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== 概要 ==
 
== 概要 ==
主人公が所属する巨大複合企業「[[VTXユニオン]]」の社長で、火星生まれの[[A級ジャンパー]]。元地球連邦軍士官で、スーパーロボット「ガイアーン」のパイロットとして活躍していた。軍籍当時、上官だった[[ヒロスケ・アマサキ]]に「世界を救うヒーローになれ」と言葉を投げかけられたのを機に目覚ましい戦果を挙げ、「無敵のダイマ」の異名で呼ばれる生ける伝説ともいうべき英雄的存在となった。また、歴戦の戦士である[[東方不敗マスター・アジア]]や[[エルドラメンバー]]とも面識があり、ガンダム・ザ・ガンダムとの勝負に勝ったこともあると言われている。
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主人公が所属する巨大複合企業「[[VTXユニオン]]」の社長で、火星生まれの[[A級ジャンパー]]。元地球連邦軍士官で、スーパーロボット「ガイアーン」のパイロットとして活躍していた。軍籍当時は上官[[ヒロスケ・アマサキ]]の「世界を救うヒーローになれ」という言葉を励みに目覚ましい戦果を挙げ、「無敵のダイマ」の異名を持つ伝説的な英雄となる。歴戦の戦士である[[東方不敗マスター・アジア]]や[[エルドラメンバー]]とも面識があり、ガンダム・ザ・ガンダムとの勝負に勝ったこともあると言われている。
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その後ヒロスケと共にVTXに入社し、本編開始の10年前に社長の座に就任して以降経済界にその名をとどろかせている。豪放磊落な性格で決めたことは決して曲げようとしない頑固なところはあるものの、経営においては柔軟な姿勢を心がけており、先見の明を持つ彼に強いカリスマ性を感じ命がけで付き従うものも多い。
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引退後はヒロスケとVTXに入社し、本編開始の10年前に社長の座に就任して以来、経済界にその名を轟かせている。豪放磊落な性格で一度決めたことは曲げようとしない頑固さはあるものの、経営においては柔軟な姿勢を心がけ、その先見の明にカリスマ性を感じて命懸けで付き従う者も少なくない。
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かつて自分が保護した[[ラミィ・アマサキ]]が配属された特務三課が[[T3]]へ参加するにあたり、部隊の名付け親である親友[[エイム・プレズバンド]]と共に支援者としてT3をバックアップ。[[黎明戦争]]後半、[[ティラネード・レックス]]の時間稼ぎの為に[[ワシールモン・ラズエルソン]]が嗾けた[[アーピエス]]に[[ゲシュペンスト]]で特攻を仕掛け、宇宙に散ったかに思われた。この時点で死亡したと誰もが思ったため、社長の座も他の人物に移動している。
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かつて自分が保護した[[ラミィ・アマサキ]]が配属された特務三課の[[T3]]参加にあたり、部隊の名付け親である親友[[エイム・プレズバンド]]と共に支援者としてT3をバックアップする。
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しかし、T3が[[ラグナヤル・ディンハーリッシュ]]率いる[[UND]]第零番艦隊を退け、エイムの[[イーファスΩ]]を追ってGアイランドシティに到着した後、超巨大ロボット[[ダイガイアン1号]]を駆って一行の目の前に姿を現す。イーファスΩを一刃のもとに瞬殺すると、社長時代に会社の予算を私的横領して作り上げていた「機動要塞VTX」を中核とした[[銀河統一計画]]という'''[[宇宙大帝ゴッドシグマ|事実上の外宇宙・異世界侵略]]'''に全人類を参加させること、そして自身がその司令になることを宣言した。
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[[黎明戦争]]後半、[[ワシールモン・ラズエルソン]]がけしかけた[[アーピエス]][[ゲシュペンスト]]で特攻し、命を落としたかに思われた。生前に次期社長を指名していたため、業務の引き継ぎはスムーズに行われる。
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先述の特攻は「'''己のヒロイズムをアピールする為のパフォーマンス'''」にすぎず、秘密裏に[[ボソンジャンプ]]で逃げ延び潜伏を続けたのち、T3が[[UND]]を撤退させたのを絶好の機会とみて計画始動に打って出た。しかしT3がこのような侵略行為を認めるはずもなかったため、彼らを反逆者として屠るべく大量の[[ティランド]]と共に黎明戦争最後の壁として立ちふさがる。
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しかし、[[ラグナヤル・ディンハーリッシュ]]率いる[[UND]]第零番艦隊を退け、エイムの[[イーファスΩ]]を追ってGアイランドシティに到着したT3の前に、超巨大ロボット[[ダイガイアン1号]]を駆って姿を現す。イーファスΩを一太刀で瞬殺すると、社長時代に'''会社の予算を私的横領'''して作り上げていた「機動要塞VTX」を中核とした[[銀河統一計画]]という'''事実上の外宇宙・異世界侵略'''に全人類を参加させること、そして自身がその司令になることを宣言した。
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実はダイマは今に至るまで'''「挫折や失敗から這い上がり、それを糧に人間的な成長をする」'''という、人間なら誰しもがいつかは踏む事になるステップを経る事無く、ひたすらに成功ばかりを重ね続けて今の地位を得た結果その内面は'''「少年の心を持った大人」などど形容するのも生易しい、大人の皮を被る駄々っ子そのもの'''と化していた。先述のパフォーマンス発言が、特攻で自分が死んだと思っていた人々の悲しみを反故にするものだとは露とも思っていないなど心情や空気が読めない無神経な一面もあり、VTX社訓から読み取れるパワハラ体質と共に社内外を問わず敵を作っている要因にもなっている。また50間近でありながら未熟で幼稚なメンタルから脱却できずにいる一方で、[[巴武蔵]]の死に対する哀悼の意をT3からの信頼を強める為に利用するなど、ビジネスマンとしての損得勘定が悪い意味で染み付いたせいか妙に打算的なところがある。
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先述の特攻は「'''己のヒロイズムをアピールする為のパフォーマンス'''」にすぎず、秘密裏に[[ボソンジャンプ]]で逃げ延びて潜伏したのち、T3が[[UND]]を撤退させたのを絶好の機会とみて計画始動に打って出た。しかし、このような侵略行為を認めるはずもなかったT3を反逆者として屠るべく、黎明戦争最後の壁として大量の[[ティランド]]と共に立ちふさがる。
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総じて「自分の行動と思想は地球人類の総意である」という思い込みとエゴに凝り固まっており、質の悪いことに本人はすべて'''善意'''のつもりであり自身の計画が地球の恥さらしになることなど微塵も思っていない。ヒロスケからは軍籍時代から「力以外の戦いがあることを知ってほしい」という想いをダイマに対して抱いており、ダイマにとってもそれがVTX入社のきっかけとなったのだが、結局ダイマは今になるまでそのことを理解できていなかったのである。
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実はダイマは今に至るまで'''「挫折や失敗を経験し、それを糧に人間的な成長をする」'''という人間なら誰もがいつかは踏むステップを経る事無く、ひたすらに成功ばかりを重ね続けて今の地位を得た結果、その内面は'''「少年の心を持った大人」ではとても片付けられず、「自分は周りと違う優れた存在」という幼児的万能感を引きずった子供大人'''と化していた。病的なまでに肥大化した自己愛を持ち、自分を客観視したり相手の立場に立って考えることができず(上記のパフォーマンス発言が自分の死を悲しんだ人々の心を踏みにじると理解できなかったのが最たる例)、VTX社訓から読み取れるパワハラ体質と共に社内外で敵を作る一因にもなっている。一方では、T3に良い格好をするために[[巴武蔵]]の死を悼んでいるように振る舞うという、悪い意味でビジネスマンらしい打算的な部分もある。
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銀河統一計画を考案した動機も民衆に自ら立ち上がり外宇宙の困難に挑む意思や力がないと勝手に決めつけ、「彼らに立ち代わり自分が指標となって黄金の時代をもたらしてやろう」という傲慢さに満ち溢れたものであり、人々をこのように評価していた時点で、元より黄昏の時代特有の価値観から脱却できていなかったといえる。
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総じて「自分の行動と思想は地球人類の総意である」という思い込みとエゴに凝り固まっており、質の悪いことに本人はすべてが'''善意'''の計画のつもりで、地球の恥をさらすなどとは微塵も思っていない。ダイマのVTX入社のきっかけとなったのは、軍籍時代からのヒロスケの「力以外の戦いがあることを知ってほしい」という想いだったのだが、ダイマは結局その意味を理解できていなかったのである。
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銀河統一計画を考えた動機も、地球の民衆が外宇宙の困難に自ら立ち上がる意思や力を持たないと勝手に決めつけ、「代わりに優秀な自分が指標となって黄金の時代をもたらしてやろう」という自己愛ゆえの行き過ぎた自己評価の産物である。民衆を信じていない時点で、元より黄昏の時代特有の価値観から脱却できていなかったと言えよう。
    
=== 最終決戦 ===
 
=== 最終決戦 ===
こうして無自覚に戦火をまき散らそうとするエゴの産物と、それを迎え撃つT3の決戦の幕が開くのだが、[[ネバンリンナ]]や[[魔獣エンデ]]同様通常ルートと隠しルートである激闘ルートではその途中の過程に違いがある。
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こうして無自覚に戦火をまき散らそうとする自己愛人間とT3の決戦の幕が開くのだが、[[ネバンリンナ]]や[[魔獣エンデ]]同様通常ルートと隠しルートである激闘ルートで違いがある。
    
==== 通常ルート ====
 
==== 通常ルート ====
[[機界新種]]を攻略して[[卯都木命]]を救出したT3を危険分子として抹殺しようと姿を現したエイムを処断し、銀河統一計画を阻止せんとするT3と対峙。[[Gストーン]]を参考にしたダイガイアンの機能によって最初から限界を超えた状態で襲い掛かってくる。自分の雄姿を見せつけ計画のプロパガンダにする目的で太陽系全土にこの戦いを中継しており、機動要塞に集まってきた市民やVTX社員の事も新しい人類の船出の旗頭となる自分に声援を送りに来てくれたものだと信じ込んでいた。
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[[機界新種]]を攻略して[[卯都木命]]を救出したT3を排除しようとしたエイムを処断し、銀河統一計画を阻止せんとするT3と対峙する。[[Gストーン]]を参考に造り上げたダイガイアンの機能で、最初から限界を超えた状態で襲い掛かってくる。自分の雄姿をプロパガンダにする目で太陽系全土に中継し、機動要塞に集まった市民やVTX社員を「新しい人類の船出の旗頭」となる自分に声援を送りに来てくれたものと信じ切っていた。
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しかし彼らが機動要塞に姿を見せた理由は銀河統一計画に反対する為であり、数え切れぬほどのブーイングの嵐が飛び交ったことで強いショックを受ける。今更の様に社長面をして逆上するものの「前社長と呼ぶな」と宣言していたのが仇となって逆に秘書から既に自分はVTXの一員ですらないと三行半を突き付けられ、T3の面々から人類一人一人が(武力だけではない)戦う意思に目覚め立ち上がれるという事実を痛烈に指摘され容赦ない非難を受ける。トドメに[[ホシノ・ルリ]]から'''「痛い無職の中年」'''と駄目押しの一撃を喰らい挫折の味を知らなかった反動もあってか戦意を喪失、その影響でダイガイアンに蓄積されたエネルギーが放出されたことで疲弊しきっていたT3も復活し完全に形勢が逆転した。
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しかし、彼らが機動要塞に姿を見せた理由は銀河統一計画への反対の為であり、激しいブーイングの嵐を浴びて強いショックを受ける。思い出したかのように社長の顔で逆上するが「前社長と呼ぶな」と宣言していたのが仇となり、逆に秘書には「既にVTXの一員ですらない」と三行半を突き付けられ、T3の面々には人類一人一人が(武力だけではない)戦う意思に目覚め立ち上がれるという答えを突きつけられる。トドメに[[ホシノ・ルリ]]から'''「痛い無職の中年」'''と駄目押しの一撃を喰らい、挫折の味を知ったことで戦意を喪失。その影響でダイガイアンに蓄積されたエネルギーが放出され、疲弊しきっていたT3も復活し完全に形勢が逆転した。
    
==== 激闘ルート ====
 
==== 激闘ルート ====
ダイマがイーファスΩを退けT3に立ちはだかるという流れは通常ルートと同じだが、こちらではダイガイアン1号にDG細胞由来の自己修復機能が搭載されており、突如受けたダメージを全回復してくる。更にイーファスΩから脱出していたエイムが[[ダイガイアン2号]]とともに姿を現し、親友としてダイマの銀河統一計画に協力を宣言。その茶番同然ながら互いに陶酔しきった友情から[[タカヤノリコ]]に「二つの炎が一つになって、銀河を巻き込む戦火になろうとしている」と言わしめた。
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ダイマがイーファスΩを退けT3に立ちはだかる流れは通常ルートと同じだが、こちらではダイガイアン1号にDG細胞由来の自己修復機能が搭載されており、突如受けたダメージを全回復してくる。更にイーファスΩから脱出していたエイムが[[ダイガイアン2号]]とともに姿を現し、ダイマの銀河統一計画への協力を宣言。[[タカヤノリコ]]には「二つの炎が一つになって、銀河を巻き込む戦火になろうとしている」と言わしめる。プレイヤーにとっては、50歳を超えた中年2人が友情に陶酔して端迷惑な茶番劇を演じるという頭を抱えたくなる有様だった。
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1号の自己修復に必要なエネルギーを供給する役目を持つ2号を先に倒されたことでエイムを失い、T3から自分の行いが「世界の敵でありT3の敵」と糾弾されたことでその信念に強い揺らぎが生じ、今まで経験しなかった挫折に戸惑いを覚える。しかし「たとえそれが間違った道でも、ここまで来たら突っ走れ」というエイムの遺言を受けて「自分が屈すれば彼が無駄死にになる」という考えのもと自らを奮い立たせ改めてT3に刃を向ける。
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エイムを撃墜され、T3に「世界の敵でありT3の敵」と糾弾されたことでその信念に強い揺らぎが生じ、今まで経験しなかった挫折に戸惑いを覚える。しかし、「たとえそれが間違った道でも、ここまで来たら突っ走れ」というエイムの遺言を受けて「自分が屈すれば彼が無駄死にになる」という考えのもと自らを奮い立たせ、改めてT3に刃を向ける。
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こちらのルートでは市民からのブーイングによる戦意喪失がない分、通常ルートよりはラスボスの威厳を損ねずに済んでいるといえる。また、戦闘前会話ではT3を計画に勧誘しようとするなどVTX時代に培ったビジネスマンとしての顔もうかがわせる。無論言うまでもなく交渉は決裂するのだが。
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こちらのルートでは市民のブーイングによる戦意喪失がない分、通常ルートよりはラスボスの威厳を損ねずに済んでいる。戦闘前会話では性懲りもなくT3の全員を勧誘しようとし、ことごとく拒絶されてしまう。
    
=== 敗北後 ===
 
=== 敗北後 ===
どちらのルートでも「'''自身の事を全く客観視出来ていない"堕ちた英雄"'''」という現実を突きつけられ今まで経験しなかった失敗や挫折に直面したことが切っ掛けでT3に敗北し、ダイガイアン1号と共に果ててエイムの元に逝こうとする。
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どちらのルートでも「'''自身を全く客観視できない"堕ちた英雄"'''」という現実を突きつけられ、今まで経験しなかった失敗や挫折へのショックからT3に敗北し、ダイガイアン1号と共にエイムの後を追おうとする。
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特務三課の面々から脱出して罪を償うよう要求され、最初は生き恥を晒すことを拒むも主人公からVTX社訓その7『逃げる事を潔いとは言わない』を突きつけられる。更にかつての恩人にこれ以上幻滅したくないラミィからの説得を受けた事が決め手となり、ダイガイアン1号から脱出・投降するという結末を迎えた。
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特務三課に脱出して罪を償うよう要求され、最初は生き恥を晒すことを拒むが主人公にVTX社訓その7『逃げる事を潔いとは言わない』を突きつけられ、更にラミィの「かつての恩人にこれ以上幻滅したくない」という説得が決め手となり、ダイガイアン1号から脱出・投降するという結末を迎えた。
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また、エンディングでも存命している事が語られている。
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シリーズのラスボスには珍しく、いずれのエンディングでも生存している。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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