[コンテナ]]システム
**ただし回避補正の修正値が今回は異常に高いため、3、4程度でも恩恵は大きい。
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:マップ上に置かれたコンテナをユニットで拾うことで[[強化パーツ]]を入手できる。
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:またコンテナのバリエーションとして[[マウンテンサイクル]]が存在し、マップ上の洞窟状の地形にユニットを待機することでコンテナ同様にパーツ入手が可能。
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*パイロットの[[能力]]に「[[防御]]」が追加(替わって「[[反応]]」が廃止)され、敵味方共にユニットの耐久力が底上げされた。またユニットの運動性が[[命中]]率に反映されなくなった為「[[必中]]」の重要度が高まった。これらの仕様変更により過去のシリーズ作品群と比較して[[スーパーロボット]]系ユニットが有利となった。
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*技能ポイントシステムの仕様変更。αでは格闘、射撃に存在し、かなり際限なく上がった技能ポイントだが、今回は上限が設定され、技量以外の能力が上昇するようになった。
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「[[防御]]」が追加()され、
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*ユニットの[[運動性]]・[[装甲]]共にαと比べると全体としてかなりの弱体化がされている。具体的には高くても運動性110、装甲1200程度。相対的にHPの重要性が増している。
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また
**装甲の低さからくる防御力の問題は上記の[[防御]]以外にも、[[底力]]の効果が増したので、通常700食らっていた攻撃も、瀕死になれば10で抑えることなども可能。
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*[[空]]、[[陸]][[地形適応]]、[[ホバー]]の重要性。今回は、いずれも選択で合計3回しか宇宙で戦うことは無い。そのため地上戦での地形適応、そして飛行可能か、ホバー搭載かが重要となっている。<br />幸か不幸か武器以外には地形適応が影響しないため実質武器のみだが、ガンダム系のビーム兵器、ファンネルの地形適応の多くが空陸Bであることが響いてしまう。
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これらの仕様変更により
**幸い改善するための[[A-アダプター]]はバザーが使用可能になればすぐ入手できる。
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*一部の精神コマンドの廃止、調整。[[捨て身]]、[[復活]][[激闘]][[挑発]]等が廃止された。[[魂]]、[[信頼]]、[[激励]]の効果が変更された。魂は与えるダメージが3倍から2.5倍になり、総ダメージ量が減少。信頼の回復量が30%から2000に固定され、HPが5000程度のユニットは高い効果を得ることが出来るようになったが、逆にHPが10000を超えている一部のユニットでは効果が薄くなった。激励が自機の周囲4マスに存在するすべてのパイロットの気力を上げるように変更された。
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== 既存システムと変更点 ==
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;武器システムの変更点
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:武器の[[改造]]をユニット毎に行える、一括改造が導入された。本作では弱い機体ほど攻撃力が上がる上に改造費が安いため、「[[量産型|量産機]]の使い勝手が主役機を上回る」という現象が発生するが、機体性能、最強武器の威力などでアドバンテージを保っている。改造費が獲得資金に対し非常に高いのも特徴。
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:ユニットの各[[改造]]値は割合による上昇に変更。そのため元が高い能力は良く伸びるが、低い能力は上がりにくくなっている。
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;[[熟練度]]の変更点
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:[[熟練度]]の仕様が前作から変更。シナリオ1話につき1ポイントのみの獲得となり、獲得手段もステージマップ上での行動のみとなった。以降の作品でも標準化している。
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;[[運動性]]の変更点
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:ユニットの運動性が[[命中]]率に反映されなくなった。そのため「[[必中]]」の重要度が増している。
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;[[2回行動]]廃止
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:[[2回行動]]が完全廃止。以降の作品でも大半が敵ないしNPCの専用技能となっている。
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;パイロットパラメータの変更点
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:パイロットの各能力が前作から下方修正されており、特に[[ニュータイプ]]、[[念動力]]の先天技能の成長が非常に遅くなった。原作でニュータイプ能力が高いとされた[[カミーユ・ビダン|カミーユ]]や[[ジュドー・アーシタ|ジュドー]]でさえレベル30の段階でニュータイプL3。前作で念動力L9まで上昇した[[ヴィレッタ・バディム]]は'''L2'''までしか成長しない。ただし回避補正の修正値が非常に高くなっているため、L3~4程度でも恩恵は大きい。
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;ユニットパラメータの変更点
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:ユニットの[[運動性]][[装甲]]が前作から下方修正されている。具体的には高くても運動性110、装甲1200程度。相対的にHPの重要性が増している。
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;技能ポイントシステムの仕様変更
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:αでは格闘・射撃に存在し、ほぼ際限なく上げられたが本作では上限が設定され、技量以外の能力が上昇するようになった。
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;[[精神コマンド]]の変更点
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:一部精神コマンドは前作から変更や廃止が行われた。
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*[[魂]]:ダメージが3倍→2.5倍になり下方修正。
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*[[信頼]]:回復量が最大HPの30%→2000固定に変更。HPが5000程度のユニットには有効となったが、逆に10000超のユニットに対しては効果が薄くなった。
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*[[激励]]:自機の周囲4マスに存在するすべてのパイロットの気力を上げる、第4次や新と同じ仕様に。
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*[[捨て身]]、[[復活]]、[[激闘]]、[[挑発]]等が廃止。替わってCOMPACT2より[[祝福]]が輸入。
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*[[コンテナ]]、[[マウンテンサイクル]]の登場。マップ上に配置されているこれらの上に味方ユニット移動させることで、該当の[[強化パーツ]]、ユニットを獲得できる。<br />しかしマウンテンサイクルで入手できることは、作中で説明されず、30話後編では「これが!?」と思うようなマップ上表記となっている。
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*[[バザー]]システムの導入。[[強化パーツ]]、一部ユニットの売買が可能。
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*ユニットの[[改造]]が割合での強化に変更。そのため元が高い能力は良く伸びるが、低い能力は上がりにくい。
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*武器の[[改造]]をユニット毎に行える、一括改造が導入された。本作では弱い機体ほど攻撃力が上がる上に改造費が安いため、「[[量産型|量産機]]の使い勝手が主役機を上回る」という現象が発生するが、機体性能、最強武器の威力などはまだ面目を保てている。改造費が獲得資金から考えると非常に高価なのも特徴。
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=== 難易度 ===
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*難易度は比較的高め。特に[[熟練度]]入手条件はステージの始めから計画的に行動しないと取れない事が多い。
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*「防御」の導入や運動性の仕様変更により過去のシリーズ作品群と比較して[[スーパーロボット]]系ユニットが有利なバランスとなっている。
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*全体的にダメージが控えめで、どのユニットも大きくて2万台ほど。4万台以上のダメージを出すのは非常に難しい。他方、最低ダメージは多めで、[[分離]]した機体でも素で1000前後は与えられる。
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*距離補正が前作以上に高いため([[ファンネル]]など例外もあり)、[[射程]]の長い武器が非常に強いバランスとなっている。
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*据え置き機作品としては初の[[援護]](1技能で[[援護攻撃]]、[[援護防御]]一括)システムを実装。<br />しかし
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*本作はいずれのルート選択でも選択で合計3回しか宇宙で戦うことは無い。そのため地上に対する地形適応・飛行可能であるか・ホバー搭載であるかが運用面で重要となっている。
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:バグによりユニットの地形適応が作用しないため実質は武器適応のみだが、ガンダム系のビーム兵器、ファンネルの地形適応の多くが空陸BであるためMS系ユニットは実力を発揮しにくい。
 
*中ボス級の敵機や顔付きパイロットが、回避や防御をして撃墜を避けようとする様になった。このため、予想よりも手数や精神コマンドが必要になるケースも。
 
*中ボス級の敵機や顔付きパイロットが、回避や防御をして撃墜を避けようとする様になった。このため、予想よりも手数や精神コマンドが必要になるケースも。
 
+
*後半の多くのボスが、HPが一定値以下で精神コマンドを使う。殆どの場合、[[根性]]、[[ド根性]]が含まれているので、数値以上にHPがあることになる。また[[必中]]も多いため、味方が[[ひらめき]]を覚えているかも重要になる。使われる前に一気に撃破という手段もダメージバランス上難しい。
*後半の多くのボスが、HPが一定値以下で精神コマンドを使う。殆どの場合、[[根性]]、[[ド根性]]が含まれているので、数値以上にHPがあることになる。また[[必中]]も多いため、味方が[[ひらめき]]を覚えているかも重要になる。使われる前に一気に撃破もダメージバランス上難しい。
      
=== 話題 ===
 
=== 話題 ===
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=== 登場人物(オリジナル) ===
 
=== 登場人物(オリジナル) ===
本作に主人公は登場しない。
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本作に主人公は設定されていない。
 
;'''味方(魔装機神、超機大戦SRX、他)'''
 
;'''味方(魔装機神、超機大戦SRX、他)'''
 
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