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== 概要と経緯 ==
 
== 概要と経緯 ==
 
ティターンズは[[宇宙世紀]]0083年の公式記録から抹消されている「[[デラーズ紛争]]」を利用した[[地球連邦軍]]の有力将校である[[ジャミトフ・ハイマン]]によって結成された精鋭部隊である<ref>ティターンズの主要な活動拠点としては、[[地球]]では[[ジャブロー]](ティターンズの専用区画が設けられている)および[[アフリカ]]の[[キリマンジャロ|キリマンジャロ基地]]が有名。[[宇宙]]ではコンペイトウ(旧[[ソロモン]])・[[ゼダンの門]](旧[[ア・バオア・クー]])といった、かつて[[ジオン軍]]が所有していた宇宙要塞を拠点としている。</ref>。「地球圏の治安維持」、中でも最も重要な「ジオン公国軍残党の掃討」を名目上の目的としているが、実質的には、連邦内部の実権を握ろうとする'''「ジャミトフの私兵集団」'''と言える存在である。
 
ティターンズは[[宇宙世紀]]0083年の公式記録から抹消されている「[[デラーズ紛争]]」を利用した[[地球連邦軍]]の有力将校である[[ジャミトフ・ハイマン]]によって結成された精鋭部隊である<ref>ティターンズの主要な活動拠点としては、[[地球]]では[[ジャブロー]](ティターンズの専用区画が設けられている)および[[アフリカ]]の[[キリマンジャロ|キリマンジャロ基地]]が有名。[[宇宙]]ではコンペイトウ(旧[[ソロモン]])・[[ゼダンの門]](旧[[ア・バオア・クー]])といった、かつて[[ジオン軍]]が所有していた宇宙要塞を拠点としている。</ref>。「地球圏の治安維持」、中でも最も重要な「ジオン公国軍残党の掃討」を名目上の目的としているが、実質的には、連邦内部の実権を握ろうとする'''「ジャミトフの私兵集団」'''と言える存在である。
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ジャミトフは一年戦争・デラーズ紛争の傷と[[スペースノイド]]への恐怖心を利用し、「彼らが第二の[[ジオン公国]]となる」という主張を唱え、連邦軍内部の予算を獲得していく。また、ジャミトフは大陸復興公社と地球の賭博組合であるインターナショナル国債管理公社の総裁でもあり、それが彼の資金源となった。デラーズ紛争直後はジオン残党に対する危機感が高まっていた時期でもあったため、ティターンズは連邦軍内部で徐々に勢力を拡大し、アポロ作戦の前後には地球連邦政府議会で地球連邦軍をティターンズの傘下に置く法案決議が満場一致で可決され、一時は連邦軍の全権を掌握するまでに至った。
    
ティターンズは連邦内でも[[アースノイド|地球出身者]]で確かな実力を持ったエリートパイロットや[[ガンダムタイプ]]のモビルスーツの操縦経験のある者等がスカウトされている為、一般では「エリート部隊」<ref>なお、ティターンズが独自開発した[[モビルスーツ]]([[パプテマス・シロッコ|シロッコ]]が開発した機体や、[[アナハイム・エレクトロニクス]]からの貰い物を除く)は黒に近い濃紺等の青系の色が多い。一応正規の[[地球連邦軍]]なので、自工廠以外にも多くの後援組織からMSを受領・開発協力がされている([[ジュピトリス]]やオーガスタ研究所等)。</ref>として認識されているが、自身がエリートであることを鼻に掛ける者が多く、またジオン残党を含めた[[スペースノイド]]を強く侮蔑している者が多い。連邦内部においてはティターンズではない連邦軍人と同じ階級でも実質的には一階級上の待遇と権限が与えられ、[[軍階級|階級]]が上である一般の連邦軍人を平然と[[修正|殴打]]したり、軍事施設内部で死傷者が出るMS事故を起こしても一切お咎め無しになっている。
 
ティターンズは連邦内でも[[アースノイド|地球出身者]]で確かな実力を持ったエリートパイロットや[[ガンダムタイプ]]のモビルスーツの操縦経験のある者等がスカウトされている為、一般では「エリート部隊」<ref>なお、ティターンズが独自開発した[[モビルスーツ]]([[パプテマス・シロッコ|シロッコ]]が開発した機体や、[[アナハイム・エレクトロニクス]]からの貰い物を除く)は黒に近い濃紺等の青系の色が多い。一応正規の[[地球連邦軍]]なので、自工廠以外にも多くの後援組織からMSを受領・開発協力がされている([[ジュピトリス]]やオーガスタ研究所等)。</ref>として認識されているが、自身がエリートであることを鼻に掛ける者が多く、またジオン残党を含めた[[スペースノイド]]を強く侮蔑している者が多い。連邦内部においてはティターンズではない連邦軍人と同じ階級でも実質的には一階級上の待遇と権限が与えられ、[[軍階級|階級]]が上である一般の連邦軍人を平然と[[修正|殴打]]したり、軍事施設内部で死傷者が出るMS事故を起こしても一切お咎め無しになっている。
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ティターンズは[[スペースコロニー]]に対する[[30バンチ事件|毒ガス攻撃]]、[[ジャブロー]]を味方ごと[[核ミサイル|核]]で爆破、(エゥーゴの本拠地がある)[[月|月面都市]]「[[グラナダ]]」への[[コロニー落とし]]未遂事件、グリプス2から住人を追い出してコロニーレーザーへ改造し、さらにそのコロニーレーザーを民間のコロニーに向けて試射する等、その暴虐な振る舞いは枚挙に暇が無い<ref>ただし最高指導者であるジャミトフは、これらの暴虐な振る舞いに関しては世間からの反感を増幅しかねないとして難色を示していた。これらの行為は[[バスク・オム|バスク]]や[[ジャマイカン・ダニンガン|ジャマイカン]]等の急進派が独断で行ったものが大半を占めており、組織としての統制も規律も自制もグリプス戦役を待たずして失われていた。</ref>。漫画『機動戦士ΖガンダムDefine』ではその暴虐さはさらに過激なものとなり、ジャブローから脱出した連邦軍将兵を口封じのために集団虐殺したほどであった。故に、それらの暴挙が反対派を[[エゥーゴ]]として結集させる結果になった。また、ティターンズは自らの横暴ぶりによって、身内である[[地球連邦政府|連邦政府]]の人間からもかなり嫌われていた。
 
ティターンズは[[スペースコロニー]]に対する[[30バンチ事件|毒ガス攻撃]]、[[ジャブロー]]を味方ごと[[核ミサイル|核]]で爆破、(エゥーゴの本拠地がある)[[月|月面都市]]「[[グラナダ]]」への[[コロニー落とし]]未遂事件、グリプス2から住人を追い出してコロニーレーザーへ改造し、さらにそのコロニーレーザーを民間のコロニーに向けて試射する等、その暴虐な振る舞いは枚挙に暇が無い<ref>ただし最高指導者であるジャミトフは、これらの暴虐な振る舞いに関しては世間からの反感を増幅しかねないとして難色を示していた。これらの行為は[[バスク・オム|バスク]]や[[ジャマイカン・ダニンガン|ジャマイカン]]等の急進派が独断で行ったものが大半を占めており、組織としての統制も規律も自制もグリプス戦役を待たずして失われていた。</ref>。漫画『機動戦士ΖガンダムDefine』ではその暴虐さはさらに過激なものとなり、ジャブローから脱出した連邦軍将兵を口封じのために集団虐殺したほどであった。故に、それらの暴挙が反対派を[[エゥーゴ]]として結集させる結果になった。また、ティターンズは自らの横暴ぶりによって、身内である[[地球連邦政府|連邦政府]]の人間からもかなり嫌われていた。
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その後、[[地球|地球圏]]各地でエゥーゴとの抗争([[グリプス戦役]])を繰り広げたが、[[クワトロ・バジーナ]]([[シャア・アズナブル]])の[[ダカール演説]]([[劇場版 機動戦士Ζガンダム|劇場版]]では[[ハヤト・コバヤシ]]が行ったとされる)によって地球出身者の支持をも失い<ref>ダカール演説を妨害しようとした[[ジェリド・メサ|ジェリド]]が流れ弾を議事堂に命中させてしまい、それがテレビで生中継されてしまった事でティターンズの暴虐ぶりを自ら証明する形となってしまった事も追い打ちをかけてしまっている。</ref>、また[[アクシズ]]を含む三つ巴の戦いに発展し、最高指導者ジャミトフの[[暗殺]]、[[パプテマス・シロッコ|シロッコ]]の台頭を経て、最終的にはグリプスでの決戦でシロッコの死亡や[[コロニーレーザー]]による主力艦隊壊滅でティターンズは崩壊する。その後、一部の残党は[[ネオ・ジオン]]に投降または吸収され、連邦軍に拘束された者達は、連邦にとって不都合な面を隠蔽する、あるいは彼らにその罪を着せるという目論見もあり、ティターンズ側にとって徹底的に不利な状況の不当な裁判([[エイパー・シナプス|あらゆる罪を擦り付け、最終的に死刑判決を下す]])を受けている。宇宙世紀0093年頃の価値観では、シャアが演説において「ティターンズのような反連邦政府運動」と発言している事や、アムロが「反連邦政府の連中」と呼んでいるからわかる通り、グリプス戦役前半のような主流派ではなく、過激な異端派という位置づけが一般的であったようだ。
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ジャミトフが政治活動に専念していたこともあり、次第にティターンズは[[バスク・オム|バスク]]によって私物化され、さらにグリプス戦役後期には[[パプテマス・シロッコ|シロッコ]]の台頭によってジャミトフのコントロールが効かなくなっていった。
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その後、[[地球|地球圏]]各地でエゥーゴとの抗争([[グリプス戦役]])を繰り広げたが、[[クワトロ・バジーナ]]([[シャア・アズナブル]])の[[ダカール演説]]([[劇場版 機動戦士Ζガンダム|劇場版]]では[[ハヤト・コバヤシ]]が行ったとされる)によって連邦軍の私物化と暴虐な振る舞いを非難されて地球出身者の支持をも失い<ref>ダカール演説を妨害しようとした[[ジェリド・メサ|ジェリド]]が流れ弾を議事堂に命中させてしまい、それがテレビで生中継されてしまった事でティターンズの暴虐ぶりを自ら証明する形となってしまった事も追い打ちをかけてしまっている。</ref>、また[[アクシズ]]を含む三つ巴の戦いに発展し、最高指導者ジャミトフの[[暗殺]]、[[パプテマス・シロッコ|シロッコ]]の台頭を経て、最終的にはグリプスでの決戦でシロッコの死亡や[[コロニーレーザー]]による主力艦隊壊滅でティターンズは崩壊する。その後、一部の残党は[[ネオ・ジオン]]に投降または吸収され、連邦軍に拘束された者達は、連邦にとって不都合な面を隠蔽する、あるいは彼らにその罪を着せるという目論見もあり、ティターンズ側にとって徹底的に不利な状況の不当な裁判([[エイパー・シナプス|あらゆる罪を擦り付け、最終的に死刑判決を下す]])を受けている。宇宙世紀0093年頃の価値観では、シャアが演説において「ティターンズのような反連邦政府運動」と発言している事や、[[アムロ・レイ|アムロ]]や[[ブライト・ノア|ブライト]]が「反連邦政府の連中」と呼んでいるからわかる通り、グリプス戦役前半のような主流派ではなく、過激な異端派という位置づけが一般的であったようだ。
    
=== 総評 ===
 
=== 総評 ===
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;エリアルド・ハンター
 
;エリアルド・ハンター
 
:[[小説]]および[[漫画]]作品『ADVANCE OF Z―ティターンズの旗のもとに』(SRW未参戦)の主人公。ブラックオター小隊の隊員としてMSのテストパイロットとして「ガンダムへイズル」などのMSに乗り込んだ。
 
:[[小説]]および[[漫画]]作品『ADVANCE OF Z―ティターンズの旗のもとに』(SRW未参戦)の主人公。ブラックオター小隊の隊員としてMSのテストパイロットとして「ガンダムへイズル」などのMSに乗り込んだ。
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:戦後はティターンズに戦争責任を擦り付ける目的で裁判にかけられ、彼の無罪を証明するために弁護士コンラッド・モリス(SRW未参戦)が尽力している。
 
;[[ライラ・ミラ・ライラ]]
 
;[[ライラ・ミラ・ライラ]]
 
:TV版『Ζ』においてはあくまでも[[地球連邦軍]]のMSパイロットであったが、[[劇場版 機動戦士Ζガンダム|劇場版]]およびSRWではティターンズ所属。
 
:TV版『Ζ』においてはあくまでも[[地球連邦軍]]のMSパイロットであったが、[[劇場版 機動戦士Ζガンダム|劇場版]]およびSRWではティターンズ所属。
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== 保有兵器 ==
 
== 保有兵器 ==
SRWではほぼ全て登場。登場していないのはジムIIくらい。
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SRWではほぼ全て登場。登場していないのはジムIIと、SRW未参戦の『ADVANCE OF Z』シリーズに登場するTRシリーズの機体くらい。
    
=== ティターンズ・連邦軍側 ===
 
=== ティターンズ・連邦軍側 ===
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