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== 概要 ==
 
== 概要 ==
本来は「木星公社」と呼ばれる組織で、木星運営を[[地球連邦政府]]に任されていた。ところが、後に指導者となる[[クラックス・ドゥガチ]]は長年の木星生活の中で連邦政府に激しい憎悪を抱くようになっており、やがて彼が立ち上げたのが「木星帝国」と呼ばれる秘密組織である。
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本来は「木星公社」と呼ばれる組織で、木星圏コロニーや資源基地での行政・経済・資源採掘等の運営を[[地球連邦政府]]から一任されていた。ところが、後に指導者となる[[クラックス・ドゥガチ]]は長年の木星生活の中で連邦政府に激しい憎悪を抱くようになっており、やがて彼が立ち上げたのが「木星帝国(ジュピター・エンパイア)」と呼ばれる秘密組織である。
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[[地球]]からかなり離れた[[木星]]圏だけあって困窮しており、空気や水といった生活に必需な資源ですら自ら生み出さねばならず([[バーンズ・ガーンズバック]]の息子は水素採取基地の事故で命を落とした)、物資は配給制となっている。また、人々の手の甲にナンバーが刻まれており、身分の違いにも厳格である。[[軍階級]]の各名称は[[地球連邦軍]]と同様の模様だが、首魁のドゥガチ、及び、その後継のカリスト兄弟は「総統」を称している。
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[[地球]]からかなり離れた[[木星]]圏だけあって物資不足から地球圏と比べて困窮しており、空気や水といった生活に必需な資源ですら自ら生み出さねばならず([[バーンズ・ガーンズバック]]の息子は水素採取基地の事故で命を落とした)、物資は配給制となっている。一日の配給量は明確に定められており、他者への譲渡等も認められてはいない。また、人々の手の甲にナンバーが刻まれており、身分の違いにも厳格である。また、このような厳しい環境の世界であるためか、木星圏では人命より資源や物資の方が重視される傾向が強く、パイロット達も「自分たちの命は木星の捨て石の一つに過ぎない」と認識している。[[軍階級]]の各名称は[[地球連邦軍]]と同様の模様だが、首魁のドゥガチ、及び、その後継のカリスト兄弟は「総統」を称している。
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困窮していながらも兵力を集め、[[核ミサイル|核兵器]]や毒ガスなどの非人道兵器を密輸、地球各地に破壊工作員を潜り込ませるなど準備を整えていった。そして親善と称してドゥガチが[[ジュピトリス9]]で地球を訪れた際に、突如宣戦布告する。[[地球連邦軍]]は木星帝国の破壊工作等によりほぼ無力化され、[[ハリソン・マディン]]ら一部の隊が何とか対応する苦しい状況に陥ったが、[[クロスボーン・バンガード]]の活躍や、事態を静観すると予想していた[[スペースコロニー|コロニー連合軍]]の参入もあり、木星帝国軍は駆逐された。
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困窮していながらも兵力を集め、[[核ミサイル|核兵器]]や毒ガスなどの非人道兵器を密輸、地球各地に破壊工作員を潜り込ませるなど準備を整えていった。そして親善と称してドゥガチが[[ジュピトリス9]]で地球を訪れた際に、突如地球連邦政府に対して宣戦布告する。[[地球連邦軍]]は木星帝国の破壊工作等によりほぼ無力化され、[[ハリソン・マディン]]ら一部の隊が何とか対応する苦しい状況に陥ったが、[[クロスボーン・バンガード]]の活躍や、連邦政府消滅まで事態を静観すると予想していた[[スペースコロニー|コロニー連合軍]]が連邦側で参入もあり、木星帝国軍は駆逐された。
    
だが、外伝『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート|スカルハート]]』では残党が未だに活動している姿が描かれた。さらに続編『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人|鋼鉄の7人]]』では、木星本隊の部隊が新総統である光のカリスト・影のカリストの両兄弟に率いられ、ドゥガチが自身の寿命の関係で見送った[[コロニーレーザー]]「シンヴァツ」を用いて木星圏から地球を狙撃する「神(ゼウス)の雷計画」を目論んだ。
 
だが、外伝『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート|スカルハート]]』では残党が未だに活動している姿が描かれた。さらに続編『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人|鋼鉄の7人]]』では、木星本隊の部隊が新総統である光のカリスト・影のカリストの両兄弟に率いられ、ドゥガチが自身の寿命の関係で見送った[[コロニーレーザー]]「シンヴァツ」を用いて木星圏から地球を狙撃する「神(ゼウス)の雷計画」を目論んだ。
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神の雷事件でカリスト兄弟の体制が崩壊した後は穏健派が実権を握り、[[ベルナデット・ブリエット|テテニス・ドゥガチ]]の元で民主化されて「木星共和国」「ユピテル財団」に再編された。
 
神の雷事件でカリスト兄弟の体制が崩壊した後は穏健派が実権を握り、[[ベルナデット・ブリエット|テテニス・ドゥガチ]]の元で民主化されて「木星共和国」「ユピテル財団」に再編された。
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基本的に資源や人材に乏しいため、MS開発技術(特に汎用機用ノウハウ)は当時の地球圏のそれに劣っており、鹵獲した[[クロスボーン・ガンダムX2]]の欠損した[[コアファイター]]部を再現することが出来ず[[クロスボーン・ガンダムX2改|X2改]]は事実上改悪とも呼べる改造となってしまっている。しかしその後の『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人|鋼鉄の7人]]』の時代以降は技術的に追いついた様で、[[アマクサ]]や様々なMSの技術を統合、アレンジする事でコルニグス(SRW未登場)等ガンダムを上回る性能のMS開発に成功している<ref>非常に皮肉な事に、木星帝国を崩壊させた主犯に等しいクロスボーン・ガンダムは、本源たるサナリィでは宇宙世紀0130年代に諸事情で直系が絶えてしまったが、帝国崩壊後の木星共和国体制下では再現・運用されていき、0170年にも命脈を保っている。</ref>。
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基本的に資源や人材に乏しいため、MS開発技術(特に汎用機用ノウハウ)は当時の地球圏のそれに劣っており、鹵獲した[[クロスボーン・ガンダムX2]]の欠損した[[コアファイター]]部を再現することが出来ず[[クロスボーン・ガンダムX2改|X2改]]は事実上改悪とも呼べる改造となってしまっている。しかしその後の『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人|鋼鉄の7人]]』の時代以降は技術的に追いついた様で、[[アマクサ]]や様々なMSの技術を統合、アレンジする事でコルニグス(SRW未登場)等ガンダムを上回る性能のMS開発に成功している<ref>非常に皮肉な事に、木星帝国を崩壊させた主犯に等しいクロスボーン・ガンダムは、本源たるサナリィでは宇宙世紀0130年代に諸事情で直系が絶えてしまったが、帝国崩壊後の木星共和国体制下では再現・運用されていき、0170年にも命脈を保っている。この時代では地球圏は宇宙戦国時代の影響で技術衰退が起こっているが、木星圏は戦乱とは無縁の情勢であるため、技術力を維持している</ref>。
    
なお木星帝国製の機体は時代が進んでも外見や機能が一点特化のゲテモノ系が多い。これは地球圏から遠く離れた地上が無いという特殊な環境に起因しており、人型でないどころか場合によっては地上用に開発されたにも関わらず、運用する際に重力のかかる方向について考慮していないという重大な欠点がある機体も見受けられた。
 
なお木星帝国製の機体は時代が進んでも外見や機能が一点特化のゲテモノ系が多い。これは地球圏から遠く離れた地上が無いという特殊な環境に起因しており、人型でないどころか場合によっては地上用に開発されたにも関わらず、運用する際に重力のかかる方向について考慮していないという重大な欠点がある機体も見受けられた。
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