26行目: |
26行目: |
| | | |
| == 概要 == | | == 概要 == |
− | [[ジオン公国軍]]の開発した[[量産型]][[モビルスーツ]]。「'''B3グフ'''」とも呼ばれる。勘違いされがちだが、通常のグフをノリス専用にカスタマイズした機体ではない。 | + | [[ジオン公国軍]]の開発した[[量産型]][[モビルスーツ]]である[[グフ]]の改修型。「'''B3グフ'''」とも呼ばれる。 |
| | | |
− | MS-07[[グフ]]を運用し易い様に再設計しており、運用に問題点のあったフィンガーバルカンを廃し、射撃兵装をオプション装備に変更する事で汎用性と射撃戦能力を高めている。また、グフの代名詞とも言える装備であるヒートロッドもワイヤータイプに変更されている。カラーリングも青中心だったグフから、水色中心になっている。
| + | 劇中の終盤にて、[[ノリス・パッカード]]大佐自らが搭乗し、[[シロー・アマダ]]の搭乗する[[ガンダムEz-8]]と激突を繰り広げる。 |
| | | |
− | 劇中では、[[ラサ]]にあるジオン軍秘密基地における戦闘で[[ノリス・パッカード]]が本機に搭乗しており、宇宙への脱出を図る病院船ケルゲレンの援護の為に出撃。量産型[[ガンタンク]]部隊を護衛する[[第08MS小隊]]と交戦している。その際、地形を大いに利用した戦い方で08小隊を翻弄しており、[[陸戦型ガンダム]]2機を手玉に取りつつ量産型ガンタンク3機のうちの2機を撃墜している。更に[[シロー・アマダ]]の[[ガンダムEz-8]]を機能停止に陥らせているが、最後は再起動したEz-8の攻撃を受けながらも残る1機の量産型ガンタンクを撃破し、自らもコクピットを両断されて大破した。この結果にシローは自らが敗北した事を認め、本機の残骸に向かって敬礼していた。
| + | なお、公式での表記は「'''グフ・カスタム'''」であり、また勘違いされがちだが、通常のグフをノリス専用にカスタマイズした機体では無く、劇中に登場してはいないものの、スピンオフの漫画作品等ではノリス以外の人物が搭乗している別の機体が描かれている。 |
| | | |
− | ちなみに、公式での表記は「'''グフ・カスタム'''」である。
| + | === 機体概要 === |
| + | [[ザクII]]の陸戦仕様機であるJ型をベースに陸戦・白兵戦仕様機として開発されたグフであったのだが、白兵戦ばかりを意識し過ぎた武装の仕様によって、モビルスーツ本来の特性である汎用性に大きく欠けた機体となってしまい、いざ実戦に投入されても、「青い巨星」で有名な[[ランバ・ラル]]大尉といった白兵戦を得意とするエースパイロットでも無ければ満足に運用出来ない代物となっていた。その後、ホバー走行によってグフ以上に高い陸戦能力と汎用性を備えた[[ドム]]が配備され、更にグフの生産を行っていたキャリフォルニア・ベースが連邦の「オデッサ作戦」によって奪還されて生産ラインも縮小となってしまってからは、陸戦主力機の座を完全に奪われてしまう事態となったのだが、本機の存在を惜しいと感じる様になった技術陣により、運用性の向上を目指したグフの再設計が検討される事になった。 |
| + | |
| + | 本体の改修においては運動性や機動性の強化が行われており、カラーリングも青中心だったグフから、緑がかった水色主体になっている。最も大きな変更が加えられた武装面に関しては、白兵戦に偏り過ぎた仕様を見直す事になり、まず運用に問題点のあった左腕部のフィンガーバルカンを廃して両腕部共に通常のマニピュレーターへと換装。右腕部に装備されたヒート・ロッドも溶断機能を廃して放電のみとし先端を鈎爪(アンカー)状にしたワイヤータイプ(「ヒート・ワイヤー」とも呼称される)へと変更された。また、溶断機能に関しては「ヒート・サーベル」で十分に補われているが、このヒート・サーベルに関しても「最初からある実体剣を加熱する」というザクIIの「ヒート・ホーク」と同じ原理の物へと変更されており、発熱させずとも使用可能になっている。更にフィンガーバルカンを配した左腕部には、射撃武装を着脱可能なアタッチメント式とする事で汎用性と射撃戦能力を高める事が検討され、新規設計された前腕部に脱着可能な「3連装35mmガトリング砲」を装備し、その上には小型化させたシールドに「6銃身75mmガトリング砲」を追加した「ガトリングシールド」も装着する事で、近~中距離に対応した射撃能力の大幅な強化に成功している。一方、グフ自体の特徴であった白兵戦能力に関する考慮にも余念は無く、弾丸を使い切ったガトリング砲をパージする事で即座に白兵戦へ対応出来る仕様となっている。 |
| + | |
| + | === 劇中の様相 === |
| + | [[ラサ]]にある[[アプサラスIII]]の開発が行われていたジオン軍秘密基地における戦闘で、[[ノリス・パッカード]]が本機に搭乗。宇宙への脱出を図る病院船として運用される[[ザンジバル級機動巡洋艦]]「ケルゲレン」の援護の為に出撃し、高い砲撃戦能力を持つ量産型[[ガンタンク]]部隊を護衛する[[第08MS小隊]]と交戦している。その際、地形を大いに利用した戦い方で08小隊を翻弄し、[[陸戦型ガンダム]]2機を手玉に取りつつ量産型ガンタンク3機のうちの2機を撃墜。更に[[シロー・アマダ]]のEz-8を機能停止に陥らせている。最後は再起動したEz-8の攻撃を受けながらも残る1機の量産型ガンタンクも撃破するが、コクピットを含めた胴体部をビームサーベルで両断された事で大破。パイロットのノリスもまた戦死する末路を迎える事になった。自らの命と引き換えにしても量産型のガンタンク全てを撃破したこの結果に、指揮を執っていたシローも自らが敗北した事を認め、本機の残骸に向かって敬礼していた。 |
| | | |
| == 登場作品と操縦者 == | | == 登場作品と操縦者 == |