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:第3話より。[[ギルバート・デュランダル|デュランダル]]に対して「綺麗事」を言い続ける[[カガリ・ユラ・アスハ|カガリ]]に対しての怒りの言葉。高山瑞穂氏の[[漫画|漫画版]]では、さらに「あんたの綺麗事のせいで俺の家族が死んだ」と続ける。
 
:第3話より。[[ギルバート・デュランダル|デュランダル]]に対して「綺麗事」を言い続ける[[カガリ・ユラ・アスハ|カガリ]]に対しての怒りの言葉。高山瑞穂氏の[[漫画|漫画版]]では、さらに「あんたの綺麗事のせいで俺の家族が死んだ」と続ける。
 
:もっとも、プラントの友好国の国家元首をいきなり罵倒する発言<ref>なお[[小説|小説版]]によると、シンの真意としては「'''[[オーブ連合首長国|オーブ]]を否定する自分を[[カガリ・ユラ・アスハ|カガリ]]がはっきり否定する事で、当時のオーブは正しかったと言い切ってほしかった'''」との事で、内心その綺麗事を信じたかったらしい。</ref>はあまりにも問題が有りすぎる行為である。[[小説|小説版]]では、即座に[[レイ・ザ・バレル|レイ]]が険しい表情でシンに駆け寄ったのはカガリに謝罪させようとしたためとの事で、デュランダルも即座にカガリに対して謝罪を入れている。
 
:もっとも、プラントの友好国の国家元首をいきなり罵倒する発言<ref>なお[[小説|小説版]]によると、シンの真意としては「'''[[オーブ連合首長国|オーブ]]を否定する自分を[[カガリ・ユラ・アスハ|カガリ]]がはっきり否定する事で、当時のオーブは正しかったと言い切ってほしかった'''」との事で、内心その綺麗事を信じたかったらしい。</ref>はあまりにも問題が有りすぎる行為である。[[小説|小説版]]では、即座に[[レイ・ザ・バレル|レイ]]が険しい表情でシンに駆け寄ったのはカガリに謝罪させようとしたためとの事で、デュランダルも即座にカガリに対して謝罪を入れている。
:劇中では、あくまでも[[オーブ解放作戦]]によって家族を奪われた怒りの台詞なのだが、劇中設定や『SEED』と『SEED DESTINY』の間の時系列にあたる[[外伝]]作品『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』で明らかになったオーブの闇から'''何一つ間違った事を言ってない'''事が再認識された為オーブへのツッコミとして度々ネタにされるようになった。
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:なお、劇中設定や『SEED』と『SEED DESTINY』の間の時系列にあたる[[外伝]]作品『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』で明らかになったオーブの闇から、'''一見するとシンの発言は何一つ間違った事を言ってない'''かの様に見える事から、多くのファンからオーブを批判する為のネタとして利用されている。ただし、家族共々ただの一般市民に過ぎなかったシンがオーブの裏事情など知る訳が無く、この発言の根底にあるのも「[[オーブ解放作戦]]によって家族を失った事への八つ当たり」に過ぎない物である。よって、この発言がシンの方が正しい事への証明や、オーブこそが間違った国だと見なすのは、全くの見当外れである。
 
;「この国の正義を貫くって…あんた達だってあの時! 自分達のその言葉で、誰が死ぬ事になるのか、ちゃんと考えたのかよ!」
 
;「この国の正義を貫くって…あんた達だってあの時! 自分達のその言葉で、誰が死ぬ事になるのか、ちゃんと考えたのかよ!」
:第5話より、再びカガリを糾弾して。ただし、当時の世界情勢からオーブが地球連合軍の要求を受け入れた場合、連合軍所有のマスドライバー宇宙港制圧を進めるオペレーション・ウロボロスの完遂を目指したザフトからの攻撃を受ける事は間違いなく、戦火を避ける事は既に不可能に近かった。シンを含めたオーブ国内のコーディネイターを連合が引き渡し等を求める可能性も否定できない為、シンの日常が守られる選択は既に存在しなかったであろう。
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:第5話より、再びカガリを糾弾して。ただし、当時の世界情勢からオーブが地球連合軍の要求を受け入れた場合、連合軍所有のマスドライバー宇宙港制圧を進めるオペレーション・ウロボロスの完遂を目指したザフトからの攻撃を受ける事は間違いなく、戦火を避ける事は既に不可能に近かった。シンを含めたオーブ国内のコーディネイターを連合が引き渡し等を求めるどころか生殺与奪を握られてしまう可能性も否定できない為、シンの日常が守られる選択は、「戦う」以外に既に存在しなかったであろう。
 
:そもそもカガリは当時オーブ政府の政治的な公職にいた訳ではないため、ウズミを始めとする当時のオーブ政府指導者層ならともかく、カガリにこの非難をぶつける事は正当な事とは言いにくい。
 
:そもそもカガリは当時オーブ政府の政治的な公職にいた訳ではないため、ウズミを始めとする当時のオーブ政府指導者層ならともかく、カガリにこの非難をぶつける事は正当な事とは言いにくい。
:また、(間接的に)国民を優先して地球連合軍の要求を受け入れるべきだった、ともいえる発言になっているが、当時の連合は[[ブルーコスモス]]に支配されている状態であったため、「'''オーブ政府は国民のためにブルーコスモスに膝を折り、共にコーディネイター撲滅に協力するべきだった'''」ともいう意味の解釈が可能となってしまう。ウズミも連合の背後に[[ムルタ・アズラエル]]の存在を感じ取っていた上に、[[パトリック・ザラ]]に支配されたザフトでも多少差はあっても本質的には変わらないため、この選択しか取れなかったという事情もある。
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:また、「(間接的に)国民を優先して地球連合軍の要求を受け入れるべきだった」ともいえる発言になっているが、当時の連合は[[ブルーコスモス]]の[[ムルタ・アズラエル]]に支配されている状態であったため、「'''オーブ政府は国民のためにブルーコスモスに膝を折り、共にコーディネイター撲滅に協力するべきだった'''」ともいう意味の解釈が可能となってしまう。ウズミも連合の背後にアズラエルの存在を感じ取っていた上に、[[パトリック・ザラ]]に支配されたザフトでも多少差はあっても本質的には変わらないため、この選択しか取れなかったという事情もある。
 
:或いは、本土決戦が起こる前に先制攻撃を行うべきだったという解釈も可能だが、実際それを検討してオーブは極秘にMSを開発していた事が後年明らかになっている。が、'''それはそれでオーブの立場を脅かす極めて危険な行為であり、該当MSは徹底秘匿されている。'''どちらにせよ、シンの発言は政治に携わらない人間が言うべき事ではなかったものである。
 
:或いは、本土決戦が起こる前に先制攻撃を行うべきだったという解釈も可能だが、実際それを検討してオーブは極秘にMSを開発していた事が後年明らかになっている。が、'''それはそれでオーブの立場を脅かす極めて危険な行為であり、該当MSは徹底秘匿されている。'''どちらにせよ、シンの発言は政治に携わらない人間が言うべき事ではなかったものである。
 
;「あれが……ヤキン・ドゥーエを生き残ったパイロットの力かよ……」
 
;「あれが……ヤキン・ドゥーエを生き残ったパイロットの力かよ……」
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;「あの時オーブを攻めた地球軍と今度は同盟か! 何処までいい加減で身勝手なんだ! あんた達は!」
 
;「あの時オーブを攻めた地球軍と今度は同盟か! 何処までいい加減で身勝手なんだ! あんた達は!」
 
;「敵に回るって言うんなら今度は俺が滅ぼしてやる! こんな国…!」
 
;「敵に回るって言うんなら今度は俺が滅ぼしてやる! こんな国…!」
:第11話より。オーブが地球連合と同盟を結んだ事で謝罪に来たカガリに向けて怒りをぶつける。結果的にこの発言は本当に実行してしまう事となる。
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:第11話より。オーブが地球連合と同盟を結んだ事で謝罪に来たカガリに向けて怒りをぶつける。結果的にこの発言は本当に実行してしまう事となる<ref>『Z』に至っては、オーブを攻撃するどころか、[[アカツキ]]に搭乗したカガリに、これまでのオーブへの恨みつらみをぶつけるも同然の台詞を言いながらデスティニーで攻撃を行う暴挙にまで出ている。</ref>。
 
:当時のオーブは地球連合軍に国を攻め落とされている前例があり、ウズミ存命時の時の様な不可侵状態にある訳ではない。タリアもカガリの立場を察しており、謝罪を受け入れて理解を示していたが、シンはこのオーブの選択には全く納得しておらず、立ち去る際にはわざとカガリにぶつかるという暴挙を行う。
 
:当時のオーブは地球連合軍に国を攻め落とされている前例があり、ウズミ存命時の時の様な不可侵状態にある訳ではない。タリアもカガリの立場を察しており、謝罪を受け入れて理解を示していたが、シンはこのオーブの選択には全く納得しておらず、立ち去る際にはわざとカガリにぶつかるという暴挙を行う。
:シンはこの時は怒りのあまりに気付いていなかったが、このカガリとオーブの選択は以前にシンが糾弾した「理念を守るために国民が死ぬことを考えなかったのか」を考慮して、判断した結果ともいえる。小説版ではダーダネルス戦前付近でシンもアスランの指摘によりこの事実に思い当たるが、なぜ自分が納得できないのかまでは分からなかった。'''更に言えば、自分がオーブを滅ぼすことが自分で新しい自分や妹を作るという事実に気付いていなかった。'''もっとも、後半の精神状態からすれば激情のあまり思い至らなかったか、ロゴスやオーブを言い訳に正当化していた可能性がある。
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:シンはこの時は怒りのあまりに気付いていなかったが、このカガリとオーブの選択は以前にシンが糾弾した「理念を守るために国民が死ぬことを考えなかったのか」を考慮して、判断した結果とも言え、自分の発言がまるで矛盾してしまっている事にシンは気付いていなかった。小説版ではダーダネルス戦前付近でシンもアスランの指摘によりこの事実に思い当たるが、なぜ自分が納得できないのかまでは分からなかった。いずれにせよ、シンは「軍人」でありながら感性は「一般市民」のままで、自分の発言に対する責任感が欠落していると言わざるを得ない。
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:'''更に言えば、自分がオーブを滅ぼすことが自分で新しい自分や妹を作るという事実にすら気付いていなかった。'''もっとも、後半の精神状態からすれば激情のあまり思い至らなかったか、ロゴスやオーブを言い訳に正当化していた可能性がある。
 
:なお、高山瑞穂氏のコミックボンボン掲載の漫画版では後半のオーブ戦で、自分が新しい自分達を作っている事実をアスランに指摘されているため、前者の解釈が近いと思われる。
 
:なお、高山瑞穂氏のコミックボンボン掲載の漫画版では後半のオーブ戦で、自分が新しい自分達を作っている事実をアスランに指摘されているため、前者の解釈が近いと思われる。
 
;(こんな所で…こんな所で俺はッ!!)
 
;(こんな所で…こんな所で俺はッ!!)