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[[ザフト]]の赤服に選ばれただけあり戦闘技術は非常に高く、モビルスーツの操縦技術や[[白兵戦]]などトータルバランスではキラや[[シン・アスカ]]よりは上である。
 
[[ザフト]]の赤服に選ばれただけあり戦闘技術は非常に高く、モビルスーツの操縦技術や[[白兵戦]]などトータルバランスではキラや[[シン・アスカ]]よりは上である。
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特にモビルスーツの操縦技術においては、作品の主人公でないことから作中の描写不足な部分は否めない。しかし、SEED時代でのキラとの戦いでは最後は互いに唯一本気で殺意を抱き戦った上で、自身も機体を失ったが勝利を収め、DESTINY時代の最終決戦時においてのシンとの戦いでもシンが精神的に追い詰められていたとはいえ、こちらも勝利している。実力を発揮できないのはアスラン自身の心理的な動揺(仲間への配慮)が大きく、本気で戦えば(殺意があれば)キラやシンとは互角以上といっていいだろう。このように描写不足のため、媒体によっては『純粋な戦闘力ではキラやシンに一歩劣る』と書かれているものもある。[[フリーダムガンダム]]に撃墜された時には'''機体をまったく制御できないまま数百メートル上空から海に落下した'''はずだが、命に別状はなかった(監督曰く'''セーフティーシャッターのおかげ'''らしい)。
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特にモビルスーツの操縦技術においては、作品の主人公でないことから作中の描写不足な部分は否めない。しかし、『SEED』時代でのキラとの戦いでは最後は互いに唯一本気で殺意を抱き戦った上で、自身も機体を失ったが勝利を収め、『DESTINY』時代の最終決戦時においてのシンとの戦いでもシンが精神的に追い詰められていたとはいえ、こちらも勝利している。実力を発揮できないのはアスラン自身の心理的な動揺(仲間への配慮)が大きく、本気で戦えば(殺意があれば)キラやシンとは互角以上といっていいだろう。このように描写不足のため、媒体によっては『純粋な戦闘力ではキラやシンに一歩劣る』と書かれているものもある。[[フリーダムガンダム]]に撃墜された時には'''機体をまったく制御できないまま数百メートル上空から海に落下した'''はずだが、命に別状はなかった(監督曰く'''セーフティーシャッターのおかげ'''らしい)。
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一方、生身の戦闘能力では相手を確実に仕留める能力があり、SEED時代では銃を持った[[カガリ・ユラ・アスハ]]にナイフで勝ち、DESTINY時代でも[[ルナマリア・ホーク]]の射撃訓練で百発百中の手本を見せる、[[ミーア・キャンベル]][[暗殺]]部隊を実質1人で全滅させるなど、常人離れした活躍を見せている。
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一方、生身の戦闘能力では相手を確実に仕留める能力があり、『SEED』時代では銃を持った[[カガリ・ユラ・アスハ]]にナイフで勝ち、『DESTINY』時代でも[[ルナマリア・ホーク]]の射撃訓練で百発百中の手本を見せる、[[ミーア・キャンベル]][[暗殺]]部隊を実質1人で全滅させるなど、常人離れした活躍を見せている。
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ただし、根が真面目なために不器用で口下手なのが欠点でもあるので直情的なイザークとは反りが合わなかった。シンともそれが同じ状態が続き、もう一つの欠点はその真面目さ故に融通が効かないことである。血のバレンタインで母を失った以上は無理もないのだが、キラと当初戦った頃は「友達が乗っている」という理由を理解せずに「利用されている」と決めつけ、DESTINYでも同様でダーダネルスのアークエンジェルの介入については「キラ達が何か知らず、間違っている」と断言しており、その逆の可能性に全く考えが至っておらず、小説版ではラクスの暗殺がデュランダルではなく、父のシンパの仕業と決めつけて認めようとせず、それが最悪の事態に繋がり、手遅れになった後で気付くという結果になっている。普通に考えればミーアがいれば、本物がいなくても問題がないのに本物のラクスを探す、本物が見つかった後のミーアの処遇などにも考えが至っていなかった模様。
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ただし、彼自体は真面目で他人の心情を慮ることはできるのだが、'''一方的な視点で決めつけて話をする上に、他人には要点に限って伝えない'''という致命的な欠点を抱えている。このためよく不器用で口下手、融通が利かないと言われ、『SEED』では直情的なイザークとは反りが合わなかった。また、血のバレンタインで母を失った以上は無理もないのだが、キラと当初戦った頃は「友達が乗っている」という理由を理解せずに「利用されている」と決めつけている。『DESTINY』ではこの欠点がより色濃く出ており、同様でダーダネルスのアークエンジェルの介入については「キラ達が何か知らず、間違っている」と断言しており、その逆の可能性に全く考えが至っておらず、最終的にキラに手を下されるという最悪の結果となった。小説版ではラクスの暗殺がデュランダルではなく、父のシンパの仕業と決めつけて認めようとせず、それが最悪の事態に繋がり、手遅れになった後で気付くという結果になっている。普通に考えればミーアがいれば、本物がいなくても問題がないのに本物のラクスを探す、本物が見つかった後のミーアの処遇などにも考えが至っていなかった模様。また、『DESTINY』ではザフトに復帰した際シンの上官になっているのだが、当初からザフト離反までその欠点から後輩となったシンを導くどころか、アスラン自身の意図がちゃんと伝わらないまま彼に失望されており、漫画『THE EDGE』では後述のようにアスランの欠点がシンを苦しめていたという負の描写が明確になされている。
    
いずれにせよ、彼が思い悩んだ末の結果が全て彼にとっては最悪の事態に流れており、「[[ギルバート・デュランダル|人は忘れる、そして繰り返す]]」という学ぶことを知らない人間の愚かさを端的に担っている人物でもある。
 
いずれにせよ、彼が思い悩んだ末の結果が全て彼にとっては最悪の事態に流れており、「[[ギルバート・デュランダル|人は忘れる、そして繰り返す]]」という学ぶことを知らない人間の愚かさを端的に担っている人物でもある。
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誠実な人柄故か多くの女性に好意を寄せられるが、本人は誰か一人に選ぶことができなかったため、前述の立場がはっきりしない振る舞いと合わせ優柔不断と言われる原因になっている。女性関係がクローズアップされがちだが、どちらかというと彼が上手くいかないのは人間関係全般であり、その意味では歴代「ガンダム」随一の苦労人と言える。
 
誠実な人柄故か多くの女性に好意を寄せられるが、本人は誰か一人に選ぶことができなかったため、前述の立場がはっきりしない振る舞いと合わせ優柔不断と言われる原因になっている。女性関係がクローズアップされがちだが、どちらかというと彼が上手くいかないのは人間関係全般であり、その意味では歴代「ガンダム」随一の苦労人と言える。
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もっともアスラン一人の力では打開するのが難しい状況は多く、作中での立場上多くの人間と出会っているものの、よき理解者であったニコルやハイネを失い、周囲の大人も父のパトリックを始め、クルーゼやデュランダル等、アスランとは相反する考え方の人物が多く、友人であるキラとも考えがずれていた面があり、彼を導く、あるいは支えるべき存在が少なかったのも事実である。ザフト所属時はSEED・DESTINY含め、「信じるべきもの」と「信じたいもの」が対立関係になっているために精神状態が不安定となり、その結果として立ち回り方も複雑なものとなってしまっている節がある。
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もっともアスラン一人の力では打開するのが難しい状況は多く、作中での立場上多くの人間と出会っているものの、よき理解者であったニコルやハイネを失い、周囲の大人も父のパトリックを始め、クルーゼやデュランダル等、アスランとは相反する考え方の人物が多く、友人であるキラとも考えがずれていた面があり、彼を導く、あるいは支えるべき存在が少なかったのも事実である。ザフト所属時は『SEED』『DESTINY』含め、「信じるべきもの」と「信じたいもの」が対立関係になっているために精神状態が不安定となり、その結果として立ち回り方も複雑なものとなってしまっている節がある。
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DESTINYの後は[[オーブ軍]]に所属したようだが、続編があるならば色々な意味でその動向が注目される人物といえる。
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『DESTINY』の後は[[オーブ軍]]に所属したようだが、続編があるならば色々な意味でその動向が注目される人物といえる。
    
=== 他媒体での描写 ===
 
=== 他媒体での描写 ===
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