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| ビシニティの石像の中で眠っていた[[モビルスーツ]]。 | | ビシニティの石像の中で眠っていた[[モビルスーツ]]。 |
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− | その姿から「ホワイトドール」「ヒゲ」などとも呼ばれる。劇中この機体を「[[ガンダム]]」と呼ぶのは[[コレン・ナンダー]]や[[ギム・ギンガナム]]くらいで、「∀ガンダム」と本編中で呼ばれた事は一度しかない。それというのも機体の名前が判明していないからである。 | + | その姿から「ホワイトドール」「ヒゲ」などとも呼ばれる。劇中この機体を「[[ガンダム]]」と呼ぶのは[[コレン・ナンダー]]や[[ギム・ギンガナム]]くらいで、「∀ガンダム」と本編中で呼ばれた事は一度しかない。それというのも機体の名前が判明していないからである。シリーズでよく呼ばれるガンダムタイプであるのか、劇中で登場しているターンタイプの分類上の正確な区分なども不明である(「ターンタイプのガンダム」なのか、両方の分類に跨るのか等)。 |
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| === 機体概要 === | | === 機体概要 === |
− | 作品がガンダムシリーズの終着点として設定されていただけに、ガンダムシリーズのほぼ全ての機体を凌駕するであろう極めて高性能な機体である'''…と思わせる片鱗を見せる'''。 | + | 作品がガンダムシリーズの終着点として設定されていただけに、ガンダムシリーズのほぼ全ての機体を凌駕するであろう極めて高性能な機体である'''…と思わせる片鱗を見せる'''。<br> |
| というのも、作中では経年劣化や情報不足などもあって全性能を発揮できていない状態なのだが、そのままの状態で最終決戦に突入して物語が終わってしまうため、誰も本来の性能がわからないためである。 | | というのも、作中では経年劣化や情報不足などもあって全性能を発揮できていない状態なのだが、そのままの状態で最終決戦に突入して物語が終わってしまうため、誰も本来の性能がわからないためである。 |
− | その状態ですら単独大気圏離脱可能な戦艦を真っ向から押し返したり、ワープしたりと、ほとんどのMSで実行できないであろうことが行えているため、本来の性能のすさまじさは想像に難くない。 | + | その状態ですら単独大気圏離脱可能な戦艦を真っ向から押し返したり、ワープしたりと、ほとんどのMSで実行できないであろうことが行えているため、本来の性能のすさまじさは想像に難くない。<br> |
| + | これは製作途中、終盤ではどこまで物語の戦闘規模がどこまで拡大するか不明だった為、多くの設定を付加して余裕を持たせておいた事がスタッフから語られており<ref>ターンエーガンダム〈Vol.2〉ニュータイプ100%コレクションより</ref>、この設定が最も反映されている小説版においてはもう少し正確な描写が多く書かれている。 |
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− | 本機に代表される[[黒歴史]]級のMSは、駆動に「IFBD(アイフィールドビームドライブ)」を採用している。これは体中に[[Iフィールド]](同名の一般的なものと違って、実弾に対しても有効)を張り巡らせ、これの形を変える事で機体を動かす、操り人形のようなシステムである。このため、機体の中に駆動系を必要とせず、足は殆ど推進機で体は広い空きスペースといった設計が可能になっている。特に胸部の空間は「マルチパーパスサイロ」と名付けられ、ミサイルなどを収納できる。 | + | 本機に代表される[[黒歴史]]級のMSは、駆動に「IFBD(アイフィールドビームドライブ)」を採用している。これは体中に[[Iフィールド]](同名の一般的なものと違って、実弾に対しても有効)を張り巡らせ、これの形を変える事で機体を動かす、操り人形のようなシステムである。このため、機体の中に駆動系を必要とせず、足は殆ど推進機で体は広い空きスペースといった設計が可能になっている。特に胸部の空間は「マルチパーパスサイロ」と名付けられ、ミサイルなどを収納できる。劇中では家畜の運搬などにも使用していた。 |
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| また、高性能な[[ナノマシン]]を持っており、ある程度の自己修復・自己メンテナンスができる"生きている"マシンである。逆に、これを分解に用いる装備として「[[月光蝶]]」がある。これは本来極小サイズのナノマシンを噴出し、人工物を分解・[[地球]]の浄化作用をうながすためのシステムであったが、[[黒歴史]]以前の文明を滅ぼした力として、それを欲した[[ターンX]]のパイロットである[[ギム・ギンガナム]]によりコピーされ兵器として利用されてしまった。なお、本機が埋まっていたビシニティの石像の正体はナノスキンの垢が堆積したものである。 | | また、高性能な[[ナノマシン]]を持っており、ある程度の自己修復・自己メンテナンスができる"生きている"マシンである。逆に、これを分解に用いる装備として「[[月光蝶]]」がある。これは本来極小サイズのナノマシンを噴出し、人工物を分解・[[地球]]の浄化作用をうながすためのシステムであったが、[[黒歴史]]以前の文明を滅ぼした力として、それを欲した[[ターンX]]のパイロットである[[ギム・ギンガナム]]によりコピーされ兵器として利用されてしまった。なお、本機が埋まっていたビシニティの石像の正体はナノスキンの垢が堆積したものである。 |
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| + | 製造された経緯は他の多くのMSと異なっており、人類の科学技術が頂点に達していた時代に外宇宙から漂着した[[ターンX]]の一部を回収したムーンレイスの祖先にあたる人類が、外宇宙に存在する未知の人類<ref>この外宇宙人類も実際には「宇宙世紀時代に地球から離れ外宇宙へ旅立った移民の子孫」という皮肉な設定があるが、長い時が流れすぎた為に、地球人類側はそれを知らない。</ref>の技術力を恐れ、それに対する備えとして開発されている。<br> |
| + | 開発当時は戦争やテロ抑止(ナノマシン開発は「DG細胞災害」と呼ばれる古い広域テロリスト事件を機に封印されていた)<ref>「∀ガンダム」全記録集(2)より</ref> のため、当時は多くの行き過ぎた科学技術の兵器転用は禁じられていた。しかし外宇宙への恐怖からそれらの禁忌は無制限に解放され、研究開発が取り組まれる事となってしまう。それ故、本機の本来の運用思想は「恒星間戦闘可能なモビルスーツ」である。そのために本機には本機単体のワープシステムのみならず、兵器の転送システムなども備えていたとされるが詳細は不明。 |
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| + | アニメ本編では一切語られていないが、小説版ではいわゆる「発展した[[サイコミュ]]システム」も搭載されている事が判明しており、これは[[ファンネル]]などの武装用途ではなく、具体的にはパイロットの意思と周辺情報を高度に汲み、必要な機能とパワーを必要に応じて解放する用途を果たしていた。 |
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| === 劇中での活躍 === | | === 劇中での活躍 === |
| イングレッサ・ミリシャが[[ムーンレィス]]に対抗できたのは本機のおかげと言ってよく、ほぼ単機で何度も窮地を脱して見せている。また、局地的かつ小競り合いな紛争ばかりの作品ではあったが、名も無い一般兵を含め驚くほど人的被害を軽減して見せたのもこの機体と[[ロラン・セアック]]の力であったと言える。 | | イングレッサ・ミリシャが[[ムーンレィス]]に対抗できたのは本機のおかげと言ってよく、ほぼ単機で何度も窮地を脱して見せている。また、局地的かつ小競り合いな紛争ばかりの作品ではあったが、名も無い一般兵を含め驚くほど人的被害を軽減して見せたのもこの機体と[[ロラン・セアック]]の力であったと言える。 |
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− | 作中では洗濯、牛の運搬、橋代わりなど平和目的、引いては機械の本質である「道具」として使用されるシーンが印象的であった。そもそもモビルスーツの本来の姿は「過酷な環境に適応した万能の作業機械」なので、ある意味原点に立ち返ったともいえる。最後は[[ターンX]]と相討ちとなり、共にナノマシンの繭に包まれ再び眠りについている。
| + | 作中では洗濯、牛の運搬、橋代わりなど平和目的、引いては機械の本質である「道具」として使用されるシーンが印象的であった。そもそもモビルスーツの本来の姿は「'''過酷な環境に適応した万能の作業機械'''」なので、ある意味原点に立ち返ったともいえる。最後は[[ターンX]]と相討ちとなり、共にナノマシンの繭に包まれ再び眠りについている。 |
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− | また、映像特典作品「機動戦士ガンダム 光る命 Chronicle U.C.」ではアムロが見た「刻」の果てで、宇宙世紀の終わりに文明を埋葬する姿が描かれている。 | + | また、映像特典作品「機動戦士ガンダム 光る命 Chronicle U.C.」ではアムロが見た「刻」の果てで、宇宙世紀の終わりに文明を埋葬する姿が描かれている。<br> |
| この時は月光蝶を使用した直後に機能を停止するシーンだが、両目と額のマークが赤く輝いている(Gジェネシリーズでは「黒歴史バージョン」とされているもの)。 | | この時は月光蝶を使用した直後に機能を停止するシーンだが、両目と額のマークが赤く輝いている(Gジェネシリーズでは「黒歴史バージョン」とされているもの)。 |
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